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人狼物語 三日月国


177 【誰歓RP】bAroQueチップで遊ぶ村【月見】

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【人】 控井

 
[失うことを前提に、
 今を輝かせようというのは後ろ向きが過ぎるだろうか。
 けれど、失うことが確定しているものを大切にすることは、

      
とても幸せな事で、そしてとてもかなしい事だ。]



          今一度、誓いを立てよう。
          健やかなる時も、病める時も。
          死が二人を別つときも、その後も。

          私の心は常しえに君と共にある。*
 
 
(23) 2022/10/06(Thu) 21:24:59

【人】 控井

 
 
― 回想:彼女が巣立つ前 ―


[定位置の揺り椅子に悠然と座るじゃっくに、手を伸ばした。
 耳を撫でれば、
 今も変わらず柔らかい感触で私の心を和ませてくれる。]


  貴方とお別れするのは、とても寂しいけれど……。
  どうかお父様の事、宜しく頼みますね。


[物心ついた頃から、私はこの兎とずっと一緒だった。
 一緒でなければ眠れないと、駄々をこねた夜もあったわね。
 あまりお父様は話したがらないけれど、
 私が生まれると同時に最愛の母を亡くしたことは知っていて。
 母の死と引き換えに生まれた私に、
 父はずっと愛をもって接してくれた。
 本当は複雑な心境の一つや二つ、あった筈。]

 
(24) 2022/10/06(Thu) 21:26:26

【人】 控井

 
 
  ずっとお傍にいる選択もできるけれど、
  お父様にはやっぱり、孫の顔を見せて差し上げたいわ。


[親離れも子離れも、その時は寂しくとも新たな幸せを運ぶ筈。
 他にも幸せにしてあげたい方が、出来てしまったことだし。
 私は明日、お嫁に行く。]


      お父様、大事に育ててくれて有難う。
      でも私はいつまでも、お父様とお母様の娘よ。*

 
 
(25) 2022/10/06(Thu) 21:27:23

【人】 控井

 
 
― 回想:君が巣立つ前 ―


[随分と大きくなった、臨月のお腹を撫でる。
 お腹の中でも元気に自己主張をするようになって、
 わんぱく坊主かじゃじゃ馬娘か……。]


  産んであげることしか出来ない、
  お母様でごめんなさいね。
  どうかお父様の事、宜しくお願いします。


[大事な夫にも言えない秘密の願いを、
 まだ小さな赤子に託した。
 あの人はきっと、酷く悲しむだろうから……心配だわ。
 分かっていて決断した、わたくしも大概嫌な女ね。]


         最期に今一度、誓いを立てましょう。
 
 
(26) 2022/10/06(Thu) 21:28:19

【人】 控井

 
思 君 着 天 今
ひ を る の は
知 哀 折 羽 と
り れ ぞ 衣 て
ぬ と      
る        



[健やかなる時も、病める時も。
 死が二人を別つときも、その後も。
 
      わたくしの心は常しえに、貴方と共にある。**]
      
神楽耶
       
潤之輔さん

 
(27) 2022/10/06(Thu) 21:28:50

【人】 修理屋 一二三

[月見団子の有無を尋ねる九朗の後から声をかける。]


 おう、今年の秋実はうさぎ面か。


[義足の発条と発条を軋ませながら重心を移し、
ひょこひょこと跳ねる仔兎の頭を軽い仕草でぽんと撫でた。
ここの看板娘は月で餅や薬を作っているという兎よりも
秋実はよく跳ねてはたらく働き者だ。>>2:45

感心感心、と小さな子供でも褒めるように接したが、
考えればこの子ももう二十歳になる頃合いだったな。
九朗の奴にも
「子供扱いは失礼ですよ」と窘められる。]
(28) 2022/10/06(Thu) 22:56:06

【人】 修理屋 一二三

[歳のころが十八から二十五って言えば、
成人も過ぎて所謂結婚適齢期ってやつだ。
生憎その年頃をよその島飛び回って過ごしてた俺や九朗には
縁の遠い話だったが、働き者の秋実には
見合い話のひとつやふたつあっても不思議じゃねぇなと。

我ながら飛び石みてぇにあちこち飛び回る思考に、
浮つくにも程があるなと溜息を吐いた。

その間にも九朗は秋実に向かって指を二本立て
「それじゃあお月見団子、ふたつ、お願いしますね。」
と穏やかに微笑んでいる。]


