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人狼物語 三日月国


51 【完全RP】ポムペッシュ・フェーリンコロニー【R15】

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視点:


到着:叶わぬ想い 日下部 汐里

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



 [ ……嗚呼、こんな想い。
   どうせ叶いやしないんだから。
   キャンプファイヤーの炎にくべて灰にして。
   闇色の空に溶けて消えてしまえば良いのに。 ]

(14) 2020/11/21(Sat) 9:59:20

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


 [ 和の国に生まれ育った祖父と
   異国の地の名家の生まれの祖母は、
   大恋愛の末に結ばれたらしい。

   ……らしいと、どうにも感慨が薄いのは、
   祖母が早くに亡くなったため
   写真くらいでしか彼女の顔を知らないから。

   ただその存在は確かに私の中に在る。 ]
 
(15) 2020/11/21(Sat) 10:00:34

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  「 片目をつぶったら、それぞれ見える色が違うの? 」


       「 おんなじだよ!みんなとおんなじ!! 」


(16) 2020/11/21(Sat) 10:02:11

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


 [ 無垢な問いに対して、ほっぺたを膨らませたのは、
   齢一桁の頃だけど。
   今もはっきり覚えている。

   在る程度成長した今ならいざ知らず、
   色の異なる左右の瞳は、幼子には興味の対象だった。
   囃し立てるような声を向けるのは、男の子が多くて。
   当時の私にとって、男子は倒すべき敵だった。 ]
 
(17) 2020/11/21(Sat) 10:03:35

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  [ ……それが原因かは、いざ知らず。
    甘い香り。マシュマロのようにふわふわのほっぺ。
    
    私が想いを寄せる相手は、すべからず。
    私と同じ性をを持つ“女の子”だった。 ]

(18) 2020/11/21(Sat) 10:04:35

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



    ─── 告白なんて、できるわけがないでしょう!


  [ 人と違う事が嫌だったのに。
    私は想いの在りどころさえ、
    みんなとおんなじにはなれなかった。

    クラスの女子が恋バナで盛り上がる中。
    曖昧な笑顔で誤魔化す日々。
    そういう話題が満載に違いない。
    間近に迫った林間学校のことを考えれば、
    自然と眉が寄った。 ]

  
    …… 絶対、絶対。
    言っちゃダメだからね。


  [ できるだけ顰めっ面を作りながら、
    傍の幼馴染に念を押す。
    報われぬ想い。
    それに私が押し潰されずにすんでいるのは、
    唯一人、吐き出せる相手がいるから。 ]
   
(19) 2020/11/21(Sat) 10:06:25

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



   ……いつも、ありがとう。


 [ それから照れ臭そうに、そっぽを向けて続ける。
   いつ頃からだろう?
   そばに居てくれた、幼馴染の男の子。
   互いに高校生ともなれば、
   昔みたいに常に一緒というのは難しいけれど。

   時折こんな風に、愚痴に付き合ってくれる事。
   私が男の子嫌いにならなくて済んだ事。

   全部君のおかげだって、素直に口にするには
   少しだけ恥ずかしいから。 ]**
  
(20) 2020/11/21(Sat) 10:08:05
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a5) 2020/11/21(Sat) 10:14:11

叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a8) 2020/11/21(Sat) 10:25:12

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



   ……えっ、と。
   詳しくは知らないんだけど。
   父方の祖母がロシアの出身だったみたいなの。


 [ そんな話を交わしたのはいつだったっけ。>>27
   相手は同じクラスの近藤さん。

   「おかしいね」「変わっている」
   そんな言葉を伴って、
   異質に向ける、不躾な視線には慣れていた。
   しかし彼女は眼差しは真っ直ぐに。
   澄んだ色でこちらを見詰めていて。 ]
 
