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【墓】 瑞野 那岐[誘い文句に彼も乗れば、シャワーノズルを渡して、 先に湯船に足先を入れた。 肩まで浸かっても溢れなかった湯は、 身体を洗い流した景斗さんが遅れて入れば ざば、と勢いよく溢れ出して浴槽から溢れていく。 その勢いに、くすりと笑いを忍ばせながら 少し身体を移動させて隙間を作ろうとして。 自然と彼に背中を預ける形になり、 自身の心の赦し具合を知って笑った。] ……っン、…… [ぽたりと背中に彼の髪の雫が落ちたかと思えば、 強く吸われる気配に、あえかな声を漏らして。] (+0) 2024/01/08(Mon) 0:02:18 |
【墓】 瑞野 那岐……ふ、……綺麗じゃないですよ、 洗ってもらうために残してたから。 [軽く洗いはしたけれど、彼が残した言葉通り。 洗ってもらうつもりでは居たからそんな返事を 笑い混じりに返して、ゆっくりと背を預けていく。 彼が息を吐くのを真似するように ふぅ……、と長く息を吐き出した。 湯船に浸かると身体は自然と弛緩していく。 すれば、ぽつりと落とされたものは 反省するような声だった。] (+1) 2024/01/08(Mon) 0:02:37 |
【墓】 瑞野 那岐[水面から顔を上げて、後ろまでは振り向けないものの 彼に後頭部を預けるようにして横顔を覗く。 言葉は続いた。 同時に伸びてくる手が身体を引き寄せるから、 小首を傾けて続きを促せば、 率直な恋人の欲を向けられて、頬を染めた。] あー……その、気遣って出て行ってくれたのは 気づいて、ました、けど…… その、……洗うのも、 俺が躊躇ったから、です、よね。 [改めて言葉にするのはやはり恥ずかしい。 けれど、察して欲しいばかりじゃ伝わらないから、 ぽつ、ぽつとつられるように言葉を、落とす。] (+2) 2024/01/08(Mon) 0:02:56 |
【墓】 瑞野 那岐[見上げた視線は再び逸らすみたいに前に戻り、 水面に落としてしまった。 さすがに視線まで合わせてしまうと恥ずかしさが勝つ。 お腹に回った片手を救い上げて両手で包み込む。] 呆れたり、は、しないです。 別に……その、俺も、 イヤじゃ、ない、から。 [もじ、と包み込んだを揉み込むように握ったり、 解いたりして、先程まで自身に触れていた手を眺め。] (+3) 2024/01/08(Mon) 0:03:24 |
【墓】 瑞野 那岐[指遊びはまだ続けながら、首筋に当たる頭に 自身の後頭部を乗せるようにトン、とぶつけた。] 毎回? ここもうちより十分大きいと思いますけど、 もっと広いところってなると 一軒家か、結構広めのマンションになりそうですね。 [ふふ、を笑いながらも嫌だとは言わない。 けれど、寝室の話になれば、ん?と少し首を傾げた。] (+4) 2024/01/08(Mon) 0:04:34 |
【墓】 瑞野 那岐[引っ越しが同棲になるとはすぐには思い至らない。] そう、ですね……、職場から近くて、スーパーもあって。 コンロがIHで3つあるといいですね。 [実際に物件を探すわけでもない。 希望を出すくらいならと思いつくものを口にする。 彼がマッサージの為に動き出せば、 ゆらゆらと湯船が揺れ始めて、その行為にまた笑って。**] (+5) 2024/01/08(Mon) 0:06:06 |
【墓】 瑞野 那岐…………、 泣く、のは嫌だからって訳じゃないから。 それに……、 [涙を流す理由が一つだけじゃないこと、 それは何度となく涙腺を壊してきた彼なら知っているだろう。 身体を揉み込む手はそのままに、 もう片方の手を大切そうに引き寄せる。 彼が自身の体を洗いたいというように、 甘やかす表現は一つ一つ、人によって違うのだから。] 恋人は甘やかしたくなるものでしょう? [自身を余すところなく触れる指先を撫でて笑む。 不意に切り替わる話題に一瞬、虚を突かれつつも、 徹夜で?と笑えば、湯船の中の湯がまたちゃぷんと跳ねた。] (+10) 2024/01/08(Mon) 15:44:46 |
