【人】 大富豪 シメオン欲望はとどまることを知らない。 望めば何でも手に入る。 そうしてきたし、これからもそうするだろう 男は我慢することを知らないのだ。 我慢する必要もない。 (17) 2022/11/21(Mon) 15:31:50 |
【人】 大富豪 シメオン───力も手にした。 恵まれた才能に厳しい修練と血生臭い実戦を重ねて、いつからか大陸において並ぶものなしと言われるほどの強さを手に入れた。 不運にも魔法の才はなかったが、その磨かれた剣術は魔法に匹敵すると言われ、時を経た今もなおその冴えを失ってはいない。 (18) 2022/11/21(Mon) 15:33:03 |
【人】 大富豪 シメオン───名誉も手にした。 かつて遠く旧き日に、北方のその最果てで魔物の大侵攻を防ぎ、仲間たちともに『北の勇者』と賞賛され、また個としては『剣王』と称され、大陸においては紛うことなき英雄の一人となった。 (19) 2022/11/21(Mon) 15:33:57 |
【人】 大富豪 シメオン───財も手にした。 その名声はありとあらゆることに利用できた。 商売においても有利に働いたし、優先的な立場を得ることができた、それを当然のように行使して、ここラ・コスタでは英雄としてよりも大富豪としての方がよほど名が通るほどになった。 (20) 2022/11/21(Mon) 15:34:36 |
【人】 大富豪 シメオン───地位も手にした。 膨れ上がった財力は己の立ち位置を盤石とした。 商人、工匠、海運などの様々な商工業ギルドにおいて重要なポストを押さえていたし、それは芸術、芸能の分野や、そして冒険者ギルドなどにおいても強い影響力を発揮するに至った。 どこぞの国では望めば爵位すらも手に入るだろう。 (21) 2022/11/21(Mon) 15:35:49 |
【人】 大富豪 シメオンだが、それでも今まで渇きが収まることは無かった。 人は満たされることのない貪欲な生き物だ。 強大な力を、誉高き名誉を、莫大な財を、揺るぎなき地位を手にしても、今も尚その手の内に無いものを手にしようと欲する。 それは例えば『美』であるとか。 ……あるいは形にならない何かであるとか。 男は今も求め続けている。 ** (22) 2022/11/21(Mon) 15:37:36 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a6) 2022/11/21(Mon) 15:52:30 |
【人】 画術師 リュディガー[「あの場所」に向かう途中、中央広場にいた女性を見かけた。>>11>>12 落ち着いているようで、ひどく怯えているようにもみえる彼女に声をかけてみる。] お嬢さ〜ん?顔色悪いけど、大丈夫? [その後、彼女から応答があれば短いやり取りを交わしてから別れるだろう。応答が無ければ、そのまま立ち去って目的地まで急ぐであろう。] (23) 2022/11/21(Mon) 16:44:50 |
【人】 画術師 リュディガー[女性と別れてから暫く後、目的地へと辿り着く。 >>7>>8いつも閑古鳥が鳴いている店へと。] スカリー、いる〜?今日こそ「施術」してるトコ、描きたいんだけどー [一流の技術を持ちながら、町外れで燻っている男。おれは、彼の技術がとても気に入っていた。 その魔術は、まるで『人肌という名のカンバス』に描く『画術』みたいだと思うから。 彼が裏で何をしているかは、知ってか知らずか。 ]** (26) 2022/11/21(Mon) 16:47:44 |
【人】 奏者 イルムヒルト[この場の主役は彼女。私は添え物 それでも無聊を慰める一助にはなり 或いは、このささやかな「美」もまた この街では認められるものでもあったから 私はこの街で今、奏でられていられるともいう ――しかし 最近、思い悩むこともあるのだ] (27) 2022/11/21(Mon) 16:49:39 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a7) 2022/11/21(Mon) 16:51:50 |
【人】 奏者 イルムヒルト ――……。 [私の演奏はどこまで、 人の心を震わせることができているのだろう と 添え物故に思い悩むこと、屡々。 歌だけでも良いのではないか? 或いは、踊り子の踊りだけでも良いのでは。 自問自答 この街で演奏できるというコトは この街に認められているということの証左なのに 未だ私は迷いながらの演奏を行っている 己の心の鏡のようになることもなく、常の せせらぎのように美しい旋律を、奏でながら] (28) 2022/11/21(Mon) 16:54:16 |
