124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
全て表示
『 わたしも、世界が嫌いだわ 』
[ それが、彼女の答えだった。
私に、世界が好きかと問うということは、質問者は世界に対して何かを抱いているのではないか、と。
返ってきた答えは予想通り、と言えばそうなのだけど、驚いた気持ちを覚えたのも現実だった。
魂の管理者、人を守るために存在する“灯守り”。
私は、“灯守り”というものは、基本的には人間を慈しんでいるものであると思っていた。
しかし大寒の灯守りは、世界を嫌いだと言う。
私と同じ想い。世界を嫌いなまま、この地位に居る。
だからこそ、興味を持った。そして……共感も。 ]
[ ――灯守りになった当初、無気力な私に対し、職員は「灯守りを務めるつもりがないのならば、さっさと灯りを他に譲ればいい」という事を口にしていた。
私はそれに応じるどころか、返答をする事もしなかったのだけど、
そうすると、「先代はどうしてあれを後継に選んだのか」という話が聞こえてくるようになった。
彼は、立派な統治者であり、灯守りであった。それは未来永劫語られる事だろう。
……が、私の存在によって、彼の尊厳が危ぶまれている。それは、あってはならない事だと思った。
彼の願い、彼の尊厳、それを守るために、きちんと継がなくてはという思いはあった。
――けれど、私には出来なかった。
向いていないというのもあるけれど、どうしても、この世界を愛そうとすると吐き気を覚えてしまう心地がした。
それならば、他の人間に灯守りの位を譲るべきだった。
けれど、私はそれも出来なかった。
彼が私に託したものを、他の人に渡したくなかった。
彼が残してくれた想いを、中途半端に、自分に都合の良いように解釈しながら、私は今も、この地位にいる。
最初から、私はずっと彼のことばかりで、民の事など何も考えていなかった。
]
[ 『処暑の灯守り』が代々継ぐ能力『風星』。
先々代の処暑様は、人前での演説等以外では、一般市民の前に姿を見せる人ではなかった。
けれどその代わり、この能力で、人々を近いところで見守っていた、らしい。
先代の彼は、自らが人々の近い所へ行く人だったため、この能力は、先々代程は使ってはいなかったらしい。
とはいえ、彼の足が及ばないところや、目の届かないところまでも気遣うために、風を“目”としていたようだ。
……私はというと、灯守りになった当初は、領域の外へ出る事が出来なかった。
彼へと悪意を向けた世界。そんな悪意に私も殺されるのではないか、と怖かったからだ。
故に、人の手の入ったものも、長く口に出来なかった。
そのため『風星』で“外”を見て回るのが常だった訳だけれど。
彼の愛した処暑域。けれど、そんな彼を裏切った世界。
見れば見る程に、分からなくなってしまう。
この地は、この人間達は、守る価値があるのだろうか、と。
彼が命を賭してまで守るものであったのかと。
]
[ 降り募っていく不信感。
全他者に対しての嫌悪感。
故に私は、部下になった行政職員に対しても心を開くことが出来なかった。
それでも右も左も分からない状態であった頃は、職員の助けがなくてはならず、領域へ入る事は許可していた。
しかしあの事件――私の個人的な日記を勝手に持ち出されて以来、私は領域へも人を入れなくなった。
――やはり人間はどうしようもないのだと、私はその時点で心を閉ざしてしまったから。
蛍は当然置こうと思わなかった。
『処暑号の蛍』そのものを私は憎んでいて、到底受け入れられなかった。
だから私の領域へは、灯守り以外誰も入れないままに、
今日も私は世界との関わりを絶って、領域へと引きこもっている。 ]
ーー先代の記憶ーー
「ねー、ゆきちゃん。」
[旅に出て冬至の温泉に入っていた頃だっか、
またしばらく経って寄った時だったか。
何かを思いついたような、悪戯っ子のような顔で
一緒に入っている冬至の君へと顔を向けた。]
「月が綺麗だねー。」
[珍しいほどの満面の笑みで、彼女を見ながらそう宣う。
一瞬たりとも月なんか見ちゃいないくせに!]