 どうせならここでひとつ食べて行かねぇか?
 飯食った後じゃせっかくの団子が固くなっちまうだろ。


[露店の席が空いていればそこに腰を落ち着け、
熱いほうじ茶とおすすめの塩こんぶを合わせて注文する。*]
(29) 2022/10/06(Thu) 22:56:27

【人】 高比良

[個別行動になったんで、また食い物の露店を覗く
珍しい小道具もいいけどやっぱりまだ食い気の方が重要だと思う俺]

 おじさーん、魚竜の串焼きちょうだい! 塩で!

[今日のはとくに新鮮だよ、っていう呼び込みにつられて串焼きを一つ
分けられないうえにちょっと値が張るものは(と言っても小銭で買えるけど)、仲間がいるときには買いにくいし
一人で食ってばかりというわけにもいかないから
焼きたての串焼きに嚙り付いて周りを見る
めったにない夜のお出かけにはしゃいで走る子供が通り過ぎていく
転ぶなよ、と思いながら目で追えば、その先に暁にーちゃんの姿が見えた
隣にいるのが噂のお相手さんだろうか?
声を掛けたら邪魔になるかと串焼き片手に去ろうとして]

 「おーい、浩也ー!」

[気付かれた―!と焦るけど、呼ばれた以上知らん顔はできないから、素直に二人の傍に向かう]
(30) 2022/10/07(Fri) 1:11:20

【人】 高比良

 せっかく邪魔しないでいようと思ったのにー
 「やっぱりか。 そういう気づかいするような子だっけお前」
 え、邪魔されたかった?

[とか言うやり取りをくすくす笑う声が聞こえて、あわてて隣の人に頭を下げる
「噂は聞いてます」というのに「いったい何話したんだ」と突っ込んで]

 とーちゃんたちなら舞台の方だぞ
 「あぁ、おじさんたちには家で挨拶と思って」
 そっか、朝からそわそわしてるからさ、二人とも

[ちらちらとお相手さんを見ながら、こういう人が好みなのか―とか思う
柔らかそうな雰囲気は確かに暁にーちゃんに似合ってる]

 「何見てんだよ」
 え、お似合いだと思って

[あ、二人して照れてんの]
(31) 2022/10/07(Fri) 1:12:38

【人】 高比良

 えっと、暁成兄さんをよろしくお願いします、でいいのかな

[二人そろってありがとうとか言うからなんだかくすぐったくて]

 じゃ、また家でって事で、二人でゆっくりしときなよ
 絶対父さんがゆっくりさせないからね、たぶん

[串焼き冷めるし、とか言うと、兄ちゃんも「後でな」と言って二人で歩いて行った]
(32) 2022/10/07(Fri) 1:13:28

【人】 高比良

 あ、そろそろ時間じゃん!

[冷やかして回るだけでもそれなりの時間になって
最後に赤いりんご飴を買った。らしくないって言われるけど好きだからしょうがない
そうして決めていた待ち合わせ場所に顔を出す]

 「あ、お前またりんご飴買ってんの」
 いいだろー、祭くらいでしか買えねーんだし
 「長谷ちゃんは?」
 「あれ、あいつに時間とか話してたっけ?」

[長谷ってのは例の小物を買いに行ったやつだ
そういやあいつが行ってから場所決めたんだ
どうする?とか言ってると、遠くからそいつが来るのが見える]

 「……なんか様子おかしくね?」
 おーい、どうした長谷ちゃん

[ゆっくり、どこかぼっとした様子の長谷は俺たちの前に来るなりこういった]
(33) 2022/10/07(Fri) 1:14:57

【人】 高比良

 「告ってきた」

 
「「「えぇぇっ!?」」」

[話を聞かせろと思わず詰め寄る俺たち、きょどる長谷

やっとのことでひとつ、細工物の髪留めを選んで包んでもらうと声を掛けられたのだという
振り返るとまさに意中の子で、思わずその場でそれを渡したんだそうだ]