【墓】 瑞野 那岐[毎回、毎日。 互いの環境を思えば、実現には叶わないものだろう。 それでも、好きだと言われたら叶えたい気持ちはある。 一軒家は仮定の上で出した話。 通勤と言われて郊外を何となく思い浮かべたけれど、 自身がそこに収まっている感覚はしない。 けれど、キッチンの使い勝手に彼も入っていることや、 個室の話にまで話題が上がれば 彼の計画の中に自身も入っていることに擽ったくなり 身を竦めるようにして肩を少し湯に沈めた。] (+11) 2024/01/08(Mon) 15:44:59 |
【墓】 瑞野 那岐……そうですね、いつかは。 合鍵じゃなくて、同じ鍵を持って。 ”泊まる”じゃなくて、”帰る”ようになるのも、 いいかもしれない。 [ それまで、呆れないで居てくれるなら──、 偶に彼が口にする言葉と同じものを、自身も抱いている。] (+12) 2024/01/08(Mon) 15:45:23 |
【人】 瑞野 那岐[マッサージで軽くなった手をひらひらさせた後。 宣言通り、髪と背中を洗ってもらい、 時に指先の擽ったさに身を捩ったりして笑い。 新しく出したパジャマに身を包み、風呂から上がれば 今度はドライヤーを構えていたから、 目を細めて浴槽の中と同じように彼の前で背を丸め、 温風を浴びた。 その温かさに少し眠気を誘われ、 瞼が落ちそうになったけれど、立ち上がる気配に はっと意識を取り戻す。] ああ、帰ってきてから一緒に食べようと 用意してたんです。 ……全部、途中になっちゃいましたけど。 [後半は先程のキッチンでの行為を思い出して、 俯き、朱を散らしてしまって。] (0) 2024/01/08(Mon) 15:47:22 |
【人】 瑞野 那岐[小口切りにしたネギも、冷めてしまった出汁も まだキッチンに残っているだろう。 彼がそちらへ消えるなら、一緒に後を追いかけた。] もう新年は開けてしまいましたけど、 食べましょうか、年越しそば。 [キッチンは先程の惨状が綺麗に片付いている。 先程、先に彼が浴室から出た時に始末していたのか。 事後処理ばかりを任せて申し訳なくなるけれど。 せめて、と。 そう笑って、改めて作り置いていた出汁に火をかけた。*] (1) 2024/01/08(Mon) 15:47:33 |
【人】 瑞野 那岐[言っている間にも湯が沸き立ち始め、 蕎麦を軽く茹でてから水気を切る。 ひと煮立ちしたそばつゆは先に器の中に。 そして揺蕩うそばつゆの中に蕎麦を入れて葱を足す。 仕上げに海老の天ぷらを乗せれば年越しそばの完成だ。 二人分の蕎麦をこたつへ運ぶ間も、 テレビからは新年の祝いの言葉が続々と流れている。 聞き慣れない歌の中に、 先程の番組で流れていた曲もいくつか混じっていた。] いただきます。 [彼が座るのに合わせて、一緒に両手を合わせる。] (6) 2024/01/08(Mon) 21:03:53 |
【人】 瑞野 那岐[天ぷらには塩と、蕎麦つゆで使っためんつゆを つけダレ用に添えていた。 蕎麦に乗せた海老の天ぷらは普段のぱりぱりした感じより しとりとつゆが染み入っていて、柔らかい。 彼が箸を付けるのを眺めながら。] 市販で売っている本だしに みりんと醤油を入れただけです。 ……ああ、でも、 塩だけは瀬戸内の塩を少し使ったかな。 [少量の調味料にも気づいたのか、 味覚が鋭敏になってきたように感じる彼に、 思わず双眸を細めつつ、蕎麦を啜る。*] (7) 2024/01/08(Mon) 21:04:23 |