[それがどういう意味だったのか、誰に訪ねても。
ーーもう、誰にも語れない。*]
[ まるで故郷の長い冬のように、
閉じた屋根の下で過ごす時間が長かった。
(どこかの灯守りや蛍のように)
閉じ込められていたとかそういうわけではなく、
必要火急でもないと外出することが難しかった。
風が吹けば消えてしまいそうな灯りは
尋常でない移ろい方をしていたものだから
おそらく、能力があると
それ以外の原因を考えられなかったのだけれど
何を起因として発動するものであるのか、
当初、誰も特定することができなかったのだ。 ]
[ 自覚のないまま行使される、
“あと少し”なんてありふれた望みが
そのたびに灯りを削っていく。
その瞬間を捉えるなんて難しいに決まっていた
何せわたし自身、何もわかっちゃいなかったのだから ]
[ 冬の入口をくぐったような
冷たくて、からっとした凩の吹く日
収穫を終え春まで眠りに就く畑で枯れ草を燃やす人々
よくある風景だ。
ぱちぱち散る火花。
風に乗せられて飛んでいって、
あ、とめなきゃ、って、
――その後のことは何も覚えていない。 ]
[ その性質が明るみになってからは
いたずらに削られることはなくなったけれど
容赦する必要もなくなってしまったから
結局のところ、あまり良い思い出はない。
扱いづらい厄介事は放棄してしまって、
都合のいいことだけ利用していきたいだなんて
そんなの、疲れてしまうもの。 *]
| ――冬から春へ [ 嘗て 冬至域は雪と共に生きていた 雪の無い日は無く 冬には家を呑み込まんと堆く聳えた 雪に覆われ 雪に阻まれ 雪に囲われ 雪の内に数多の大切なものが失われた 民は、雪を疎んでいた ] (298) 2022/01/30(Sun) 23:20:51 |
| [ 凍え行く民の心に 二人の若者が立ち上がる
雪に覆われ 阻まれ 囲われ 数多の大切なものが失われる雪の内
雪の姫は数多の灯に寄り添った 民の陽となり、民はその灯に希望を見る 希望に降りかかる闇を 傍らの剣士が悉く斬り払う
彼女達は 民達の陽となった ] (299) 2022/01/30(Sun) 23:20:56 |
| [ 或る年の春のこと
常に雪と共に在る冬至域から 掛け値無く、一切の雪が消えた
夢でも見ていたかのように 夢から覚めたかのように
冬至域に 春の大地が広がった ] (300) 2022/01/30(Sun) 23:21:01 |
| [ 其れは毎年訪れた
前触れはなく 理由などわからず けれど、必ず一度 雪が消えた。
民は其れを 神の恵みと称した ] (301) 2022/01/30(Sun) 23:21:06 |
| 春はまだかな もうすぐさ
そろそろかなあ もうすぐだ
あ―――…
ねえ、見て!
そらが! (302) 2022/01/30(Sun) 23:21:11 |
| [ 天は常夜 世の闇を満たす常夜の天 ]
[ 地に満ちる白雪 遍く罪過を覆いたり ]
[ 見渡す限りに遮るものの無い 薄暗がりの織りなす地平線 ]
[ 昇る陽の無い世界に 少女は立つ ]
(303) 2022/01/30(Sun) 23:21:27 |
| (304) 2022/01/30(Sun) 23:21:36 |
| 空の盃 渦巻く暗澹 澱む罅 降り来たる暗夜 遠き彼方に明星 蜻蛉 蠍 狼 烏 蝿 驢馬 梟 澱み塗れた此の闇夜 災禍の夜 罪過の夜 呵責の夜を寄る辺無き夜を 満たせ此の夜へ盃一杯 こんこんと (305) 2022/01/30(Sun) 23:21:44 |
| 古今今昔 去就の星夜 去来せし月夜 栄枯興亡 彼我の晴雨 貴賤 功罪 清濁の万象 遍く果てに利害無き吉凶を 苦楽も悲喜も裏表 天地因果の死生は輪廻也 (306) 2022/01/30(Sun) 23:21:52 |
| 満たし零るは瑕疵の星 其の息吹に堕つるは誰が翳星 星やこんこん 雪やこん 満ちて 散りて ――――翳よ明け (307) 2022/01/30(Sun) 23:21:58 |
| (308) 2022/01/30(Sun) 23:22:04 |
| ――小満と くふふ。 とびきり美味しいお菓子といわれたなら フェイを頼らざるを得ませんでした [ 調理場に立つ小満の傍らで のんびりと道具を用意していく >>178 ] (327) 2022/01/30(Sun) 23:51:56 |
| [ 甘い香りに 一口と味見をねだりながら ] あなたの声を聴いていると ついと食べたくなっていけませんね 口がもうすっかりポタージュの口です 良きチーズとクリームを見繕って お邪魔する事にしましょう [ おつるの持ち帰ったパンプキンパイは 真澄やむぎとも共に食べる事にして 今はまだ少し、おあずけの時 >>179 ] (328) 2022/01/30(Sun) 23:52:00 |
| [ 真澄やむぎは 今何を話しているだろう >>180 傍ら 軽口の如くに笑ってみせる知己を カフェラテをちびりとしながら盗み見て ] どうするのです? [ もう一口 ちびりと喉の奥へとかす ] フェイに何かあったら いらなくてもよしよししに行きますからね [ だから好きなように どうすればいい 足りぬ言葉を繕わぬ 信頼と怠惰を綯交ぜに ] * (329) 2022/01/30(Sun) 23:52:04 |
────どうか、幸せに、お眠り下さい。
悪夢は、私が全て喰らうから。
*
―――いつか、貴方と見た月
[ 温泉にくゆる月を見上げていた
何も無い夜にともるそれは
そのひと時は 私にとっての陽であった ]
?
[ 隣りで 名を呼ぶ声がして
ふっと見上げた先の満月 ]
――…そうですね。
[ 小さく笑って また月を見る。
このひと時が 続いてほしい
そんな叶わぬ願いを 天にとかしながら ] *
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る