 「そんで、気付いたら告ってて……」
 「んで、返事は???」
 「いや、それがその、つい……」

[返事は今じゃなくていい、もし受けてくれるなら
「学校にそれを付けてきて欲しい」

とか言ったらしい]
(34) 2022/10/07(Fri) 1:16:52

【人】 高比良

 うわぁ……
 「言うなよー、恥ずかしいんだから」
 「つまり明日学校で?」
 「下手すると公開処刑じゃん」
 「ダメな前提で言うなぁぁ!」

[長谷もだけど、向こうも頭を抱えてるんじゃなかろうか
でも、でもだ、その場で断られなかったっていうのは]

 「とにかく明日はそばにいてくれお前たち」
 巻き込むな巻き込むな
 「一応付き合うけどさぁ」
 「んで、誰に告ったん?」

[それに関しては黙秘らしい、良いかすぐわかるし]

 んじゃ、また明日ってことで
 「そうだな、また明日」
 「休むなよ長谷―」

[とまあ、こんな感じで俺たちの観月祭は終わった]
(35) 2022/10/07(Fri) 1:18:59

【人】 高比良

[家に帰るとみんな先にそろっていた
予想通り、父さんが二人を質問攻めにして、その後で結婚式やらの話をしていた
「まだ数日榛名に居るからゆっくり決めよう」と暁にーちゃんが言わなければ、たぶん止まらなかったんじゃないかと思う

俺はといえば、明日の長谷のことが気がかりで

どうしたもんかと思ってるうちに寝ちゃったんだけど]
(36) 2022/10/07(Fri) 1:19:51

【人】 高比良

―― 観月祭翌日 ――

[いつになく早く学校に向かうと仲間たちと長谷はすでにそろっていた
平常心を保ち切れていないのか落ち着かない長谷を励ましつつ、教室に入ってくる女子を見る
そうして、一人の女子が入ってきて長谷の顔色が変わった
見るとその髪には新しい髪留めが飾られている……!]

 「ちょっと、なんでアンタたちまでいるの!」
 え、成り行きで
 「……ちょっと長谷君、こっち!」

[長谷の腕を掴んで教室の隅へ向かうのを見守る
髪を見ればもう答えは見えたようなものだけど、どちらにしても狭い教室なので話している声は聞こえてしまう
まして、教室中の人間が事の成り行きを黙って伺っていれば

「……実は前から……」とか聞こえてきて、最後に女子が頷いて長谷が「ありがとう」と言ったところで教室中から拍手が上がる
その騒ぎに我に返った二人が教室から飛び出して、ちょうど来た先生に怒られていた*]
(37) 2022/10/07(Fri) 1:21:51

【人】 高比良

 ……ってことがあったじゃん?
 「あー、あったあった!」
 
「やめろ蒸し返すな恥ずかしい!!!」


[あの大騒ぎの観月祭から二十年経って、今日は久しぶりにそろって飲み会である
あの告白騒ぎは今でも俺たちの酒の肴だ]

 「んで、今日は嫁さんどうしたよ?」
 「こんど子供が受験なんだよ、だから留守番!」
 うわ、もうそんな年かよ……

[あの騒ぎの張本人は結局その時の子と誰よりも早く結婚して親父になった
他もそれぞれ結婚して、いい歳した大人の仲間入りをしている
旅館の息子はきっちり跡を継いで相変わらず繁盛してるし、職人見習いだった奴は榛名に戻って工房を開いた
俺はといえば、榛名の港前の交番で毎日忙しくしている
みんながそれぞれ決めた道に進んで、何とか幸せに過ごしてる]
(38) 2022/10/07(Fri) 1:24:13

【人】 高比良

 「悪い!遅くなった!」

[遅れてやってきたのは難関突破して医者の資格を取ったやつだ
今日は休みだったはずだが、受け持ちの患者が体調を崩したという]

 「お、先生やっと来たか」
 しょうがないさ、患者は放っておけないもんな
 「そうなの、だから残念だけど今日は飲めないんだよなぁ」

[予定があるからとちょっと抜けてきた、というあたり仕事も仲間も大事っていうこいつらしかった

あの時、進路もバラバラでもう揃わないって思ったけど、今でも俺たちはこうしてる
そんな仲間に出会えたってのは俺の誇りだし、多分これからも変わらない……と思う]

 「それじゃ、そろったからも一回乾杯しようぜ」
 「あ、おれジュースね」

[ビールをよこせ、それは俺のグラスだと騒ぎながら銘々がグラスを掲げる]
(39) 2022/10/07(Fri) 1:25:56

【人】 高比良

 それじゃ、俺たちの今までとこれからに……

 
「「「「乾杯!!」」」」
**
(40) 2022/10/07(Fri) 1:27:10

【人】 修理屋 一二三


 なぁ、九朗…

[手の中の湯のみに月を閉じ込めながら、
俺は目の前を行きかう人の波を見るともなしに眺めながら
隣で買ったばかりの月見団子を吟味している男の名を呼んだ。]


 お前、本当にもう作らねぇのか?


