03:48:54

人狼物語 三日月国


51 【完全RP】ポムペッシュ・フェーリンコロニー【R15】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:人


【見】 3-A 矢川 誠壱


[ W確認のための作業Wのあと、
一応作業に携わったものとして聞くと、
ごし、と唇が拭われるのが見えた。]


    ───そう。
   うん、そうだね。
  …とりあえず、確認できたなら
  お役に立ててなによりだけど。
  今後こんなことは人に頼まないように。


[ 「心配するから」と眉を下げて笑って。]


   俺も、あんまり恋愛とか
   してきてないっていうか……
   転勤が多いとさ、なかなか誰かと
   付き合うとかってできないなって
   思ってて、まあ、人によるだろうけど。
   だから、誰かを特別に思うとか、
   思われるとか、そういうの、
   しないようにしてた。

   その、近藤さんの、恋心が
   わかんないってのもさ、多少
   そういうのもあんのかなって思った。
   わかんないけどさ。
(@0) 2020/11/29(Sun) 0:21:19

【見】 3-A 矢川 誠壱

   
[ だけど、それってあまりにも悲しいって。
俺はそれじゃ嫌だったんだって、やっと、
わかったから、向き合うようになった。

それは───]


   あ、雨宮、


[ 友人の名前を口に出したのは
彼女と同時だっただろうか。
パーカーをかぶったままの彼が声をあげる。

一瞬、間が空いた。

        今、返事したな、つまり、は。

ぐぐ、と眉が寄る。

        聞こえてた、な?]


   ……


[ なんとなく、複雑な心境に
もや、としたものがかかる。
だが、それを口にするのは憚られた。]
(@1) 2020/11/29(Sun) 0:22:13

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 歪めた顔を緩め、短く息を吐き
歩みをそちらに向けて近づけば、しゃがんで。
そのまま、かぶっているフードをそっと
外そうと動かそうか。]


   吐き気するとか、ない?
   気分悪いなら良くなるまで
   ここで休んでても良いし、
   なんなら負ぶって宿までいくから。


[ とりあえず、顔色、見せて、と。]*
 
(@2) 2020/11/29(Sun) 0:22:59

【見】 3-A 矢川 誠壱

  ───森にて


[ あげた顔を見て、眉尻が下がる。
熱を持っていたようだったから。>>2

それが、いろいろ聞こえたのであろう
音のせいなのか、はたまた体調のせいなのか。
一応確認しておこうと手を伸ばし、
その額に掌を載せて温度を確認した。

どうやら熱があるわけではなさそうだと
わかれば、立ち上がろうとする彼に
手を差し出すだろう。

己の意見に同意してくれる彼に頷いていた。
だが、付け足された言葉>>4にぴく、と
頬がひくつき、同意を求めるように
傾げられた顔に向けた表情は、
うまくコントロールできなくて。
そちらには頷くこともできず。
        ・・
「頼んだのが先輩たちで」という>>7
近藤さんに、これまた頬がひくついた。
だが、渦巻いた感情をなにか形にすることは
しようともせず、一度蓋をして。]

 
(@5) 2020/11/29(Sun) 11:15:16

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ──あ、ああ、うん、
   大丈夫、一応宿まで戻る。

   また倒れてもよくないし、
   ちゃんと一回休んだ方がいいだろ。


[ 彼女の問いかけに頷いて、>>8
「肩、貸そうか?」と雨宮に問いかけつつ、
そのままそこを後にしようか。]*

 
(@6) 2020/11/29(Sun) 11:15:29

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 近藤さんと別れて、雨宮と2人、
宿への道のりを歩いていくだろう。

心に渦巻いたなにかの名前を
つけることも躊躇われるまま。]


   ───雨宮もキス、したんだ


[ なんとなく、そちらは見られなくて
目線はまっすぐ進行方向に向けたまま零す。
肯定されても、濁されても、「ふーん」と
流すだけで、ただそれ以上は聞くことはせず。

確認作業だ。
彼女のために必要ならばそれで構わないと
おもっていたし、今もそう思う。
だがそれは自分のことならば、の話で。
なぜだろう。この感情は今まで多分、
誰にも抱いたことのない、ような。]

 
(@7) 2020/11/29(Sun) 13:12:09

【見】 3-A 矢川 誠壱




   なんか、恋愛の話ってあんまり
   してこなかったなーと思うんだけど

   …雨宮はさ、好きなやつとかいないの…
   まあ、いないから協力したんだよ、な


[ 問いかけておきながら、自分で
勝手に解決するように落として、
ふー、と軽く息を吐いた。

なんでこんな気持ちになるんだ。
たしかに、特別な人だった。
大切な、人だった。それはまちがいないけど。
友人であろうと思っていた。──だがそれは?

くしゃ、と後頭部を掻き、
短く唸って、また息を吐いた。]*
 
(@8) 2020/11/29(Sun) 13:12:32

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ また伸びたんじゃないの、
なんて言葉には何も答えないまま。
しばしの沈黙の後、2人だけの森の中、
自分勝手に自分の問いかけだけを投げた。

答えに「ふーん」なんてなんてことない
顔をして返したはずなのに、支えようと
肩に回した手に心なしか力がこもった。
ふられた。委員長に。そうだな。
知ってるよ、その話は。
だけど、そのあとは知らない。

ちら、と彼の方を見遣る。]



    …羨ましいとか思うの。
   俺のこと。キャーキャー言われて。



[ 嫌な言い方をした、と口に出してから
気づいた。たぶん顔は意地悪く歪み、
眉尻が下がっていただろう。
それは少しばかり泣きそうにも見えたか。


 
(@9) 2020/11/29(Sun) 17:15:17

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 女の子にいくらキャーキャー言われたって
甘ったるい声で「イチくん」と呼ばれたって
頬を染めてん「付き合ってくれませんか」と
言われたって、心が動かない。

