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人狼物語 三日月国


96 【第38回TRPG村】Purgatorium-煉獄-

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視点:人


【人】 死神のジン ナディル

>>1:78>>1:79 アルバリ:受動感情取得
---


バザールの雑踏を漂うように歩く。
すれ違う者たちの連れる様々な獣の吐く腥い息と
欲望の甘く饐えた匂いに酔いそうになりながら。
クラクラと揺れる視界のなかで
、、、、、、、、、、、
それを愉しんでいる自分を愉しむ。

あまりに浸りすぎると
あとで宿酔にも似た頭痛に悩まされることも含め、
ナディルにとって街中の散歩は一種の遊戯だった。

『──おい』

何処かから、耳慣れない声が届く。

『ナディル』

雑踏に埋もれそうな覇気のない声音なのに
それはやけにはっきりと響いた。

『──オマエのこと、教えてよ』

腕の鎖に導かれるように振り返ったその先で
人波のなか、ぽつんと立っていたアルバリは
まるで迷子のような瞳をしていた。
(4) kintoto 2021/09/18(Sat) 21:13:04

【人】 死神のジン ナディル

「……どうした、我になにか用か。」
 
──なにやってんだ、こんな所で。


「別に……」

「腹でも減ってるのか?人間は不自由だな。」
 
──何か美味いものでも食うか?


「減ってねぇ〜し!」

「そうか?お前の腹の虫は煩いだろう。」
 
──何が好きなんだ?やっぱり肉か?


「だから減ってねぇっつってんだろ?」

「用も無いのに気安く我の名を呼ぶでない。」
 
──今日の俺は気分が良いから、酒でも呑むか。


「………っだよ!人がせっかく…」

ぱちん。


砂を呼ぶ。
バザールの真ん中で突如巻き起こった竜巻が
ナディルとアルバリを瞬時に街の外へと運んだ。
(5) kintoto 2021/09/18(Sat) 21:15:45

【人】 死神のジン ナディル

───オアシスに程近い森の中、
人よりも獣に近い場所に誂えた簡素な住まいに
人間を立ち入らせたのは初めてだった。

「──酒でも呑むか?」

ぽかんと立ち尽くしたままのアルバリに
アラックの瓶を振り見せる。

「……何を教えてやる程のことも無いが。
殊勝な態度に免じて、ここから始めさせてやろうぞ。」

未だ醒めやらぬ高揚を自覚しながら、
ナディルは機嫌の良い声で笑ってみせた。


[パスor〆]
【感情取得:親愛(+)>アルバリ】
(6) kintoto 2021/09/18(Sat) 21:18:40
ナディルは、>>0 受動感情:(5) 尊敬/嫉妬vil
(a5) kintoto 2021/09/18(Sat) 21:35:16

死神のジン ナディルは、メモを貼った。
(a6) kintoto 2021/09/18(Sat) 21:37:39

【人】 死神のジン ナディル

>>11>>12>>13>>14 ラナー:秘密取得
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『ねぇ、ナディルは、願いを叶えるんでしょう?
それって、誰でもいいの?
天使でも、対象になるの?』

以前よりも随分小綺麗になった神殿の礼拝堂で
ラナーはどこか急き立てられるように早口だった。

俺が『願いを叶える』のは人間だけだ。
天使は対象じゃない。
答える前に、矢継ぎ早に言葉が継がれてゆく。

『それには対価が必要?
あんたの罪を教えれば、対価になるかしら?』
(27) kintoto 2021/09/18(Sat) 23:26:02

【人】 死神のジン ナディル

対価なんて貰っても、どうしようもない。
俺は人間の為に造られている。
そもそも罪が対価になんて───

『あんたの罪は、───』

耳を塞ぐまえに、いや耳を塞いだとしても
ラナーの言葉は真っ直ぐに突き刺さった。

ああそう、それが──俺の罪か。


成程……成程ね。
それは確かに俺の罪なのかも知れない。

けれどそれが俺の罪だと
、、、、、、、、、、、、
そう、神が告げたのならば。

あの方はなにも──俺のことなど
、、、、、、、、、、、、、、
何ひとつわかってはいないのだ。
(28) kintoto 2021/09/18(Sat) 23:27:49