【人】 瑞野 那岐[年末年始の過ごし方も、しきたりも、 育った場所や環境によって違う。 彼が口にした二人には夏に会ったこともあり、 名を聞いただけで張り切っている表情が浮かんだ。] お節って元はそういうものでしたよね。 お誘いも、そう言ってもらえるのは嬉しいです。 けど、……実のところは、 息子の顔が見たいんじゃないですか? [彼の実家には足繁く通うには距離がある。 時折電話で連絡を取り合っているのを耳にもする。 俺が行くことになれば、自然、息子も同伴になるだろう。] (12) 2024/01/09(Tue) 22:25:16 |
【人】 瑞野 那岐また、その内。 休みが取れればご一緒します。 [浴衣を用意してはしゃぐ姿を思い出して、表情が緩む。 少し、昼間に会った母と重なる気がした。] (13) 2024/01/09(Tue) 22:25:51 |
【人】 瑞野 那岐[電子レンジの使い勝手と、プロの手伝いにより 温めるだけでも天ぷらは衣がからりとしていた。 少し癖のあるまいたけの味。 それとは全く真逆の野菜の甘みを伝えるかぼちゃ。 蕎麦の出汁の合間に口に放り込めば、 さくりと、衣が割れる音がした。 時々、この歌知ってる。という会話を挟みながらも、 深夜の食事は進んでいく。] (14) 2024/01/09(Tue) 22:26:04 |
【人】 瑞野 那岐そうですね、量も、ですけど。 使う塩によっては結構変わりますよ。 天ぷらを塩で食べる人が多いのも、 そういう口の肥えた人が多いかもしれません。 [店でも洋食に限らず、和食も用意することも多い。 天ぷらはやはり秋から冬にかけて作る機会も増える。 塩にこだわるお客様は、使った塩を家でも使いたいと 聞かれることも、一度や二度ではない。] (15) 2024/01/09(Tue) 22:26:13 |
【人】 瑞野 那岐[蕎麦がなくなり、残った出汁を少しだけ啜る。 そういえば、以前店で出した料理を彼は、 自身が下拵えしておいた野菜やスープを 利き分けたことがあった。 店で作ったものと同じものを食べたいというような話は、 それこそ彼と付き合い始めた頃には数度 あったような記憶があるけれど、 それも、少しずつ減ってきたように思う。 それは、自身が彼の家で作る味を覚え始めたからか、 店との違いに気づいたからか、定かではないけれど。] (16) 2024/01/09(Tue) 22:26:57 |
【人】 瑞野 那岐ごちそうさまでした。 [両手を合わせて、箸を置く。 流れていたアイドルの歌は、トークに切り替わっている。 明日の寝正月への誘いは魅力的だ。] 昼過ぎまで眠るのは、いいですけど。 起きたら、近所の小さな神社でいいので 散歩がてらお参りにいきませんか? (17) 2024/01/09(Tue) 22:27:19 |
【人】 瑞野 那岐[初日の出を見るなら、 少しゆっくりした初詣になってしまうけれど。] お守り、買っておきたいんです。 交通安全の。 [一年の計は元旦にあり、というのなら、 彼の無事を祈ること。 用意しておくに越したことはないから。*] (18) 2024/01/09(Tue) 22:28:04 |
【人】 瑞野 那岐[少し古風にも思える高野家のしきたりは 家系ならではか、地域の風習か。 幼少の頃からキッチンに立つ従姉妹の周りを うろちょろしていた自身とは 反対の暮らしをしてきたのだろう。 買い出しも立派な仕事ですよ、と笑う。 再び招く機会を得るほどに 好意を得ていたのだとしたら、有り難いことだと思う。 友人関係とは違う、同性の恋人に偏見を 持たれなかったことに内心、安堵を覚えながら。] (23) 2024/01/10(Wed) 21:50:18 |
