【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ 芸大で教授をしている父、元ピアニストの母と姉が一人。 この両親のもと音楽を選択しない人生の 選択肢は存在したんだろうか。 物心ついた時にはもう当たり前のように 俺はピアノを弾いていた。 巷でよく耳にする、虐待と紙一重のような生活では 無かったと思うし、実際ピアノは好きだった。 ただ両親や周りの期待に応えなければという プレッシャーが大きかっただけ。 ] (12) 2020/06/12(Fri) 8:16:14 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ 才能や実力が自分で認識していたような レベルだったかはともかく、暇さえあれば ピアノに向かっていられたのは やはり好きだったからに他ならないと思う。 小学生の頃には既にいくつか有名な コンクールでも賞を貰えることが多くなっていて。 父母の自慢の息子でいることも嬉しかった。]* (13) 2020/06/12(Fri) 8:19:01 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a9) 2020/06/12(Fri) 8:20:04 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ 中学3年の、夏の終わり頃。 そう言えばあの日も雨だったな。 進路相談の日。 母の母校でもある音大の附属に行って、 もっと音楽の勉強がしたいって。 あの日。 担任にそう進路を伝えた帰り道。 ] (17) 2020/06/12(Fri) 11:31:11 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ レッスンに行く為に母の迎えを待っていた、 コンビニの駐車場で立つ俺に向かって 雨でスリップしたバイクが突っ込んできた。 ]* (18) 2020/06/12(Fri) 11:33:22 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ 気づいたら病院のベッドの上。 ぐわんと鳴る頭に吐き気を感じながら 周りを見渡して、 目を真っ赤にした母と目が合った。 もしかして死んだ?なんてふざけた調子で 呟いた声は擦れていて、 母が子供のようにわんわん泣いた。 大袈裟だなぁと笑おうとして、ふと。 動かない左腕、 巻かれたギプス。 俺の周りから音が消えた気がした。 ] (19) 2020/06/12(Fri) 12:17:54 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ そのあとはあんまり記憶がない。 数カ所の複雑骨折とそれに伴う筋断裂、みたいな説明。 ただ一つ。 担当医に言われた言葉だけが ぐるぐると意識を埋め尽くす。 今までのようにはピアノは弾けないと思う、なんて。 悪夢のような、現実だった。 ]* (20) 2020/06/12(Fri) 12:21:44 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ それから真面目にリハビリに 取り組む日々だったけど (ちなみにリハビリはクッッソ痛ぇ。 理学療法士が若くて可愛いあの子じゃなかったら 絶対に 殴ってた)思うようには動いてくれなかった。 好きだったショパンやリストどころか、 ピアノの鍵盤を押さえることすら恐ろしく難しく。 幸い右手は無事で日常生活は まぁまぁなんとかなるとわかったけど、 大袈裟じゃなく 俺の人生は終わったな って思ったんだ。 ] (23) 2020/06/12(Fri) 15:32:40 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ そこからはお決まりのコース。ベタなやつ。 荒れて、荒んで。ぐれてやった。 今時ベタ過ぎて、ドラマや漫画でさえもう誰も 書かないだろ、ってくらいの。 と言ってもまぁ中坊だったから可愛いもんで 髪を染めたり、夜遅くまで帰らなかったり、 タバコを吸ったり、そんな程度。 そんな俺に対しても、原因が原因だけに 怒ることも出来なかった両親。 おかげで溝は見事に深まった。 ピアノが弾けなくなった俺に対して 彼らの落胆も凄まじかっただろうし。 いや二人とも懸命に表面には出さないように していたと思うけど。 ] (24) 2020/06/12(Fri) 15:34:47 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ だから今までの成績やら内心やらで、 なんとかこのポムペッシュ学園に入学出来たのは ほんとにラッキーだった。 いろんな奴がいるし、居心地は悪くない。 イベントは学園あげて盛り上がるのと、 それがいつだって雨なのを除けば。 とは言ってもまぁ問題児に成り下がった俺だから 学校からすりゃ入学させたこと 後悔してんのかも知れないな。 ]* (25) 2020/06/12(Fri) 15:39:49 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a11) 2020/06/12(Fri) 16:48:44 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ ちょっと皮が剥がれかけているピアノの椅子を 右手で引っ張って窓ぎわへ。 食い終わった焼きそばパンのビニール袋を 丸めてゴミ箱に投げた。 だいたい三食を学園で済ませる俺にとって、 この学園の購買は朝早くから開いてて有難い。 私立一貫校の割に、売ってるものは庶民派なのも良い。 家でメシ食わないのは、単に両親と顔を 合わせたくないだけ。 ] (28) 2020/06/12(Fri) 18:22:51 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗…なんだ?ソナタ、か? [ 辿々しさに加えて、生徒の声やノイズに紛れて 聴こえづらいその音をなんとなく風に探す。 短くなったタバコを、コーヒーの空き缶にねじ込んで、 またピアノの椅子をもとの位置まで引っ張った。 缶の中でタバコがじゅっ、と音を立てた。 鍵盤蓋を上げて、小さく息をついた。 途切れ途切れに聞こえるその音に重なればいいと、 右手だけでピアノを弾く。 ]* (42) 2020/06/13(Sat) 7:17:33 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a22) 2020/06/13(Sat) 12:38:01 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ 授業がないなら教室に戻るか、と思ったけど、 なんとなくまだピアノに触れていたい気もして。 こんなことは珍しい。 あの 爆速ねこふんじゃった のせいかもな、と思うと笑みが漏れる。 ぎこちなく、左腕もピアノに乗せた。 すぅ、と息を吸い込んで、背筋を伸ばす。 弾けなくなっても、体に染み付いたルーティン。 ]* (58) 2020/06/13(Sat) 17:31:43 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗〜♪ [ Too late, my time has come, (もう時間だ ) Sends shivers down my spine, (背筋が震えて) Body's aching all the time. (身体の痛みが止まらない) Goodbye, everybody, I've got to go, (みんな、さよなら。行かなきゃ) Gotta leave you all behind and face the truth. (現実に向かい合う時だ) Mama, ooh (ママ) I don't wanna die, (死にたくない ) I sometimes wish I'd never been born at all… (生まれてこなければと思う事もあるよ… ) ]* (61) 2020/06/13(Sat) 18:42:31 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗[ ひとけのないここだから、歌だって歌える。 生きてる、って実感出来るのは今んとこ、ここだけ。 ふーっと息を吐いて、鍵盤蓋をそっと閉めた。 幾分頭がスッキリした気がする。 もう1本タバコを吸ったら、教室に向かおう。 仕方がないから、文化祭の用意だって手伝ってやる。]* (62) 2020/06/13(Sat) 18:46:33 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a29) 2020/06/13(Sat) 18:49:05 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗 …ぶはっ。 [ これは卑怯だ。 こんなの笑うしかねーじゃん。] (…つーか指一本で弾いてるだろこれ。) [ 面白くなってきた。 ちょっと座り直して、髭面配管工のゲームサウンドに 音を足して飾りをつけてみる。 栗のバケモンや、羽の生えた亀が見えると 良いんだけどな。 相手には聞こえたのだろうか。 止まらないようなら、そのまま豪快な アレンジを乗せて弾き続けるだろう。 ]* (66) 2020/06/13(Sat) 19:40:19 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a33) 2020/06/13(Sat) 19:41:06 |
【人】 帰宅部 雨宮 健斗コスプレ♡カフェ ♡お嬢様、ご主人様、おかえりなさいませ! ♡3-Aが誇るイケメンs、美女sがコスプレ姿にて お客様をおもてなししちゃいます! ♡コーヒーにする?紅茶にする? そ・れ・と・も・昆布茶? (73) 2020/06/13(Sat) 22:27:33 |
帰宅部 雨宮 健斗は、メモを貼った。 (a36) 2020/06/13(Sat) 22:34:28 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新