特別な人を作りたいと思う。
誰かの特別になりたいと思う。

だけど、それはその子達じゃなくて。]


    ……ごめん、今のなし。


[ 伏せた瞳。
彼の心の中など知らぬまま、
不躾に言ってしまったことを反省して、
また顔を進行方向に戻した。

ついさっき、交わした口づけ。
口内をあんな風に熱で犯せば、
生理現象的に多少興奮はする。
立派な男子高校生、だし。]
 
(@10) 2020/11/29(Sun) 17:16:40

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ だけどだからといってそれが
彼女への感情に結びつくかと言われたら否で。
でもそれは、己だけかもしれなくて。

彼は、わからないじゃないか。

貸していない方の腕を曲げ、
親指で唇をぐい、と口端から拭う。

己と同じような口づけを、雨宮も彼女に
したのだろうか、と考えがよぎった。

ああ、うん、認めよう。
否定するつもりはない。]


    知りたくなかった



[ 風が吹いた。
その呟きは、聞こえたかどうか。]
 
(@11) 2020/11/29(Sun) 17:16:59

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 見たくはない。
だけど、見ていた方が、いっそ。
いや、見ていたらそれはそれで後悔しそう。
そんな考えがまた過ぎる。
ちら、と彼の方を視認して、
その唇に一瞬、視線を落として、
深く息を吐いた。]



   彼女、欲しいとか思わねえの


[ 聞きたいような、聞きたくないような、
いや、うん、わかってるけど。
そんな質問を続けて、投げて。]*
 
(@12) 2020/11/29(Sun) 17:17:28

【見】 3-A 矢川 誠壱

  ──飯盒炊爨おはぎの会

[ これはとある河原での話である。
正直、なんでこんなことしてんだ?と
冷静になる自分もいる。いやこれは本当に。
それを打ち消してくる自分も……というか、
もはやこの状況に疑念を持つことを
諦めている自分はいる。間違いなく。

季節は冬。で、己は受験生である。
なのになぜか今、河原で一つ年下の女子と
焚き火を囲み、パチパチ燃える火の粉を
浴びつつ黒いアルミニウムの固まりを
ぼんやり見つめて、右手に持った
木の棒で薪をつついていた。

なぜこんなことになったかというと、それは
己の些細な発言がきっかけではあるのだが。

いやまさかだって
ほんとにすると思わないじゃん。

───いや、いいんだけどさ。]

 
(@14) 2020/11/29(Sun) 20:27:09

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ バンドメンバーに勉強会に誘われていた。
だけど、「今日は予定が」と断ったら
「なにすんの?」と何気なく聞かれた。
真面目に「林間学校で一緒だった子と
会う予定が」と答えれば食いつかれた。
ちなみにバンドメンバーには林間学校での
班員はすでに知られている。
男子生徒が己と雨宮しかいなかったことも含め。

だから、余計に「デートか」と食いつかれた。
これまた真面目に「いや、飯盒で炊いた米で
おはぎを作る」と答えたら、
全員が虚空を見つめていた。
きっとあれが宇宙猫顔というやつだろう。
いや、あの顔はわりと面白かった。

そんなことも考えつつ。]


   日下部さん、いい感じかも。
   てかもち米って、炊き方
   米と同じでいいのかな。


[ 首元に巻いたマフラーを、
顎を隠すようにずり上げる。
息を吐くとほう、と白く舞った。]

 
(@15) 2020/11/29(Sun) 20:27:39

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ もう1ヶ月になるか、あの林間学校から。

音を立てていた上蓋が静かになる。
そっと鉄の取っ手に枝を刺し、
軍手を履いた手を伸ばし、取って、
逆さまにした。このまま蒸らすのだ。]


    …日下部さんはさ、
   林間学校、どうだった?


[ そんな曖昧な問いかけを投げて、
それから15分。ぼんやり逆さまのままの
飯盒を見ながら彼女の話を聞くだろうか。
その後は、きっと己の話も続けて。
訥々と語りながら作られたおはぎは、
予想よりも美味かった。]

 
(@16) 2020/11/29(Sun) 20:27:59

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ 食後、水筒で作ったほうじ茶をマグカップに
そそいで、ずず、とすする。
冷たい空気を鼻から通して喉をさました。
見上げた空。高い。大きな雲の塊が
ゆったりとよく見ていないとわからない程度の
スピードで動いていた。

とおく、車のエンジン音がする。
大きな鳥が一羽、羽を広げ、悠々と
頭上を横切っていった。

ぽつり、落とされた言葉が耳に届く。>>43



   恋愛、感情、だよな、やっぱり



[ ふ、と眉尻を下げて笑う。
うん、と頷いて視線をカップに落とした。
ゆらゆら、揺れる水面。]
 
(@17) 2020/11/29(Sun) 20:28:31

【見】 3-A 矢川 誠壱



   ……難儀、だな。



[ 息を深く吐く。]



   なんか、…まあ、でも、
   腑に落ちたし、あー…うん、

   これでなんか、向き合える気がする。



[ また一口、すすった。]



    …日下部さんは───



[ 問いかけようとして、やめた。
難儀なこの感情をこれからどうするのか、
どこへ、持っていくのか、それは、
きっと彼女が、彼女自身で決めることだ。]
 
