168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】
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…… ふ、 ふふ。
[嬌声混じりの笑みが零れた。
もうどんなに悔いたって逃げられない。
あなたの帰る場所はもうどこにもない。
私の傍にしかいられない。いちゃダメなの。
嬉しかった。よろこびが抑えきれなかった。
ほころんだ目元に口づけを贈ってくれた彼へ
両手で頬を包みキスをする。]
[私は誓う。
柔らかく微笑んで呪詛を刻んでいく。
いつかお互いのXXがお互いをXXすまで、
二人の世界すべてを間違いで犯していく。]*
| [近くに居たい。一緒に住みたい。
己になんの後ろめたさもなかったならば、 強く頷けただろうし、躊躇う事だってなかった。
それは、遠慮とは違う。 前へ進もうとしているお前を阻みたくなかった。 己が要因で、蔭りが生じてしまう事に抵抗があった。
自責の念に駆られながら、苦しんで、涙して。 弱くて、優しい。その姿と心を知っているから…。
これからは、光の下で生きて欲しい。 だがその願いはきっと、己のエゴなのかもしれない。] (53) 2022/08/16(Tue) 21:18:57 |
| ………隆史。 [きっぱりと言い放った >>41お前の言葉が、苦悩していた己の心を 吹きすさんで行くような心地。 自ずと、笑みが零れる。 続く言葉が、想いが。 もう、あんなに躊躇っていた己が 馬鹿らしく感じる程に、眩しいと思った。] ありがとう。 お前は………強くなったな。 [少しずつ、隆史の中で何かが変わっていっている。 泣いてばかりいた、あの時のお前とはもう違う。 そのひたむきで真っ直ぐな気持ちが。 伸ばされた、掌が。 不安も恐れも、何もかもが払拭されていくようで 伸ばされた手に、そっと。己の掌を重ねる。 その想いが同じである事を、示すように。] (54) 2022/08/16(Tue) 21:19:41 |
| ………一緒に、暮らそう。
[お前の我儘は、己にとっての切望。
もう、躊躇わない。]
聞いて欲しい。 俺の………全てを。
[過去と告白。 その全てを、お前にだけは話しておきたいから。
己の傍に居れば、平和には暮らせないだろう。 知ってしまえば、後戻りは出来ないだろう。
それでも、俺は
──── もう、決めたから。]
(55) 2022/08/16(Tue) 21:29:02 |
[誰が
この血
を、受け止めた?
それは"
隆史"と、
殺人鬼は言った。
]
[新たな"
呪縛"を、
お前に掛ける事になるとしても、
お前を、
逃
がさない。
離
さない。
………そう、決めたから。]*
[受け止めた
血
(あなた)は、
己の心に染みわたる
温かくて、いとおしい]
――……
[その呪縛を得た歓喜を
依存
同時に貴方を捕らえる俺の
執着
を
貴方は知らない*]
| [過ちを後悔し、嘆いて終わりではなく もう「二度と」繰り返さないように。 失わないようにと、手を差し伸べられている。] それが、"強さ"なんだと 俺は………そう、思う。 [ 例えその腹の内に、思惑や欲望が孕んでいるのだとしても
己は悦んで、お前を抱き留めよう。 この温かな掌も、そしてその笑顔も >>-152ずっと己の為だけに在れとさえ、希う。] (65) 2022/08/17(Wed) 0:07:47 |
| それは………痛そうだな。 まぁ、どうでも良いか。 [その言葉の頼もしさが愉快でもあり、嬉しくもあり。 くすりと零れた微笑みを、お前だけに向ける。 全てを明かした後でさえ、 お前は己を拒むことも、自首を促す事もなく。 何が何でも、己との"明日"を描こうとする。 >>57その真っ直ぐな心と決意が、掌に込められていた。 それは、己を余計に掴んで離さず、 己もまた……… 「死ぬまで」離さない。と誓うように 繋ぐ掌へ、"想い"を籠めた。]* (66) 2022/08/17(Wed) 0:12:21 |
| ─後日、手料理─ [少し前までは、想像も出来なかった。 今こうして生きている事も。 …… お前との、生活も。 少し前までは、在り得なかった。 ……子供の頃には無かった 決して、夢見る事の無かった、温かな暮らし。 それは充分過ぎる程、満ち足りた日々。 目が覚める時も、眠る時も。 己の傍には、必ずお前が居てくれる。 その"幸福"が、これからも在って欲しいと願う。] (95) 2022/08/17(Wed) 22:29:31 |
| [一緒に暮らして暫くした、ある日の事だった。 "好物"について、問われたのだった。 >>94] 好きな……料理………? お前の作ったものなら、なんでも。 好きだと思っている、けれど……… [きっと、そう言う事ではないのだろう。 だから考えてはみたものの……。 隆史の手料理以外、何も思いつかなくて。 困ったような表情でお前を見つめる。] (96) 2022/08/17(Wed) 22:30:32 |
| ごめん………。 考えてみたが、よく分からなかった。 [俺はお前以外の、手料理を知らない。 誰もが持っている「お袋の味」の想い出もない。 子供の頃は、カップ麺かコンビニ弁当。 あとは、酒を飲み時につまむ乾き物の余り。 そういうものしか、与えられなかったし 飢えを凌ごうと思えば 携帯食でもなんでも、幾らでも手段はあったし。 >>92そこに好みや関心を抱いた事は、 一度もなかった事に、問われて初めて気付いた。] (97) 2022/08/17(Wed) 22:31:51 |
| でも………
お前の料理は、"優しい味"がする。 それだけは……分かっている。
[好き嫌い、得意苦手。 辛い甘い。しょっぱい苦い。 ………そう言う事、などではなく。]
(98) 2022/08/17(Wed) 22:42:41 |
