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人狼物語 三日月国


174 完全RP村【crush apple〜誰の林檎が砕けたの?】

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到着:1年生 工藤美郷

【人】 1年生 工藤美郷

[「悪意があるとしか思えない」と言われたことがある。
「悪意なんか無いです」と答えて事態が悪化したこともある。
 曰く、「悪意とは受け取る側が決めるもので、受け取る側があると判断したら、そこに悪意は存在すると認めるしか無い」のだそうだ。
「私が悪意を持つかどうかの決定権は私にあります。何故他人にその有無を決められるのですか」と尋ねた相手には絶縁された。
 そういうことが、工藤美郷には良くあった。]
(57) 2022/09/01(Thu) 17:27:17

【人】 1年生 工藤美郷

[集団行動は苦手だ。誰もかれもが一斉に喋り出すから、ごちゃごちゃした音で頭が痛くなる。
 おまけに無理をして話に加われば、突然誰かが怒り出すことがよくあった。

 だから会話に入るつもりはなく、人から離れた席でイヤフォンをつけ、今回の旅行の書類をじっと見つめていた。

 ──が。
 バスがブレーキをかけた瞬間、思いっきり前の席に手をぶつけ、バラバラと書類が散らばる。イヤフォンも落ちてしまったらしい。
 宙を舞う紙をしばらく無表情で見つめた後、ゆっくりと拾い出した。
 そしてバスが少し揺れるたびに、あちこちに体をぶつけ、よろけたり転んだりした。]
(58) 2022/09/01(Thu) 17:28:46

【人】 1年生 工藤美郷


………………


[バスの運転手に迷惑そうな目で見られても急ぐそぶりはなく、自分のペースで書類を集める。
 痺れを切らした運転手に急かされれば、じっと目を見つめてから答えた。]

 ……なら揺らさないでください。
 あなたがバスを揺らすたび、私は転んで更に拾うのが遅くなります。

[と、これ以上迷惑をかけないように改善策を伝えると、運転手は舌打ちをして会話を打ち切った。
 工藤美郷は気にしなかった。悪意は無かったし、運転手の苛立ちにも気付けなかったから。]**
(59) 2022/09/01(Thu) 17:29:21
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a11) 2022/09/01(Thu) 17:42:56

【人】 1年生 工藤美郷

[ばらばらと散らばった書類を、拾ってくれる者もいた。>>66
 転んだまま無表情で見上げると、]

 はい。私のです。

[礼も言わぬままに受け取った。
 そろった書類を手に再び席に座る。
 が、香坂もまた、どこに行くでもなく近くの席に座った。]
(81) 2022/09/01(Thu) 19:55:28

【人】 1年生 工藤美郷

[同じ一年同士で親睦を深めようとしていたのかもしれないが、工藤にはその機微を察することはできず。無言のまま書類に視線を落とす。結果として、にぎやかなバスの中、二人の間だけには沈黙が流れていた。
 所在なく呟いた言葉>>77は、他の人の声にかき消されて聞き取れない。
 それでももしかしたら話しかけられたのかと、]

 ……私に何か用ですか?

[と、尋ねたのと、香坂が今泉へと話しかけたのは同時だったか。>>79
 どうやら気のせいだったようだと、再び書類に目を戻す。
 時間が気になった。予定より早くても遅くてもいけない。]

 …………

[バス内の賑やかさが、全てごちゃまぜになっている。無意識のうちに耳に手をやっていた。イヤフォンはまだ見つかっていない。
 どこかに落ちているイヤフォンは、たった一曲を何度も繰り返しているだろう。
 それは、香坂が好きな歌手>>66の、初期の頃の曲だったかもしれない。]**
(82) 2022/09/01(Thu) 19:56:57
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a18) 2022/09/01(Thu) 19:58:59

【人】 1年生 工藤美郷

──バイトが続かない──

[大学生になったらバイトをするものらしいが、どれも長続きしなかった。
 パン屋でバイトした時も、それは同じこと。
 それは小泉のバイト先>>15でもあったが、働いていたのは一瞬のことだったので、シフトが被ったことがあったかは、さて。