(@18) 2020/11/29(Sun) 20:29:09

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ 難儀だ。本当に。
友達で、特別な人で、大切な人。
今以上の関係を求めたとして、
それが全て消えてしまうことだってある。
それが怖いと思わないわけではない。

だけど、やっと向き合えるのだ。
やっと、知ることができたのだ。
今までわからなかった。
わかろうとしなかった。

この、恋愛感情を。

きっと蔑ろにはしない。
それくらいわかる。信頼してるから。
だから、いつか、きっと、俺は。]
 
(@19) 2020/11/29(Sun) 20:29:25

【見】 3-A 矢川 誠壱



   いつか答えが出たら、教えてよ。


[ 難儀な者同士さ、と笑って、
ゆらゆら、燃える薪を見つめた。]*
  
(@20) 2020/11/29(Sun) 20:29:48

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 嫌な言い方をしたな、と自覚していた。
だから、その低く響いた声に対して
苛立ちは浮かばない。己が悪い。

取り消したのに、続けられたその声は、
まるでおもちゃを取られた子供みたいに、
拗ねたような色をのせていて。
ぎゅ、と心臓が掴まれるような心地が
したのはどうして、だろう。
その意味を深く聞くべきかどうか迷って、
結局、やめた。

それよりももやもやする気持ちの方が
大きくなってしまっていたから。
風に掻き消えて仕舞えばいいと思ったのに
届いてしまった、自分勝手な呟き。]

  
(@24) 2020/11/29(Sun) 22:34:09

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 詰まりながら言い返された事柄に、
ぐ、と腹奥から熱い何かが上がって、
喉が震える。肩を掴んだ手に力がこもる。

そのまま抱き寄せて、すぐそこの
木の幹に雨宮の背中を押しつけて、
閉じ込めてしまおうか、なんて。
「だからなんだよ」
「聞こえてたからって」

「俺と同じ気持ちにはなんないだろ」

そう乱暴に吐き出してしまえたら、なんて。
この感情に名前をつけることもできぬまま。


できるわけなくて、奥歯をぎ、と噛んで、
視線を投げるだけにとどめる。
落とした先にある唇から、逸らして。
深く息を吐いてから、問うた。
すこしだけ、足が速くなる。

食い気味に返ってきた答えに、
いつのまにか噛んでいた唇を解いた。
だがそれも、深いため息の後、
続いたことにもう一度結ばれる。]
 
(@25) 2020/11/29(Sun) 22:34:51

【見】 3-A 矢川 誠壱




    ───なにそれ。


[ 足が止まる。]



   …俺には言えないことなの。


[ 低く唸るような声だった。
眉が強く寄り、半ば睨むようにして
彼の方を見た。掴んだ手の力が
余計に強くなっていく。]

 
(@26) 2020/11/29(Sun) 22:35:14

【見】 3-A 矢川 誠壱




   話してくれたっていいじゃん。
   俺には話せなかった?
   ──女の子と遊ぶ方がいいんだ?
   で?彼女作るわけでもなく、
   不特定多数引っ掛けて捨ててんの?

   ───なにやってんだよ。



[ 苛立ちが募った。
何に対してか、は、なんとなくわかる。]
 
(@27) 2020/11/29(Sun) 22:35:46

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 口にすることもできないまま、
小さく舌打ちをした。]



    それで、満足どころか、
   なんにも思わなくなって?



[ ぐ、と身を乗り出して手のひらを
雨宮の首元に添え、掬い取るように
顎にかけて掴み、上を向かせれば
乱暴に口付ける。
無理やり歯列を破り、舌を滑りこませ、
蹂躙するように、わざと呼吸すら奪うように。]


   っは、っ…


[ 離した唇。眉を寄せる。

ああ、何やってんだ俺。
最低だな、わけわかんねえ。
体調悪い雨宮にこんな。
大事な、友達なのに。
───友達。

あやまらなきゃ、]
(@28) 2020/11/29(Sun) 22:38:50

【見】 3-A 矢川 誠壱



    っこれも、何にも感じないのかよ。


[ ひどく顔が歪んでいる気がした。]*
 
(@29) 2020/11/29(Sun) 22:39:08

【見】 3-A 矢川 誠壱

  ───飯盒炊爨おはぎの会


[ 彼女の口が開かれた。
聞こえた声に、薪に落としていた視線を
そっと上げて、見つめた。

燻る煙の向こう側。
電車の走る轟音が響き渡って、
音を伝える空気を全てかっさらう。

だけど、わかってしまった。
その唇の動きで。
少し影になったその、表情で。

だから、目が離せないまま。
まっすぐそちらをみて。
響いた音が静かな反響すらすべて
消え去ったあと。]



   ───そう。



[ ひとこと、頷いて、微笑んだ。]

 
(@31) 2020/11/30(Mon) 0:23:29

【見】 3-A 矢川 誠壱

[ 彼女の気持ちは彼女のものだ。
それをどうするか、なんて
それは彼女しか決めることができない。

ねえ、とかけられた声に、瞬きを2度、
繰り返した後ゆっくりと上げた。]


   ───うん、思い出すよ。

   日下部さんもさ、いつか
   思い出してよ。
   飯盒で炊いたもち米、
   案外美味かったよなーって。

   ───難儀な、恋をしてる
   仲間がいたなあってさ。


[ きっと、これから先、何かあっても
彼女とこれ以上詳しいことを、
そしてその結果を、話すことはない。
互いの未来に見えるものはまだぼやけていて
わからないことばかりだけれど、
交わらない道だということはわかる。
ただ、それが同じように難しいものだと
いうことも、ふくめて。