【人】 奏者 イルムヒルト[歌姫の伴奏の後の仕事は、興奮冷めやらぬバーのBGMを奏でるもの 一仕事終わった者らの慰めの優しいものを 或いは、食欲を増すような明るいものを 客足が途切れるまで、リュートの旋律は 「Bar passion」のホールを賑わすことで、ありましょう**] (29) 2022/11/21(Mon) 16:59:51 |
【人】 大富豪 シメオン─ 中央広場 ─ [男は探していた、女神に捧げるべき『美』を。 手に入れた数々の美術コレクション、そのどれをとっても『フェス』に相応しい『美』ではあるものの、だがそれでは足りないと考えていた。 女神のお眼鏡に叶うもの。 例えばそれは、ずっと昔に捧げた己の剣技のような、世に唯一無二の、そしめ瞬きの間に消えてしまいかねない刹那の美しさ。 男はそれを探していた。] 踊り子のリリー。 で、間違いないかな? [空を見上げる女>>12に声をかけたのは雑踏の中。 それは有象無象の中のひとつの可能性。] 私はジョスイ…シメオン・ジョスイという。 探し物をしているのだが手伝っては貰えないか? [それは『美』となり得る原石。 つまり男はこの踊り子にその可能性を見ていた。] (30) 2022/11/21(Mon) 17:16:25 |
【人】 大富豪 シメオン[財界に顔が効くか、それとも各ギルドの上層部でもなければ男の顔は知らなくても当然だろう。街の有力者の顔など広く知られるものではない。 だけど、その名前はもしかすると聞き覚えがあるかもしれない。 かの大富豪。 そして数々の『美』への投資家。 それは『パトロン』という意味も含むものであり、見初められればこの街での成功は約束されたも同然だという噂だ。 勿論その機を逃し日陰から抜け出せない者も多くあったが。] 以前に見させて貰った。 少しいいかな。 [その言葉は女にとってどのような意味を持つだろうか。*] (31) 2022/11/21(Mon) 17:17:32 |
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。 (a8) 2022/11/21(Mon) 17:25:19 |
【人】 「怪人」 ファントムー追想 リリーとー 「もっと、自由に舞ってよいのではないかな?」 小さなバーの、殊更小さなステージから降りてきた彼女>>12へと声を掛ける。 何故声をかける気になったのかはわからない、彼女の舞も素晴らしいものだった。 ただ何となく、人には言えない何か>>10を抱えているような気がして。 それは、例えばーー (32) 2022/11/21(Mon) 17:28:19 |
【人】 「怪人」 ファントム「外見の美しさをストイックに求めるのも正解だとおもうが、例え誰にも伝わらずとも、思うままに振る舞ううちに滲み出る『美』もあると思うよ。 私の『美』は歌劇だから、君の参考になるかはわからないけれど」 彼女に背を向けて、ステージへと歩いていく。 彼女がどんな反応を示したか、わざわざ確認もしていない。 ただ、私は私の「魅せ方」で客を見せるだけだ。 「やぁ、今日の伴奏は君かい? よろしく頼むよ。」 途中、リュートを手にした女性演奏家へ声をかけた。 それが、心に惑いを抱いた彼女>>28かはわからないけれど。 (33) 2022/11/21(Mon) 17:31:32 |
【人】 「怪人」 ファントムステージに立ち、ライトと客の注目を一身に浴びる。 ーーこの瞬間が、たまらなく心地よい。 今この瞬間ではこの小さなステージが、世界のすべてだ。 私が何者であるかなど、誰も気にしてはいない。 このステージの外の事など、全て世界の外側の事なのだ。 私が『美』を披露し、皆が魅せられる、それがこの世界の全て。 私は大きく息を吸い、高らかに声を上げる。 (34) 2022/11/21(Mon) 17:32:05 |
【人】 影街の魔女 ブランシューーー古の伝承に曰く。 昔、世界にまだ混沌の渦が残っていた頃。 混沌の渦の淀みが苗床となり、苗床より冒涜と混沌の魔女、ヴラスフェミィが生まれり。 ヴラスフェミィは長じて魔女ヴォルカニアを生めり。 ヴォルカニアは長じて魔女ヴェンドレッタを生めり。 ヴェンドレッタは長じて魔女ヴルトゥームを生めり。 ヴルトゥームは長じて魔女ヴィスコンティを生めり。 ヴィスコンティは長じて魔女ヴィルジニ、ヴランシュ、ヴァレリアを生めり。 長姉ヴィルジニはその性峻厳にして酷薄、地の底にて魔の女帝となり、遥か古の聖騎士に討伐されり。 末妹ヴァレリアはその性柔和にして浮薄、天界に上り仙境に無窮の時を遊ぶ仙女となれり。 次姉ヴランシュはその性淫蕩にして奔放、人の世に出奔し、いつか行方をくらませりーーー (35) 2022/11/21(Mon) 17:32:15 |
【人】 「怪人」 ファントムΕίναι το Φάντασμα. 彼こそはファントム Ο εκδικητής της εκδικητικότητας που σιγοβράζει 煮える怨嗟の復讐者 Οδηγός της μπερδεμένης ψυχής 惑う魂の案内人 Ένα μαχαίρι βουτηγμένο στο αίμα 血に濡れた一本のナイフ (36) 2022/11/21(Mon) 17:34:42 |
