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人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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【墓】 厨房担当 マシロ

 ― 白うさぎは混乱中 ―



[ 分かってるのに、ちゃんと聞きたくて嘘をついた。
  そんなちょっとした我儘で零した「勘が良くない」を
  可愛い嘘、なんて言われて大咲は更に混乱する。>>2:659
  あのもう頭と頬と胸全部が熱くて、砂糖みたいに甘くって
  限度を超えてしまいそうなんです。
  平常心、平常心……と言い聞かせるよう心中で唱えながら
  そういえば、お互いのこと、実はあんまり知らないなと
  気付いたのは 連絡先が差し出されてから。>>2:660 ]


  ……合意がある場合でも、ナンパって、言いますかね


[ 出来れば、その、ナンパじゃなくて。
  貴方が好きなんですって言うための、…ううん
  私と貴方を知るためのチケットに、なりませんか。

  なんて思いも込めて、掴んだ服。 ]

 
(+0) 2023/03/07(Tue) 9:51:17

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  ……〜〜〜!?


[ 駄目です大咲キャパオーバーです助けて店長!!
  いや店長ヘルプしてもらっても解決しませんが!
  「待て」ができなくなるとか可愛いとか
  そんな、これ以上わたしを熱くさせてどうするんですか。

  何かを堪えるように唇を噛む神田と同じくらい
  間抜けなきょとん顔と赤い頬を晒した大咲は
  「終わったらすぐ連絡するのでっ」と言い逃げて
  厨房を抜け、バックヤードへ駆け込み、
  >>2:156 いつの間にか鎮座している新顔を抱きしめた。

  製作者によもや目撃され、可愛いと思われていたり>>2:669
  貴方の心の中の主張なんか勿論知らぬまま>>2:684
  白うさぎは落ち着くまで忙しさも忘れ、
  焼きたてパンみたいなふわふわうさぎで心を落ち着けた。* ]

 
(+1) 2023/03/07(Tue) 9:51:34

【墓】 厨房担当 マシロ

 ― うさぎの穴から出た後は、 ―



[ 二連トラブルがあってもうさぎの穴は営業を終えた。
  大咲は爆速で洗い物や後片付け、在庫確認、
  明日のランチ向けの軽い仕込みを手早く済ませる合間。
  店へ個人置きしているタンブラーをひとつ持ち出し
  いつもお客様へ提供するのと全く同じ手間と時間を掛け
  淹れたコーヒーを、タンブラーに注いだりも。 ]


  ごめん皆、クローズ作業終わったからもう帰るね!
  ちょっとあの、大事な用があるんだ!


[ 制服から私服へ着替え終え、鏡で前髪を整えると
  面々に声を掛け、大咲はスカートを翻した。

  黒色のドレープ袖のブラウス、白のマーメイドスカート。
  クリーム色のボアカーディガンを羽織り、
  タンブラーを鞄へ仕舞って、スマホを取り出せば。
  渡された連絡先、…声が聞きたくて電話を選ぶ。 ]

 
(+2) 2023/03/07(Tue) 9:51:52

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  あの、……大咲です
  今退勤したから……えっと、会いにいって、いいですか

  すぐ向かう、ので!


[ 神田ブレンドのコーヒーは
  まだまだ寒い春先の夜の中、待ってくれたお礼として。
  在庫ちょっと勝手に使ってごめんね店長!
  人生掛かってるんです、可愛さに免じてゆるして!

  そう。店長やスタッフ達には遠慮も照れもなく
  「大咲かわいいもんね〜」とか言えるのに。
  なんで一人の言葉に、あんなに乱されたのか、とか
  解答欄はとっくに埋まってる。

  きっと通知音に気付いてくれた貴方がいる場所へ
  時計うさぎみたいに慌てて向かえば、
  貴方はどんな顔でそれを迎えてくれただろう。 ]

 
(+3) 2023/03/07(Tue) 9:52:22

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  ごめんなさい、お待たせしました、神田さん
  これ……寒かったと思うので、良かったら。

