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人狼物語 三日月国


68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】

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視点:


シトゥラは、星が標の役割を取り戻したのを見た。
(c0) 2021/04/24(Sat) 22:07:53

シトゥラは、ハマルの願い事が叶わないことを知っている。
(c1) 2021/04/24(Sat) 22:08:38

シトゥラは、自分の傾けた天秤が平等を喪うのを見ている。
(c3) 2021/04/24(Sat) 22:16:04

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@0 メサ

「──メサ。
ああ、そうか。アンタも殺されたんでしたねェ」

青年はメサを見た。いつも通りの声で、返事が返る。

そこには何かが無い。
決定的な何かが、欠けている。


「なんですか?」
(+13) 2021/04/24(Sat) 22:55:16

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@1 メサ

「遠く。それは、随分と面白い感想ですね。
アンタと僕の距離は、それほどまでに近かったと?


ぐったりとした少女を抱き上げた。
青年は、メサを見る。

「で、どうしてニアはこうなってるんですか?
原因を教えなさい。ご存知でしょう」
(+20) 2021/04/24(Sat) 23:29:12

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@2 メサ

「僕は何も変わっていませんよ。
ずっと、僕は僕のままです。

──アンタが、僕の何を知っていると言うんですか?」

いつか、青年が誰かに吐いた言葉と似た言葉を向けて、
青年は抱き上げた少女の額に口付けを落とす。
どこか冷えた視線がメサを射た。

「ニアが自然とこうなるわけがないでしょう。
これは殺人鬼、植えた獣です。
しかも、とびきり警戒心が強い。

それが弱みを見せるのは、
何かをされるような隙を見せるとしたら」

青年の靴が鳴る。

「“負い目のある相手の前”、或いは旧知の仲の人間の前だけ。
つまり、アンタが怪しい。僕の推理は外れていますか?」
(+26) 2021/04/25(Sun) 0:08:15

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>+26メサ
植えた→餓えた ね........
(+28) 2021/04/25(Sun) 0:11:09

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@3 メサ

「安い挑発です。
メサ、いいことを教えてあげましょう」

青年は薄く笑う。
優しさの欠片も無い、薄氷の笑み。
何かが砕け散る予感を孕んだ空気。

「同じ質問を、僕はニアにしたことがあります。
彼女は僕が欲しいと思った以上の答えをくれた。

メサは今、回答を避けた。
それは、答えに自信がないから。
──違いますか?」

メサの遺体の前、寄り掛かった青年を支えたまま。
嫌いなはずのわざとらしい、うるさい、胡散臭い青年に──少女はいつも通り、澄ました顔のまま答えた。

   『わたしはあんたじゃないから、知らないわ。
 ……馬鹿で、寂しがりだってことくらいしか』


その答えを聞いた時、嬉しいと思った。
それから色々な姿を見た。俯く姿、弱さを隠そうとする姿。
はじめて見る姿はどれも、青年の心を捉えた。

──皮肉にも、青年が少女に惹かれ始めたのはメサの死んだ事件がきっかけだった。
(+37) 2021/04/25(Sun) 1:21:25

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@4 メサ

メサの足元が砕け落ちて行く。
彼女の周りを、亀裂が囲む。

「──いいえ。それは違いますよ、メサ。
重ねた時間が恋になるのなら、もうとっくに成っていたはずだ。
それが叶っていたなら、僕の隣にはアンタがいたはずでしょう。
僕は、アンタが僕を想ってたのを知っていました。