(32) 2020/11/21(Sat) 13:19:37

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 

  そ、そうかなぁ。
  ……… 絵理香ちゃん。


[ ちょっとだけ声を上擦らせながら。
  彼女が綺麗だと言ってくれた肌をほんのり染めて。
  瞳を瞬かせ、人差し指で毛先をくるくると弄ぶ。

  彼女が気付いたかは、わからないけれど。
  これまで近藤さんだった呼び名が、
  絵理香ちゃんに変わった事。

  不器用な“ありがとう”の代わり。 ]*
  
(33) 2020/11/21(Sat) 13:19:53

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



   ど、どうするって。
   普通にやりますよ!
   我々はお友達ですから。


 [ こちとら鋼の片想いですよ!
   きっとバレたら、私だけでなく。
   彼女も好奇に晒されるから。
   世界中が健吾と同じ考え方をしていたらいいのにね。
   なんて、無いものねだり。>>29

   この想いは誰にも知られるわけにはいかない。
   だから吐け口になってくれる健吾には
   実は頭が上がらない。 ]
  
(34) 2020/11/21(Sat) 13:36:49

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 面倒くさそうな横顔には、>>28
  おかしな話、少し安堵したりする。
  一方的に私が愚痴ってしまっているけれど。
  迷惑なら君はきちんと言ってくれるだろうって、
  …… そんな信頼感。 ]


  いつも私が聞いてもらってるばかりだし。
  健吾も悩みとかあったら言ってね。
  好きな子の話とかあれば、相談に乗るんだから。


[ なんて提案は、お世話になっているお返し半分。
  普段から物事を静観しているような幼馴染、
  その内面への興味半分。

  健吾の瞳の色も、私と同じで人と少しだけ違う。
  彼のようにどっしり構えていられたのなら、
  私もここまで拗らせずにすんだのにな。
 
  何を食べて育てばこうも動じないでいられるのか。
  秘訣があれば聞かせてもらいたいくらいだった。 ]**
   
(35) 2020/11/21(Sat) 13:37:40
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a14) 2020/11/21(Sat) 13:39:32

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



   写真でしか知らないけど。
   うん、綺麗な人だったな。


 [ そういえば、既に故人であることは伝わったか。

   “ちゃん付けって新鮮。”
   言われて初めて、子供っぽかったかなって。
   気恥ずかしさにうっすら顔を赤らめる。

   ─── 汐里ちゃん。
   しかし否定される事はなく
   倣うように返された呼び名に。

   途端、くらりと頭に走る甘い痺れは、
   彼女が纏うジャスミンの優しい芳香だけでなく。
   照れくさそうに向けられた微笑みのせい。 ]*
 
(52) 2020/11/21(Sat) 17:32:38

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  あっ、好きな子限定じゃないからね!
  困った事があったら、何でもかんでも
  二十四時間どんと来いだから。

  …… 私にも、お返しさせてね。


[ 同じグループ。>>40
  彼女の友達である日下部汐里なら問題なく誘える。
  しかし彼女に恋する日下部汐里なら?
  …… 私が勘違いしたせいで、
  答えは出ぬまま話題は流れて。 ]


  なるべくなら、そう。
  健吾が、当たり前のように
  私の近くにいてくれる間がいいな。


 
(55) 2020/11/21(Sat) 17:53:33

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 幼馴染。
  それは過去を共にした証ではあるけれど。
  未来を約束する言葉ではない。

  進路によって別たれる道もあるだろうし。
  もし健吾に恋人でもできたら。
  私が彼の傍にいる事は好まれないだろうから。

  …… 恋とか愛とか関係なしに。
  ただ無邪気に公園で駆け回れた頃もあったのにね。
  自らも報われぬ想いに身を焦がしているくせに
  相反する心に折り合いをつけられぬまま、
  在りし日を懐かしむように、そっと瞳を伏せた。 ]**
 
(56) 2020/11/21(Sat) 17:54:08

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  確かに、寝てて気付かない時もあるし。
  トイレやお風呂に入っている場合は、
  駆けつけるのは少し待って欲しいかな。

  あっ、そうそう。
  おはぎsweetを堪能している時は、
  緊急なら可。余裕がある時は避けてもらえると……


[ 大きい口を叩いておきながら
  少しずつスケールを削ぎ落として。
  最後にあげたスイーツは、君も知っている私の好物。 ]
 