  ……えっと。家の方向、どっちですか?
  私、ここから一駅だけ電車に乗らなきゃで。
  でも終電までまだあるし、明日はシフト無い、ですし。

  ちょっとだけ、ゆっくりめに歩いて、いいですか
  …………顔見ながら、話したい……です。


[ もし話し終えるだけの時間がなければ、電話でも。
  そんなことも頭を過ったけれど
  特別、な貴方には、やっぱり直接聞いて欲しい。

  徒歩圏内に家があると教えて貰えるのなら
  何だったら、近くの公園へ寄り道をしてでも。 ]

 
(+4) 2023/03/07(Tue) 9:52:49

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ どうするかの結論はともかくとして。
  コーヒーは無事に神田の体を温めるには至れたか。
  いつもなら気兼ねなく歩ける見慣れた道も、
  今日ばかりはまるで異世界みたい。 ]


  ……改めてみたいになるんですけど。
  うさぎ、喜んでくれて、ありがとうございました。

  誰かにこの話をするの ……初めてだから
  上手く話したり出来ないかも、しれないですけど。
  聞いてくれますか、──知りたいって言ってくれたこと。


[ 伺うように、瞳を見上げる。
  肯いてくれたなら、今まで誰にも言いたくなかった、
  ──言えなかった過去のことを、貴方に話したい。
  同時に、抱え続けていた夢の、もうひとつも。* ]

 
(+5) 2023/03/07(Tue) 9:54:21
厨房担当 マシロは、メモを貼った。
(c1) 2023/03/07(Tue) 9:56:29

厨房担当 マシロは、メモを貼った。
(c2) 2023/03/07(Tue) 10:06:01

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ 数コールどころか、覚悟の間もなく音速で通話が始まる。
  ナンパだと茶化した真意なんて知らない大咲は
  「緊張しているのはお互い様なのかな」なんて考えて、
  第一声に微かに咲いながら。 ]


  ……私も、逢いたいです 待っててください


[ 待ってるって、約束してくれた。
  それは理由や場所は違えども、これで二度目。

  通話が切れ、はふ、と知らずのうちに息を吐く。
  胸が苦しくて、でもそれは嫌な息苦しさじゃなくって、
  そわそわするような 込み上げてくるような。
  貴方もそんな胸中だったかな。…そうならいいな。>>+7 ]

 
(+12) 2023/03/07(Tue) 13:25:05

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ そうして駆け寄った先、片手を挙げる彼の姿。>>+8
  夜の暗がりでも分かる緩み切った表情に滲む色。
  直視すると照れてしまうと分かっているのに、
  目を逸らすことは 出来なかった。
  急かしてごめんと謝られれば、気にしないで、と笑いかけ
  タンブラーを手渡して。

  落ち着いていたはずの心がまた爆発した。 ]


  か、かわい、ぃ ……です……?
  ……ぅ。
  神田さんにかわいいって言ってもらえるの、嬉しい、けど
  …………照れちゃう、ので……控えめで……。


[ 言わないで、とは言いたくないけど。
  ああ今日もっと可愛い私服で来るんだった。そんな矛盾。
  服の好みが知りたい。彼の好きなタイプのことも。

  高野といつだったか交えていた気になる人談義、
  こっそり、こっそり、大咲は聞いていたけれど
  結局収穫は得られないままだったから。 ]
 
(+13) 2023/03/07(Tue) 13:25:37

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  ……ッはい。
  私も、手。……繋ぎたい、です


[ 正直な誘いには、頬を赤らめながら>>+9
  きゅう、と柔く彼の手を握った。
  スマートに自然に繋がれたら、慣れてるのかな、とか
  そんな風に少し、もやもやしてしまったかもしれない。
  だから。聞いてくれて良かった。 ]


  え。でも、一駅分送ってもらうなんて、申し訳ないです
  お家が近くなら余計に。
  営業後の仕込みで終電逃した時も歩いて帰ってますし…


[ そう。この業界は帰宅が遅いのだ。>>0:108
  寒空の中待たせた上に一駅も送らせるのは、と思えども
  けれど「じゃあ後日」とはなれなかった。

  彼が進むまま、駅を一度通り過ぎ、
  梅が春を報せる道を不意に眺めながら。
  歩幅を合わせてくれているだろう彼に甘えつつ、
  穏やかに語らいながら、公園のベンチまで。 ]
 
(+14) 2023/03/07(Tue) 13:25:54

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  いえ、普段出勤ルートしか歩かないので……
  良いですね、藤棚。見たいな。
  いつもお店のことばっかり考えて、花の移り変わりとか
  ……そういえばろくに見てなかったかも……


[ 問いには首を横へ振り、春の訪れを想いながら。>>+11
  春夏秋冬の彩りを楽しむことを、こうして教えてもらって。
  背負っている大きなリュックから取り出された、
  温かさを与えてくれる携帯用の座布団に目を瞬かせ。 ]


  …良いんですか? ありがとうございます。
  …………ふふ、スカート、好きなんですね?