知っていて、はぐらかした。アンタの口を塞いだ。」

……僕が、殺した。
そうだ、メサは、僕が殺したようなものだ。


いつか零した嘆きを、青年は語らない。
それを知る少女は、腕の中で瞳を閉じたまま。
真相は語られることなく、握り潰される。

「僕は、アンタたちを捨てた。
どうしようもなく貪欲で、餓えたこの獣を満たすには、
僕の持っていたものをすべて手放さなければならない。

僕は元々こう云う人間です。
欲しいものの為なら、他の何を捨ててでも。
蔑ろにして、踏み潰しても手に入れなければ気が済まない」

(+39) 2021/04/25(Sun) 2:47:42

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>+39

「……
ああ!アンタが死んでくれてよかった。

目障りだったよ、物欲しげな顔を、行動を僕の前でされるのは」

返せない想いばかりが上乗せされていった。
手を伸ばしてしまう。期待に僅かだけの希望を与えてしまう。
それを、止められない。
それが、残酷だって、分かっていながら。

だって、アンタが笑うから。
              ──笑って欲しいと願ってしまう、これが恋じゃなくても。



「期待が重いんですよ、希望が鬱陶しいんです。
下らない感情をばら撒くのは止めて欲しい」

青年の足元の氷は割れることは無い。
ただ、その足を楔のように地面に縫い留めるだけ。
(+41) 2021/04/25(Sun) 3:30:38

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>@5>>@6>>@7 メサ

「ニアを壊すのは、僕だけの特権です。
ニアを傷つけるのも、僕だけの権利であるべきだ。
愛すのも、壊すのも、救うのも、全て──この僕です」

青年は嗤った。
その顔に滲むのは歪な独占欲と加虐心。
抱えて居た少女を近くに下ろした。

零れた黒髪の隙間から覗いた白い首筋に、
くっきりと刻まれた所有の証が見える。

「いいですよ、アンタの望みは理解しています。
アンタのその感情を肯定してあげましょう。

死にたいんでしょう。
どうしようもなく、終わりたいんでしょう?


メサに向かって歩みを進める。
一歩ずつ、終わりの時間が近付く。

共に過ごした、陽だまりの記憶さえひび割れる。
そこに確かにあった信頼、過ごした時間。
預かった槍は、折れたまま──修理されることは無い。

(+48) 2021/04/25(Sun) 16:32:24

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>+48

メサの苦悩が分かる。
走り出してしまった衝動の行き場を失っている。

終りにしてくれ、と。
罰が欲しいと、メサの瞳は語っている。

それを促したのは自分の選択で。
狂気を呼び起こしたのは、己の咎。


「僕は、ニアよりも優しくない。
お仕置きの時間ですよ、メサ」

青年は、メサのすぐ傍で囁いた。
(+49) 2021/04/25(Sun) 16:33:41
シトゥラは、自分の罪を知っている。
(c45) 2021/04/25(Sun) 18:01:31

【墓】 ■■■■ シトゥラ

青年は、どこかを見ている。
(+77) 2021/04/26(Mon) 0:05:00

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>+82 ニア

「………ニア、」

青年は、振り返る。
倒れている人物をそこに残して彼女の元へ戻った。
一歩、二歩近付いて、彼女の前に膝をつく。

「ニア。」

彼女が、目を開けている。瞳を、開いている。
以前と変わらない姿で。

青年は手を伸ばして少女の首筋を撫でた。
ナイフで付けられた歪な印は、青年の手によるもの。
少女が命を散らしたその原因も、この青年にある。

      「こんな、ひどい女の手を引くのは、嫌かしら」
 

彼女の言葉を、思い出した。
(+83) 2021/04/26(Mon) 11:09:01

【墓】 ■■■■ シトゥラ

>>+86 ニア

少女の白い指先が首の傷を辿る。
自分のした行動をなぞるような仕草に首を傾げた。
ニアは、誰かと同じ行動を選ぶことは少ない。

「──ニア?」

“なにか”に霞む紫を見下ろして、青年は名を呼ぶ。
少女の首から指を離し、頬を辿る。
青年が、いつも──口付けの前にする動作。
少女の瞳が下りたなら、許される合図。

彼女はいつも、言葉で答えを与えてくれないから。
(+94) 2021/04/26(Mon) 20:38:36