159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】
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| (a2) 2022/07/10(Sun) 22:03:08 |
| ミナイは、君と二人きりになって尋ねたいことがあった。 (a3) 2022/07/10(Sun) 22:05:08 |
どこかの教室で、少女が教鞭を執っていた。
「
鳥飼
。」
「
夢川
。」
「……
司馬
。」
名前の増えた出席簿を満足気に読み上げ、閉じる。
前回との違いは、更に名前が増えたことと──窓から見える夜空が、白み始めてきたことだろうか。
「学校って感じ、出てきたな〜。良い調子!」
笑顔で頷けば、窓へ視線を向ける。
その横顔には僅かに哀愁が漂っていた。
「……急がないとね」
どこかの教室。
並べられた机。
人影ひとつ。足音も無く、いつの間にやらそこにいる。
「………ん、…」
出席を取る声へと返す声は、以前よりも浮かないもの。
けれどもその理由は近付く夜明けではなくて、
ましてやひとつ増えた名前でもない。
それは以前あなたに問いを投げ掛けた時に
挙がった名前の内のひとつだから。ただ納得だけがあった。
「……ねえ、先生。
前に……できることがあれば、って言ってたよね」
「聞きたい事があるんだ」
『生徒』として扱われる事に疑問を持たない子どもは、
教卓に立つ少女が、頼るべき『先生』であると信じて疑わない。
だからきっと、自分にわからなかった答えを知っていると信じている。
「俺、あのあと夏彦と話をしたんだよ」
「ちゃんとあの日をやり直して、本音で話してさ
夏彦も俺と離れたくないって、好きだって言ってくれたから
一緒に来てくれるか聞いたんだ。
……そうしたら、頷いてくれたから」
夢川深雪という人間が、既に死んでいる事を思い出した上で。
言葉に詰まりはしても、確かに頷いてくれた。
だからあの時、まさか拒まれるなんて夢にも思っていなくて。
あっという間に、殆どわけもわからず死んだ人間には
目前に迫った死の恐怖への理解なんて無くて。
「あんまり怖がらせたくなかったし、
俺みたいに……酷い見た目になってほしくなくて。
できるだけ優しく首を絞めたんだけど
結局怖がらせたみたいで、何処かに行っちゃって」
「何を間違えたんだろう」
ぽつり、ぽつり、前提から何から何まで狂った相談はそこで一区切り。
その内容に反して、それこそ生徒が教師に対してするような
ごくありふれた、けれど当人にとっては深刻な悩みのような。
最初から最後まで、ただただそんな調子だった。
こうして確からしい答えを探すのは、
未だやり直す事を諦めてなどいない事の証左だ。
| ミナイは、ネコジマに写真を送った。目当てのものと、段ボール。 (a8) 2022/07/11(Mon) 0:04:24 |
| 「鹿乃くん?」 電話の受話器を離して、静かに呟く。 向こう側で聞こえた声に、何かが落ちた音、それは確かに彼女が居た証だった。 「――鹿乃くん」 「怖い、なあ」 怖いから話せたことに驚いて。 怖がる度に、知らない振りをして。 「さあ、どこに居るか見つけないと。 今君は何処に居るのかな」 「――みんなも、今どこに居るなだろう」 そんな事を何度も繰り返して生きてきた。 あゝ、また覚えていないと、いけないな。 (18) 2022/07/11(Mon) 13:35:03 |
少女は真剣に、時折相槌を挟みながらその話を聞いていた。
生徒の悩みを解決しようと、真摯に努める教師の様に。
「……ふぅむ。同意の上でも、となれば。
原因は単純だ、只怖かったんだろうね。
人間は本能で死ぬのが怖いのさ。だって、死んだことが無いんだから」
最初に感じたのは冷たさにも近い熱さだった。
脚が燃えるように熱くて、次に喉を焼く痛みにのたうち回った。
「御国の為に命を捧げよう、なんて教わって。
そう思っていたけれど──実際死ぬ時は、本当に恐ろしかった。