[ 遅れて耳へ訪った強調は流石に察するものがある。
  大咲も好きで制服にスカートを選んでいる。
  お揃い、だ。
  少し揶揄うように笑い、それからそっと、息を吐く。 ]
 
(+15) 2023/03/07(Tue) 13:26:03

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ 神田が横に座れば、大咲はぽつりと口を開く。
  強調された言葉によるスカート好きの露呈により
  僅かに緊張は緩んだけれど、無くなったわけでもない。 ]


  んー……どこから話せばいいかな。
  ちょっと話すの下手でも、許してください。

  私ね、母子家庭で。
  物心ついた時からお母さんしかいなくて、多忙な人で。
  机の上に毎朝置かれてるお金で生活してたんです。


[ 何の仕事をしているのかも、良く知らない。
  ただお金は置かれ続けていたから何となく
  多忙な人なんだと思っているだけ。 ]

 
(+16) 2023/03/07(Tue) 13:26:20

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  で、小学校の……高学年くらいのころだったかな
  お母さんが作れないくらい忙しいならと思って
  興味もあったし、料理し始めたのが切欠でした。
  美澄くんのおばあさんがやってたお店。
  あそこで食べたあったかいご飯が美味しくて。
 
  大事な人と、一緒にご飯食べたいなぁって、
  ……そんな思いも、ちょっとだけ。


[ まあ最初は悲惨でしたけどねぇ、と茶化した。
  重い空気にしてしまうのも嫌で
  別に、それ自体を引きずっているわけでもなくて。 ]


  毎日作った料理を置いておくんです。
  そしたら朝起きて、一口も食べられないまま残ってて、
  でもお金は毎朝置かれてて。


[ 嫌いな食材も知らない。アレルギーでもあるのかも。
  そんな風に思いながら、そんなわけないと知っていて
  何年も。 ]
 
(+17) 2023/03/07(Tue) 13:26:54

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  高校一年の母の日に、初めて、ケーキを作ったんです
  周りに何を言われても、お母さんは
  お金をかけて私を育ててくれたから。
  お礼のつもりで、これなら食べてくれるかなって。


  そしたら、……次の日、捨てられちゃってたんですよね
  料理は捨てずに残すだけだったのに、
  わざわざ捨てるくらい迷惑だったんだ、と思って。

  私がお菓子を渡すの、迷惑だって思っちゃうのは
  ずーっとそれを引きずってるだけなんです。


[ 寒々しい筈なのに、不思議と寒くないのは
  彼が用意してくれた温かい座布団のおかげでもあり
  きっと繋がれたままの、手の温もりがあったから。
  「いやー、そっからは数年荒れましたねえ」と言って
  えへ、といつもと変わらぬ笑みを浮かべた。 ]

 
(+18) 2023/03/07(Tue) 13:27:25

【墓】 厨房担当 マシロ

 


  でもやっぱり、料理が好きなんです。
  だから生まれ変わるつもりで、今のお店に頭下げましたね
  作ったものを食べてくれるだけで十分嬉しいし、
  喜んでくれたらもっと楽しい。

  美味しいって言ってくれる人はいっぱいいるけど
  神田さんは特に、幸せプラスとか、色んな感想とか
  "また私のクッキーが食べたい"……とか。
  ……多分、神田さんにとっては何気ない言葉でも
  私にはなにより欲しかった特別をくれました。

  勝手に救われた気になってたんです、……重いですけど。


[ 一回だけ作ったのは、ここでなら、と思えたから。
  でもやっぱり怖くて一歩下がり直してしまったとも。
  知って欲しくて話す時間は随分長く感じたけれど
  まだ告げたいことは、ひとつあるのだ。 ]

