(※R18G注意・再放送) ユウキは、メモを貼った。 (c1) 2022/06/03(Fri) 22:52:11 |
民俗学 ユウキは、メモを貼った。 (c2) 2022/06/04(Sat) 0:51:46 |
ユウキは、メモを貼った。 (c5) 2022/06/06(Mon) 4:03:44 |
ユウキは、メモを貼った。 (c6) 2022/06/06(Mon) 4:04:03 |
ユウキは、メモを貼った。 (c7) 2022/06/06(Mon) 4:04:33 |
ユウキは、メモを貼った。 (c8) 2022/06/06(Mon) 4:05:13 |
【墓】 妄執 ユウキとある誰かの声がして、真っ暗闇をもがくように進んで。 この終わりでは足りないと、叫んで気付けば視界が開けた。 「──。おれ、は。確か……」 それまで自分は何していたかと、ぼやけた頭のまま記憶を振り返ったが最後。 悲鳴と、笑い声と、断末魔。 絶え間なく続く痛み。逃れられない苦しみ。 誰かと会話をした時には思い出せなかった死際の時間が、押し潰さんばかりに迫ってくる。 「──。ぅ゛、え゛ッ……」 体を折り曲げ血の海に膝をつく。激しい咳を一つ。その拍子に体のどこかからびしゃりと赤い液体と柔らかな何かの肉片が地に落ちた。 事切れるまでに受けたものが未だ体の中にあるようで。頭と胴の内側がぐるぐるする。視界がちかちかと明滅して、自分と同じ色の笑い声が耳の奥で鳴り続ける。 「……、ふ、ぅ……あぁ……こぼれちゃう……」 腹部に手を当てながら、緩慢な動作で歩を進める。 「見な……きゃ、聞かなきゃ。 見たいことが、聞きたいことが、あっ……たんだ。 ……でも、なんだっけ、なにを、見て、聞くんだっけ」 探さなきゃ。探さなきゃ。 ──目を瞑る。声を聞く。息遣いを探す。 おかしいな、でも何を探すんだったかな。 おかしいな、誰を探すんだったかな。 (+12) 2022/06/06(Mon) 5:07:34 |
妄執 ユウキは、メモを貼った。 (c9) 2022/06/06(Mon) 5:16:45 |
【墓】 妄執 ユウキ「……誰の、声だっけ、これは」 元々、視覚には作用しない力だった。 今となってはあまりに不安定で、或いは壊れた頭で判断できなくなっていて、拾った声が誰のものかも判別がついていない。 力を使うのを止めて瞼を持ち上げた瞬間、ぐんにゃりと視界が歪んで体が傾いた。 この肉体は、ずっと刻まれた死の痛みに震え続けている。 「みなきゃ、きかなきゃ、いかなくちゃ」 死んだはずの頭の中にあるのは一つの意思。純化したそれしか残っていない。 「……ふ、ふふ。えへへ、ぁは、夢なのかな、でも、夢みたいじゃない?でも、夢であってほしくないなあ」 それは延長線上の狂気。既に迎えた終わりを踏み躙る執念。 凄惨な傷跡が残る脳と肉体を、意思ひとつで引き摺り回してそれは進んでいく。 廊下の奥へと、消えて行く。 子供のような笑い声が響いていた。 (+13) 2022/06/06(Mon) 5:36:56 |
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