【人】 二年生 田邊 夕鶴[少しためらったのは。 勿論、さっき言った理由が一番大きいけれど。 少し思ってしまったのは。 きっと彼にも『可愛い』と思われたのだろう、 彼女の身を飾ったそれを、私が付けるのは、こう、何だか ] (34) 2021/07/25(Sun) 12:06:36 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[……そういう事を篠田さんの前で考えるのは嫌だったので、 私は頭を振って。 私が『可愛い』と思う女の子が選んで、 私のために差し出してくれた。それが嬉しいから。 それで自分を飾ってみたい、という気持ちが、 ちゃんとあるからこそ、受け取ったのだ。 だから、そのリボンを腰に飾って。 ……飾る位置、どこがいいのかわからなくて 篠田さんに聞いたけれど。 …………これはちゃんと、可愛いのだろうか。 と、篠田さんの前で考えるのも失礼なので] ……ありがとう。 か、可愛くできたかな? [謎の羞恥心に襲われながらも、そう尋ねたのだった。] (35) 2021/07/25(Sun) 12:07:41 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[そんなこともありつつ、私は篠田さんと別れたのだった。 でも、私は篠田さんの事、 ]*余所者だなんて考えたりしないよ。 まだ今は、交わされる事のない話かもしれないけれど。 (36) 2021/07/25(Sun) 12:09:39 |
二年生 田邊 夕鶴は、メモを貼った。 (a17) 2021/07/25(Sun) 12:15:29 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[その後、花巻庵の屋台を出たあとの話。 多分私は、呆けた顔をしていたと思う。 今日はなんというか、おかしな一日だな……。 と、自分の勘違いからの行いやら、 甘いお菓子の匂いと共に訪れた再会やら、 あれやこれやで、頭がパンクしそうだった。 あとでお野菜も取りに行かないと…… 時刻は、見上げた空から夕日の色も消える頃。 ……一人になると急に、心許ない気分になって。 私が飾り付けた提灯の光に照らされる、 お祭りを楽しむ人々の顔の中。 浮かない顔の私の方が、ただ一人浮いていて。 知らず知らず賑わいから離れようとする足が、 無意識に辿るのは、あの日にも通った道。>>1:206] (46) 2021/07/25(Sun) 13:19:50 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[二人で通った道を一人で歩いていると、 やっぱり思い出してしまうのは、彼の事。 何で心が沈むのかって。 ……だって、よく考えたら。 「ばったり」って言ったのは篠田さんであって、 結果的に稲出くんと二人になったみたいだけれど 最初、どういうつもりだったかなんて、私は知らないし、 私は。 何で、そんな事をいちいち気にしているのか。 何で、急に浴衣を着たくなったのか。 何で、こんなにずっと、むきになっているのか。 うまく飲み込めない。こんな感情は。] (47) 2021/07/25(Sun) 13:21:56 |
二年生 田邊 夕鶴は、メモを貼った。 (a21) 2021/07/25(Sun) 13:32:01 |
二年生 田邊 夕鶴は、メモを貼った。 (a28) 2021/07/25(Sun) 15:08:50 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[どうしてかって、考えると。 やっぱり私のせいで。 私、こんなに大きくなったって、 気の方は全然。 全然、自信が無い。 ――そう呼んでいいのかわからなかったし、 呼んで、もし、やめてとか言われたら…… 突き詰めて考えると、結局、そんな理由なんだと思う。 意気地なし。嫌になる。 自分が。 ――でも君に同じ事して欲しくなかったなんて、我儘だよね。 でも私は誰だって、公平に呼んでいたんだから(過去形) …………そうか、私、甘えていたのかな。 君がまた、我儘を叶えてくれて、それから……] (94) 2021/07/25(Sun) 17:20:56 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[今はほとんど変わらない、私達の背丈。 1cmなんて、踵の高さで簡単に覆される誤差で、 私は君が、いつ私を追い抜いたのかもわからない。 新学期の身体測定?私は誰かに聞かれたら答えていたけれど、 お互いにそういう事でもなければ、 よほど近付かない限り、測る事の出来ない差だと思うのに。 ……それはともかく。 君が私を追い越したなら、 下に、立つのは、ずるいと思う。>>87 個人的な意見なのだけれど。 上から目線より、下から目線の方が、強い。 だって、下から覗き見られると、 俯いて隠す事もできないじゃない。 でもそういうの、 ……背の低い方の特権だと思っていたのに!] (96) 2021/07/25(Sun) 17:24:28 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[君の言葉と。視線と。 それから、一際大きい花火が弾け。 降り注ぐ光の色が、次々と移り変わって、 私の意地とか不安とか、 一瞬、何もかも奪い去って行ったから。 ぱらぱら散る火の粉と一緒に、 私は――零れてしまった。] ……した。 こっち見ないし。 冷たいし。 それに、全然、 [笑ってくれないじゃない。 少しも全くって事は、もしかしたら無かったかもしれないけれど 他のみんなに向けてるように、 私には向けてくれなかったと、 私は感じていて、 せめてそれが同じだったら、 名前なんて呼べたし、呼ばれなくても、私は――] (97) 2021/07/25(Sun) 17:27:25 |
二年生 田邊 夕鶴は、メモを貼った。 (a32) 2021/07/25(Sun) 17:38:20 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[……わけわかんなくたって。いや、 わけわかんないからこそ、言いたい事があるんですけど? じゃーな、と向けられた背に。 それなら私は、 花火の音でかき消されないくらいの大声を、 思いっきり君に投げつける。 ] (152) 2021/07/25(Sun) 22:46:21 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[――その声で、君の背中を引き留められたかな。 歩みが止まらないなら、駆けて行って、 今度は私がその手を掴んでやる。 離さないから。 離さないでよ。 自分から追いかけて、掴まえておいて、 すぐに離すなんて、あんまりじゃない? ……せめて最後まで聞いてくれないと、 私は逃がすつもりない。 君を睨みつけて、私は口を開いた。] (154) 2021/07/25(Sun) 22:49:25 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴……っ、 ふつーーにしていられないんなら、 そんなの、もう、 意識してるのと同じじゃない! 意味ないでしょ!! [この言葉全部、自分に返って来ているなって、 さすがに理解してる。] 何でも言えばいい。 困らないよ。 そんな、 そんな理由で、 避けられる方が傷つくに決まってる。嫌だよ…… [言いながら、最初の勢いはどんどん萎んでいったけれど。 俯きかけた私の視界に、ひらりとリボンが飛び込んだ。] (155) 2021/07/25(Sun) 22:50:36 |
【人】 二年生 田邊 夕鶴[色々、自業自得だったのも、わかっているんだ。 我儘を言って、甘えて、八つ当たりして。 いつも君に、手を引いてもらってばかりで。 ごめんなさい。 だから今度は、私から言うね。 君の背後に咲いた、大輪の花火が消えるまでの一呼吸。 それで、覚悟を決めて。] (157) 2021/07/25(Sun) 22:52:51 |
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