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人狼物語 三日月国


267 冬暁、待宵の月を結ぶ

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視点:


惜別ハツナ3票

処刑対象:惜別ハツナ、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利



[ 飲む瞬間は甘い劇毒で君が戻れなくなるように
  私の味で君の身体を満たしてしまいたい。

  溢れても構わず飲ませ続けて、壊してしまいたい。


  
絶対に忘れてしまわないように刻みたい。

  死なない代わりに我儘を聞いてほしい、
  そう言えば君が断れなくなるのも分かってた。


  
断れない言い方をして、最低。 ]


  



[ 差し出された毒を飲み干す代わりに
  劇毒を飲ませてしまおうと、決めたから。

      どんな痛みを伴う行為も厭わない。 ]


  



[ 初めてのデートの時も沈黙の時間はあったけど
  今はあの時以上に静かだった。
  私が道中で君に言ったのは一言だけ。

  
W今日、両親は出張で家を空けてるんだ。W


  
時間を気にしなくていい、という甘言のみ。


  静かな道のり、でもてだけはずっと強く握られてる。
  離すことが決してないように
  絶対にどこかにいかないでほしい、
  そんな想いを感じてしまう。 ]


  

【人】 幸阪結月



[ 家に近づけば近づくほど、
  あの日の感覚が蘇るみたいで落ち着かない。

  痛みを背負って、心地よさにのまれて
  温もりを確かめ合ったあの日を思い出していけば
  期待と緊張でそわそわとしてしまう。 ]


 
(0) 2024/06/26(Wed) 2:00:07



    
…………っ!



[ 玄関の鍵を閉める前に呼ばれて振り返った瞬間
  唇が重なって深くまで入り込んでいく。

  あの夏の日みたいな初々しいキスではなく
  まるで解き放たれた獣みたいな、深い口付け。

  絡めとられてしまう。身も心も、全て。

  私からも舌先を絡めて
  時折ごくり、と喉を鳴らして唾液を飲み込んで。 ]

 




   
ん…………、ちょうだい、もっと……



  



[ 部屋に行くまでの短い間とはいえ
  すぐ後ろは玄関扉。
  下がろうとしても下がれない場所。
  首筋から太腿まで這っていく指先から
  熱が伝わると小さく声が漏れそうになって。

  心地いいけれど足りない。
  もっともっと欲しい。

  頬を染めて、瞳を潤ませて君を見つめると
  私からも君に手をのばす。 ]


  



[ 頬を撫でてそのまま首筋へなぞり下ろして。
  君へ抱きつくように身を寄せた。
  少しでも私の匂いを刷り込めるように
  少しでも私が君の温もりを覚えていられるように。

  焦れてそろそろ行こう、って
  目で訴えるまで、甘い刺激は続いてた。 ]*

  

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。



 [ たったひとつの結月の甘言が
   僕達の自傷行為の引き金を引いた。

   時間と人目の制約を受けない獣は
   甘く静かにその牙を覗かせる。

   冬の寒さがまだ目立つのに
   こんな場所で耽けるなんて
   気遣いとは真反対ことなのに。

   僕の手はいつもいつも
   正解とは反対のことばかりする。 ]






 [ 扉を挟んだ向こう側で
   子どものはしゃぎ声がする。

   穢れを知らない世界の裏側で
   僕達は密かにお互いを穢し合う
   この場所は、泥沼に肩まで浸かる
   そんな危うさと似た甘い匂いがして。

   ダッフルコートの紐に手をかけて
   いつもより余裕がなかったのかと思わせる
   それでも可愛らしい私服を晒すと
   スカートの裾を掴んで結月の口に運ぶ。

   感情の赴くまま、
   結月に晒させた太腿の奥に指を這わせて
   お互いの顔を近づけると
   結月にそうさせたように僕も裾を口に咥えた。 ]





