ーー現在：冬至の君と>>0ーー


　あら、敵方だったなんて。


[冗談返し。]


　ふふ、つぶあんも美味しいですよね。


[示された方に手を伸ばす。
長きに渡る戦争の甲乙はつけられないし、つけたらアウトである。]
　

　
[桜餅を持った手元を見下ろして]


　心当たりは……ないです。
　ないからこそ、溜め込ませていたのかと。
　そう思いまして。


[家系という鎖に縛られて、なりたくもない蛍ものになるために強要さていたのなら。
退屈な場所だったと評されても仕方のないこと。
それを止めさせることができなかった、私の責任だ。

相手がどう思っているかはわからないけど。
だからこそ、聴きに行くという言葉にはとても焦った>>1。

]
　

　
[行く素振りを見せなければ、心の中で息をついて>>2。]



　私は……、



[どうしたかったのだっけ。
忘れてしまったそれを、手繰り寄せてみる。]


　


[蚊の鳴くような声で紡がれたそれは、届いただろうか。
誰にも言わずに見送って。願い続けたけれど。
傍に残り続けたのはこの感情だけだった。*]
　

ーー現在：冬至の君とーー
[つぶこしに関しては、戦争が起きないことを切に願う。
魔女狩りには合いたくないし、蝙蝠のようにもなりたくない。

そもそも決断を求めないでほしい。
平和であらんことを希う。本気で。]
　

　……伝えたところで困らせるだけでしょうから。


[自分に焦点が移ったことに気付かない>>85。
あの子は、自分で決めると言ったのだ。
決めた結果がこれならば、私が何を言っても変えないのだろうと。
]


　それに、年下の子を、自分の我儘に付き合わせるのは、
　本位ではありません。
　……そんなみっともない事、したくない。


[年長者としての矜持のつもりはないが、どうしても。
年下に弱音を吐くのは抵抗があった。*]