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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

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【人】 空虚 タチバナ

 
[最初から、

   誘い込んだのは私で、>>1:40
     飛び込んだのはあなただった。>>2:43

  この地の主は私たちじゃない。
  いくら未来を語ろうとも、闇から逃れることなど
  決して出来やしないのだ。>>2:L4

 現実を離れた私たちの自由は鳥籠の中だけにある。]

 
(42) 2022/08/16(Tue) 20:19:14

【人】 空虚 タチバナ

― 彼が目覚めてから ―


[もし彼がすぐに力尽きてしまったなら
 身を清める手伝いくらいはしたかもしれないが、
 そうでもなければ今度こそ抜け出すこともない。

 眠る必要もないこの身で、
 彼の与えてくれる不自由を享受していた。
 どこか遠くで夜が明けるのを待っていた。>>24

  ……起きた?

[時間も音も何の意味も持たなかった。
 彼の心音だけを数え、身じろぎに顔を上げる。
 今がいつなんて分からないけど、
 彼が目を覚ましたのだから挨拶に迷うことはない。]
(43) 2022/08/16(Tue) 20:24:06

【人】 空虚 タチバナ


  おはよ。

[目覚めた彼が窓の外を見る。
 ブラインドの隙間から覗く青色と部屋を染める赤色。
 噛み合わない世界の色が歪な時間を表すようだ。

 彼の胸元から離した耳には彼女の歌が響く。
 顔を近づける必要のない大きさのテレビは
 特別室の名に恥じず、自由に見られるようだった。
 購買で入手したテレビカード>>2:82
 テーブルの上で暇をしている。
 画面に黒いサングラスをかけた人物が映ると
 愛を歌う声も拍手と笑い声に混じっていった。>>25
(44) 2022/08/16(Tue) 20:24:22

【人】 空虚 タチバナ

[彼は私をかれん≠ニ呼ぶ。
 その響きはいつだって名前以上の意味を持たない。
 だから何度だって呼んでほしくなって、
 いつも聞こえないフリをしようか悩んでしまう。
 けれど二度と呼ばれなくなるのが怖くて
 結局はすぐに返事をしまうのだった。なぁに?]

  え……。

[彼は服を着替えながら何てことないように尋ねた。
 今度はすぐに返事ができず、
 エアコンを操作する背中をじっと見てしまった。]
(45) 2022/08/16(Tue) 20:24:44

【人】 空虚 タチバナ


  わたしの、たんじょうび……。

[私が生まれた日。ケーキとプレゼントを貰える日。
 プレートの上には「おめでとう」と書かれていた。
 ずっと昔に忘れてしまった、一年に一回ある日。

 プレゼントが楽しみだったのはいつまでだろう。
 生まれた日が生まれてしまった日に変わったのは
 いつからだっただろうか。

 その日がなければ、誰も不幸にしなかったのに。
 その日がなければ、私が……

 頭の痛みが蘇るようで、慌てて結の背に駆け寄った。
 そう遠くない距離すらゼロにして、
 外で鳴くひぐらしのようにくっつく。]
(46) 2022/08/16(Tue) 20:25:12

【人】 空虚 タチバナ


  …………今日。

[言葉を発したのは無意識に近かった。
 しかし音にしてみると思ったよりしっくり馴染む。]

  今日が、いい。

[誰も望んでくれなかった。
 もしかしたら誰かはいたのかもしれないけれど、
 私にとっては何の意味もなかった。

 いつだって苦しくて、何もかもが空虚で。

 空っぽの自分と口にした人の顔が浮かぶ。>>1:28
 そんなことしなくとも目の前にあったけれども。]
(47) 2022/08/16(Tue) 20:25:34

【人】 空虚 タチバナ

[世界中で毎日たくさんの人が生まれ、死んでいく。

 誰かが死んだというニュース>>2:9は見るけれど
 名前すら覚えられずに過ぎていくし、
 誰かが生まれたなんてニュースに至っては
 特別に選ばれた人しか報道されることはない。

 身近な誰かにとってはその人の生も死も
 意味のあるものなのかもしれないけれど、
 ここにはそんな人、誰もいないから。>>2:*25

 誰かがどこで"死んだ"とか>>2:102
 私がいつ生まれたとか、そういうことは、
 その人にとって大切な者だけが知っていればいい。]
(48) 2022/08/16(Tue) 20:26:19

【人】 空虚 タチバナ

[きっと、彼にとって深い意味はないのだろう。
 些細なことなのか、当たり前のことなのか。
 もし彼が不思議そうな顔をするのなら、
 少しずつ話をするつもりだ。

 まだ、怖いけれど。ずっと怖ろしいけれど。
 過去の私の欠片と彼の手で生まれた私の話を。

 準備も何もできない今を望んだ自身に
 彼はどんな反応を見せただろうか。
 そんな彼におずおずと欲しい物があると告げる。]
(49) 2022/08/16(Tue) 20:26:49