 [ お互いの息遣いが惜しみなく伝わる距離。
   ミツバチが花の蜜を欲しがるのと同じ、

   冬なのに暑くなるぐらいの
   ただの前菜が堪らないくらい心地よくて。
   身を寄せられただけでも気分の昂揚を隠せない。

   焦れていくと知りながら
   それすらも利用するつもりで

   僕はこの時間を止められなかった。   ]




 [ 僕が刷り込ませる時間は
   結月をその気にさせるのには
   十分すぎたみたいで。

   目で訴える結月に応えるように
   僕はその手を引いて部屋へとむかう。

   入った瞬間、胸が締め付けられるのは
   結月の部屋が以前来たと気と少し違うからだ。


   部屋につくと後ろから
   君の華奢な背を抱きしめて。

   その痛みのせいで手が震えてしまう。     ]





   結月はいつも、いい匂いする。


 [ うなじに鼻先を沈めるようにくっつけて
   見渡せば部屋を彩るのは思い出の数々。

   嫌というほど見せつけられるんだ。
   彼女にとっての僕という存在の大きさを。

   思い知らされるんだ。
   僕が君に対して重ねてきた罪の重さを。  ]





 [ 背を抱きながら手を前に回すと
   結月との思い出を言葉でなぞりながら
   先程の続きと言わんばかりに手を忍ばせる。

   着ていたダッフルコートをはだけると
   結月を守る布を
   一枚、また一枚と無くしながら奪う。

   愛情が足りなくならないように
   合間に口付けを挟むと
   ベッドに座って膝の上に結月を乗せて
   結月の身体に僕の指の感触を刻んでいく。   ]





 [ 膝の上のお姫様に献上した甘い刺激は
   素肌の上から直に感じられるもので
   僕の心に酷い乾きを覚えさせる。

   たまらず僕は君をベッドに寝せると
   その足を掴んで
   ずっとされていた君の花園に口付けを捧げると
   僕はこれから染める秘境を
   舌の先で味わっていくのだった。      ]*





[ 平和な日常を象徴するような声が聞こえる。
  陽の当たらないこの場所で行われるのは
  決して口外できない罪深い行為。


  
甘いのに、飲めば飲むほど苦しくなる劇薬。


  こうなるってわかってたら
  もっと可愛い服を選んできたのに。
  小さな後悔はすぐに掻き消えてしまう。


  裾を食んで晒した太腿の奥に触れる指先が
  以前に覚えた甘い快感の予兆に反応して
  力が抜けそうになって。
  至近距離、裾を咥えた君と目が合うと
  どきりとするんだ。
  いけないことをしてるって、思うからかな。 ]


  


 
[ 冬の玄関先なのに寒さなんて感じなくて
  暑くて、はやく部屋に行きたくてたまらない。
  時折漏れる声は切なげに、欲情を誘う。
  君の願いだから必死に我慢しようとしてたけど
  早く欲しくて、仕方ない。 ]


  



[ あの日に刻まれた快感を呼び起こして
  もっと深くまで君を刷り込んでしまいたい。
  部屋はあっちだよ、と指で示しながら
  もう、身体は火照って歩くのもやっとで。 ]


  



[ 後ろから抱きしめられて
  そのぬくもりの心地よさに目を閉じようとした……
  けど、君の手が震えているのに気づいたから。
  
泣きそうになりながら手をきゅっと握る。


  少しでも癒せたらいいのに。
  今からする行為は癒しとは正反対。 ]


  




   ……そーかな。
   
暁は今日もあたたかいね。



[ うなじに吐息がかかって
  少しだけくすぐったくて身じろぎしながら
  部屋を彩る思い出が頭に過る。 ]

  



[ 思い出をなぞる言葉に反応する余裕もなく
  白い肌を少しずつ晒していく。
  床に落ちていく衣服を気にもかけず
  君の指先を感じることだけに集中する。
  柔らかな肌をこうして愛でられたのは君が初めて。
  胸の膨らみに指先が触れるとびくっと
  身体を震わせて快感に浸って。