 接客は失敗するだろうと思っていたから、選んだのはキッチン補助だった。
 仕事をサボっているつもりは無い。無駄口も叩かないし、誰よりも真面目に働いていた自負があった。
 その日も、黙々とパンを並べていた。工藤の並べた列だけは、測ったかのように等間隔、同じ角度に美しい。だが、並べる端から客が取っていくので、そのたびに納得いくまで直さなければいけなかった。]
(123) 2022/09/01(Thu) 22:12:42

【人】 1年生 工藤美郷

「工藤さん、ちょっとレジ手伝って!」

[と、声をかけられたのは、その頃だったか。
 レジには長蛇の列ができていた。]

 無理です。今はパンを並べているので。

「そっちは今は平気だから。お客様を待たせちゃだめだよ」

 あなたがもっと速くレジを打てばお客様を待たせません。
 私はキッチンスタッフとして雇われています。
 ホールのことはホールの人でやってください。

[言った瞬間、彼女と、近くにいた若い店員の顔が強張った。客たちも不穏な空気を感じ取り、居心地が悪そうにしている。工藤は意に介さぬまま、パンを並べ続けた。
 焼き上がって並べられるのを待っているパンは、もう無い。しかし、乱れた陳列の商品はいくらでもあった。
 店長から「工藤さん、ちょっと」と呼び止められたのは、そういうことが何度かあった後のこと。]
(124) 2022/09/01(Thu) 22:13:18

【人】 1年生 工藤美郷

──マイクロバスの中で──

[その小泉からイヤフォンを差し出されて>>102、工藤はじっと彼を見上げた。
 相手が同級生でも先輩でも、態度を変えることは無く、平等に慇懃無礼だ。]

 はい。私のです。

[ハンカチの上のイヤフォンを取る。相変わらず礼を言うことまでは頭が回らない。
 対照的に、停車のタイミングを見計らい、運転手へ声掛けをする心遣いは、いかにも労せずに「普通の好青年」として生きていける彼らしかった。]**
(125) 2022/09/01(Thu) 22:13:42

【人】 1年生 工藤美郷

[やがて、バスはトンネルに入る。
 工藤は声を上げることも無く、じっと窓の外を見つめていた。
 煌々とした白い光が、頬を照らしていた。]
(128) 2022/09/01(Thu) 22:18:46

【人】 1年生 工藤美郷

[数分の後、トンネルを抜ければ、いつも通りの無表情。]**
(129) 2022/09/01(Thu) 22:18:57
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a30) 2022/09/01(Thu) 22:22:37

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・バイト先の小泉先輩──

[工藤が空気を凍り付かせた後、気をきかせた小泉先輩がフォローを入れてくれても、>>159

 …………

ホールのこと

[それは自分には関係が無いと判断して、特に反応を返さず、黙々とパンを並べ続けた。
 契約について声をかけられたのは>>160、その後のこと。]

 ホールはやらなくていいとは言われていません。
 バイト契約の時に言われたことは、キッチン業務、および商品陳列をするのが私の業務だと。

[小泉をじっと見上げ、淡々と答える。
 それから話の流れが読めずに、しばらく沈黙した後に問いかけた。]

 バイトのバランスを考えて、店長にシフトを考え直してもらうよう言うのは、小泉先輩の仕事なのですか。

[彼はバイト契約の時にそう言われたのだろうか。
 さて、結果として辞めはしたが、バランスを取ろうとしてくれた人がいたおかげで、そのバイトは長く続いたか。他の場所に比べれば。]*
(272) 2022/09/02(Fri) 18:12:35

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・バス乗った直後・朝霞の酔い止め>>179──

[朝霞が酔い止めを勧めれば、彼女の方をじっと見たが、]

 …………

[自分は必要な人ではないと判断して、特に返事をしなかった。
 そのくせ揺れるバスの中でも書類を見つめていたから、降りる頃には顔が青くなっていた。]*
(273) 2022/09/02(Fri) 18:13:44

【人】 1年生 工藤美郷

──現軸・武藤先輩の号令で集合写真>>201──

[武藤先輩はやたらと馴れ馴れしいが、工藤とは話したことがあっただろうか。
 工藤から話しかけることはなかったが、もしも「ミサミサ」と呼ばれたことがあれば>>158、「私は工藤美郷です」と真顔で返していただろう。