【人】 空虚 タチバナ

[時を離したばかりの結なら
 今日≠ェまだ分かるのではと思ったと告げる。
 現実とはく離したこの場所で、
 いつまで正しい時間を認識できるだろうとも。]

  結のこと、いっぱい覚えていたいの。

[結の誕生日。クリスマスイブ。
 その日がまだ先であることは彼の言葉から理解した。

 いつ死んだかも何年経ったかも覚えていないのは、
 眠ることもなく特別な一日もなく、
 一人きり空虚に過ごしてきたからだろう。

 だからこそ一日だって忘却に奪わせるつもりはない。
 全部ほしい。すべてを知りたい。
 彼に向ける執着は彼の持つ探求心に少し似ていた。]
(50) 2022/08/16(Tue) 20:28:49

【人】 空虚 タチバナ

 
[私たちはきっと、
     空虚を隔てた鏡の向こうにいる。>>1:*45
 
(51) 2022/08/16(Tue) 20:29:17

【人】 空虚 タチバナ

[手を繋いで、闇を絡めて、縛って。
 それでいて様子を伺う視線を見せる矛盾した行動。
 彼は私の願いを許してくれただろうか。

 もし願いが叶うのなら、今日は二人でペンを取ろう。
 テーブルに広げて、狭ければ床でもいい。
 子どもみたいに膝をついて、顔を見合わせて。

 私も話したんだから、と結の話も聞こうとする。
 彼にとって人生が希薄だったことは知っているから
 無理やり思い出を絞り出させることはしない。

 しかし彼の病状を聞くことくらいはできただろうか。
 与えられた余命についても。
 もし内緒にしたければ心に秘めていてもいい。

 そうでなくともカレンダーは空白塗れだ。
 それは歪な二人が永遠で埋めていく余白にすぎない。]*
(52) 2022/08/16(Tue) 20:30:49

【人】 空虚 タチバナ

― 特別個室病棟 ―


[目覚めた彼は自身の状態を確認し、
 様々な感情の混じった表情を浮かべていた。>>59
 寝起きの声もふわふわしているように聞こえる。

 普段と少し違う反応に新しい彼を暴いた気がして、
 彼の複雑な心情とは裏腹にほのかに心が躍る。

 これまでより幼くて、ちょっとかわいい。
 自身にもまた新しい感情が芽生えるのを感じながら
 横目でこちらを見る彼に近づき、頬に唇を寄せた。]

  ……からだ、きつくない?

[この場で彼だけが、未だ正しい時を生きている。]
(69) 2022/08/17(Wed) 6:01:34

【人】 空虚 タチバナ

― 彼が目覚めるまでのこと ―


[欲に塗れた身体を清め、彼の姿を見下ろした。
 ぐっすり眠っているのか起きる気配はない。

 気にすべきは彼のことだけで、
 自分やソファの心配は必要なかった。
 この地を包む強い思いがそうさせるのか、>>2:114
 現世とは違いあるべき過去の姿へと戻っていく。
 この身も既に時間から解放されたモノだ。>>1:*56

 本来なら切り離された存在。交わってはならない命。
 誰よりも近く寄りそうことで、彼も徐々に
 自分たちと近い存在へと成り果てるかもしれない。]
(70) 2022/08/17(Wed) 6:01:56

【人】 空虚 タチバナ


  ……なんてね。よっ。いしょ。

[そんな葛藤は彼が迎えに来てくれた時に
 既に振り切っていますので。むしろ歓迎ですので。
 空いた彼の腕の中にいそいそと潜る。

 冷たい肌が触れたせいか、
 彼の身体が反射的に跳ねるのを感じた。

 冷え切った生者の身体とは違い、
 この肌が熱を滲ませることはない。
 せめて彼が芯から冷え切らないようにと
 暖房の温度だけはしっかり上げておいたし、>>25
 ベッドからシーツを引っ張って来て
 彼の肩を覆うようにかけた。

 自分だけでも服を切ればよかった?
 ……だって、肌が触れ合うのきもちいんだもん。]*
(71) 2022/08/17(Wed) 6:02:47

【人】 空虚 タチバナ

― おはようと告げた朝=@―


[朝≠フ準備をする彼の手が二つのカップを取る。
 多くの味を忘れてしまっていたから、
 ただ、「結と同じものがいい」と答えた。

 結はいつも生者じぶんと同じような扱いをするから
 毎回新鮮な気持ちになる。
 次第に慣れるのかもしれないし、
 彼の方が死を理解して馴染んでいくのかもしれない。

 すべてに新鮮な反応を見せる彼を見守っていると、
 予想外の言葉が飛び出したのだった>>25。]
(72) 2022/08/17(Wed) 6:03:09

【人】 空虚 タチバナ

[いつもと変わらない彼の前向きな言葉。
 いつもと同じ、他愛のない穏やかな構想。
 少しずつ、彼とのいつもが増えていくのが分かる。

 でも、今はそういうことじゃなくて。
 急に背中へくっつかれて驚く声が降る>>61
 その後に聞こえたのは同意の言葉だった>>62
 顔を上げると、いつも通りの彼がいた。