だからこそ、なにもいわないだろう。
なにも、いえないのだ。]
(@32) 2020/11/30(Mon) 0:24:09

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ ただ、彼女がすでに決めたその未来に
どうか輝く光があるようにと願う。
続いていく茨の道の先が、
明るい場所であるようにと願う。

そしてなにより、
愛おしい人と共に歩む未来が訪れ、
温かな幸せが降り注ぐようにと願うだけ、だ。]*
 
(@33) 2020/11/30(Mon) 0:24:52

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 事情をきちんと聞こうともせず。
そんな行動に走っていたその詳しい理由も
心境も、悩みも、聞こうともせず。
「俺でもいいなら話聞くから」とか
言えたらよかったんだと思う。穏やかに。

───だけどそれが、できなかった。
苛立ちに身を任せて捲し立てた。

腹がたった。
その場所に己がいないことに。
立つことができないことに。
特別だと思っていたのが自分だけかも
しれないとよぎったことの悔しさに。

響いた声。
木々がざわめく。鳥が鳴いた。

低く続いた拒絶に、ずき、と痛んで、
体が、勝手に動く。]

 
(@34) 2020/11/30(Mon) 1:22:36

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ 肩をホールドした腕は逃げられないよう
力をこめて、頬に添えた手は、
頸動脈を抑えるように掴んだまま、
無理やりにでも上を向かせた。

開いたままの唇で、彼の唇を覆い、吸う。
舌先を差し込んで歯列を割り、
口蓋を通って舌を絡める。
角度を変えて、何度も、何度も
呼吸を奪えば、微かな痛みが走った。

ちり、としたそれのあと、ゆっくり
力をゆるめる。口の端に溜まった
唾液をぐい、と親指で拭った。

謝らなければ、と頭の中で理解はしているのに
口をついて出るのは悪態で、嫌になる。
微かに鼻を抜けていく鉄の匂い。

歪んだ顔で、それでも笑う雨宮に眉が寄った。] 
(@35) 2020/11/30(Mon) 1:24:17

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ な んで、笑うんだよ。]



    わかんねえ、俺、……

    ごめん、


[ 小さく頭を下げる。
どうしたらいいのだろう、と頭を
ぐるぐる巡らせるのに、あとには戻れない。
ここからはもう、肩を貸すことも躊躇われ。

黙って、ゆっくりとついて宿へ向かおうか。
口の中に広がる血液を無理やり飲み込んで。]*
 
 
(@36) 2020/11/30(Mon) 1:25:39

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ なにやってんだろ、ほんと。
歪んでるなと自分でも思う。
止められなかった。
こんな感情が己の中に流れていると
今初めて知った。

サイアクだ、という言葉がひどく>>86
頭の中に反響して、ぐらぐらした。
今、数分前に戻れるのなら、と
考えてしまうけれど、そんなことできない。

今更謝ったって、だめだとわかるのに
自分が楽になりたいだけだとわかるのに
謝罪が口をついて出た。

ああ、ほんと最悪。最低だ。
何やってんだろ、雨宮のこと何にも言えない。
むしろ咎めるような言葉を吐きながら
あんなことをした己の方が、
よほど最低だと思う。

触れられるのも嫌だろうと思った。
あんな口づけをして、勝手なことばかり
捲し立てた己の肩など借りたくないだろうと。
それでも、ゆっくり歩いていく。
置いていくことなどできるわけがない。]
 
(@42) 2020/11/30(Mon) 12:40:29

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ ただのわがままだった。
自分の中における彼の位置に、
彼の中で自分が立ちたかった。
特別な人の、特別になりたかった。
わかってる。人肌が恋しい日があったとして
そこを埋めることなんて、
自分ではできなくて。
その場所は、自分じゃないって。

わかってる、わかってるのに。

後ろから呼ばれた名前に足を止める。
先ほどまでの掠れた声じゃなくて、
なんだか、落ち着いた声。
泣きそうに、なってしまう。

あのさ、と続けられた言葉に
ゆっくりと振り返る。瞬間、]
 
(@43) 2020/11/30(Mon) 12:40:52

【見】 3-A 矢川 誠壱




   雨宮!!!!!



[ 血の気が引いた。
ぐらりと傾いた体がスローモーションに見えて。
それなのに、手を伸ばしても、届かなくて。
彼の体が落ちていく。
落ち葉が受け止めた。

俺の手じゃ、なくて、

ああ、───ほんと、もう。]


   ごめ、

   …っごめん、


[ 何か言いかけたのはわかった。
だけど、それを聞くことよりも
手を伸ばすことを優先してしまったから。]
 
(@44) 2020/11/30(Mon) 12:41:50

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ そっと、地面に落ちた体を起こす。
息はあったから、少し胸を撫で下ろした。

そのままゆっくりとその体を
覆うように抱きしめる。]


   ごめん、



[ ほんと俺、なにやってんだろ。]*
 
(@45) 2020/11/30(Mon) 12:42:17

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 雨宮を抱えて、宿に戻った。
倒れたというと、先生の血の気も引いていて。
そのまま、一室へと運ばれた。

そばについていることは躊躇われた。
なにを言おうとしたのか、
それを聞くのが怖かったからかもしれない。

先生に任せて部屋をあとにする。
その後のことはあまり覚えてない。]

 
(@46) 2020/11/30(Mon) 12:42:34

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ ───夜。
自販機の隣のベンチには誰もいなかった。
そもそも、多分ほとんどの人が外にいる。
「早く行かないと肉なくなる!」なんて
ぱたぱた走りながら会話を交わし、
目の前を通過していく人もいた。
少し前まで。