 その彼が集合写真撮る人、と言われれば、自分は該当ではないと判断してスルーした。
 が、言い換えによってそれが強制だと気づけば、]

 ……どこに並べばいいですか。

[隅なのか、真ん中なのか。前の列か後ろの列か。どこに行くべきかわからずに問いかけたか。
 無表情のまま、とにもかくにも一枚の中には納まった。]*
(274) 2022/09/02(Fri) 18:15:22

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・イヤフォンの中の音楽>>139──

[香坂さんがイヤフォンから漏れ聞こえてくる音楽を気にしている。
 彼女は音漏れから曲を特定できる程の熱狂的なファンらしい。
 もしも彼女と言葉を交わしていれば、予想が正しいことを伝えただろうが。]

 …………

[しかし工藤は、その目線の意味には気づかなかった。特に会話がなければ受け取ったイヤフォンを耳にはめ、自分から話しかけることはなかっただろう。

 自分が話すと、人に不快な思いをさせることには気づいていたから。]*
(278) 2022/09/02(Fri) 18:36:58
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a61) 2022/09/02(Fri) 18:38:23

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・親切朝霞さん>>279──

[書類を見ながら吐き気をこらえていると、朝霞さんに話しかけられた。>>279
 工藤は、朝霞をまっすぐに見つめて答えた。]

 ……はい。気分が優れません。

[お腹を押さえて吐き気をこらえる。吐いたところで大したものは出てこないが。]
(317) 2022/09/02(Fri) 21:51:36

【人】 1年生 工藤美郷

[例えばここで、心遣いに感謝を述べながら受け取れれば、軋轢を生むことも無いのだろう。
 だが、工藤にはそういった、誰もがあたりまえにできることをこなす能力が無かった。
 差し出された梅しばに、工藤は]

 食べません。
 決めたもの以外を食べると気分が悪くなるので。

[工藤が口にするのは、ぱさぱさと乾燥した白いカロリーバーと水だけ。おまけにどちらもメーカーまで決めている偏執ぶりで、それ以外の商品を口にしようとしない。
 多くの人が、毎日違う食事をとることを楽しみにする理由が、工藤には分からなかった。色々なものを食べれば、口の中で味が変化する。箸をどこからつけるか迷ってしまう。それは、むしろ苦痛だった。
 工藤にとって食事とは、生きるための補給だ。車だって、ガソリンの成分が毎回変わっていたら調子が狂う。だからいつも同じものが良い。
 今の時代は、それ一つだけで必要な栄養が取れる食品がある。カロリーを計算して本数を決めているから、健康上の不都合も無い。]
(319) 2022/09/02(Fri) 21:52:43

【人】 1年生 工藤美郷

[だが。その工藤の性質は、往々にして、無自覚のままに人の好意を踏みにじった。]

 …………

[声をかけてくれて、水まで同級生が探してくれようとも>>280。工藤は会話が終わったと思い込んで、再び書類に視線を落とした。]*
(320) 2022/09/02(Fri) 21:53:01
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a74) 2022/09/02(Fri) 21:57:19

【人】 1年生 工藤美郷

──武藤先輩の集合写真>>282──

[その時も彼はミサミサと呼んだ>>282。かつて、訂正の後に首を傾げられたとき、「名前は知ってるなら、何故わざと間違えるのですか?」と首を傾げ──さえもせず、真顔で真正面から見つめたまま問いかけたこともあったのだが。]

 好きなところはありません。
 武藤先輩のお勧めは武藤先輩が行こうと思っていた前列真ん中ですか。

[ほとんどオウム返しに応えると、彼の言う通りに前列の真ん中を陣取った。
 こういう時に謹んで遠慮したり、恥ずかしがってこそばゆい空気を楽しむことができない。
 写真で写る場所に関しては強いこだわりは無かったので、他の人に指摘されれば場所を改めただろう]*
(327) 2022/09/02(Fri) 22:07:22

【人】 1年生 工藤美郷

──梅しばごめん>>328──

 はい。飲み物は水を持っています。
 あるので黒崎先輩や津崎先輩からもらわなくていいです。
 体調は放っておけばマシになります。

[言葉をなぞるように答え、目線を逸らすことなく朝霞を見つめ続けた。
 それから、しばらくの沈黙の後に、心底不思議でならないことを尋ねた。]

 朝霞さんは、私の体調を気にしているように思えます。
 何故ですか?