  口付けを落とされれば強請るように 
  頬に手を添えて酸素不足になりそうなくらい
  深く、深く君のことを求めて。 ]


  



[ 何も身に纏わず、何もかもを
  君に惜しみなく晒して。
  一度花開いた身体は、快感を簡単に拾う。

  膝に乗せられてるから、もしかしたら
  溢れた蜜で君のこと汚してしまうかも。

  
  ぎゅっと君に抱きつくようにすり寄って
  君の耳元で甘く鳴いた。

  
  ずっと、誰かにとっての特別じゃなかった。
  誰かの一番でもなかった。

  空っぽだった私に沢山の初めてと思い出を
  注いでくれたのが、宮崎暁だったんだ。

  もう、既にいっぱいで溢れそうなのに。
  まだまだだと言わんばかりに注がれる。
  大好きな人で身も心もいっぱい。 ]


  



[ 甘い声のはずなのに、
  まるで引き止めるみたいな声で
  必死に呼ぶ君の頭を撫でた。
  私は大丈夫、って伝えたくて。

  全然、大丈夫じゃないけど
  そんなこと、言えるわけない。

  
  されるままにベッドへ寝かされて
  足を掴まれると、蜜で濡れた秘所を晒す。
  今か今かと快感を待ち望んでひくついてるのを
  好きな人に余すことなく見せてるのが
  すごく、恥ずかしい。でも、隠すことも出来ない。]


 



   暁………?

          まっ……て、ひぁっ……!


  



[ 口付けだけで終わらず
  君の舌が蜜を舐めとっていくのを感じると
  背を逸らして嬌声が部屋に響く。

  少しでもこれで乾きが癒えるなら。
  いくらでも甘い蜜を君に捧げるつもり。


  敏感な場所に触れたなら足をばたつかせてしまう。
  快感の波にのまれそうになって
  声がだんだん切羽詰まったような喘ぎ声に変わったの
  君にはすぐ、見透かされてしまうだろうな。 ]


 



   んんっ……、はぁっ…………!
   さとる、ばっかり、さわってずるい…………。



[ 絶頂の予感がする中で
  私も君に触って気持ち良くしたい、って
  伝えようとしたけれど……
  途切れ途切れになってたから
  伝わったかはわからないな。 ]*

  



 [ 分かっていたつもりなのに。

      僕は君の心を、今も奪い取って……   ]






 [ 僕は、結月のことが好きだ。

   自覚しているからこそ
   今は甘く嬉しくて、苦しい。

   僕の心を満たす思い出達は
   シルクのような君の肌に息を飲み

   布が剥がれていくほどに

            音も立てずに枯れていく。
  






 [ 僕が履いていたズボンの
   太ももに付いた痕はきっと……。

   甘い悲鳴で訴える結月に
   こんな時でさえ悪戯心が顔を出す。

   君の想像していないようなことをして
   君を掻き乱してしまえばいいと
   少年心にも似た愛情が舌先に乗ってしまうんだ。 ]

 



         結月…?





 [ 君を掻き乱すことに夢中になれば
   せっかく君が何か訴えようとしてくれたのも
   はじめは聞きのがしてしまう。

   声色から溶けでる理性を絡めとって
   蕩けた声が限界を示す。

   呑まれた君が不安にならないようにと
   力強く掴んだ指先が小さな痕を作ると
   そこでようやく僕は、君の声に気づいて。   ]





      結月も触って、みる?





