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【人】 ユスティ心身も回復した後日、 エウロパ共々モモイ呼び出されたユスティは 職員室で入学以来初めての説教を食らっていた。 他の先生も呆れたような顔でユスティを眺めるが 当の本人は至って真剣な顔でモモイに向き合っている。 結局エウロパの件を誤魔化せなくなった 学園の理事がエウロパを退学させるかどうか 議論するほどに事態は荒れに荒れていた。 そこに重要人として呼ばれたのが モモイ、そしてユスティだったのだが…… (1) 2023/10/11(Wed) 3:35:08 |
【人】 教師 モモイ「あなたね。 いくらエウロパを悪く言われたからって あんな風に啖呵切ってどうするの? 皆あなたの発言に 顔を真っ赤にしてたじゃない。」 (2) 2023/10/11(Wed) 3:36:05 |
【人】 教師 モモイ「半年後にエウロパが魔法を制御出来るように してみせるし、今回学園側が何の役にも立たなかった 腰抜けってことも黙っててやるから見逃せ、なんて。 しかも出来なかったら自分も退学にしろですって? 理事会に向かってそんなの、前代未聞よ?」 (3) 2023/10/11(Wed) 3:41:08 |
【人】 ユスティエウロパにとっては 何の話か不思議だったかもしれない。 しかしユスティは間髪入れずに言い放つ。 「大丈夫です。ボク達なら出来ます。 あなたの自慢の教え子ですから。」 そこまで言えば他の先生は黙ってしまった。 あの日エウロパを助けに行けなかったことへの 後ろめたさもあるのか、それともユスティの実力を 知っているからなのか。 モモイも観念したかのように首を横に振ると エウロパに向かって課題をひとつ出すのだった。 (5) 2023/10/11(Wed) 3:44:04 |
【人】 教師 モモイ「仕方ないわね……。 エウロパ。あなたに秘密の部屋の 開き方を教えてあげる。 前に一緒に行ったことがあるでしょう? そこをあなた達だけが入れる 特訓の場として貸してあげるわ。」 (6) 2023/10/11(Wed) 3:46:21 |
【人】 教師 モモイあの秘密の部屋の鍵は少し特殊だ。 元々あの部屋は鍵を開ける人が その時行きたい場所を強く想像することで その通りの姿に部屋が変わる仕組みとなっている。 例えば自習がしたいと願えば自習室に 泳ぎの練習がしたいと願えばプールに そして肝心の鍵は、 より強く想像を働かせて扉に触れるだけ。 (8) 2023/10/11(Wed) 3:52:08 |
【人】 ユスティモモイから出された課題は ユスティにとっては簡単でも エウロパにとってはそうではないかもしれない。 ユスティもまたモモイと同様に エウロパの隣で答えを待っていた。 ありがたいお言葉も聞いておこう 聞き流しなんてしたら何されるか分からない。 (10) 2023/10/11(Wed) 4:00:07 |
【人】 エウロパ魔力が完全に回復したとはまだ言えないけれど 魔法も使えるし、怪我も回復してからのこと。 職員室に呼ばれるのは初めてじゃない。 お説教されるのも。 なんでユスティが呼ばれたのかは 分かってなかったし、 私がこの間起こしたことで怒られるんだろう、 今度こそ退学処分かな……と 思っていたのだけれど。 (11) 2023/10/11(Wed) 16:22:26 |
【人】 エウロパ…………退学を止めてくれたんだ。 私自身は、そうなっても文句は言えないし 逆らうつもりはなかったんだけど。 誰一人死なずに済んだとはいえ 森はひどい有様で、 中の動植物は被害を受けている。 森には貴重な植物も自生してたらしく…… シトゥラにどれくらい貴重なのか聞いたら 無言で目を逸らされてしまった。 教えてもらえなかったけど 損失が大きいってことは伝わってきて。 人が死ななかったのは本当に運が良かっただけ。 私みたいな危険な生徒、 置いておきたくないという話に なったとしても不思議じゃない。 (13) 2023/10/11(Wed) 16:24:58 |