 
(+19) 2023/03/07(Tue) 13:28:20

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  私、お母さんのことは恨んだり嫌いじゃないです。
  育ててくれたのは本当だから。

  正直まだ、お菓子…特にケーキを作るのは怖いです。
  ……でも、いつかもし、大事な…特別な人ができたら
  いつか作っていきたいって、ずっと、思ってて。

  あの。…………あの、ですね


[ 言い淀む。
  けれど"言わずに後悔した"過去が大咲の背中を押した。
  どんな顔で聞いているか、怖くて見れずにいた神田の方を
  恐る恐る見上げて、髪を揺らして。 ]

 
(+20) 2023/03/07(Tue) 13:28:38

【墓】 厨房担当 マシロ

 


  神田さんのこと、好きです。
  ……お客様としてとか、そういうのじゃ、なくて。

  いつか特別な人に作りたいと思ってたケーキ、
  神田さんが、食べてくれませんか。
  他の、まだ作れないお菓子も全部、一番最初に。

  後、あと、……一緒にご飯も食べたいです。


[ だから、"勘の良くない"私に、
  どうか頷いて 答えを教えては、くれませんか。** ]


 
(+21) 2023/03/07(Tue) 13:33:28

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ 
大咲もしかして死んでしまうのでは……?

  >>+22 お願いは華麗に躱され、けらけら笑う神田の方を
  桃色うさぎに改名した方が良いような頬の色で
  うぅ、と見つめるしか出来なかった。

  出来ない約束はしない主義 と、いうのは。
  きっと、可愛いを控え目に、以外の意味も込められていて
  これから彼が結んでくれる約束の糸は
  絶対解れたりしないことを 教えてくれているみたい。
  ……みたいじゃなくて、実際そうなのだということに
  気付かないほど、大咲も勘は悪くないが。 ]


  …………見せたくなかったら、隠して、ください。
  その、……神田さんが。


[ 私は「可愛い」以外にも、貴方がくれるもの全てを
  きっと頬を染めて受け止めてしまうので。 ]
 
(+34) 2023/03/07(Tue) 20:32:40

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ 自分も繋ぎたいと紡いで重なった掌が温かいのは、
  きっとお互いに緊張と、跳ねる心臓が脈打つせいだ。
  彼から齎される言葉のどれもが大咲の心を揺らすから、
  張られた予防線に垣間見える緊張は寧ろ有難くて。>>+23

  どうにかいつものように軽口を叩く……より早く
  ぎゅっと強く手を握られ、急速に頬に熱が集まった>>+24 ]


  ……ん、と。
  私も出来るだけ長く一緒にいたい、です。
  だから 今日は……ううん、これからも
  お言葉に甘えたいし、甘えます、けど

  次の日予定があったり、体調が悪い時とかは
  絶対無理して応えようとは、しないでくださいね。


[ 迷惑じゃ、なんて言葉は彼の心配を助長させてしまう。
  でもここだけは譲れませんから、と。
  代わりに終電後、ひとりで帰る時は歩くのをやめて
  タクシーなり何なり、安全な帰宅方法を選ぼうか。 ]
 
(+35) 2023/03/07(Tue) 20:32:48

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ ちゃっかり「登山好き」は頭の中にメモして
  神田さんフォルダへ丁寧に保存しておこう。
  一緒に藤棚を見に来ようという未来の約束に、頬を緩め
  「はい」としっかり頷いて。
  饒舌なお喋り内容は、ふふ、と楽し気に笑って聞いていた。
  中学生と雪合戦して負けたなんて、可愛いな。
  じゃあ次は私と雪うさぎ対決しましょうよ、とか。
  そんな返事をしながら。 ]


  ……こ、これ以上喜ばせてどうするんですか、ほんと…


[ 困ってないけど、困ってしまう。恋は矛盾だらけだ。
  これから可愛い服を買うのに更に時間をかけてしまうし
  常に貴方のかわいい、を更新できる自分でいたい。

  そんな時間を経て、ベンチに座って。
  優しい言葉に背中を押され>>+26
  大咲は初めて、お菓子作りを厭う理由を語っていく。
  重なったもう片方の掌が、心の雪を解かしていく。 ]

