鳥葬 コルヴォは、メモを貼った。 (a1) 2022/08/25(Thu) 16:28:41 |
【墓】 紅烏 コルヴォ返す返すも、運の無い人生だった。 望んだ事は叶わない事ばかり。だからいつしか望む事さえ諦めた。 諦めた、つもりになっていただけだった。 奪われたものは、奪い返すべき相手からは得られなかった。 未来があって欲しいと願った人々は、やはりその大半を見送る事になって。 受けるべきであった、誰かを殺めた報いを受ける事も無く。 もしも果たされる時が来るなら、ずっと先の事であればいい。 そう思って口にした、他愛無い口約束を果たす事も無かった。 見届けるべき死の全ても、その目で見届けるに能わず。 それらの不誠実を、無力を、差し伸べられた手を取れなかった事を。 誰に謝る権利が自分にあっただろうか。 わかっていて、友人の全てを徒労にし続けた自分に。 (+0) 2022/08/29(Mon) 20:33:45 |
【墓】 紅烏 コルヴォけれど、いつかの昔に奪われた終わりは取り戻された。 誰かの道は途絶えても、確かにその先を歩いて行く誰かが居る。 全ては叶いはしなかったけれど、全てが叶わなかったわけでもなく。 良くも、悪くも、結局自分は何もしなかったのだから。 そんなものか、とも思う。 望む事も、望まない事も選べなかった、半端者には相応しい結末だ。 だから、見届けて来た全ての死だけを連れて。 家族も、帰る場所も、行き着く先も求めない。 名もなき烏は、何処へ行く事も選ばない。 (+1) 2022/08/29(Mon) 20:34:03 |
コルヴォは、もう誰の元にも戻らない。きっと子守歌を聞く事も無い。 (a9) 2022/08/29(Mon) 20:34:09 |
コルヴォは、もう誰の死を葬る事もない。その必要がない。 (a10) 2022/08/29(Mon) 20:34:19 |
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