 [ 僕は蜜を吸うのを止めると、
   指先を濡らしたまま結月の手を握る。

   この先のことへ大きな期待を膨らませた
   僕の身体はまだ触られていないのに熱くて

   結月がどうするか
   しばらくは彼女に任せるつもりはあるけれど
   戸惑うようならきっと僕は
   綺麗なその指を手に取り誘導したことだろう。
 ]*





[ そのつもりだったのに。


  
君に大切にされて、いつの間にか心を奪われてた。 ]


  




[ 君しかいないから君と行こう、じゃない。
  
君と行きたいから一緒に行こう、
に変わってた。

  君とじゃなければ意味がない。
  そんな風に考えるようになってたんだ。 ]


  



[ 君からもらった愛情に溺れてしまいそう。
  甘く鳴いて君の思うままに乱れた姿を見せて
  与えられた快感で頭がいっぱいになる。
  
  自分ばっかりじゃなくて、君も
  そう、ずっと言いたいはずなのに。

  理性をからめとられて、蕩けた声を
  静かな部屋に響かせてしまう。
  大好きな人にされてるから
  気持ち良くてたまらない。

  これが最後かもしれないから。
  甘い快感を忘れないように刻み込みたい。


  波に吞まれてしまった私が
  大きく息を吐いて呼吸を整えてる間も
  蜜は溢れ続けてシーツを濡らす。
  ほんとはもう、欲しくてたまらないけど
  私だって君に触りたかったから

  疼く身体を抑えながら君の方を見て。 ]

 




   
うん……、触りたい。



 



[ 暁の手をぎゅっと握り返してから
  どうしよう、って一瞬悩んで。
 
  頬に手を当てて触れるだけの口付けを落とすと
  少しずつ手を下へと降ろしていく。
  頬から腕を伝って脇腹までなぞったあとは
  焦らすように太腿を何度か撫でて。

  君の熱に触れてもいいのかな、って
  触れるか触れないかの所で戸惑ってたら 
  優しく君の手が誘導してくれた。 ]

 



[ びっくりするくらい熱い。
  あの日、これを私は受け入れたんだ、
  そう思うと今でも熱い身体がさらに火照っていく。


  最初はほとんど力を入れずに撫でるだけ。
  そのあと軽く握ってみたけれど君からしたら
  じれったい感覚だったのかな。
  力加減が分からなかったから
  君に教わりながら少しずつ手を動かしていく。

  時折痛くないかな、って伺うように
  君の方を見て。

  それだけでは物足りなくなってしまった私は、 ]

 



[ いたずらっ子のように微笑んで
  目を閉じたのを確認すると
  触ってた君のものを口に含んで。
  さっきされた仕返しのように
  暫くは夢中で舐めるんだ。

  たとえ君がこっそり私を見てたとしても
  それに気づかないくらい。

  君にも気持ち良くなってもらいたい。
  私ばっかり乱されてたから
  君の余裕だって奪ってしまいたい。

  そんなことばっかり考えながら
  止められるまで、君への奉仕を続けてた。 ]*


  



 [ 既に繋がりを求めて疼く身体を抑えて
   ねだる待宵、誘う冬暁。

   結月に全てを委ねた僕は彼女の手を
   目でそっと追いかける。

   最低限鍛えてはいるものの
   筋肉質とまでは言い難い身体を
   結月の細い指が撫でていき、
   太ももに触れられれば
   もどかしさに身体が震える。

   手を誘導したら
   僕がこの続きを求めていることも
   結月は気づいくれたみたいだから。  ]





   結月になら

      なにされたって、いいよ。






     結月は、特別だから。





 [ 本当は、結月に言わせたかった言葉なのに。
   結月が愛おしいあまりに
   僕が先にその言葉を口にしてしまう。

   どこまでしていいのかって
   僕が逆の立場で感じていた戸惑いを
   慣れない結月が感じなくていいように。

   言葉にすれば、自分も熱くなるんだって
   初めて体感することになった僕はというと
   結月の目の前に晒すことになるもっと前に
   既に大きくしてしまっていたのだけれど。
  ]





 [ たどたどしい手つきが
   敏感な熱にはかえって鋭利な快感になる。

   気を遣ってくれているのだろう
   僕がじれったさに耐えきれず
   切なげな吐息を零してしまったら

   今度は柔らかな手に包まれて
   だんだんと加減を覚えた手つきに
   僕は身も心も籠絡されていく。

   君の手で昂る僕はきっと君の瞳の中で
   誰も知らないような甘い顔をしていたはず。  ]





