【人】 寿ホ儀 直青- 羅生 - [音も無く、扉を開いて、閉じた。 僅かの距離を進んで、横たわる身>>5に被さるよう唇を合わせる。 やわらかな感触。体温。与えられた感覚器の伝達する信号だ。] ────羅生。 [ただひとつの名を呼ぶ。 生を残らずつかみとる者。名付け親の真意を、直青はデータとして持たない。推測は幾つか、可能だ。 その頬に触れる。] ………………。 [疲れましたか、と問おうとして、意味のない質問だと棄却する。代わりにもう一度触れ合わせてから、瞳を覗いた。 何を言えるだろう。直青は 逡巡する 。]…………何か、 ……欲しいものは、ありますか。 * (48) 2023/11/28(Tue) 21:11:40 |
【人】 蕃神 雷恩 ……。 確かに、そうだ。 彼らAIは新人類がこの世界に適合して 大地を再生させるために存在している。 ―――と、定義されて旧人類の研究者に造られた。 だからといって、彼らは与えられたプログラムや ルーティンだけを用いて過ごすだけでは、ないだろう。 自身の「考え」は、前提としている条件はあるだろうが 持つものだと、思う。 そうでなければ。羅生が己と疎遠となることもなかったろう。 不適合と認識した、それでも基準値はきっと満たしていた だからこそ、その矛盾にエラーを起こした。 その結果の行動が、己から距離をとることだった。 と、俺は思索し、分析している。 それは、ある意味では「役割の放棄」だ。 ――なあ、桜花は、この事実をどう思う? [言語化するのは難しい、けれど。 役割以外を求めることを酷と考える気持ちも理解しているけれど。 羅生を例に挙げれば。このような行動をとることもあるのだと暗に。] (50) 2023/11/28(Tue) 21:22:08 |
【人】 蕃神 雷恩 それにな。 直青と話を、したのだけれど。 きっと。俺たちが不適格でも。 直青は見捨てやしないよ。 ――俺は、そう、思った。 [扱いは変化するだろうけれど。それでも 若しかしたら。枠からはみ出ることで俺たちは 彼らと新たな関係を作ることだってできるかもしれないな。 と、言い添えよう。 それでも、君の気持ちは痛いほどわかるから。] (51) 2023/11/28(Tue) 21:22:22 |
【人】 蕃神 雷恩 でも、なるべくなら。 ――彼らが望むこと、叶えてあげたいなぁとは思っている。 今迄与えられた分を、返したいと。 「嬉しかった」から。 それは、お前に貰ったものも含まれてるよ。 だから結構、ではなく とても、好きだよ。俺の弟。 (52) 2023/11/28(Tue) 21:22:40 |
【人】 蕃神 雷恩 ――だから。俺は、いずれ来る終わりまで。 できることなら 桜花や直青らと一緒にいたいと思うよ。 それにさ、「今」変化は難しくても 未来は誰にもわからない。 安直、浅慮かもしれないが 俺たちだって成長できたんだ。 彼らだって、変化することはあるんじゃないかな。 それとは別に、我儘を言うのは子供の特権だから。 かなわずとも、思いを告げることは 大事なことだと思う。お互いにね。* (53) 2023/11/28(Tue) 21:22:51 |