缶のプルタブをかつん、こつん、と
また鳴らす。息を吐いた。

見上げてもあるのはぼんやり灯った
宿の電灯だけ。
昼間のことを思い出して、
プルタブから手を離し、唇に触れる。
指先は、唇と同じくらいかさついていた。]

 
(@47) 2020/11/30(Mon) 12:42:57

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ なにしてんだよ、の答えを探していた。
モヤがかかっていて、はっきりしないけど
わかっているような気がしていた。

ただ、己の想像と違いすぎるだけだ。
こんなに苦いと思っていなかったんだ。]



   はーー……


[ 雨宮が言いかけたことはなんだったんだろう?
だけど、どうしたって「俺、」と
途切れた後を思い出せることはなかった。]

 
(@48) 2020/11/30(Mon) 12:43:14

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 逃げたって夜には同じ部屋なのに。
───いや、あんなことをした後だ。
もう、帰ってこないかもな、と
自嘲するように笑った。

様子を見にいくべきだと思う。
純粋に心配だし、己のせいでもある。
めちゃくちゃをした自覚はある。
だけど、動けなかった。

自分勝手だな、また。
「サイアクだ」という言葉だけが
また頭の中に響いた。

唇に置いていた手をすとん、と落とす。
深く息を吐いて、またプルタブを
かつん、かつん、と引っ掛けた。

外に出る気には到底なれなくて。
誰か、あるいは先生に見つかって、
参加を促されるまでは、そこで
ぼんやりしていたかった。]*
 
(@49) 2020/11/30(Mon) 12:43:32

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 「矢川先輩!」と呼びかけられるまで
ぼんやり、考えていた。

ふ、と下がっていた視線を上げると、
そこにいたのは、おそらく後輩なのであろう
小柄なおんなのこだった。
その顔になんとなく見覚えがある。

「えと、ごめんなさい、今すこし、
お時間ってありますか」と胸の前で
握った両手を震わせる彼女を見つめて、
頭の中をくるっと巡らせていれば、]



    ───あ、ライブ、いつも
   来てくれてる子、だよね。



[ と合点したことを口にした。
かかか、とあからさまに染まる頬。
「覚えてくださってるんですか」と
言われたから、「うん」と頷いた。]

 
(@50) 2020/11/30(Mon) 20:24:53

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ いつもだいたい自分のポジションの前。
最前列で跳ねる彼女のことを覚えてないのは
さすがにバンドマンとしてまずい気がする。]


   どうしたの?


[ そう問いかけつつ、眉尻を下げたのは、
彼女の用になんとなく察しがついたから。
かつん、と爪で引っ掛けたプルタブが
またひとつ音を立てた。

ちら、と視線を動かした先。
廊下の奥には彼女の友人らしき2人が
こっそりちらちらこちらを確認している。

「あの、その、」と前置きを長めに置く
彼女を見つめていた。
───答えは、決まっているのに。

染めた頬。震える手。
小さくて、可愛らしいと思う。
だけど、俺は───]
 
(@51) 2020/11/30(Mon) 20:25:24

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ───ごめん


[ 静かな廊下に落ちた言葉を拾った
彼女の震えがその瞳が泣きそうに揺れる。
耐えようとしているのがわかった。

「イチさんには、好きな人、いるんですか」
途切れ途切れに尋ねられた言葉。
今日の昼、己が彼に問いかけたのと同じ。
好きな人、か。───うん。

答えは]


   わからない、


[ わからない、のだ。
誰かの特別になりたいと思った。
誰かを特別に思いたいと思った。
それが、誰なのか、見つかってないと、
ずっとそう思っていたけれど、
それは、───友人である彼だと、
雨宮健斗だと、気づいてしまった。

彼は特別だけれど、それよりも、一層。]
(@52) 2020/11/30(Mon) 20:25:49

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ だがそれがどういう感情なのかわからない。
好きな人、とくくってしまっていいのか。
己にとってW好きな人Wとはいつも
通過して、いなくなるものだったから。]


    だけど、


[だけど。
浮かぶ、顔はある。]



   大切な人は、いる。


[ それが恋なのかはわからないけれど。

もしもこれが恋ならば。
目の前の彼女もまた同じような
苦味を、痛みを、持っているのなら。]
 
(@53) 2020/11/30(Mon) 20:26:14

【見】 3-A 矢川 誠壱



   …ごめんね、ありがとう。


[ そんな思いをしてまで、
思ってくれたことに、感謝したかった。

目の前の女の子はぶんぶん首を横に振って、
耐えられなくなって溢れた涙を
拭うこともしないまま、笑って。
「こちらこそ、ありがとうございました!
また、ライブ、いっていいですか」と
言ってくれるから。
もちろん、と頷いてこちらも笑った。]

 
(@54) 2020/11/30(Mon) 20:26:31

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ ───彼女を見送って、しばらく。
立ち尽くしていた足を動かし、
窓へ一歩近づく。

高く昇った月が煌々と照らす。
昨晩、風呂で言われたことを思い出した。]


    ───月が、綺麗だな。


[ まだ整理はついていないし、
名前はうまくつけられそうにない。
だけど、話さなきゃいけないと思った。

話したくないと言われたらそれまでだけれど。
あの時言いかけた言葉を、ちゃんと
受け止めなければいけないと思った。

まだ間に合うのなら、
それ以上に届かなくても。
友人で、あるためにも。]*
 
(@55) 2020/11/30(Mon) 20:26:46

【見】 3-A 矢川 誠壱


   
[ 雨宮を運んだ部屋へと足を向けた。
お見舞いと謝罪の意を込めて、
コーヒーを一本買い足した。
自分のはすっかり冷めきっていたけれど。

部屋のチャイムを鳴らすか迷って、
ノックを3回、した。
眠っているかもしれないし、と
思ってのことだったのだけれど、
出てきたのは教諭だけだった。

もう大丈夫だと言って戻った、と
言われれば「そうですか…」と落とす。
まさかバーベキューに参加しているのだろうか。
頭を下げてそこをあとにした。]