 [ 結月の言葉に従うまま閉じた瞼の裏には
   あの微笑みが魔法のように絡みついていて
   
   指だけでも気持ちがいいのに
   口に含まれてしまうと初めての暖かな感触に
   腰を浮かすくらい反応を示してしまう。

   見えないだけで、敏感さが増すんだと
   僕はこの時に初めて思い知ることになる。

   条件反射で薄目を開くと
   その時に見えた光景にしばらく釘付けになって

   それでもまた目を閉じるのは
   僕を虐めようと夢中になっている君が好きだから。






   うぁ───結月の口の中、あっつ…!



 [ 自分のコントロール化から外れた身体は
   与えられた快感の量を推し量れなくなる。

   快感に脳が支配されて
   身体が敏感になればなるほど

   自分の身体なのに抑えが効かなくて…………。  ]
   




 [ 頭の中が酸素を無くしたみたいに
   ただでさえ熱に浮かされた思考が更にぼやけて。

   荒い吐息を吐いて呼吸を整えているうち
   僕は気づいたように慌てて結月の様子を伺った。 ]


   っ────!
   結月ごめん…!僕、勝手に…!



 [ 近くにティッシュはあっただろうかと
   探す僕はきっとみっともないかもしれない。

   悪戯な君の前ではいつもそうだけど
   今回ばかりはそれ以上に狼狽えて

   それでも熱がおさまらず
   まだ大きさを保っていることに気づいたのは
   僕と君、どっちが先だったのかな。     ]*





[ もどかしそうに身体を震わせてる君を見て
  もっと焦らしたいって思ってしまう。
  さっきの君の気持ちと同じだったのかな。
  
  続きを欲しがる君に
  導かれるまま、そっと触れて。 ]

  



   
ずっと、そう言われたかった。


  




   
暁にそう思ってもらえるのが、嬉しい。



 



[ 私だって、君にならなにされたっていい。
  ずっとそう思ってたし
  何処かで口にするつもりだったけれど
  その余裕さえ持てなくて。


  先に言ってほしいって思ってても
  おかしくないのにプライドより
  私への気遣いを優先してくれる君は
  やっぱり優しい。
  それが君にとっては当たり前だとしても。

  あの日目にした時はじっと見たわけじゃないから
  大きさに一瞬目を奪われてしまう。
  怖いわけじゃない。
  疼く身体がもう欲しいって求めるのと
  君のことをおとしてしまいたい、
  そんな葛藤に少しだけ固まってた。 ]


 



[ 切なげに息を零す君の期待に応えたくて
  白い掌で君の熱を包み込む。
  手を動かしながら君の顔を伺えば
  見たことないくらい甘い顔をしてて。
  嬉しくて微かに笑みが浮かぶ。
  君の心を全部奪ってしまいたいから。
  他の誰も絶対にこんな姿知らない。
  私が初めて、君の甘い顔を見たんだ。 ]


 




[ 余裕のない君の声にゾクッとする。
  もっと、もっと乱してしまいたい。 ]



 



[ 淫らなイタズラはあの頃の延長線上に。
  困らせてしまいたい、
  勝負でも何でもないのに勝ちたい。
  気持ちいい、って思って欲しい。

  少し浮く腰に一瞬動きを止めてしまったけど
  それが気持ち良さからだと
  君の反応でわかったから、やめてなんてあげない。


  見えないと過敏になるのは
  元はと言えば君に教えてもらった。
  思わず目を閉じてしまった時に
  君から攻め立てられたときの快感が
  この身にまだはっきり刻まれてるから。


  夢中になって奉仕を続けてたから
  見られてたのにも気づかない。
  舌先で先端をなぞったり
  軽く吸い付いてみたり。


  見られてるって思ったらここまで
  大胆には出来なかったと思う。 ]


 



[ 咥えきれなかった部分は手で包み込んで
  刺激を与えながら、口の中での奉仕は続ける。

  反応からさっきよりずっと余裕がないのが伝わって。
  このまま続けたらどうなるかわかってたし、
  止められることもなかったから
  伺いを立てるとか、そんなこともしないまま。 ]