[表情は相変わらずの無表情だったが。]*
(332) 2022/09/02(Fri) 22:22:58

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・音漏れが気になる香坂さん>>306──

[イヤフォンを耳につける前に、香坂さんに話しかけられた>>306
 好きなものを語るとき特有の若干の早口はうまく聞き取れなかったが、]

 はい。この曲は『ゆーれー船』です。

[短く肯定だけして、イヤフォンを耳につけた。
 けんしろうが好き、というよりも、この曲しか聞かない。
 だから、その後あれだけ流行った果物や野菜がタイトルの曲も、工藤はほとんど認識していなかった。]
(345) 2022/09/02(Fri) 22:59:20

【人】 1年生 工藤美郷

[だが、僅か四分弱のこの曲だけは、誰よりも多く聞いている。
「歌詞に脈絡が無くて意味が分からない」と言う人もいたが、工藤からしてみたら周りが話している言葉も、脈絡が無い。
 同じ言語を使っていながら、話が通じない。共感能力が欠けているせいで話が通じないのだ、とよく言われる。ではその「共感能力がある人」が工藤の心を察するのかと言うと、全く共感できないらしく、だから傷つくのだそうだ。ますます工藤には理解できない。
 もしかしたら自分は人間の形をしたアンドロイドなのかもしれない。
 それでも、マザーグースを継ぎ合わせた、脈絡のない物語は、最も有名な英国童話の一つとなった。
 この曲が工藤を惹きつけるのも、そういった理由かもしれない。

 そして、共感能力の無い工藤は、香坂が闘志を燃やしていることにも気づけない。]*
(346) 2022/09/02(Fri) 22:59:28

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・バイトの話>>310──

[小泉先輩の話>>311を、工藤は一度たりとも目を逸らすことなく聞いていた。]

 良く分かりません。
 つまり、店長は、小泉先輩のバイト歴が長いから、タダ働きでシフトの調整を考慮させ、代わりに他の従業員と差をつけて意見をよく聞くということですよね。
 責任の無い相手に業務内容を超えた行いをさせ、対価として他の従業員よりも優遇するのは、雇用主として正しい行いなのでしょうか。

[工藤には、「信用」とか「好意」といった目に見えないものを理解する能力が著しく欠けている。結果として、差し伸べてくれた手を気づかぬうちに振り払い、不快な思いをさせることがよくあった。

 だが、明確に指示されたことは誰よりも生真面目にこなした。
 シフトの変更を命じられれば、最初はルーティンが崩れることをあからさまに拒絶したものの、客の少ない時間帯と曜日を固定されれば、その時間に入るようになっただろう。]*
(355) 2022/09/02(Fri) 23:17:50
1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a81) 2022/09/02(Fri) 23:27:33

1年生 工藤美郷は、メモを貼った。
(a152) 2022/09/03(Sat) 21:36:29

【人】 1年生 工藤美郷

──現軸・美術館で松本先輩に見られている>>415──


[工藤は集合写真を撮り終えると、その一枚を確認することなく一目散に美術館へと向かう。
 走りこそしなかったが、羽が生えたようにふわふわと頼りない足取りで、入場の際に思いっきり誘導用のポールに脛をぶつけた。
 ごん、と鈍い音。]

 ………………。

[うずくまることしばし。
 周りの客やスタッフが心配そうに近寄っていくと、何事もなかったかのように立ち上がり、再び真顔で目的地に向かって歩き出した。
 もちろん脛にはでかい痣。]
(500) 2022/09/03(Sat) 22:06:41

【人】 1年生 工藤美郷

[さて、美術館に入ると、工藤は目的地に向かって一直線に進んでいく。それは最短ルートを取っていて、作品を楽しみながら進む他の客よりも、歩く速度がはるかに速い。
 他の作品には目もくれず、工藤がたどり着いたのは、ヒトの頭部が林檎に置き換わった、一枚の絵。>>177