 
(@56) 2020/11/30(Mon) 21:15:38

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ あと、あるとすれば部屋か。
───大丈夫だと言って出たなら、
わざわざそちらにもどっているとは
考えにくいが…と思いながら、
ひとまず宿泊棟の中を歩いていく。

とおく、聞こえた足音。

───確信に近かった。

そちらに向かって足を進めていけば、
先ほどの己のように、空を見上げる
雨宮の姿があっただろうか。>>95

一度立ち止まって、唇を結んで、解いて、
息を短く吸って。]

 
(@57) 2020/11/30(Mon) 21:15:52

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 小さく呟くように呼びかけた。
振り返ってくれるだろうか。
わからない。あんなことをしたあとだ。
だが、立ち去るつもりはなかった。
振り返ってくれないのならば、
その背中に語りかけるまで。]


   こっち向かなくてもいいから、聞いて


[ 心臓がうるさい。
ああ、自分のせいなのに。
話すって、こんなに怖かったっけ。]


   …さっき、ごめん、


[ 声が少し、震えたから、唾を飲んだ。]*

 
(@58) 2020/11/30(Mon) 21:16:37

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 後ろからでもわかる。
呼びかけたら跳ねた肩に、ずき、と痛んだ。
近づきかけた足を止めた。
これ以上距離を詰めるのは、躊躇われたから。

震えた声で返事がかえってくる。
怖い、だろうな、と思った。
体調が悪い時にあんなふうに、
詰め寄って、捲し立てて、呼吸すら奪って
友達だと思ってくれていたと思うのに、
あんな、酷いことをした。

だから、謝った。
声が震えたのは、気のせいじゃない。
止めようと、唾を飲んで、一度下を向いて、
それからまた、窓から差す月の光が
半分だけ照らすその背中を見つめた。]

 
(@59) 2020/11/30(Mon) 22:22:52

【見】 3-A 矢川 誠壱



    ──悔しかった


[ 「なんで」に続く言葉はなかったけれど
きっと「なんであんなことをしたのか」と
問われたのだと思ったから。]


   雨宮が悩んでんのに、
   苦しんでんのに、それを吐き出したり
   誤魔化すために選んだのが、
   俺じゃなかったのが。


[ かっこ悪い。ほんとに。]


   雨宮は俺にとって───
   特別で、大事な人だったから。
   同じ位置に、立てなかったことが、
   悔しいって、俺のエゴだった。


[ それからゆっくり息を吸う。

思ったよりも落ち着いていた。
さっき、あんな短い謝罪でさえ
震えていたのが、嘘みたいに。]
(@60) 2020/11/30(Mon) 22:23:42

【見】 3-A 矢川 誠壱



   ───さっき、倒れる前、
   言いかけたこと、さ、聞いていい?

   なんでもいい。

   俺のこと、軽蔑してるなら、
   それも、受け止めるから、教えてよ。


*
(@61) 2020/11/30(Mon) 22:23:58

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 詰まった声。
ふたりだけの廊下では、そんな小さな
呟きでさえちゃんと耳に届いた。
ほんと、まったく、その通りだなと。
眉尻を下げて、また小さく「ごめん」と
謝った声は届かなかったのだろうか。

特別で、大切な、友人。
間違いない。それは間違いないのに。
どうしてこんなにも、突き放されたような
心地がしてしまうのだろう。
ずき、と胸が刺されたように痛む。

ゆっくり、ゆっくりと少しずつ。
月が太陽に照らされてその姿を
現していくように。
振り返った雨宮の顔は、苦しげに、
泣きそうに歪んで、それでも、笑って。
聞こえた言葉に、眉根が寄る。]

 
(@66) 2020/12/01(Tue) 9:37:32

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ ずっとわかんないままだったら?
それは、バレなければよかったと。
人肌の温もりに溺れて、
誤魔化していたことを、
悟られたくなかったと?

そう、頭をよぎるけれど。]



    なあ、雨宮

   ほんとにそれが、あのとき
   俺に言いたかったことなの。


[ 動かしかけた足を止める。
距離は詰めない。
こちらから動くのは、違う気がした。]
 
(@67) 2020/12/01(Tue) 9:37:49

【見】 3-A 矢川 誠壱



   あのとき、キスしたのは、エゴだった。
   なんで俺じゃないんだよって、
   雨宮の隣にいるのは俺がいいのにって
   誰でもいいなら俺でもいいじゃんって
   そういうことじゃないって
   頭ではわかってても、止められなくて。

   ───俺さ、今まで誰かと付き合っても
   好きになったこと、ないんだよ。

   だからわかんなくて。
   わかんないんだけど、さ、
   っ今まで、付き合ってきた
   誰よりも、なによりも、俺は、
   お前の「特別な人」になりたかった。


[ それが、友達の域をでなかったとしても。]*
 
 
(@68) 2020/12/01(Tue) 9:38:04

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 止められないまま、ただ、
溢れて、こぼれて、また、
捲し立てるようにして伝えた言葉。
冷静になってあとから思い返せばきっと

なんて重いこと言ってんだ、とか
めんどくさいやつだな、とか
俺ほんとカッコ悪いな、とか

いろいろ思うことはあるんだろうけれど
今はただ、伝えることが大事で
いままであんまり言葉にせず、
ずっと逃げて、生きてきた分が
まとまって押し寄せたみたいに口から出た。