【人】 エウロパ「ユスティがいっしょなら頑張れると思うし ……取り返しのつかない失敗をするのは嫌です。 誰かを守るために、傷つけないために。 制御の練習の機会をください。」 ぺこりと頭を下げる。 退学は嫌だ、じゃなくて。 もう少しここで学ぶ機会が欲しい、と。 (16) 2023/10/11(Wed) 16:29:56 |
【人】 エウロパモモイ先生は私達の言葉に折れたのか 私に課題を出した。 「あの部屋、ですか……。」 あんまりいい思い出がない。 というか、モモイ先生のことはちょっと苦手だ。 生徒のためを思っているのは分かるんだけど。 でも、そんな我儘を言ってる場合じゃない。 課題は、部屋の鍵は自分で開けること、だった。 (17) 2023/10/11(Wed) 16:30:26 |
【人】 エウロパ魔法を使う上で大事なのは想像力。 私に鍵を開けるように求めるのは そのトレーニング……ってことなのかな。 多分、曖昧な想像じゃ開かないんだろうな。 「分かりました。 ユスティの力は借りずに自分で開けます。」 意図が分かった、と自信を持っては言えないけど モモイ先生が私にあけるように言うなら 自力で開けないと意味がないんだろうってことは 想像できたから。素直に従うんだ。 (18) 2023/10/11(Wed) 16:31:28 |
【人】 エウロパ 退学を止めてくれた人はユスティだけじゃなく。 エウロパを退学処分にするより 魔力暴走を起こすと知っていて エウロパに悪意をぶつけた生徒を 退学処分にする方が先じゃないかと やけに素直に、企みをしおらしく白状する 生徒二人組を突き出しながら 直談判しに行った生徒がいたという話は エウロパの知らない話。* (20) 2023/10/11(Wed) 16:34:35 |
【墓】 エウロパ*** 「理事会の人たちに色々言ってくれてたんだね…… 普通なら庇える範囲の問題じゃないのに 私の味方でいてくれてありがとう。 腰抜け呼ばわりはどうかと思うけど…………。」 (+0) 2023/10/11(Wed) 20:10:10 |
【墓】 エウロパユスティ以外の誰も助けに来なかったことに 私は何も思ってないんだ。 だって、あの嵐の中来るなんて危ないし。 あの時どうなってもいいと思ってたのも 事実だし、私は助けられるほどの人じゃないし。 (+1) 2023/10/11(Wed) 20:11:19 |
【墓】 エウロパ 今までのことを考えると すぐに前向きになるのは難しかった。 少しだけ俯いて、それでも歩くのはやめない。 向かうのはモモイ先生が言っていた秘密の部屋。 あの日の課外授業は今もしっかり記憶に残ってる。 一人じゃ制御を覚えられないけど ユスティと一緒なのは心強いけれど。 同時にちょっとこわくもあるんだ。 先生に魔法をぶつけた時のことを思い出すから。 もし、失敗してしまったら ユスティに怪我させてしまうかもしれない。 (+3) 2023/10/11(Wed) 20:12:58 |
【墓】 エウロパ それが怖くて、嫌で。 ユスティのことは信じてるけど 私自身のことは信じられない。 この意識はどうにかしないと、と思いつつ 気づけば秘密の部屋の目の前。 (+4) 2023/10/11(Wed) 20:14:22 |
【墓】 エウロパ 広めの部屋で、魔法を当てても壊れない人形とか あったらいいのかな。 あとは、何か起こっても簡単に壊れないような 丈夫な部屋で……。 想像を膨らませて、扉に触れる。 扉はゆっくりと開いていく。 以前とは全く違う部屋。 練習用のマネキンや、教科書、 鳥籠とか、色々使えそうなものが置いてあって。 モモイ先生と一緒に来た時の部屋とは 全く違うものになっていた。 (+6) 2023/10/11(Wed) 20:16:15 |
【墓】 エウロパきょろきょろしながら部屋に入って 暫くは部屋を眺めていたんだけど。 「魔法の制御って何からすればいいんだろう。 ………自分の魔力がすごく多いことは分かってて ちゃんとしなきゃって思ってるんだけど。 ユスティはどうすればいいと思う?」* (+8) 2023/10/11(Wed) 20:17:15 |
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