【人】 死神のジン ナディル


『──あたしの願いを、叶えてほしいの。』

俺の明らかな落胆を
ラナーはどう受け取ったのか。
気にも止めなかったのか。
そのまま、片翼の秘密を語った。

『ナディル、あなたはどうするの』

項垂れたまま、どれくらいそうしていただろう。

「───俺には、天使は救えない。 」

ぽつりと放たれた言葉だけが
光に満ちた礼拝堂に沈んで、消えた。


[パスor〆]
(29) kintoto 2021/09/18(Sat) 23:29:21
ナディルは、>>30 秘密抵抗(1)(5)2d6
(a10) kintoto 2021/09/18(Sat) 23:38:58

【人】 死神のジン ナディル

■ドラマシーン@ 秘密取得
■相手:シャフリヤール
■場 所:酒場※任意可

成否判定:(4)(4)2d6
(32) kintoto 2021/09/18(Sat) 23:43:59

【人】 死神のジン ナディル

■サービス(A)バカ>>#1
@:状況(6)1d6
A:結果(3)1d6

※必要なら
相手:ラナー
アイテム:自分の魅力

テラーダイス取得判定:(6)(2)2d6
(34) kintoto 2021/09/19(Sun) 0:05:25

【人】 死神のジン ナディル

■サービス(B)エモ>>#2
@:状況(5)1d6
A:結果(6)1d6

※必要なら
相手:アルバリ

テラーダイス取得判定:(2)(5)2d6
(35) kintoto 2021/09/19(Sun) 0:06:29
死神のジン ナディルは、メモを貼った。
(a13) kintoto 2021/09/19(Sun) 0:31:27

【人】 死神のジン ナディル

>>9>>10 サーリフ:受動感情取得
---


湯煙が薄く立ち籠める石造りの浴場で
サーリフの汚れた翼を洗ってやりながら
俺は頗る不機嫌だった。

「なんで俺がこんなことを……」

人型ゴーレムに働かせようとしたら
温泉には連れて入れないと言われ、
適当に人を雇おうとしたら
知らない者に翼を預けたくないと我儘を言われ、
何故かこんな羽目になっている。

だいたい、ラナーもサーリフも
ちょっと一声で俺を使役しようだなんて
いくら天使様でも安く見積もりすぎだろう。
そこらで十把一絡げの下級精霊じゃないんだが。
(47) kintoto 2021/09/19(Sun) 6:44:09

【人】 死神のジン ナディル

>>47

「気持ちいいです…」

擽ったいのか、時折ふるりと羽を震わせ
サーリフはのぼせたようにうっとりと呟く。

所詮、天使と精霊が分かり合えるわけもない。
この愛おしいような腹立たしいような生き物に対する
苛立ちと諦めを綯い交ぜて溜息に吐き出し、
羽根を一枚一枚丁寧に洗い流す。

