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人狼物語 三日月国


140 【身内】魔法使いの弟子と失われた叡智

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視点:人


到着:蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 

 …………師匠と呼びなさい。

 
(4) 2022/03/26(Sat) 1:52:29
蒼鉛の魔術師 ヴィスマルトは、メモを貼った。
(a1) 2022/03/26(Sat) 1:54:52

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[私にも、かつて師と呼んだ人がいた。
しかし、独り立ちして、職を得て。

……あれから何年になるのだろう。

今や己が師≠ニ呼ばれる側になり。


だが、己が一人前と呼ぶに足るものかどうかは、
未だにわからない。]
 
(43) 2022/03/26(Sat) 23:59:34

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[分家筋とはいえ、名門に連なる家に生まれて
恵まれた生活を送ってきた。
だからこそ、名に実力がそぐわぬと
謗られる事も多かった。

一族の者なら、家門の人間に師事するのが当然。
そんな家柄に生まれついておきながら、
一人家を出た時も、後ろ指をさされたものだ。

そのまま今に至るまで、
外に構えた居で暮らしている。
しかし、実家に戻れば子供の頃と変わらずに、
自室が整えられているのを知っていた。

もっと顔を出しなさいと、不孝者の弟に詰め寄る
口の五月蠅い姉がいたから。]
 
(44) 2022/03/26(Sat) 23:59:38

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[己も、早い時分に家を出てしまったが
歳の離れた姉も、早々に嫁いで行って。

お互い様ではないかと思ったものだが、
縁談自体が孝行だったなと、
一人勝手に捻くれていた。

実際、姉の方は、
実家にもよく顔を出していたらしいが。

今となっては。


親不孝はどちらの方か。]
 
(45) 2022/03/26(Sat) 23:59:42

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[……今の家は、職場からそう離れていない、
街中の古い一軒家だ。
借家で、少々家賃が嵩むけれど
魔術師可の物件だから仕方ない。
諸々の条件を考えれば、悪くない選択だった。

そのような計算ができる程度の生活力も、
いつの間にか身についていたが。
元々、そういった分野に
明るい人間ではなかったもので。]


 ……ペーパーナイフを頼む。


[呆れたようにこちらを見る>>5
弟子の、冷めた視線には慣れてしまった。
褒められた事でないのは理解している。


――性格は義兄に寄ったのだろう、
困り顔などはよく似ていると思う。
しかし、今のような表情をする時は、
姉の面影が浮かんできて。


こちらを見る目へ視線を合わさず、用を申し付けた。
僅かばかりの間に、感傷を追い払う。]

 
(46) 2022/03/26(Sat) 23:59:45

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[人の出入りが多くなるのを好まないから、
この家に顔を出す人間は限られていた。
使用人も、通いの一人だけ。

      だからそう、
      働き者の丸い物体ではないけれど>>12
      そのような用途の魔道具を自作し、
      家に置いてはいるのだが。
      そういえば、昔作った試作品を
      どこかに置き忘れて来たような気が…
               というのは余談で。


今はそこに、居候の弟子が一人加わった。
正直に言うと、弟子を取る気など無かったのだが。]

 
(47) 2022/03/26(Sat) 23:59:48

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[黒き盾のシュバルツシルトは、
その色に誇りを持っている。
姉もその一人だったから、
きっと姪も、そうに違いないと思っていた。
少なくともその日までは、違いなかったはずなのに。


しかし、あの雨の日。
全身黒で染め抜かれた少女の顔は、
死に取り憑かれているようにしか見えなかった。

そんな姉の忘れ形見の目前で、
どうして扉を閉められようか。]
 
(48) 2022/03/26(Sat) 23:59:50

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[まさかこの自分が、シュバルツシルトの人間に
師と呼ばれる日が来るとは――

そう呼ばれたいと思った事など、一度も無い。
しかし、叔父と呼ぶ声に返すには
あの日の傷が、まだ生々しくて。


半分仮面に覆われた姪の顔を、
私は、真正面から見られずにいる。]
 
(49) 2022/03/26(Sat) 23:59:53

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 


[微妙な年頃かどうかは……
    

まあ、微妙な所だな。]**
  
 
(50) 2022/03/26(Sat) 23:59:56

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 

   
[そう、嫌いではないが。]


 
(55) 2022/03/27(Sun) 6:00:57

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[弟子の問いに、一度視線を向けて。
いいや、と首を振った。


オペラを弟子に迎え入れた際、
本家の方で一悶着あったのを、
アガーテ様が収めたと聞いている。

オペラが自ら拒んだというが。
少女の師となるべき人物は、別にいたという事だ。
当然だろう。本家筋の娘がこんな男に師事するなど、
不満に思う者がいるのは想像に難くない。

