ぼくのお話？
　ん〜〜〜
　そうだね、じゃあお互いお喋りしようか
　
　わぁっ、本当！？　
　やった〜！　えへへえへへ
　じゃあじゃあ。また後でねっ！

　

　
［そうはしゃいで、ネリリの声は聞こえなくなった。
　人の影は相変わらずないまま。


　

　

　はーい！　いらっしゃい！
　ご飯の準備は大丈夫だよ〜！

　リクエストにお応えしてのお料理だよっ！
　好きなだけ食べてねっ！
　
　

　
［ネリリの声が響けば、ぽんっと料理が何もないテーブルに
　リクエスト通りの食事に前菜からスープやパンも
　二人分にしても多いであろう。
　
　目が丸くなるのを見たのか>>76ネリリは嬉しそうに
　珍しい？　珍しいでしょ、魔法って！　と
　無邪気にはしゃいだ。

　誕生日の言葉を聞けば
　それにも無邪気に反応しておめでとう、と明るい声が響く

　同時に小さな可愛らしい花がエルメスの周りに降りそそぐ。
　それは食べ物には入らず、地面に落ちる前に消える。
　手に掴むならそのまま残るであろう。］
　

　***　
　
　えへへ、えへへ〜
　美味しいのは保証するよっ！
　
　はっぴば〜すで〜えるめ〜すおね〜ちゃ〜んっ

　ねえねえ、ドレスとか着る？
　好きな色を言ってくれればお姫様みたいなの
　ぽーん！　と着せてあげるよっ！

　ってえー、プレゼント要らないの？

　

　
［はしゃぐエルメスにつられるよう
　ネリリもはしゃいでいる様子が声から伝わるだろう。
　
　ありがとう、と>>93言われたネリリは
　嬉しそうに花を部屋いっぱいにふわふわさせる。
　提案がもし受け入れられるのなら
　灰かぶりの少女のように魔法のドレスが
　その身を包むことになるだろう。
　遠慮するならそっか、となるだけ。

　青年の提案の贈り物が遠慮されれば
　それに不満げな声が響いた。］
　

　


　全然知らない人と結婚しなきゃいけないの？
　そんなのじゃんよっ！！
　いい人ならそんな風に不安になんてさせないよね？
　その人悪い人なんだ！　きっとそうだっ！

　あ、そうだっ！　
　

　
　

　



　

　
［青年が何か言いたげな空気を無視して
　少女の声は段々と棘を含んでいくように
　苛だつような声になっていった。
　幼子が癇癪をおこすように


　

***

　わかった！　珊瑚色だねっ！>>108
　えーと、確か桃色だっけ？
　
　じゃあお姫様にへんし〜んっ！

　

　
［上品なドレスになったのは
　魔法使いの意思の反映である。

　ネリリは可愛い〜とただただはしゃぐばかり。
　髪につけた花も可愛いっと純粋に喜ぶ。］
　

　

　ん〜〜〜
　いい人かどうかもわからないってさ
　婚約者なのにそれでいいの？