(70) 2020/11/21(Sat) 19:46:36

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  遠くに行っても繋がっててくれるの?
  私から解放される機会なのに。
  そんなこと言ってると、ずっと愚痴っちゃうんだから。
  

[ くすりと微笑んで。
  冗談めかした口調に、僅かな本気を潜ませる。
  いつまで彼に甘えていいのかなって考え始めたのは。
  男女の性別の差。
  そこに立ちはだかる壁を考えた時。

  幼馴染の男女が、
  それ以外の関係を持たずままいられる距離。

  …… 確固たる自分を持つ君と違って
  私はすぐにこうしたしがらみに囚われる。 ]
 
(71) 2020/11/21(Sat) 19:47:18

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  そうだね。
  教室に戻ろうか。

  話聞いてくれてありがとうね、健吾。


[ 頷いて、空き教室から廊下に繋がる扉を開けば、
  先程まで遠くで響いていた喧騒が間近に響く。
  私もその中の一員に加わるべく、足を踏み出した。 ]*
 
(72) 2020/11/21(Sat) 19:47:34

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 私が色々考え込んでしまう壁。
  それを最初からなかったかのように乗り越えてしまう。
  彼、そして彼女達は私の憧れで。
  少しだけ嫉妬してしまう。

  あの日だってそう。
  健吾と絵理香ちゃんが
  何か話しているのは気付いていたけれど。

  …… 気になってはいたけれど。
  邪魔するのは悪いな、とか。
  私には関係ないんだし、とか。
  そんな言葉で自分に制限をかけて。 ]
  
(74) 2020/11/21(Sat) 20:10:52

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 

  
─── ふえっ!? 



[ そこに突如自分の名も含まれて。
  思わず素っ頓狂な声が出た。>>69
  慌てて口元を両手で押さえる。 ]


  またいきなりだねー、絵理香ちゃん。
  ふふっ、いいよー。


[ 様子を伺っていた事なんておくびにも出さない、多分。
  素知らぬ顔で振り向き、スマホを取り出す。 ]
 
(75) 2020/11/21(Sat) 20:11:37

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 

  絵理香ちゃんあんまりこの街に詳しくないの?
  どういう所に行きたいんだろ。

  美味しいスイーツの店、本屋、雑貨屋……
  文房具もわかるけど、折り紙は売ってたかなあ。
  二人で健吾の服を見立てるのも楽しそうよね。


[ ことさら明るい声で候補を並べる。
  ファッションにあまり興味がなさそうな
  幼馴染も半ば強引に巻き込んで。 ]
 
(76) 2020/11/21(Sat) 20:12:11

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 
[ 三人、あるいは二人で。
  見知ったはずの街を巡り
  そこに新たな発見を見つける度に、
  少しずつ距離が近まった。

  ─── その最初の一歩を踏み出したのは、私ではない。
  そんな事を考えているのは、きっと私だけ。 ]*

(77) 2020/11/21(Sat) 20:12:21

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  ・・・・・・。

(84) 2020/11/21(Sat) 21:10:07

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 三人での街巡り。
  待ち合わせ場所に現れた現れた幼馴染を見て。>>80
  最初の目的地は、
  有無を言わさずメンズの服屋に決まった。 ]


  全く、健吾は全く!
  せっかくの女の子とのお出かけだというのに!
  高校生にもなって「箪笥の一番上から取って着ました」
  みたいな格好しかしないんだから!