実際、オペラの才に見合う教育を施せるとは
自分自身考えていなかった。
しかし、彼女がなぜ私を選んだのか。それを考え。
……答えを得たわけではないが、変に無理はせず
自分の手の届く範囲で、ものを教える事にしたのだ。


……オペラが「また」と問うのなら。
私の目の届かない所で、
同じ事を言われ続けているのかもしれない。
そう思うと、情けなさに視線が下がる。
やはり自分は、師の器ではないのだろう。]

 
(58) 2022/03/27(Sun) 6:01:22

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 

 ……そういう用件ではない。
 仕事の依頼だ。

 難しい話なので、少し考えていた。


[言葉を選びつつ、他言無用の一文に目を遣る。
他≠ノ弟子は含まれないものと、
そう思っていいのだろうか。
いいのだろうな、おそらく。

『よきに計らいなさい』と言っている
あの方の顔が目に浮かぶ。


面倒な薬の作成依頼だ。
私が弟子にどんな教育をしているか
アガーテ様もご承知なのだから、
全て織り込み済みと思っていい。]

 
(59) 2022/03/27(Sun) 6:01:30

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[指示を仰ぐ必要がないと判断できる程度には、
あの方との付き合いも長くなった。
こんな末端まで気にかけていただけるのは
ありがたく思っているが。だからこそ、
便利に使われている部分も否定できないので
正直、胸中は複雑だ。

しかし、対価を出し渋る方でもないし。
王国の為に、と仰るからには
事情がおありなのだろう。]


 旅支度をしてくれ。二人分だ。

 今回は君も連れて行こう。
 良い経験になるだろう、……おそらく。


[一つ息を吐いて、そう言った。]
 
(60) 2022/03/27(Sun) 6:01:38

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 

 ……あ、ああ。よろしく頼む。

 行き先は…仕事については追々話そう。
 路銀の心配はしなくていい……。


[出発日時など、必要な事だけ伝えると、
オペラは早速動き始めた。

やや呆然と、部屋を出て行く背を見送って。
…いつの間に、あんなに逞しくなったのだろう。
初めての事だろうに、牛乳配達まで気が回るとは…
私は度々忘れて、ミュラー夫人の世話になったのに…
無論、帰った後の小言付きでだ。


師としても、叔父としても、肩身が狭い。
姪は、私よりしっかりしているのかもしれない。

性格は父親似かと思っていたが、
やはり、そうでもなかったのだろうか。
私は実の姉よりも、義兄の方と馬が合った。]

 
(65) 2022/03/27(Sun) 6:02:17

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[……誰も居なくなった部屋で、
もう一度依頼書を読み返す。

ああ、同行者がいると言い忘れたな――
それも後で伝えなければと、心に留めて。

書かれた名前を指でなぞってから、
他言無用の手紙は、早めに処分してしまう。


          懐かしい名前だ。
          元気にしているだろうか。
          仕事にかまけていて、
          久しく顔も見ていない。]
 
(66) 2022/03/27(Sun) 6:02:21

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[家事は多少おざなりになっていても、
仕事については、真面目に取り組んで来たつもりだ。
筆不精の自覚もあるが、私だって、
用があればペンくらいとる。

心配の必要はないだろうが。
私も手紙をしたためた。
薬の調合に必要な条件を考えれば、
向かう先はあそこだろうと
頭に思い描いた地図から、一つの名前を拾い上げて。
紙に記すのは、落ち合う場所と、大体の日時など。
それから 
よろしく頼みます
 と
一言書き添えた、簡潔な手紙を出した。

こちらに秘匿事項はないものの、
連絡事項は速やかに。そう思って封をした、
蒼鉛の酸化膜による虹色も、己の魔法も。
アガーテ様とは並ぶべくもないが、
私の手によるものだという事は
あの方ならわかってくれるだろう。

         あのひとは、今頃。
         不肖の弟子と組む事に、
         何を思っているのだろうか。]**
 
(67) 2022/03/27(Sun) 6:02:24

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[死に分かたれる事なく、姉は義兄と共に葬られた。
だが、それを幸いと呼ぶには、あまりに若すぎた。


葬列は長く伸び、
名だたる人物も花を手向けに訪れたが。
実際に二人と付き合いのあった者が、
どれほどいたのかはわからない。

そんな中。隅に追いやられていた、
差出人名のない百合の花。>>86
名を残さないからこそ、思いが残る気がして。


のために訪れた多数の弔問客。
もなき花は不要だろうと、
棺に入れた二輪の他は、全て引き取った。

雨に濡れる墓地の中、
泥に塗れて枯れて行くのは忍びなかったから。]
 