[そいつは何度目の問いかけだったか。
月並みなたとえだが、それこそ数えきれないほどって奴だ。
この数年、何千回思案して、実際に何度口に出しただろう。
そんで九朗の答えはいつもこうだ。

「………作りませんよ、もう。」

その昔、九朗は腕のいい人形技師だった。
着想や発想力で言えば、
風の噂で聞こえた豊里という新鋭の人形技師もそうだろう。]
(41) 2022/10/07(Fri) 1:40:45

【人】 修理屋 一二三

[それがある日、突然人形を作らなくなった。
代わりに魚竜や仕事上の事故で手足を欠いた奴のために
一点物の義手や義足を作り始めた。

あれほど人形作りに夢中になっていたくせに、
なにがきっかけで方向転換を決めたのか。
それこそ聞かなくともわかりきってる。

俺の足だ。]
(42) 2022/10/07(Fri) 1:41:08

【人】 修理屋 一二三


「言ったでしょう?
 あなたが今使っているその義足あしで最後ですって。」


[聞き分けのない子供に諭して聞かせるように、
九朗の声は怒りもせず、焦りもせず、凪いだように穏やかだった。

それが俺は、たまらなく気に入らねぇ…。

とっさに体が動いてたと言えば聞こえはいいが。
俺はあいつを守ったつもりで両足を失い、
九朗から夢中になっていた人形作りを取り上げた挙句、
技術の限界を突き付けて、作ることを辞めさせちまった。]
(43) 2022/10/07(Fri) 1:41:31

【人】 修理屋 一二三

 なぁ九朗、そうは言っても技術は日々進歩だ。
 あの頃にはできなかった事も、断念したことも、
 今の技術ならできるだろう?

 なのにお前がそっぽを向いて
 目と耳塞いじまってどうする。

 お前にもう一度、
 足や腕を作って欲しいって言う奴が
 年に何人も俺の工房に来るんだ。

 お前の店にも来てるだろう?
 お前の作った義肢ほどしっくり馴染むやつはねぇ。
 傷んだ部品を交換して
 使えるように整備することはできるが、
 完全に壊れちまったもんは、
 俺じゃどうしようもねぇんだ。


[九朗のやつが困ったように眉尻を下げて
口をつぐむのにも構わず、
俺は長年の迷いや鬱憤を吐き出すように
矢継ぎ早に言葉を口にする。
だが何を言ったところで、
九朗の意思のなにも変わらない。

この数年、何度言葉を尽くしたって、
変わりやしなかった。*]
(44) 2022/10/07(Fri) 1:42:57

【人】 和菓子屋 稲庭

― 一二三と九朗が来ていた頃 ―

ああぅ。
私ももう子供じゃないのですよぅ。

[うさぎ面娘は若干不服そうな声も出す。>>28
けれど、口では咎めつつも、本気で嫌というわけでもなさそうだ。慣れや馴染みというものだ。

うさぎ堂を継ぐ予定の娘には、お付き合いしている人はおらず。また、婿を取るという形になりそうで、なかなか良縁に恵まれていない模様。とはいえ、本人はのんびりした物である。そのうちご縁もあるでしょうと。>>29

食べていかれますぅ?
はいはい、お団子二つにほうじ茶、塩こんぶですねぇ。

[注文を取ると、しばらく引っ込んだ。]
(45) 2022/10/07(Fri) 3:46:11

【人】 和菓子屋 稲庭

[それから、団子や茶を二人に運び。
深刻そうな話の触りを少しだけ小耳にはさみつつも、プライベートなことに触れるつもりはなく。

ごゆっくりどうぞと言い置いて、休憩に入り、店を出たのだった。**]
(46) 2022/10/07(Fri) 3:46:27

【人】 和菓子屋 稲庭

― 翌日 ―

[観月祭が終われば、翌日のうさぎ堂は縮小営業である。
飛ぶように売れた団子や和菓子を二日連続で買いに来る人はあまりいない。それでも、仕事や何やらで食べ損ねた人もいるので、休業にはしていないのだ。]