  
[ ぷりぷりとそんな愚痴を零しながら、
  付き合ってくれるようならば。
  あーでもない、こーでもないと。
  彼に似合いそうな服を、せっせと試着室に運ぶ。 ]
 
(85) 2020/11/21(Sat) 21:11:21

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 私と絵理香ちゃんと企画して。
  健吾を引っ張り込む。
  そんな街巡りが何度繰り返したか、繰り返せたか。

  繰り返すたびに縮まる距離。そう、友達として。>>78
  そこに喜び以外の感情があると気付いたのは
  いつだったか。

  見知った街の、見知った幼馴染の。
  馴染みのある一面、新たな一面。
  その中に、少しずつ、少しずつ。
  ・・
  貴女の存在が積み重なっていく。 ]
 
(86) 2020/11/21(Sat) 21:12:08

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  健吾、私ね ───


[ 一人で抱え込めばよかったのに。
  弱い私はそれができなかった。
  
  ある日、子供の頃に一緒に遊んだ公園。
  帰宅中だった彼を引っ張り込んで。
  ブランコだとか滑り台でひとしきり遊んだ後。

  夕陽が紡ぐ茜色を背にして。
  泣きそうな顔で、想い人の名を、
  それが彼もよく知る女子である事を告げた。 ]
 
(87) 2020/11/21(Sat) 21:12:36

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ …… それは私の罪だ。

  三人の男女。
  私と健吾は数年以上関係が変わらなかった。
  なら、新たな関係を築く可能性があるのは?

  好きな女の子を、一番身近な男の子に取られる事。
  一番身近な男の子を、好きな女の子に取られる事。

  そのどちらも、私には耐えられそうになくて。
  
  もし私の想いを知っていれば、
  なんだかんだ優しい君は、
  彼女を好きにならないように、
  気を配ってくれるかなって。
  そんな汚い誘惑に、愚かな私は負けてしまった。 ]
 
(88) 2020/11/21(Sat) 21:12:59

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



         あのね。私、絵理香ちゃんが好きなの。  
         恋愛感情で。


           
私の罪

[ あの日、君に告げた言葉は、
  抱いた甘酸っぱい恋心と、どろりと混じり合いながら
  今も私の心に渦巻いている。 ]*
 
(89) 2020/11/21(Sat) 21:13:12

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  …… 叶わなくて、いいんだよ。


[ ふっと息を吐いて。
  健吾の優しさに首を横に振る。>>94

  想いの程度は異なれど。
  同性を好きになったのは、初めでではない。>>18
  私の告白に対する、彼女達の反応。
  最初は「私も好きだよ」と笑顔を向けてくれるけど
  私が本気であると知ると、
  引き攣った顔で離れていった。

  時に交際に至った事もあったけれど。
  それは恋人ごっこの域を出ず。
  「やっぱり男の子の方が好きだから」──と。

  みんなみんな去って行った。
  私の胸に喪失の痛みだけを残して。 ]
  
(100) 2020/11/21(Sat) 23:30:01

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

  

  傷付くのはもう嫌だから。
  仮にまた恋をしたとしてもね。
  告白はしないって決めてたの。


[ 私は挫けてしまっていた。
  次こそは大丈夫。
  そんな奇跡を願って心を擦り減らす事に。 ]


  ただね。健吾に話せて少し楽になったよ。
  …… ごめんね。


[ 伏せた睫毛が、虹彩異色に影を作る。
  
  早く日が落ちればいいのに。
  今の私はとても醜い顔をしているだろうから。
  叶うなら見られたくはなかった。

  “ごめんね”
  私が君が思っているよりも。
  ずっとずっと、ひどい事をしている。 ]
 
(101) 2020/11/21(Sat) 23:31:03

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

  
  
  それに同性同士の恋愛なんて。
  結ばれるのもそうだけど。
  その後の方がもっと大変だよ。

  絵理香ちゃんが男の人を好きになるのなら。
  その方が彼女の為なんだよ。


[ その時私は、彼女を祝福できるんだろうか?
  ううん。しなければいけないんだ。 ]
 
(102) 2020/11/21(Sat) 23:31:41

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

  
[ ぬくもりが交わったのは、ほんの一瞬。>>94
  引かれるまま、立ち上がって。 ]


  うん、帰ろっか。


[ 頷きを返すと、少し開いた距離を保ったまま。
  二人並んで帰路に着くいて。
  宵闇が塗り替える空を見上げながら思う。

  いつか絵理香ちゃんが誰かを好きになって。
  私がこの恋を失う日が来たのなら。
  優しい君は、いつものように
  私の愚痴に付き合ってくれるんだろう

  でも、彼女の隣に立つのが健吾だったなら? ]