 



[ 当たり前の事だけど初めてのことで
  上手く飲み込めなかったから
  けほけほと咳き込んでしまったから
  少し、心配させちゃったかな。
  収まってから、濡れていた指先をぺろりと舐めて。]


 



   おいしくない、けど、
しあわせ。



[ クスクスと笑う。
  気持ち良かったみたいで嬉しい、って
  君の耳元で囁くと、ふと、視線を下ろす。
  まだ、大きいままの熱に気づいて。
  もう、これ以上は我慢できない。欲しい。

  蜜が滴る花弁が君にあたるように
  膝の上に乗ってふふっと微笑む。 ]


 




   
なにされたって、いいんだっけ。



  




   
このままだと好きにされちゃうよ?



  




    
それとも、好きにしたい?



  



[ 焦らすように腰を揺らして
  二人の熱がすり合わされると
  快感にびくっと身体が震える。 ]


  




   ―――――好きに選んでいいよ。


            暁は、特別だから。
 


 



[ 君の耳を食んで、
  お互いの息がかかるほどの距離で
  じっと見つめると、君の答えを待ったんだ。]*


 



 [ 咳き込む結月が心配になって
   思わず顔を覗き込もうとすると

   笑う声にゾクリと背筋が震える。
   指先を舐める何気ない仕草が
   こちらを獲物に狙うかのようで

   上に乗られてしまえば
   捕食を待つ獣のように
   抵抗することは出来なくなる。  ]





 [ 言葉は妖狐の呪いのように
   一言一句が喉の奥に絡みつく。

   蜜に濡れていけばもどかしくて
   焦らされているように
   絡め取られているみたいな、

   光景にも、感触にも、身体が反応を示す。

   耳元まで近づけば息が当たり
   その吐息が結月の我慢の限界を教えてくれた。 ]

   



 [ 好きに選んでいい。
   結月の言葉を頭の中で復唱すれば
   脳の奥まで痺れる。

   神話の神様みたいに
   魅了されて堕ちていく感覚は

   きっと今僕が感じている
   この危機感を孕んだ高揚に近いはずだ。 ]






 [ 絶え絶えに君に答える僕はもう
   これ以上、言葉を紡ぐ余裕がなく

   君の唇を塞ぐと、
   背に手を回して、甘美な地獄へ、誘った。  ]*





[ 好きに選んでいいって言ったのは
  どっちも欲しくて選べなかったから。

  でも、どっちも欲しかったのは
  私だけじゃなくて。

  大切な人が欲しくてたまらないのも
  欲張りなのも、同じ。 ]


  



[ 苦しさも君への想いも全部飲み込んで
  お互いの息を混ぜ合う。
  こんなに甘い劇薬、飲んでしまったら
  二度とこの味は忘れられない。


        
―――――忘れさせたくない。 ]


 



[ 息が苦しくなるまで深く口付けると
  腰を浮かせて、花園の入り口に熱をあてがって。

  薄い膜一枚隔てることもないまま
  深い繋がりを求めていく。 ]


  



   
―――――っ、んんぅっ!



[ 全部中に収めると中が収縮して、
  君の熱を強く締め付けてしまう。
  息がとまりそうなくらいの快楽にクラクラする。
  欲しかったもので満たされた悦びと快感で
  動きたいのに暫く動けなくて。

  深く息を吐いて、息を整えようとしても
  落ち着くどころか吐く息は荒くなる一方。

  君の背に手を回して、支えにすると
  奥まで当たるように腰を動かしていく。
  気持ち良くて波に呑まれてしまいそうなのを
  必死に我慢しながら唇を重ねた。 ]


 



[ 気持ちいいはずなのに、苦しい。
  身も心も深くつながっているのに。

  
  
どうして涙があふれてしまうのかな。 ]


 