 ………………。

[工藤はもどかしそうに筆記具とボードを取り出すと、その絵のスケッチを始めた。
 手を大きく動かして、紙一杯に線を引くと、脳が活性化して楽しい。
 絵のスケッチが終わっても、次の一枚をめくり、再び同じ絵を載せていく。
 工藤が興味を示したのは、この広い美術館の中で、その一枚の絵だけ。
 昼を過ぎても、昼食を取りに行くわけでもなく。空腹も忘れて手を動かし続けた。
 それは、近くで松本先輩が見ていたのとしても、同じこと。>>415

 松本先輩がスケッチの様子をしばらく眺めていたならば、工藤がレポートを書くわけでもなく、同じ絵を何度も何度も工藤のフィルターで濾して描き出されていくのが分かっただろう。]*
(501) 2022/09/03(Sat) 22:08:56

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・放っておかない朝霞さん>>339──


 できる限りのことをしておいた方が、今後に影響が無いと思うのですか。
 美術館についたのに、しばらく体調不良で思ったように動けないのは、避けたいです。

[朝霞を真正面から見つめたまま、彼女の言葉を繰り返すように返答した。
 工藤は、相手の言葉を鸚鵡返しするように話す癖があった。
それ故に鬱陶しい、馬鹿にしている、と嫌われることも多い。 
 工藤からしてみれば、一から言葉を組み立てるのが難しいだけなのだが。それを説明する言葉さえ持たぬので、周囲との距離は開くばかり。]

 こういう時に備えてきて、今が活かす時なのですか。
 ……朝霞さんの言うことは、私にはよくわかりません。

[なぜ、何をするかも分からない他人のために備えるのか。
工藤には、彼女の行動は全く理解できないものであったが、じっと朝霞さんを見上げたまま、ぽつりとつぶやいた。
 とても小さくても、近くにいた朝霞さんにだけはその言葉が聞こえたはずだ。]
(516) 2022/09/03(Sat) 22:43:12

【人】 1年生 工藤美郷

[それから、朝霞さんから興味を無くしたかのように目を離すと、鞄の中から自分の水を取り出して一口飲んだ。
 しばらくすると、多少は顔色がマシになった。]*
(517) 2022/09/03(Sat) 22:44:11

【人】 1年生 工藤美郷

──回想・武藤先輩の組織>>351──

[深読みをせず、そのまま受け取る。それは程度によっては好ましさを与えるが、重度であれば冗談さえもまともに受け取り、一からジョークを説明させるという凶悪性を発揮する。
「ミサミサ」の意味を「親しみを込めたあだ名」と説明させるまで理解できなかった時もしかり。そして今もまた。]

 武藤先輩は組織を率いているのですか。

[言いながら後ろの津崎先輩・黒崎先輩をじろじろと見上げた。
工藤は相変わらず無表情ではあったが、察しの良い人なら「そうか、津崎先輩と黒崎先輩は武藤先輩がトップの組織に属しているのか」と考えているのが予想できたかもしれない。]
(530) 2022/09/03(Sat) 23:14:34

【人】 1年生 工藤美郷

[写真撮影の後、ダブルピースをしていた武藤先輩が話しかけてきて、]

 はい。バスん中で武藤先輩はうるさかったです。

[場にふさわしい受け答えのできない工藤は、淡々と聞かれたことに答えた。
 それから謝られた後、工藤はしばらく武藤の目を見つめながら硬直した。]

 ……何故、ゴメンなのですか。

[人の心を察することはできなくても、人が離れていくことは分かる。
 自分が何かやってしまったせいだ、ということも。
 だが、それが何なのかは分からない。分からないままに、人は怒り、離れていく。
 その前兆に、「ゴメン」というキーワードを繰り返すようになることを、工藤は今までの経験から学んでいた。]*
(531) 2022/09/03(Sat) 23:15:06

【人】 1年生 工藤美郷

>>521>>527

 朝霞さんは、苦しんでいる誰かのために、できることを精一杯やる人。
 努力をすれば、無駄にはならない。


[その二つの言葉を、工藤は何度も繰り返した。
一から言葉を生み出すことはできないから、大切な言葉を積み重ねるように。]*
(536) 2022/09/03(Sat) 23:25:31