  
(103) 2020/11/21(Sat) 23:32:49

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  …… それは、嫌だな。
  私は誰にも愚痴を言えなくなっちゃうもの。



[ それは小さな小さな。
  とても醜い感情の吐露で。

  どうか烏の鳴き声が、覆い隠してくれますように。 ]*
 
(104) 2020/11/21(Sat) 23:33:11

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  ── 林間学校前日 ──



[ 自販機に寄るという健吾の背中を見送って。>>82
  本来なら私は授業の為、教室に───
  の、はずなんだ。はずなんけど。 ]


  …… グループ分けかぁ。


[ 呟く声はどうにも重い。

  思い返すのは、先程の健吾との会話。
  浮かぶのは、当然絵理香ちゃん。
  誘えば受けてくれるだろう友人関係は築けている。
  と、信じたい。
  ただそうでなければ、人気者の彼女のこと。 
  グループを組みたい人は、たくさんいる。>>@3 ]
 
(107) 2020/11/22(Sun) 0:00:24

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ なのに今の今まで行動に起こせていないのは。
  きっと、怖いから。
  愉快で優しくて可愛い絵理香ちゃん。
  会えば会った数だけ、私は彼女を好きになる。
  林間学校で一緒に過ごせたら。
  それは、すごく素敵で嬉しい事。
  …… それでも、忘れてはいけない。

  これは、報われぬ恋だ。
  それなのに更に想いを深める事。
  私はそれを恐れている。 ]
 
(108) 2020/11/22(Sun) 0:01:02

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ そんな風に思考をぐるぐると悩ませていたら。
  教室で授業を受ける気分ではない。

  病は病、といえど。
  これは恋の病である。
  決して授業を受けない免罪符にはならないと、
  十分に理解した上で。
  
  多少後ろめたさを感じながらも
  私は速やかなサボタージュを決めるべく。
  教室へ向かう足をそっと逸らして。

  視界に入った保健室の戸をノックすると
  空いているベッドに転がり込み、
  スプリングを軋ませた。 ]**
 
(109) 2020/11/22(Sun) 0:03:28
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a24) 2020/11/22(Sun) 0:06:52

叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a25) 2020/11/22(Sun) 0:07:11

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  ── 保健室 ──


[ 華麗なるサボタージュ。
  もとい、保健室での療養を決めながら。
  占拠した空きベッドの一つの上で、
  私はスマホの画面と睨めっこしていた。

  林間学校の服装は自由。>>@6
  ええ、折り紙をしていなかった私は、
  当然把握していますとも。>>90
  決してついさっき、某時期生徒会長候補くんの電波を
  ビビッと受信したわけでなく。 ]
  
(128) 2020/11/22(Sun) 9:43:25

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



    「 絵理香ちゃん

      林間学校って服装自由でしょう?
      放課後一緒に服を買いに行かない?(ᵔᗜᵔ*) 」


(129) 2020/11/22(Sun) 9:43:33

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  ぐぬぅ、ぅう……



[ 添えた顔文字とは裏腹に。
  淑女とも恋する乙女とも似つかわしくない呻きが
  口の端から洩れる。

  画面に表示される文字の羅列は未送信。
  要はグループ分けとおんなじだ。
  私は、そう!絵理香ちゃんとデートがしたい!
  (たとえデートと思っているのが私だけでも)
  しかし彼女と思い出を重ねるのが怖い。>>108

  そんな臆病心が、
  私の送信ボタンをタップさせるのを躊躇わせた。 ]*
 
(130) 2020/11/22(Sun) 9:44:46

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 幼い頃の瞳の一件。
  弄られ、奇異の目を向けらる生活で、私は学んだ。
  揶揄われるのは、私に隙があるから。
  何でもない事のように、素知らぬ顔でいれば
  やり過ごせる事も多いのだと。