そうしていると手首の鎖がいやに目について
これもまたよく分からんのだよな……と
返事も期待せず、ただ気紛れのように尋ねた。

「何故お前達は片翼なのか」
「どうして俺達は繋がれたのか」と。

……そう、別に答えなぞ期待してなかったのだ。
 
(48) kintoto 2021/09/19(Sun) 6:45:34

【人】 死神のジン ナディル

>>48

『本当に知りたいですか?
もう、予想はついているのではないですか』

急に目が覚めたような『天使の顔』で
サーリフは俺の瞳を覗き込む。

──しまった、と思った。

予想がつくかどうかで言えば、大方は。
知りたいかどうかで言えば、正直どうでもいい。

、、、、、、、、、、
だからたぶんこの後は
、、、、、、、、、、、、、、
サーリフが望むほうへ事が進む。

掴まれた指先を振り解けないまま、
俺は早くこの無防備な場所から逃げ出したかった。


[パス]
(49) kintoto 2021/09/19(Sun) 6:48:17

【人】 死神のジン ナディル

>>44>>45 アルバリ

『むかつく!』
他愛ない憎まれ口に腹が立つわけもなく
ナディルは目を細め、2つのグラスに酒を注いだ。

難しい顔のアルバリの向かいに腰掛け、
指先でトントンとテーブルを叩く。
アルバリの肩で羽を畳んでいた若い鷹は
ちょっと小首を傾げ、ナディルの腕に飛び移った。

『その酒…、好きなんだな。なんで?』
「なんでって…美味いから?呑んでみろ。」

未成年じゃあるまいし、と笑いながら
酒精で唇を鞣したが──
そこから止めどなく続いたアルバリの問いは
まるで子供のような種類のものから始まった。

『精霊ってなに』『斬ったら死ぬの』……etc.

──恐らくナディルよりもずっと長生きで
物知りな腰の妖刀に聞けば答えてくれるようなこと。
アルバリはたぶんその妖刀に知識があることさえ
知らないのだろう。

それは間違いなくアルバリが
幼い頃から過酷な日々を送ってきた証で、
だからナディルはゆっくり、ひとつひとつ丁寧に
話せることは話してやった。
(53) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:15:15

【人】 死神のジン ナディル

>>53

『……願いを叶え続けるのって、
 オマエにとって生きる事でしょ。
 それってさ……空っぽだなあって思う?』

──生きる事が空っぽだとは思わんな。
そこに『意味が無い』と感じたなら、
終わらせるしかなくなるだろう。
人間は皆、『生きる為に生きている』ものだよ。

『ナディルは、何か欲しいもの、無いのかよ。
 叶えたい願いは……あるの。』

──我の欲しいものか…何だろうな。
──叶えたい願い……考えたこともない。

、、、、、、、、、、、、、、、、
だって俺自身はいつも空っぽだから。

 
(54) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:19:25

【人】 死神のジン ナディル

>>54

「アルバリ。
お前の答えはお前の中にしかない。
我はお前を導く存在ものではない。」

それまでの質問が
自問自答に近い自覚はあったのだろう。
ぱっと顔を上げたアルバリは
まだ迷子から抜け出せていないらしく
縋るようにナディルを見つめた。

「……なんの手助けにもならないが
土産にひとつだけ教えてやろう。

我が名は『ラグヴァ・シトゥラ』。
──『願望の器ラグヴァ・シトゥラ』だ。」

アルバリ願いを持たぬ者には何の意味も価値もないその名が
いつかアルバリを救うだろうか。
ただの自己満足だな、ナディルは短く自嘲した。


[パス]
(55) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:21:03

【人】 死神のジン ナディル

>>56 サーリフ


あからさまに身構えた俺に何をみたのか、
サーリフはするりと指を解いた。

『私たちのことは気にしないでくださいね。』
こんな鎖をつけておいてよく言うものだ。

「……一人で戻れるな?」
白くなった羽に満足そうな笑顔から目を背け、
さっきまで握られていたのとは別の手で
指を鳴らした。

──もしも、俺にも白い翼がついていたなら
罪を犯さずに済んだのだろうか。

そう考えたことは何度もあったが、
それを欲しがったことは一度も無かった。

それなのに、何故だろう。
サーリフの白い羽根を
無性にその背から落としたくなったのは。

ただ、その衝動から逃げる為だけに
俺は湯煙に紛れて姿を消した。


[〆]
【感情取得:嫉妬(-)>サーリフ】
(61) kintoto 2021/09/19(Sun) 12:45:13
死神のジン ナディルは、メモを貼った。
(a27) kintoto 2021/09/19(Sun) 12:59:12