理由なんて無いんだ、
とにかく苦しくて……
く
、」
「…………、……」
教卓が視界に入る。そこで自分が俯いていることに気が付いた。
嗚呼いけない。先生なのだから、前を、生徒を見ていなければ。
「…………苦しむ、時間が……長ければ、それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。
即死とか、それに近い死に方ならきっと怖がらせないんじゃないかな」
ゆらり、顔を上げた。
額に汗が滲んだ気がして、手の甲で拭う。
当然、何も付かなかった。
「ただ、即死は見た目が酷くなりがちだ。
綺麗なままにしたいなら、足を縛っておくか、高い所から……
あ。
」
自身の髪を指し示す。
「そのリボンで小指と小指繋いでみたらどうだろう、
それに……一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」
きっと生者がいれば、そんなことはないと反論するであろう提案をした。
──つん、と鉄臭い臭いが鼻をついた、錯覚。
「………死ぬのが、怖い……」
最期の日の、最期の瞬間の記憶。
俯いて考え事をしていたから、周りは見えていなくて。
音も遠くの事のようで、それに気付いた時にはもう手遅れで。
は頭を強く打ち即死だったと──
その後の記憶は、何も無い。
最初は自分が死んでいる自覚も殆ど無いまま、
気付けばここに居たようなものだった。
「……即死かあ」
どろり、生暖かいものが額を頬を流れ落ちる感覚。
けれど何も滴り落ちはしない。これも、錯覚だ。
あなたの言葉をなぞるように繰り返す傍らに。
ふと視線を上げた。
今際の記憶を語るその声が、徐々に淀んでいったから。
「わかった。次はそうしてみる」
優しい──中途半端なやり方ではだめらしい。
どんなに甘く言葉を重ねても、迫り来る死の恐怖は拭えない。
死してなお残るほどに強いものなのだと、理解した。
自分と同じような死に方の方が、皆にとって優しいのだと。
「ありがと、先生。俺一人だったらずっと迷ってたかも」
提案はあっさりと『次』の手段の一つとなり、
少女に掛けられる言葉は、気遣いではなく感謝だった。
この場に於いて、あなたは『理想の先生』だから。
『生徒』に気遣われるなんて、きっとあってはならない事だ。
「…もう一回、夏彦に会いに行って来るね」
浮かない表情を、そっと笑みに変えて。
またね、少女や物言わぬ友達に手を振ったのちに踵を返した。
| (a48) 2022/07/12(Tue) 13:38:37 |
| ミナイは、パァン! 池の周りで激しい火薬の音を鳴り響かせた。 (a52) 2022/07/12(Tue) 15:06:47 |
気遣われなかったことに安堵しつつも、生徒に助けられたことには違いない。
先生の道は険しいな、なんて思いながらセーラー服の背中を見送った。
「ああ、……いってらっしゃい」
そうして、教室を再び静寂が支配する。
短いチョークを指で摘めば、黒板に大きく『自習』の二文字を書いた。
チョークを摘んだまま、思う。
「……、…………」
夢川と違って、自分は無理矢理連れて来たようなものだ。本音を言えば、やはり自ら此方側に来て欲しかった。
しかし結果的には、変わらない。
彼なら……匠介造なら、もっと上手くやれただろう。
彼に憧れて、彼のような人になりたくて、共に教師になろうと約束を交わしたのだ。
「……ま、時間だけなら気が遠くなる程あるからね」
これから、理解してもらえば良い。
自分は自分なりのやり方で、先生になれば良い。違う人間なのだから、全く同じようにできるわけがないのだ。
そう自分を納得させて、チョークを置いた。
| ミナイは、マユミの腰に抱きついて、胸元に顔を押しつけた。 (a67) 2022/07/13(Wed) 3:27:55 |
| (a91) 2022/07/14(Thu) 18:58:45 |
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