(99) 2022/03/28(Mon) 6:42:26

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[さすがの私も葬儀の前後は、実家に顔を出して。
百合の花は、姉の気に入りの場所へ飾った。
幼い頃、家族で過ごした団欒の窓辺に。

気落ちした父母がそれを眺めて、
いくらか安らいだ顔したのを見れば、
送り主に感謝して。

自分もそれを眺め、
一体、誰が送ってくれたのだろうかと考えた。


      
い花を
いと言った姪の、
      言葉の意味には気付いていなかった。]
 
(100) 2022/03/28(Mon) 6:42:34

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[そのように。私は、鈍い弟子であったから。

そうだな。師弟の、弟子の側は、
師を超えようと努力するものなのだろうが。
まさか手紙の一通で、
物理的に師を倒す形で
>>82
それが叶っていたなど、想像できるはずもなく。

手紙を答案に見立てた採点も。>>85
知れば、貴女らしいと思っただろうが

評価を気にして書くなどという頭は無かったし。

夜に、受け取った返事にも。
反応といえば、我が師の想像通り。>>93


   しかし、こんな弟子であっても
   懐かしい文字を見れば、
   人知れず微かな笑みをこぼす事くらい
   当然、想像していて下さったでしょうね。]
 
(101) 2022/03/28(Mon) 6:42:41

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト


[思いに気付いていたのなら。

もう会わないつもりだと、>>79
そんな思いを抱かれる事も無かったのだろうか。

それとも、私の方が、
ただ思い知らされるだけなのだろうか。


        顔も見せなかった弟子には、
        何か言えるはずもないのだが。]
 
(102) 2022/03/28(Mon) 6:42:48

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[オペラを迎え入れた時。
弟子を取るつもりの無かった自分は、一瞬、
師の元へ送れば良くしてくれるのでは…、
などと考えてしまった。
自分の元で学ぶより、姪のためにもなるだろうと。

だが、一瞬の事だ。できないと思う理由があった。

師匠の思いに対して鈍い私も、
多少は考える頭を持っている。

アガーテ様は、友の話をするのがお好きなようだ。
ルービナ様の新しい弟子の話は、
私の耳にもいくらか入っていた。


だから、邪魔をしてはいけなかろうと。

      そうだな。顔を見せなかったのも、
      同じ理由かもしれない。

      貴女の思いは、知る由もないが。>>87]

 
(103) 2022/03/28(Mon) 6:42:53

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[翌朝。オペラに声を掛けて、
今度は忘れずに、協力者の説明を行った。]


 紅玉の魔女、ルービナ様は私の師だ。
 アガーテ様とも旧知の仲で、
 人物も魔術の腕も、信頼の置ける方だから
 今度の機会に、よくよく学びなさい。


[という言葉も添えて。

弟子に推挙する事はなかったものの、
孫弟子にあたるのだから。
旅の間に、そんな機会もあるだろうと。

優れた術師の教えを受けられるのなら、
受けさせてやりたいと思ったのだが……


孫弟子。孫を持った覚えはない、
と言われてしまうだろうか。はたして。]

 
(104) 2022/03/28(Mon) 6:42:59

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[目的地には早めに着いた。
偶然ではなく、意図しての事である。
旅先では、何もかも予定通りとは行かないから
それに備えて、というのもあるが。
余裕を持って行動し、現地での滞在先など下見して、
師匠の手を煩わせないようにするためだ。

これも、かつての弟子の習いというもの。
自分の事はともかくとして、こういう行動は>>85
昔から心がけていたつもりだった。

さて、道中特に問題も無かったので、
こちらの予定通りの時刻に到着し。
雑事を済ませ、万全の態勢で
師匠を迎えるつもりだったのだが。]


 落ち着きなさい。いくらなんでもここに来て、
 うっかり間違うという事もないだろう……


[弟子にはそう言って。
元々硬い表情筋を、可能な限り余裕の顔に近付けた。

了承の返事は受け取っているし>>92
自分は自分で、しっかり確認もした。
手違いはない…はずだ。おそらく。
師匠次第だが
]
 
(108) 2022/03/28(Mon) 6:43:31

【人】 蒼鉛の魔術師 ヴィスマルト

 
[……落ち着かないのは、弟子だけではない。
弟子の影響かとも思うが、
そうではないと思う自分もいる。年甲斐もなく。

会ったらまず、何と言うべきか。
あの頃は一体、どうやって会話していたのだろうと
思い出そうとしても、上手く行かなかった。]**
 
(109) 2022/03/28(Mon) 6:43:34
蒼鉛の魔術師 ヴィスマルトは、メモを貼った。
(a5) 2022/03/28(Mon) 23:00:54

 




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