 
(+36) 2023/03/07(Tue) 20:32:52

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ ご飯を食べてくれなかった話の時は。
  横で何かを堪えたのを、話しながらでも感じていた。>>+27
  話を途切れさせないようにという配慮を有難く受け取り
  しかし、ケーキの話はやっぱり、
  隣から穏やかでない色を含んだ声が零れ落ちてくる。>>+28

  だから食前には言いたくなかったのだ。
  こんな話を聞いた後に、彼だけのうさぎのクッキーをなんて
  もし同情でも覚えさせたらと思うと、言えなかった。
  ……料理の味を変えてしまうというのも勿論だけれど。

  優しい人だ。他愛なく人を喜ばせることができる人。
  大咲なりの恋の向け方は、多分、隠し通せてはいなくても
  それゆえに、あの時語ろうとしなかった。
  もし彼が他に想う人がいたとして、大咲の過去の話が
  邪魔してしまったらどうしよう──と。

  料理人としての自己肯定感は高くても。
  ひとりの大咲真白を肯定するには、
  あの日のケーキがどうしても傷痕になっていて。 ]

 
(+37) 2023/03/07(Tue) 20:32:59

【墓】 厨房担当 マシロ

 

[ 恋ってもっと、甘くて穏やかで優しいことばかりだと
  そんな風に考えていたけど、現実は全く違う。
  好きだから辛くて、好きだから出来なくて、
  恋しているから、何故か過去の傷をまた掘り返して。

  全部知って欲しい。全部知りたい。
  私以外とじゃなくても幸せでいてほしいとも思えるのに
  でもやっぱりその時傍にいるのは、私がいい。


  ──好きだと告げた瞬間、彼の片手が肩へ触れ
  驚く間もなく繋がったままの手を強く引かれて
  勢いのまま、大咲は彼の胸元へ抱き寄せられた。 ]

 
(+38) 2023/03/07(Tue) 20:33:07

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  ────……っ、


[ 大咲の心音に負けないくらいの大きな声だった。>>+30
  咄嗟に、いつも大事にしてるカメラがあることを思い出し、
  けれど見開かれたままの目と言葉を紡げない唇は
  そのことを指摘する余裕もない。
  遅れて気付いた彼がそっと体を離すのに
  「あ、」とどこか名残惜し気な声だけが零れ落ちる。 ]


  ………… ……  は、じめて、です
  今まで、お弁当がないこととか授業参観とか……
  三者面談に来てくれないこと、とか
  そういうのから察して、かわいそうって
  言われたことはいっぱい、あった、けど


[ 彼は、母に怒ってくれたという。>>+32
  かわいそうじゃなくて、あの日の、母に。 ]

 
(+39) 2023/03/07(Tue) 20:33:52

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  ……怒ってくれたのが、嬉しいです
  私には、怒りたくても怒る権利は無いって思ってて
  お母さんにとって邪魔だって、……知りたくなかったから
  捨てたことをなんでって問い質したとして、

  最悪の未来を、考えたくなかったから……


[ だから、嫌いじゃない。恨んでない。
  でも、好きってわけでも、ない。
  触れ合わないのが私からの、せめてもの優しさだった。

  好きになった人が、あの日の自分の代わりに
  ふざけんなと言うくらい怒ってくれる。
  それだけでまた彼に救われて、紡ぐ声はひどく掠れて、
  「薄い人間性」なんて言葉には強く首を横へ振った。 ]

 
(+40) 2023/03/07(Tue) 20:34:14

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  全部、神田さんとしたいことばっかりです。
  ご飯もケーキも他のお菓子も食べて欲しいし、
  神田さんのご飯も、一緒に、食べたい。
  一緒に作るのも、きっと楽しいだろうなって思います。

  今まで知らなかったこと、全部知りたいし
  ……私だけの、神田さんになって、ほし ぃ …し


  お互いを一番幸せに出来るって、信じたい。
  ……ううん。一番幸せにするって、約束します、私。


[ 語彙なんか、私の方が滅茶苦茶だ。
  でも今は気持ちの儘に喋って、伝えたいことを伝えて
  貴方と一緒に未来だけ、見ていきたい。

  いつか作るお菓子の記憶が全部、ぜんぶ、
  貴方の笑顔になるように。
  作って差し出す時の、私の笑顔に、なれるように。 ]
 
(+41) 2023/03/07(Tue) 20:34:27

【墓】 厨房担当 マシロ

 