  なので私のイメージする日下部汐里は、
  隙を見せず、いつも余裕綽々で
  穏やかな笑みを保っている。  
  ─── そんな女の子だ。

  …… 実際どう思われているかは怪しいし、
  本当は人並み以上に、予想外な事態には狼狽えるし、
  いろんな部分で拗らせている事。
  幼馴染にはバレているんだろうけれど。 ]
 
(155) 2020/11/22(Sun) 14:00:42

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  !?絵理香ちゃ、


  あっ、あっ、送信押しちゃった!
  まだ悩んでたのに!!
  待って、戻って来て!!!

  
[ スマホとの睨めっこ。
  通知欄に現れた想い人の名に。>>154
  押そうか押すまいか悩んでいた指先がびくり震えて
  反射でそのままタップしてしまう。>>130
  すぐさま浮かぶ送信済みを示す文字に、
  焦った声を向けて。

  …… だから、こんな風に慌てふためくのは
  不意をつかれた時か、幼馴染の前か、
  周囲に誰もいない時だけなんだから。 ]
  
(156) 2020/11/22(Sun) 14:01:59

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ コホン、咳払いを一つ。
  送ってしまったのは仕方ない。
  冷静になれ、私。
  そう、いつだってイメージするのは
  ゆったり落ち着いた日下部汐里だ。

  改めて絵理香ちゃんからのメッセージも確認して。
  授業に出ていないくせに
  ショッピングのお誘いはおかしいから。
  補足の文章を送信する。 ]
 
(157) 2020/11/22(Sun) 14:02:46

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



     「 入れ違いで送っちゃったね。

       ちょっとお腹が痛くて保健室にいるの。
       もう落ち着いたから大丈夫だよ。
       予定もあるだろうし、放課後の件は
       断ってくれて大丈夫だからね。 」

(158) 2020/11/22(Sun) 14:03:03

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 絵理香ちゃんもどちらかというと
  ファッションへの興味は薄いみたいだし。>>153
  着飾った彼女を愛でたいという私の我儘だ。
  無理はしないで欲しい旨を添えて。 ]


  〜〜〜〜疲れたぁ。


[ いや、私が一人で騒いでいただけなんですけどね!
  今は仮面を被る必要もないから。
  一連の流れを終えると大きく息を吐き、
  情けない声と共に、そのままシーツに突っ伏した。

  勿論、こう言った約束は何度もしている。
  私と絵理香ちゃんは、
仲の良いお友達
だから。
  …… でもね。 ]
 
(159) 2020/11/22(Sun) 14:04:20

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 貴女と交わすメッセージ。 
  その一つ一つに、こんな風に一喜一憂していること。
  貴女は知らないんだろうな。 ]**
 
(160) 2020/11/22(Sun) 14:04:31
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a37) 2020/11/22(Sun) 14:09:10

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ それから、絵理香ちゃんと打ち合わせして、
  校門を待ち合わせ場所に定めた。>>161
  学校を出る前に、職員室へ寄って
  保健室にいた事を伝える。
  日頃の学習態度は人並みなので、
  仮病が露見する事はなかったと思うけど。

  一度スマホを確認すれば、健吾から。>>163
  お悩み相談では無いから
  二十四時間即駆けつける必要はなさそうだけど。
  彼の連絡はいつだって
  要件だけを端的に伝えるから。

  私もそれに倣えば、自然と返事は早くなる。 ]
 
(164) 2020/11/22(Sun) 18:20:54

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



          「 大丈夫。
            ちょっと頭の中が
            ぐるぐるしただけだから。 」

(165) 2020/11/22(Sun) 18:21:02

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 教室で鞄を回収して、校門へ向かう。
  絵理香ちゃんと無事合流しすると。 ]


  大丈夫だよー、ありがとう。


[ こちらを心配する言葉に、柔らかく微笑んで。
  重なった手に、どきり、心臓を跳ねさせた。>>162

  …… 大丈夫、大丈夫。
  私の片思いは鋼の片思いなんだ。
  これくらいで、顔に出したりしないんだから。 ]
  