あぁ、お疲れ様ですねぇ私。

[昨日の魚竜についてのニュースがラジオから聞こえるが、何だか神秘は神秘なままの方がいいから、よく聞かないようにした。>>n0

客も少ないのをいいことに、ちゃっかりどら焼きを店の中で食べている娘である。今日はもう兎の面は付けていない。]

ふふ。また来年、ですねぇ。

[来年は、月のような簪をつけて店に出てみようか。
忙しかったが、嬉しい思い出もいくつか出来たから。

いい祭りだったし、来年も楽しみになるのだった。**]
(47) 2022/10/07(Fri) 3:57:37

【人】 澤邑



 ん?

[ 祭りの晩縁側でこゆきと晩酌をしていたとところ、>>2:n3遠くから何か腹に響くような音がする。咄嗟にこゆきを見たのだが大して動じてもいなかったか。それとも。
 縁側から見える月に竜魚は届かなかった、そんなこと自分に知る由もないのだが。今同じ空を見ている人間が大勢いるんだろう。

 途中ですれ違った一二三と九郎、孫たちよりもう少し年上だろう少年、息子が一二三たちに憧れたみたいに、彼らについて回ってりすることもあるのかもしれない。うさぎ堂の娘は休憩くらいできただろうか。

 >>1:47自分が店に出ていた頃浴衣を買いに来てくれていた顔見知り、そう言った人たちも今も店に来てくれているんだろうか。そして今も月を見ていたらいい。その人たちの生き死になんて一つ一つがわかるわけもなく。知らないのならずっと幸せでいてくれることを想像していられる。家族が増えたとか減ったとか、新しく知ったらその時記憶を改めるんだろう。*]
(48) 2022/10/07(Fri) 6:08:17

【人】 澤邑




 なるほど

[ 翌日>>n0ラジオで聞いたか、新聞で見たか、新種の竜魚の話題で夜の物音の正体を何となく推し量る。鱗は白金、それは月夜に見られればさぞ綺麗だったことだろう。近寄れば危険なのもわかっているが。
 自室で新聞を読む最中、こゆきはどうしていただろう。ふと思いついて、昨日買ったおもちゃを紙袋から取り出す。毛糸玉は昨日試した。今日は蜻蛉のおもちゃだ。]

 あ!

[ そうしてる間に油断して、店に繋がる扉を見逃していた。こゆきの姿も見当たらない。逃げ出したのか、まだ居住スペースにいるのか。見当たらなければ店の方へ。店先のガラス戸は閉められていたから外には出てないはずとか、心配でたまらない。]
(49) 2022/10/07(Fri) 6:09:22

【人】 澤邑

[ そんなドタバタのせいで>>20偶然にでも見覚えのある姿に出会えたなら、頭を下げた。
 
 「確かに咲いた」と聞けたなら、良かったですと答える。
 前日にただの泥のままだったのに、当たり前に考えたら、すぐに花が咲くわけがない。だけどきっと何か不思議なことが起きたんだろう。そう思える。

 ぜひ、またお立ち寄りくださいと、何年振りかに店主のようなことを言う。次に彼女に会えたら、その花が見せてもらえるのだから。
 こゆきを捕まえて抱えているなら、ばっちりとは決まってなかったと思うのだけど。*]
(50) 2022/10/07(Fri) 6:10:06

【人】 虹彩異色症の猫

[ 初めての花開く季節を迎え、初めての熱を冷やす夕刻の駿雨を知り、初めての空を照らす桂月を知り、そうして初めての白雪を知る。

 季節は巡り遊びに使い古した手鞠を抱えて、今日も猫は飼い主に少し尻をつける形に寄り添い眠っている。]**
(51) 2022/10/07(Fri) 7:52:51

【人】 澤邑

[ こゆきがすりすりしたような気がして目が覚める。目は瞑ったまま、掛け布団を持ち上げると暖かいものは中に入ってきた。
 そろそろ肌寒くなる頃。

 それからいくつも月日はめぐる。>>51当たり前の光景。**]
(52) 2022/10/07(Fri) 7:59:50