  話したいと思わせてくれたのも
  受け止めてくれたのも、ありがとうございます。

  ……神田さんの恋人にしてください。
  うさぎの穴は例外、ですけど
  神田さんを独り占めさせてほしい、です。


[ カッコつかなくていいんですよ。>>+30
  ずっとそんな、照れさせられてばっかりだと
  いずれ溶けてしまいそうなので。

  私だって、好きなんですから
  言わせてください。恋は先手必勝です。 ]

 
(+42) 2023/03/07(Tue) 20:34:32

【墓】 厨房担当 マシロ

 


  えっ。



[ いやあの、疲れてはいないんですが。>>+33
  でも照れずに受け止められる自信が全くないというか
  聞きたい気持ちと、聞いたら心が爆発する自信があって

  ……あの、複雑な乙女心という言葉の意味、
  私、ちゃんと今、心の底から理解した気がします! ]


 
(+43) 2023/03/07(Tue) 20:37:15

【墓】 厨房担当 マシロ

 


  ………… ぁの。
  私、恥ずかしがると、逃げる癖が……ありまし、て……

  ……捕まえておいて、くれますか……


[ でも、聞きたいんです。
  貴方が好きになってくれた私のこと。

  そしたら私、自分のことを
  大事に出来るようになる気がするから。* ]

 
(+44) 2023/03/07(Tue) 20:39:11
厨房担当 マシロは、メモを貼った。
(c4) 2023/03/07(Tue) 20:41:25

厨房担当 マシロは、メモを貼った。
(c5) 2023/03/07(Tue) 20:42:53

【墓】 厨房担当 マシロ

 ― 白うさぎの幕間閑話 ―



[ 早退の夜から二日後に戻って来た速崎は、しかし
  >>102 翌日から更に数日、今度は普通に体調不良で欠勤した。
  新しいアリスブルーのうさぎ店員はまだまだ慣れぬ身、
  大咲は急遽シフトを増やし、休日を出勤日にしたりして
  どうにかこうにかうさぎの穴を連携プレーで回した。
  神田とは、夜の退勤後、共に帰る夜もあっただろうか。

 
けいちゃんマジ今度こそツラ貸しとけ〜!?

  ……とは、まあ、体調不良者には思うまい。
  営業後に店裏へ呼び出してタイマンしても良いのだが
  あの時の後姿を思い出すと、どうしても。
  コーヒー豆をそのまま噛んだ後のような気持ちになる。

  "かわいそう"で傷付いたのは、栗栖と速崎だ。
  勝手にそこへ大咲の過去が付いてきただけ。
  零してしまった「なんで」の話し合いは、…未だ。
 
(あ、お土産はちゃっかり食べました。ええ。
美味しかったけど、けいちゃんどこ帰ってたん…?)
* ]

 
(+45) 2023/03/07(Tue) 21:43:48

【墓】 厨房担当 マシロ

 ― アスパラガスの日に ―



[ 漸く得た夜シフトのみの日だった。
  ああ〜夕方からの出勤最高……とかなんとか思いながら
  既に仕込みや準備をする瑞野にそのテンションのまま
  (あの日の視線の先を思い出したのもあり)
  スマホ片手に、MVを見せに行くくらいにはご機嫌だった ]


  瑞野さん、見てくださいよこれ〜っ
  最近友達から送られてきて、ずっと聞いて …て…?


[ そんな他愛ない雑談、の、つもりが。
  予想外の反応に「これは…………」と勘付き>>90
  "本当にヒーローなんだ"という言葉と、クレジット。
  大咲は大変に偉いので、深くは突っ込まなかったが ]

 
(+46) 2023/03/07(Tue) 21:44:11

【墓】 厨房担当 マシロ

 

  (…………ふふ、瑞野さんも、そんな顔するんだ?)


[ あーあ、高野さんってば勿体ない。
  こんな瑞野さんを見れないなんて。
  でもこれは"うさぎの特権"の一種類なので。

  何だか遠くないうちに彼のものになってしまうような
  妙な確信めいた予感もあるからこそ。
  お兄ちゃんみたいな先輩スタッフの横顔を
  微笑ましく見守るに留めました。偉いでしょ〜?* ]

 
(+47) 2023/03/07(Tue) 21:44:19