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人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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視点:人


高峰 誠一郎が参加しました。

【人】 高峰 誠一郎

—あの時のあいつは一等眩しかった。
(4) 2022/10/12(Wed) 19:29:06
高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a1) 2022/10/12(Wed) 19:33:46

【人】 高峰 誠一郎

チャペルの中で人知れず涙を流した。
真っ白い衣装はあいつの、生まれながらの金髪を引き立たせる。
ショートカットの上に鎮座するシルバーのティアラも。
控えめなフリルに彩られたウエディング衣装も。

……こんな幸せは知らないと言いたげな笑顔も。

眩しくて眩しくて、目が眩んで。

いや。
眩んでいたのか。
自分が今この瞬間居るのが花道でないことを悔やんでいたのか。

分からない。
(5) 2022/10/12(Wed) 19:49:15

【人】 高峰 誠一郎

あいつの隣に立つ男は俺より背が高くて。
肩幅も身体の厚みもあって。
背筋がすらりと伸びていた—バランスの良い身体をたまに傾けてあいつの薄い青のような、紫のような大きくて丸い瞳を覗き込んではとろけるように笑う。

……こんな幸せは知らないと言いたげに。

だらしなく緩むのだ。

ああ、悔しい。
恨めしい。
(8) 2022/10/12(Wed) 19:58:05

【人】 高峰 誠一郎

だが俺は土俵にすら上がらなかったのだ。
この立ち位置はおあつらえ向きということ。

なんで。
(9) 2022/10/12(Wed) 19:59:10

【人】 高峰 誠一郎

(なんで俺とあいつは、幼馴染だったんだろう…………)**
(10) 2022/10/12(Wed) 19:59:48

【人】 高峰 誠一郎

『せーちゃん』

幼馴染、だからなのか。
あいつが人懐こくて『世渡り上手』だからなのか。
幼稚園の頃から呼び方はこうだった。

その当時から柔らかそうなブロンドと。
喜怒哀楽がすぐに出る性格と。
なにより。

俺が落ち込んだりするとすぐそばに来る察しの良さ。

しかも俺が行動を起こすまで、ただ。
近くに居る。

こちらに行動の如何を委ねきって。
泣いたら励ましてくる。
愚痴ると相槌をうってくる。
暴食には付き合う。

……支えられてばかりだった。
(11) 2022/10/12(Wed) 21:05:07
高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a3) 2022/10/12(Wed) 21:05:58

【人】 高峰 誠一郎

あいつは【強かった】。

揶揄われても跳ね除け。
自分はこう!と、胸を張ることができる人間だった。
それはひとえに家族に愛され、家族を愛する自信から来ていたと思う。
あいつは家族と仲がいいことを自慢にしていた。
(12) 2022/10/12(Wed) 21:33:41

【人】 高峰 誠一郎

一回だけ。
あいつが、嘆き悲しんでいたところを見たことがある。

お袋さんが亡くなった時だった。

『せーちゃん……』

呼ぶ声が震えていた。
丸い目にいっぱいの涙を溜めていた。

俺は。
あいつが次の言葉を紡ぐ前に抱き寄せていた。
肩を貸してあいつが落ち着くまで縋られるままで居た。

温かくて、丸い肩だった。
大声をあげるのではなく、長いこと啜り泣いていた。
服を握ってくる手はあいつにしては力が強くて驚いた。

……それ以上。
距離が近づいたことは、無い。**
(13) 2022/10/12(Wed) 21:40:21

【人】 高峰 誠一郎

「はあ…………………………」

色々、断片的に蘇る。
昔のこと、結婚式のフラッシュバック、昔のこと、結婚式のフラッシュバック…………。

嫌な繰り返しだ。

あんまりに強力なボディーブローとアッパーを立て続けに食らったような精神状態で仕事なんかに気が向くわけもなく、体調不良と称して今日は欠勤してしまった。

「はーあ………………………」

家の中に居ると精神衛生上よろしくない理由があったため、彷徨い歩いたところにたどり着いた店に入ってアイスカフェオレを頼んだものの。

味がほとんど分からない。
ぼんやり飲む、それだけだ。
(17) 2022/10/12(Wed) 21:57:21

【人】 高峰 誠一郎

「はあ〜…………………愚痴吐き出してえ〜………………」


店にその一言が響いたかどうかは預かり知らぬところ。

カラン。
空虚な氷の音が続いた。**
(18) 2022/10/12(Wed) 22:26:23

【人】 高峰 誠一郎

呟きははっきり聞こえていて、店員さんに声をかけられてしまった。>>21
ああ。
面倒な客を気にかけさせることになってしまったと眉を下げる。

「いや。……」

取り繕える、のか?
あんなに深刻につぶやいといて?
逡巡した結果、諦めた。

「…………幼馴染の結婚式出てきたんだけどさ。胸焼け起こすくらい幸せそうで」

ぼそりと告げる。

また、カラン。
氷の溶ける音がした。
(32) 2022/10/13(Thu) 17:10:59

【人】 高峰 誠一郎

漏らした合間くらいにすごいオーダーが聞こえた。>>30
なるほど。
そういう方法で忘れようとするのもアリだな。

あとでメニューを見直そうと決めたのはまだ誰にも内緒。
元サッカー部の胃袋なめんなよ。**
(36) 2022/10/13(Thu) 17:24:16

【人】 高峰 誠一郎

「ずっと同じ場所に居た奴が離れた途端に知らない奴と知り合って結婚までいっちゃうんだから、分からないものだよな……」

応じてくれた店員さんに一言だけ、それでも他人が聞いたらヤバい匂いが醸し出されてそうな言葉を返す。>>45>>46
とても分かるという顔をしてくれてるが>>47早く逃げてくれ。
そう言いたくて提案に応じた。>>48

「たしかに…………ええと、じゃあ、」

見直そうと思っていたメニューを手に取ってドリンクのページを開く。
ちら、と見えたデザートにも目を通して。

「ショコラバナナパフェをドリンクセットで。……ホットのアールグレイ、レモンお願いします」
(49) 2022/10/13(Thu) 21:31:18

【人】 高峰 誠一郎

…………ああ。
クセであいつが食べそうな、昔一口くらい分けてやってたのと似たパフェを選んでしまった。

体に染み付いた慣習とは、斯くも恐ろしい。**
(50) 2022/10/13(Thu) 21:33:28