[ 快感に蕩けた甘い顔……からは遠い。
  離れたくないのに、別れは決まってて

  今してることは全部自傷行為だって、
  わかってて誘ったはずなのに。 ]


  




   
だいすき、もっと、一緒にいたい……。



[ 譫言のように言いながら、
  それでも快楽を得ようとする動きは止められない。

  
気持ちいいのに、幸せなのに。

  
未来を考えてしまったら苦しくて仕方ない。 ]


 




[ 泣きながら微笑んで、
  再び動き始めてから、絶頂するまで
  そう時間はかからなくて。

  一緒にいきたい、って囁くと
  嬌声を部屋に響かせながら、達してしまうんだ。 ]


 



[ 離れたくない、って強請るように
  ぎゅうっと君に抱きついたまま
  暫くは快感の余韻に浸っていた。


        大切な人の温もりを感じながら
          涙を止めることも出来ずに。 ]


  




[ 役割だからじゃない。

  大好きな人だからこそ、伝える言葉。 ]**



    



 [ 行き過ぎた快楽は身を滅ぼす。
   そんな当たり前のことを
   今になって強く感じる。


   煮え滾るほどの興奮は
   僕の支配下を外れて
   結月に心臓を掴まれるように支配される。

   必死に刻もうとして動けない結月を支えて
   それでも続きを自分からは促さないのは

   これが結月にとって大切な時間
   お互いを刻むための時間だと知っているから。

   動いて、今すぐにでも乱したい、
   そんな男として当たり前の思想を
   吐くわけにはいかないと必死におさえつける。  ]






 [ 感情で始まり、感情で終わる誰かの青春。
   打算で始まり、打算で終わる僕らの青い春。

   紡がれた感情を置き去りに
   引き剥がされるのは極寒の前触れ

   もう二度と忘れられない甘い快感は
   手首を切る感覚にとても似ていて、

   零れた涙を拭う手を持ち合わせない僕は
   目を塞ぐように重なる唇を啄んでいく。   ]






 [ 心を焦がすような痛々しい波紋が
   身体中を駆け巡り鳩尾を穿つ。

   一緒にいたい、と
   血のにじむような願い。

   僕も同じと、吐きたくてしかたないのに
   結月と僕じゃ同じ言葉でも意味が違う。

   自分の罪の赦しを乞うような
   自分だけを癒す言葉なんて
   僕は吐き出すことはできなくて…………  ]






 [ 僕は君の言葉に何も答えず

         静かに、君の顔を胸に埋めさせた。 ]





 [ 泣きながら微笑む顔を
   まるで魂に刻み込むように

   心臓に君の涙を飲ませて、
   君の脈動に呼応するように

   お互いの胸に刺さるナイフを引き抜いて。
   結月の囁きに応えるように
   募る我欲を打ち付け、満たしていく。   ]






   っ…………はぁ…。



 [ 互いの汗も蜜も混ざり合い
   肩で息をする結月を支えながら
   吐き出した精に引きずられるように
   脱力感が吐息となって溢れ出る。

   君に僕の顔が見られないように
   なるべく距離を近づけて。


   結月の髪を撫でながら
   手離したくないという気持ちに従うまま
   痛いほど、強く、抱きしめる。      ]



【人】 宮崎暁



 [ 春が眠る冬の空
   飛行機の中、独り、空を眺める。

   両親は僕に気を遣っているのか
   声をかけてきたりはしない。

   大きなキャリーバッグは思い出の宝箱で
   鞄につけていたストラップを指で撫でながら


   映る僕の窓は

               微かに滲んでいた。  ]


(1) 2024/07/01(Mon) 23:52:27

【人】 宮崎暁



      ………………



(2) 2024/07/01(Mon) 23:53:11

【人】 宮崎暁



 [ 僕は心の底から君が好きだったんだと
   新しい門の前で、独り、涙を流す。


       今日は2月4日


          冬のように冷たい、立春だ。]**


(3) 2024/07/01(Mon) 23:54:19