光に照らされて見えた雨宮の顔が、
また、少し歪んだのが見えた。]

 
(@69) 2020/12/01(Tue) 12:50:04

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 小さく聞こえた言葉には、
否定も、肯定もしない。

泣いてる?笑おうとしてる?
それは、なんで?
とかまた湧き上がる感情を抑えて、
唇を結んで、もう一度、開いて。

ゆっくり告げられたW言いたかったことWに
喉奥から迫り上がるなにかをまた、抑えた。

一歩、近づいた距離。
なのに、どうしてこんなに遠いんだろう。

聞くべきだと思った。
聞かなければいけないと思った。
それがなんだったとしても、受け止めなければ
いけないと覚悟していた。
鼻からゆっくりと空気を吸い込む。]

 
(@70) 2020/12/01(Tue) 12:50:20

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ───そっか。



 
(@71) 2020/12/01(Tue) 12:50:35

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ うん、うん、と2度頷いた。
きっと喜ぶべきことだ。
そこに立つのは自分ではないと思う。
特別になりたいと願ったところで
自分では、そこには───

一度下を見て、また顔をあげる。]



   教えてくれてありがとう。
   それと、ほんと、ごめん。


[ 下手くそな笑みを向けて、
それから、ふうーーと息を吐いた。]


   なんかいろいろいったけど、
   ちゃんと、応援するし、
   遊びはやめてさ。
   俺のこと、気持ち悪くないなら、
   これからも友達でいてよ。


[ そういって手を差し出す。
これ以上、聞きたくはなかったから線を引いた。

彼が手をとってくれるのなら、握手をしよう。]
 
(@72) 2020/12/01(Tue) 12:51:35

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ へら、と笑いかけて、それからやっと、
「体調は?もう大丈夫?」と尋ねるのだ。

恋と呼ぶのだろうか、この気持ちを。
こんなどす黒くて、苦くて、痛い気持ちを。

犬に噛まれたと思って、とか
あのキスを忘れてもらうために
誤魔化す言葉も考えたけれど、
口にするのはやめた。
あれがきっかけで嫌悪感を感じて、
彼が自分の思いに気づいたのだとしても、
最悪だと、思われていたとしても。
後悔、していたけれど、それでも、
あのキスを、なかったことには
したくないと思ったから。]

 
(@73) 2020/12/01(Tue) 12:52:12

【見】 3-A 矢川 誠壱

  ───林間学校の帰り


   なんか……ごめん……近藤さん……


[ それは色々あった林間学校も
なんだかんだで無事終わりを迎え、
帰りのバスへ乗り込もうというときだったか。
声をかけてくれた後輩と、
しばし話したあと、差し出された紙袋。
「なにこれ?」と尋ねると中身は
リップクリームだという。
なんでまた、とぱちくり目を瞬かせれば

「かさついていたので」

とはっきり言われれば固まりもするものだ。

言葉に詰まって、視線が下がって、
冒頭のセリフが落とされたのである。
なんだか居た堪れない気持ちもありつつ
いろいろやってしまったことも
思い起こされつつ、顔を両手で覆えば、
短く「うぅ、」と唸った。]

 
(@74) 2020/12/01(Tue) 15:12:44

【見】 3-A 矢川 誠壱

[ いや、うん、あっけらかんとしてて
とてもいいと思う。
あんなこと、頼まれたからとはいえ
してしまったあとだったから、
むしろ気遣いさえ示してくれる彼女に
悪気は全くないのはわかっているし
感謝して受け取るべきなのだけれど。

居た堪れない気持ちは察して欲しい。

傷ついてはいない。
断じて傷ついてはいない。

技能に自信はなかったとは言え、
なけなしのプライドがべきべきに
へし折れたとかそんなこと思ってない。]


    あ  りがとう…もらっとくよ…


[ どうにか顔を上げて受け取れば、
ぺこりと頭を下げた。

それからしばらくの間、リップクリームを
きちんと塗るようになる。
バンドメンバーに「なんで急に美に目覚めた?」
と聞かれたけれど答えることはなかった。
絶対に。]**
 
(@75) 2020/12/01(Tue) 15:13:19

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ そんな顔って、どんな顔だよ。

俺は普通にしてるはずだ。
ちゃんと、友達の顔をして、
特別になれなくたって、
友達でいられるならいいって。
この感情に名前をつけられないのは
どうしてか、なんて考えたくない。

笑ってるだろ、ちゃんと。
差し出した手を取られたら、
自分の中で引いた線をもう一度なぞって。

カッとなって、なんにもうまく
整理できないままここにきてしまったから。

ちゃんと、見直そうって、
もういっかい、向き合おうって思ってた。

もう一度繰り返された「サイアク」に
ずく、と疼くように痛んだ胸をおさえて。
口角を引き上げて、謝ろうって、

そう、思ったのに。]
 
(@76) 2020/12/01(Tue) 17:02:57

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ───え、?