(166) 2020/11/22(Sun) 18:22:20

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  帽子やマフラーだよね。
  それじゃあ、いつものお店に寄ろうか。
  私は新しいルームウェアが欲しいんだ。

  確かに最近少し寒くなってきたからね。
  ふわふわでもこもこの、
  暖かいやつに包まれたくて。


[ 予定を確認して、並んで歩き出す。
  ただどうしても
  指先から伝わるぬくもりを意識してしまって。 ]


  でも絵理香ちゃんといれば必要ないね。
  こんなに暖かいんだもん。
 
(167) 2020/11/22(Sun) 18:23:06

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  ─── なんてね。


[ 続けてなんて事ないように。
  ぺろり、舌を出す。 ]


  四六時中一緒ってわけにも行かないしね。
  そうそう、絵理香ちゃんはグループ決めた?


[ 何気なく聞いたけど、本当はずっと気にしてた。
  ほら、もしかしたら。
  好きな人を誘いたいかもしれないでしょう?
 
 嗚呼、胸が痛いなぁ。
]**
 
(168) 2020/11/22(Sun) 18:23:46

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  うん。  
  絵理香ちゃんは心も身体もぽっかぽかだよー。


[ ふんわりと笑みを浮かべながら、
  指先にぎゅっと力を込める。
  これくらいならいいよねって。
  自分に言い訳しながら。

  って待って!ちょっと待って!
  ハグはまだ心の準備が追いついてないの! ]

(173) 2020/11/22(Sun) 20:37:09

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ ぎゅむぎゅむされた私の顔は真っ赤で
  きっと、茹でた蛸みたい。
  火照りを覚ますために、慌てて腕から抜け出すと
  絵理香ちゃんからそっぽを向いて、
  肌を外気に晒して深呼吸。 ]


  肌弱いのかな。
  いつもハンドクリームつけてるもんね。


[ 抱きしめられた拍子に
  ふわり、鼻腔をくすぐるジャスミンの香りは、
  私にとって彼女の象徴みたいなもので。
  結構心臓に悪かったりする。

  グループの話題になれば、
  なんて事のない風を装って。
  内心では、誰と組むのか興味津々。 ]
 
(174) 2020/11/22(Sun) 20:38:05

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  私?まだ決まってないよ。
  健吾はどうするんだろう。
  そつがないからねー。 
  いい相手を上手く見つけるんじゃないかな。


[ ふんふんと相槌を打ちながら耳を傾けて。
  彼女も決まっていない事に安堵して、
  私と組む?と言われて歓喜して。
  私の心は何だか大忙し。

  じゃあ一緒に組もう!
  ……そう、反射的に言いかけてたけれど。

  “あんまり関わった事がない相手と”

  その言葉を思い出せば。
  ぱくぱくと酸素不足の金魚みたいに。
  私の口は、無音を発する。 ]
 
(175) 2020/11/22(Sun) 20:39:07

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  …… そうだね。
  たまには違う人と組んでみても。
  その人の意外な一面が見れて、面白そうかもね。


[ ─── 私は臆病者だから。
 
  だって、ほら。
  絵理香ちゃんには絵理香ちゃんの世界があるのに。
  私の実らぬ恋心に、付き合わせていいのかなとか。
  私も彼女から離れる練習をしないといけないとか。

  そういうね、人によっては気にしない事に。
  すぐに心が押し潰されてしまうんだよ。 ]
 
(176) 2020/11/22(Sun) 20:39:42

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 

  じゃあ今回はさ。
  互いに別の人を探して、
  良さそうな人がいたらその人と組むのはどう?