 ただ、気のせいかもしれないけれど、
 瞳に欲望が小さな炎のようにちらついた気がした。
 彼の欲はすべて私のもので、だから、炎も私の。
 気のせいだとしてもそれがどうにも嬉しくて、
 死んでようやく"生まれた"今日に浮足立って、
 素直に願いを口にできたんだと思う>>L7。]*
(73) 2022/08/17(Wed) 6:03:26

【人】 空虚 タチバナ

― はじまりの日 ―


[くしゃりと笑った結>>L8の提案は早かった。
 具体的な案なんてなかったのに、
 瞬く間にすべきことが纏められていく。

 彼の言う通り購買には何種類かの筆記具があったし、
 近くのコピー機には真っ白な紙が残っていた。>>63

 必要な物を入手し、
 途中にちょっと寄り道して戻ってきた部屋には、
 空になったカップがふたつ並んでいる>>64。]
(74) 2022/08/17(Wed) 6:03:53

【人】 空虚 タチバナ

 
  何だか子どもに戻ったみたい。

[色鉛筆なんて大きくなってから触った記憶がない。
 あの子たちもこういう物を喜ぶのだろうか、なんて。
 すっかり結に影響された思考が
 ままごとをした幼い子を思い出させた>>1:87。]

  んー……あれ? え、わぁ。
  結って線引くの上手だね。

[真っ白なコピー用紙にガイド線なんて存在しない。
 定規があればそちらも拝借していただろうが、
 なかった時はケースや他の物を利用するしかない。

 どちらだったとしても、
 結はきっと器用に線を引いたのではないだろうか。]

  少なくとも……私よりは。

[彼の引いた線に比べ、線が歪んでいるのは確かだ。
 ほんの少しだけ悔しそうにしながらも、
 二人で刻≠描く作業は一瞬、
 この地とこの身に宿る業さえも忘れさせてくれた。]
(75) 2022/08/17(Wed) 6:04:39

【人】 空虚 タチバナ

[時間の歪んだ世界において、ひとつ提案をした。
 眠らない夜は一日を終えなくていいし、
 置きたくない朝はまだ訪れなくていい。

 甘やかすようで、すべてを彼に与える重さに
 結はどんな反応をしただろう。

 ふたつめは彼からの提案だったか。
 私にとっては味のしない飲み物だが匂いは分かる。
 インスタントの粉がお湯に溶け、
 湯気を立てる様は決して嫌いではなかった。
 彼が自分のために用意してくれるなら尚更。

 断る理由なんて何もなくて、素直に同意を示した。]
(76) 2022/08/17(Wed) 6:05:56

【人】 空虚 タチバナ

[最後の議題は今日を何日とするか≠セった。
 結も当然自身もここに入ってからの時間は曖昧だ。]

  じゃあ……うーん、17ね。
  今日≠ヘ8月17日。

[適当な選択だったのはどう見ても分かっただろう。
 一列七マスの枠の中、中心の辺りに数字を書く。

 日にちや時間に執着はなかった。
 死んでどれだけ経つなんて数えたこともなかったし、
 誕生日だって祝う人がいなければ呪いの日だ。

 ――でも、理由ができれば話は別。]
(77) 2022/08/17(Wed) 6:06:57

【人】 空虚 タチバナ

[数枚奥のコピー用紙を引っ張り出して花丸を描く。
 それから「むすぶの誕生日」と続けた。
 クリスマスの気配はどこにもない。

 重要なのは今日≠ェ今日≠ナあることで、
 ちょっと先に絶対忘れたくない日があること。

 あなたが私に与えてくれたように、
 私もあなたの”生”に祝福を与えたいのだ。]

  …………ダメ?

[たった一日≠サこらで本質が変わるはずもなく、
 不安そうに彼へ尋ねる。
 答えを待つのも怖かったのか、
 返答から逃げるように立ち上がった。]

  あっ、…… あー、そうだ、そうだ。
  シーツ片づけなきゃ。ね。
(78) 2022/08/17(Wed) 6:09:47

【人】 空虚 タチバナ

[購買へ向かった際の寄り道>>74の成果である、
 近くのリネン室にあったシーツへ手を伸ばす。

 いくら時の歪んだ世界だとしても
 昨夜の惨状を見る限りあって困らないという判断だ。

 拭けるし、包まれるし、敷き替えてもいいし。
 それから、]
(79) 2022/08/17(Wed) 6:10:24

【人】 空虚 タチバナ

[腰に巻いてしまえば、
 彼の言っていた服に見えないことは……ない。

 腰からだからスカートなんだけど。
 全身を包めるシーツが余りに余って
 足どころか床まですっぽり覆っているけれど。

 それでも白いパジャマと合わせれば、
 辛うじて形は成り立つはずだ。]

  あの……ね。
  その、むすぶは……ワンピース、好きなの?