| [己の歪みきった思考や価値観は、 >>-221傍に居てくれるお前の存在によって、 別な視え方へと変わって行くよう。 仕事の都合で、朝帰りになる事もあったし 作ってくれたお弁当だって、 >>93きっと持っていけない日もあっただろう。 そんな日々が続く事があったとしても、 お前は毎日、手料理を作って この"家"で俺を待ってくれているから。 >>99この"家庭"では、この温かな食事が 冷え切ってしまう事など、決して無く。] (111) 2022/08/18(Thu) 1:02:37 |
| ["家族"とは────…もしかしたら、
隆史という"存在"、なのかもしれない。]* (112) 2022/08/18(Thu) 1:03:27 |
| ─記憶─ [居間はいつも散らかっていた。 空になった酒瓶とアルミ缶。 空になった煙草の箱と吸い殻。 空になった弁当箱と、カップ麺の器。 食べ掛けの乾き物と、飲みかけの携帯ゼリー。 台所はいつも汚れていた。 埃の被った炊飯器とオーブントースター。 油に塗れた電子レンジとガスコンロ。 黒ずんだ冷蔵庫と、黴臭い流し台。] (113) 2022/08/18(Thu) 1:44:19 |
| [俺に部屋なんてなかった。 寝る場所はいつも、この汚い居間か台所。
両親にはあった。 穢れたベッドのシーツ上。毎晩、事に及んでいる。
己の存在など無いかのように振舞う日もあれば、 己をゴミを見るような目で視認し、罵る日もあった。] (114) 2022/08/18(Thu) 1:45:07 |
| [分からなかった。
何故こんな所に居なければならないのか。 何故両親は俺を縛るのか。
少しでも反抗しようとすれば ガムテープで口を塞がれた。
少しでも抵抗しようとすれば 麻紐で身体中を括り付けられた。
少しでも歯向かおうとすれば 結束バンドで手足を絡げられた。
身動きの取れなくなった己は、 この汚い場所で、寝転がされるだけ。] (115) 2022/08/18(Thu) 1:46:08 |
| [何かしたい。
そんな欲求すら抱く事を赦されない。
何故、俺は生まれて来た? 何故、俺は生きている? 何故、そんな目で見る? 何故、そうやって貶す?
何故、俺は……………
何故………………何故………………] (116) 2022/08/18(Thu) 1:47:47 |
[だが、そんなのは………
もう、"どうでも良い事"だ。]
[───"想い"。
お前の色に染まりゆく事を
己は拒みはしない。
寧ろ、其れは悦びとすら感じる。
そして己は、お前をこの鳥籠の中へ
永劫、閉じ込め続けて行く。]
["記憶"は、お前で埋め尽くされるのだから。*]
[もちろんいつものきみも、どんな姿をしているきみも愛しい。なにより見目を飛び越えて君が見せてくれる一つ一つの表情や反応を慈しんでいる。それでいて、ぼくが思いも付かない事を提案してくれたり、ぼくが言えなかった素直な言葉を紡いでくれるきみだからこそぼくもどんどん変化していける。
とはいえ男の性とでも言うのだろうか、好きな子の華やかな姿というかドストライクという好みのゾーンが存在する事も事実で。
そしてそんな今日のきみをぼくの手で、その、あれこれしたいという不穏な欲があるのも確か]
| ─後日、願いは空に─ [隆史の我儘にはもう慣れていた。 >>136傍に居たいのは己も同じだったし、 温もりが欲しければいくらでも応えた。 どんなに疲れていても、切羽詰まっていても。 いつも己を想い考えてくれているのを知っていたし >>117帰ればお前が、笑顔で迎えてくれるから。 >>118だが今日は、そういう日常の事とは違う。 お前にとっては特別で、大切な日。 " 子"を想う お前にとって 大切な行事である事も知っている。 「 贖罪を見届ける」 >>2:-22そう約束をしたのだから、己が快諾しないはずはなく。] (143) 2022/08/19(Fri) 0:16:36 |
| ん………。分かっている。 ? 美術館………? [故にそれは唐突感もあり、想定外でもあった。 頷いた後は目を丸くしながら、小首を傾げる。 だがきっと、何か理由あっての事なのだろう そう思って深くは問わないまま 隆史と共に、とある美術館の個展へと赴いていた。 >>134] (144) 2022/08/19(Fri) 0:17:47 |
| ………ああ、それは。 [あの廃病院で見つけた端末を >>137お前に手渡したのが最後だったろうか。 >>34久しく、それを目にした時 あの日の出来事が、一瞬脳裏に蘇る……。 泣いてばかりのお前。死のうとしていた自分。 深い闇。錆びた鉄格子と拘束具。 埃被ったシーツ。血の滲む床。大嫌いな歌。 真っ暗な影と消えゆく人。壊れ朽ちて行く廃墟。 そして────… " 青空 "] (145) 2022/08/19(Fri) 0:20:16 |
| [それは、この端末に映っていた"色"と同じ。 ────"千早 要" >>135それは、見つけられなかった探し人と同じ名。 彼の下の名前は知らない。 だからこの絵の作者本人かは分からないが。] ………そうだな。 それが、良いと思う。 [お前の「したい事」が、チハヤの元へ届けば良い。 あの時、初めて見た青空に 何の感想も抱けなかったけれど。 今なら、少しだけ分かるような気がした。] (146) 2022/08/19(Fri) 0:21:42 |
| [互いの指を絡め合い、そして微笑む。 >>138あの日の出来事を、決して忘れやしないだろう。 そして今日という日が、お前にとっても 己にとってもどんな日であるかを、胸に刻む。 あの日出来た" 結び付き "が──── いつか、あの 空 へ届く事を、願った。*] (147) 2022/08/19(Fri) 0:22:15 |
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