【人】 死神のジン ナディル

>>32
■ドラマシーン 2d-@:秘密取得>シャフリヤール
---

>>23>>24から)


何服目の煙だったか。
ぽわ……と吐いたあとを追うように
シャフリヤールの右眉が上がった。

『──貴様、なぜ此処にいる?』

フ、と笑って、知らんよと返す。

「ある日、唐突に流星に撃たれた。
誰からも何処からも沙汰など有りはしない。
こちらが聞きたいくらいだ。」

『──貴様の『罪』は、何だ?』

「そうだな…、此処煉獄に堕ちたからには
我にも罪は有ろうな……。」

誤魔化そうかとも思ったが、
隠すほどのことでもないかと思い至る。
すう……と甘い煙を咽んで、ゆっくりと吐いた。
 
(87) kintoto 2021/09/19(Sun) 17:36:42

【人】 死神のジン ナディル

>>87

「……
怠慢の罪
だそうだ。」

幸せの運び手なれど…一度たりとも真の意味で
人を、幸せを、知ろうとしなかった。

自らの手で触れもせず、
表面だけを撫で遊び、真実から目を背け、
挙句自分の姿すら知らない。


───それが、あんたの罪よ。


ラナーの声が俺を刺す。
幸せの運び手……そんな善いものだったのだろうか。

目の前の靄を払うように首を振る。
今更それを悔いたとして、何になる。
怠惰はジンの性質のひとつ。
勤勉なジンなど世に在ろうか。

「……で?
シャフリヤール、お前の罪は何なのだ。
対価を払わぬことはあるまい?
桃の香が薄れる前に、腹の内を開け。」

まだ、宴席の灯は点されたばかりだった。


[パス]
(89) kintoto 2021/09/19(Sun) 17:42:31

【人】 死神のジン ナディル

■ドラマシーンA 絆取得
■相手:アルバリ
■場 所:タウンの外※任意可

成否判定:(5)(4)2d6(+1)
(90) kintoto 2021/09/19(Sun) 17:52:37

【人】 死神のジン ナディル

>>36>>37>>38 ラナー


わかっていたはずだろうに。
それでも、もしかしたら、と望んだのだろう。
ラナーの落胆には胸が痛んだ。

いいのよ、と明るい声が宙に浮いて、
それでも光の中に立つラナーは『天使』だった。

『あたしは、あんたがあんたである事を、尊いと思うわ。』

声まで眩しく聞こえるようなことを言う。
(92) kintoto 2021/09/19(Sun) 18:01:52

【人】 死神のジン ナディル

>>92

──俺が俺であること。


怠惰故に人間ひとを理解できず
天使でない故に人間ひとを導けず
人間ひとでない故に人間ひとに交われず
神の怒りに射貫かれた無様な精霊ジン

神の子故に穢れに馴れず
人の子故に欲を御せず
器ゆえに自身を知らず
全く不完全な聖杯ラグヴァ・シトゥラ
 
(93) kintoto 2021/09/19(Sun) 18:03:55

【人】 死神のジン ナディル

>>93

こんな俺でもラナーは好きだという。
ラナーの願いも叶えられないのに。

『ね…ナディル、おねがい。』

そんなふうに笑わないでくれ。

ラナー、俺は此処煉獄にくるまで知らなかった。
天使の願いは叶えられなくても
天使の願望は視えるんだ。


ラナーとサーリフの願望ねがいはふたりとも同じ
───淡く薄い水色の勿忘草の姿をしていた。


[〆]
(94) kintoto 2021/09/19(Sun) 18:07:32
死神のジン ナディルは、メモを貼った。
(a53) kintoto 2021/09/19(Sun) 18:42:17

【人】 死神のジン ナディル

■ドラマシーン(F) 絆取得
■相手:ファルーサ
■場 所:闘技場※任意可

成否判定:(6)(4)2d6
(108) kintoto 2021/09/19(Sun) 20:27:52