[果たして不安確認の逃げ道がこれで良かったのか。
 全然良くないけどもう後戻りはできない。]
(80) 2022/08/17(Wed) 6:14:57

【人】 空虚 タチバナ

[だって、
 もしそうなら、彼の好きなものが着たい。
 そしてもっともっと夢中になって欲しい。

 彼を夢見た時から>>2:L3
 理由も目的もこれから"生まれる"感情も、
 その全てみらいがあなたのものなのだから。

 周囲の景色みたいにいつか慣れてしまったら>>72
 私、怨霊なの。重くて面倒くさい女なの。
 執着と不安が混じった炎が、瞳の中で死と踊る。]*
(81) 2022/08/17(Wed) 6:15:37

【人】 空虚 タチバナ

― 「刻」を描いた日 ―


[広いテーブルに来客用の茶菓子ではなく、
 真っ白な紙と色とりどりのペンが並ぶ。>>84
 別の紙を用いた器用さを披露した結の手にかかれば、
 よろよろとした私の線も滑らかに紙上を踊った。

 手先が器用なことを知った。>>85
 重ねられた手が私よりも大きく固いことに気づいた。

 「手慣れ」だと言う彼に経験を尋ねようとしたが、
 すぐに思い留まって手元に集中する。
 悔しさも忘れて、「もっとやって」なんて。
 作業効率は落ちてしまうけれど、
 最初からそんなことを考慮する気は欠片もない。]
(101) 2022/08/17(Wed) 22:59:39

【人】 空虚 タチバナ


[過去は必要なかった。
 私たちだけが、私たちの未来を決められる。]
 
(102) 2022/08/17(Wed) 22:59:49

【人】 空虚 タチバナ

[彼の名前がちはや むすぶ≠ニいうこと。
 私の名前がたちばな かれん≠セということ。

 相手を呼べる音があれば、他にはもう何もいらない。
 手先が器用なことだって、彼を蝕む病だって、
 もっと彼が馴染めば気にならなくなる。

 だってそれが、それだけが日常なんだから。

 彼が景色に新鮮さを抱くのと同じように、>>60
 次第に日常に馴染んでいくのだろう。]

  ……あれ。

[そういえば、最後に頭痛がしたのはいつだろう。
 彼と強く触れ合う間だけ止まっていた痛みが
 いつの間にか見当たらないことに気づいた。

 線を引く手を止め、前のめりだった身体を倒す。
 背後に体重を預けて顔を上げると、
 彼の顔がさかさまに見えた。]
(103) 2022/08/17(Wed) 23:00:10

【人】 空虚 タチバナ


  なんか……気分いいな。

[もし、子どもの頃に戻ったとして>>75
 こんな気分になれるはずもない。
 戻りたいとも思わない。必要ない。

 元々印象的な思い出があった訳でもない。
 どうしてだったっけ。どうでもいいや。

 私の死が彼を少しずつ蝕むように、
 彼の考えが私を少しずつ変えていく。
 あなたの手が私を形作ってくれる。]
(104) 2022/08/17(Wed) 23:05:50

【人】 空虚 タチバナ


  誰のせいにもしない……うん。分かった。
  じゃあ私も――わた し、も ……っ、ぅ、あ

  ……――私にも、そうしてね。
  私が結をいっぱい困らせたら……叱って。

[彼に寄りかかったまま一日≠フ話をする。
 一つ目の提案に彼は好意的だった。>>86
 その上でもっと柔軟な考えを与えてくれる。

 過去の私にとって叱責≠ヘ恐怖の象徴だった。
 しかし今の私に過去はなく、
 手に取ったのは結と共にする永遠だけだ。

 だから、お願いする時に少し声に詰まったけれど。
 彼を見つめる瞳に恐怖は微塵も滲まなかった。
 そのせいで彼を𠮟る気が全くないことが
 表情から伝わったとしても、許して欲しい。]
(105) 2022/08/17(Wed) 23:06:16

【人】 空虚 タチバナ

[朝≠フ役目を終えたカップが
 真っ白な底を晒してふたつ、寄り添っている。

 明日≠ヘ何色が満ちるのだろう。
 同じかもしれないし、違う色かもしれない。
 明日のことは明日にならなきゃ分からない。
 それでいいんだ。

 彼の提案に頷いて、
 差し出された小指に己のそれを優しく絡めた。]*
(106) 2022/08/17(Wed) 23:06:59