  それで二人とも見つからなかったら、
  その時は一緒に組もうよ。


[ 結局私が示したのは、そんな中途半端な提案。

  “互いに別の人を探す。”

  …… そんな事を言いながら、
  私は多分誰も探さないんだと思う。
  そうして、絵理香ちゃんが「見つからなかった」って
  声を掛けてくれる瞬間をずっと待つの。
  馬鹿だな、私。 ]
 
(177) 2020/11/22(Sun) 20:40:14

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里

 

  ふふっ。
  林間学校で離れちゃうかもしれないから。
  その分、今日の買い物はたくさん付き合ってね。


[ 絵理香ちゃんの反応はどうだったかな。

  私の知らないところで、林間学校を楽しむ絵理香ちゃん。
  想像するだけで、心にコールタールがかかったみたいに
  どんよりと淀んでいくのを感じるけど。

  大丈夫大丈夫。
  だって私のこれは、鋼の片思いですから。
  何でもないように、きちんと笑顔を浮かべたら。
  「行こう」と。
  今度は私から、彼女の手を取って。 ]


  …… ところで、
 
 
(178) 2020/11/22(Sun) 20:43:03

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



   雨宮先輩って誰?



[ だいじょうぶだいじょうぶ。
  わたしきちんとわらえてる、これほんとう。
 
  だって、私の知る限り
  その名前が絵理香ちゃんの口から出るのは
  初めてだったから。
  気にならない方が無理な話だよ! ]**
 
(179) 2020/11/22(Sun) 20:43:24
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a38) 2020/11/22(Sun) 20:45:18

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  前髪で片目を隠した
  ちょっと厨二病っぽい先輩……。


[ 汐里はその言葉を深く心に刻み込んだ。

  絵理香ちゃんとその先輩がどんな関係か。
  彼女の内心を正確に読み取る事は
  私にはできないし。

  実際はどうあれ、グループを組んでもいいと
  思わせる何かがあった時点で、
  私にとっては要注意人物。

    祝福しなくちゃいけないって。
    わかっているはずなのにね。 ]

 
(184) 2020/11/22(Sun) 22:23:44

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  マフラーの色?
  そうだね。
  絵理香ちゃんは華やかで明るいから
  赤とか強い色でも全然見劣りしないよね。

  これなんか、どうかな?
  生地も滑らかで暖かそうだし。


[ 馴染みの店に着けば、彼女の意見も参考にしながら
  似合いそうな品を手に取って。
  絵理香ちゃんが選んでくれた服?
  もちろんノータイムで即購入だよ。

  その後はお茶のカップを片手に
  たわいもない話題に花を咲かせて。
  貴女にとっては日常の、
  私にとっては夢のような時間が過ぎて行く。 ]
  
(185) 2020/11/22(Sun) 22:24:54

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ 明日の準備もあるし、そう長くは引き止められない。
  そろそろ解散かなって頃合いに、
  差し出された小さな紙袋。
  断りを入て開けてみれば、センスのいいリップクリーム
  その優しい匂いがふんわりと香った。 ]


  私に?
  いいの?

  …… ありがとう。


[ 何だか胸がいっぱいになってしまって。
  あまり上手く言葉を紡げなかった。
  リップクリームを、ぎゅっと胸元で抱きしめて。 ]
  
(186) 2020/11/22(Sun) 22:26:23

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里



  …… 宝物にするね。


[ 大袈裟だよって貴女は笑うかな。
  でも本当の気持ちなんだよ。 ]

(187) 2020/11/22(Sun) 22:26:39

【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里


[ それから絵理香ちゃんの背中が
  見えなくなるまで見送って。
  私も一人帰路に着く。

  ─── だめ。忘れてはいけない。
  これは報われない恋だ。

  それでも、明日からの林間学校。
  どんな未来が待っているかはわからないけれど。
  それでも近い未来ならわかる。

  今夜の私は、
  絵理香ちゃんとお揃いのリップを
  ドキドキしながら唇に塗って。
  その香りに包まれながら、
  彼女が選んでくれたふわふわのルームウェアを
  抱きしめて眠るのだろう。

  その先に続く道なんて、
  どこにもないと知りながら。 ]**
  
(188) 2020/11/22(Sun) 22:27:50
叶わぬ想い 日下部 汐里は、メモを貼った。
(a41) 2020/11/22(Sun) 22:30:19