【人】 瑞野 那岐[休みが今までより取りやすくなる話は、 年末の大きな仕事を引き受けた条件の一つだと 事前に彼からは聞いていた。 話題に上がる限り、交渉は上手くいったのだろう。] 俺は行きたいところと言われても、 すぐには思いつかないから、助かってますよ。 [付き合っているという自覚はない。 寧ろ彼の興味が引くところを知るのは楽しみでもある。 ただ、遊園地、と言われれば 意外さに少し目を見張りつつも] 遊園地は、高校以来ですね。 [耳のカチューシャをつけている姿を想像して、また笑った。] (24) 2024/01/10(Wed) 21:50:45 |
【人】 瑞野 那岐[天ぷらを塩で食べるのも、刺し身を塩で食べるのも 飲食店で働いていればよく見かける光景の一つ。 それでも、日本の塩の精製が世界でも有数なことは 料理に興味がなければ知ることはないかもしれない。 彼が興味を示すのならばその後も、 店で使っている塩や、蕎麦に使用した銘柄を上げる。 彼が仕事の話をするときのように、 料理の話をする自身の顔は綻んでいたかもしれない。] (25) 2024/01/10(Wed) 21:51:01 |
【人】 瑞野 那岐家内安全? それもいいですね。 [お守りは人に贈ると効果が強くなるとか。 信憑性は定かではないが、耳にしたなら試す価値はある。 好きなものならば辞める必要はない。 けれど、再び事故は起こしてほしくはないから。 せめても、と、持たせるのは自身の安寧の為でもある。 くしゃりと掻き混ぜられた前髪の隙間から彼を見上げて、 片付けを始める姿には甘えることにした。] ありがとうございます。 それじゃあ、お願いします。 [キッチンに戻っていくのを見送り、 こたつの布団を身体に引き寄せ、温もりを求め。] (26) 2024/01/10(Wed) 21:51:17 |
【人】 瑞野 那岐[食器を洗う音と共に、仄かに香り始める コーヒーの芳しい匂いに目を細めつつ、 アイスへの誘いがあれば、] ストロベリー、あります? [と、好みをリクエストしつつ、 選定チは彼に任せることにして。**] (27) 2024/01/10(Wed) 21:51:27 |
【人】 瑞野 那岐次の休みですか? 日帰りなら行けると思いますけど……、 ゆっくり決めてもいいですよ。 せっかくのお休みですから。 [互いに決まった休みがあるような仕事ではない。 ましてや国民的な番組に出た後ならば、 彼の容姿に気づく人も少なからず居るだろう。 自身はともかく、彼とその周囲の人のことを考えれば、 少し慎重になるべきかと、柔く時間を貰って。 今はまだ決まらぬ予定の話。 きっと子供の頃と同じ目を輝かせている彼は、 やはり眩しく、目を細めてしまった。] (32) 2024/01/11(Thu) 21:28:05 |
【人】 瑞野 那岐ははっ、だったら商売繁盛かな。 [家内安全、健康祈願。 どれもよく聞く祈願は、どれも自身へのものだろう。 仕事が趣味のようなものだから、ぱっと思いついたのは 色気も何もないものだった。 どれを選ぶかは、起きてから決めるのもいいだろう。 アイスを受け取り封を開ければ、 仄かにいちごの風味付けがしてある。 これも、頼んだわけではなかったからきっと。 自身の好みを覚えていてくれたものだろう。 プラスチックのスプーンで柔い場所を割り入れて、 口に運べば、冷気と甘味が広がっていく。] (33) 2024/01/11(Thu) 21:28:20 |
【人】 瑞野 那岐うん、美味しい。 冷たいものと温かいものを交互に食べると、 なんだか贅沢な気がしますね。 [アイスを口にしてから、コーヒーを一飲み。 奇しくも彼が同じことを考えていたとは気づかずに。 冷菓は口の中に溶けていく。 朝まで続く気配の音楽番組は、気がつけば 一区切りのエンディングを迎えていて。 タイミングを見計らったかのような ベッドへの誘いに、ん、と小さく頷き、ふと。 誘いとは違う方向に向かっている体勢に笑った。] (34) 2024/01/11(Thu) 21:29:12 |
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