【人】 「怪人」 ファントムΕίναι το Φάντασμα. 彼こそはファントム Αυτός που αντηχεί τη φωνή ενός αγγέλου 天使の声を響かせる者 Είναι το άσχημο, χλωμό πρόσωπο 醜く爛れた貌 Ένας φτωχός άνθρωπος, στερημένος από τα πάντα. 全てを奪われた、憐れな男 (37) 2022/11/21(Mon) 17:37:34 |
【人】 「怪人」 ファントムΕίμαι το Φάντασμα 我こそはファントム Τίποτα δεν μπορεί να με πιάσει. 何者も私をとらえられず Λιώνω στο σκοτάδι, χορεύω στις σκιές 闇に溶け 影に舞う (38) 2022/11/21(Mon) 17:39:46 |
【人】 「怪人」 ファントム[高らかに歌い上げる、 誰も、彼の話す言語は知らないだろうが。 それでよいーー何を言っているか分からなくとも、込められた意味は伝わる。 ひとしきり客達に礼をした後、軽やかにステージを降りてーーそこから先に、彼の姿はどこにも無かった。**] (39) 2022/11/21(Mon) 17:42:56 |
【人】 「邪毒」 スカリオーネ ──かつての話── [男は『美』肌の魔術師として名が通っている。 かつては栄光ある二つ名として。 現在は落ちぶれた者の代名詞として。 だが未来ではきっと誰も覚えてはいないだろう薄れゆく字。 かつて男は『美』肌をウリとし一世を風靡していた。 自身の肌も完璧で男の手に掛かれば最低10年はお肌が若返ると噂されていたが事実である。 男の前には皺もニキビも黒子もシミも弛みも存在は許されることはなかった。 珠のような肌を求め、光り輝かんばかりの『美』肌を手にせんと予約は一年先までいっぱいだった。 順風満帆。 正に言葉通りの生活を謳歌し忙しなくもやり甲斐のある日々を過ごしていた。 あの日、どこぞの大富豪のお嬢さんが男の手で『美』肌を手にしたにもかかわらず落選した腹いせに男を襲撃させ顔を松明で焼きご丁寧に瘢痕化するように治癒魔法を掛けて行くまでは] (40) 2022/11/21(Mon) 17:45:02 |
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。 (a9) 2022/11/21(Mon) 17:45:33 |
【人】 大富豪 シメオン─ Bar passion ─ [男が声を掛けたのは歌姫では無かった。 その『美』は未だ燻っていた。 磨き方を知らぬ原石、輝き方を知らぬ星影。] 己の可能性を信じるか? [曲の終わり、次の演奏の合間に男は女>>29の元にいた。 値踏みするような視線は女の今の価値を、そしてこれからの価値を推し量ろうとする。] 底の知れた『美』には興味がなくてな。 それよりも未だ見ぬ『美』を探している。 [それは歌姫のこと。 当然に思うだろう疑問「なぜ歌姫ではなく自分なのか」それを先回りした答え。つまりそれは今の時点で女の『美』は歌姫に劣るということでもあった。] (41) 2022/11/21(Mon) 17:47:09 |
【人】 大富豪 シメオン[チャリンと何枚かの金貨がテーブルを叩く。] 今夜の稼ぎはこれで充分かな。 [それは女に向けられた言葉であり、店主へ向けられた言葉でもあった。 つまり、これから演奏をするはずの女の時間を買うということで、テーブルに置かれた金貨はバーの演奏では何日もかけなければならない額だった。*] (42) 2022/11/21(Mon) 17:47:36 |
大富豪 シメオンは、メモを貼った。 (a10) 2022/11/21(Mon) 17:48:51 |
【人】 「邪毒」 スカリオーネ[ヒトの第一印象は見目でほぼ決まると言われている。 『美』肌はそれを補うには十分すぎるものであるが、男にはお肌を磨くことはできてもヒトの心まで磨くことは能わなかった。 男は自分の顔を見て嘲笑した。 これが追い求めていた『美』肌の行き着く先であると、醜い顔を見てただ笑った。 歪に治癒された火傷の瘢痕は治せない。 既に治っているのだから治る余地がない。 痕はずっと残り続けていく。 まるで男の醜い心情が現れたかのように。 かつてが現在となった今では一等星を目指す星を食いものにしていく下衆な男を引き戻すように顔にあり続けている**] (43) 2022/11/21(Mon) 17:56:04 |
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