[ 唇に触れた、何か。
それはもちろん自分の指じゃない。
だって、いま、雨宮の体が、
すぐ近くにあって。

言われた言葉が右耳から左耳、
抜けて、理解が遅れる。

キス、した、うん、いま、

なんで、と問うよりも早く、
ぽそ、と落とされた言葉は、
静かな廊下の中に響くことはなく。
きっと、自分にだけ聞こえる声。
そっと、降りてきた。]

 
(@77) 2020/12/01(Tue) 17:03:16

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ ぎゅ、と心臓が掴まれたように痛い。
ぐわ、と押し寄せる何かが腹奥から、
脊椎を通って、迫り上がる。
顔がぶわぁ、と紅潮するのがわかった。]




    ま、って
  雨宮、   もっかい言って。



[ 握った手が震える。
声も少し、震えてしまった。

彼がもう一度言ってくれるのならば、
W好きWが聞こえたその瞬間、
背を折り、下から掬い上げるようにして
その唇を塞いでしまおう。]

 
(@78) 2020/12/01(Tue) 17:03:43

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ───…


[ いますぐ、認めていいだろうか。
この苦い思いも全て、恋だと。
わからないけれど、名付けても。]
 
(@79) 2020/12/01(Tue) 17:04:25

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 好きな人だと認めてしまえば、
あとは早かった。
すとん。と心に落ちた気持ちは、
しっかり恋という枠に嵌まった。

名付けるのがきっと怖かった。
だから、誤魔化していたのかもしれない。
雨宮が言ってくれたからこそ、
ちゃんと、向き合えた、なんて
カッコ悪くて言わないけど。

あれから、バーベキューに参加するのは
できなかったけれど、キャンプファイヤーには
こっそり隅の方で参加していただろう。
ゆらゆら燃える火を見つめていた。]

 
(@80) 2020/12/01(Tue) 20:38:11

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ いつから、だとか
なんで、だとか
きっかけ、だとか

そんなものは覚えていなくて。
ただなんとなく。ただひたすらに。
特別な人だったからだと思う。

ただの友達の枠組みに入りたくない、
そんな気持ちはずっとあったのに、
それを恋だと決めつけるのは嫌だった。
もっとずっと深い気持ちだと思ってた。
だけど、蓋を開けてみればそこにあるのは
どす黒い独占欲にまみれた靄で。
苦くて、痛くて、知りたくなかったと、
こんなもの、晒したくなかったと思ったのに。

それでも、掬い上げてくれたから。]

 
(@81) 2020/12/01(Tue) 20:38:23

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ────おはよ、



[ 朝。
アラームの音に微睡から少しずつ、
すこしずつ、意識がはっきりしていく中。
まず目に入るのがW恋人Wである幸せは、
こんなにも甘やかで、温かいのかと
頬がだらしなく緩んだ。

認めて、自覚すればあとはあっという間。
好きだなあ、と仕草ひとつ、
表情一つを見るたびに思うのだ。]



    今何時?



[ そう尋ねてあくびを一つ。
ふ、と目線を遣って、ちょいちょい、と
手招きをすれば少しこちらに
顔を寄せてくれるだろうか。
寄せてくれないならば、仕方ない。
ぐい、と布団から乗り出して、キスを一つ。]
(@82) 2020/12/01(Tue) 20:39:01

【見】 3-A 矢川 誠壱


[ 悪戯した子供みたいな笑みを浮かべ、
目を逸らして、伸びをする。

さあ、林間学校も終わりだ。]


   掃除して、朝飯食って、帰るんだっけ?


[ 日程を確認して、またひとつ、
あくびを噛み殺した。]*
 
(@83) 2020/12/01(Tue) 20:39:25

【見】 3-A 矢川 誠壱


 
[ ギリギリアウトはセーフである。(?)

いつもは思いっきりアウトなのだから
ギリギリアウトはセーフなのである。

などとしょうもない持論を展開して
いる暇はない。バスに乗り遅れて、
ここに取り残されるのは
流石に己とて本意ではないのだ。

キスをしたら存外可愛らしい反応が
返ってくるものだから気分は上々。
掃除するかあ、と呟きながら起き上がる。
いや、その前にまず着替えて…
などと回らない頭を回してみると、
声が大きく上がるから動きを止めた。

ぐい、と押し付けられた箒を
成り行きで受け取る。

きょとん、としてそれから眉尻を
下げて、くつくつ笑ってしまった。
笑い事ではないのだから、怒られて
しまうかもしれないのだけれど。]

 
(@84) 2020/12/02(Wed) 8:47:24

【見】 3-A 矢川 誠壱




   ごめん、
   次から気をつける



[ と謝って、まずはそう、着替えよう。
それから掃除を始める。
「朝飯終わるかもしんないから食ってきていいよ」
と雨宮には伝えるけれど、行っただろうか。
部屋を綺麗にして荷物をまとめれば、
遅ればせながら朝食会場へ向かっただろう。

ばたばたしつつもなんとかバスに乗り込めば、
あとは学校へと帰るだけだ。

小さな振動に揺られながら思い出す。
鞄の外ポケットに入った雪の結晶。
そういえば、雪の結晶って、
幸運のモチーフになるんだっけ。

そっと取り出して見つめる。
ほんとに、幸せを持ってくるなんてな。
ふ、と頬を緩めてもう一度仕舞った。

これをくれた彼女の上にも願わくば
どんな形であれ、幸せが注ぎますように。]*
(@85) 2020/12/02(Wed) 8:47:42

【見】 3-A 矢川 誠壱



[ 恋とは難儀なものである。


結ばれたとて、そこがゴールではない。
ひとつのチェックポイントになるだけで
そこからまたひとつ、またひとつ、
何かと起こるいろんな出来事の中で、
ときにぶつかったり、一緒に乗り越えたり、
そんな日々を過ごしていく。
今まで知らなかったいろんな感情に
名前をつけて、それをぶつけたり、
ぶつけられたりして、ときには
言い合いになって、眠れない夜もある。
暖かさに、安らぐ昼の微睡もあれば、
愛しさに、胸が締め付けられる朝もある。

それが恋であり、愛であると知った。]

 
(@88) 2020/12/02(Wed) 20:50:53

【見】   矢川 誠壱



[ あのとき、ひとりの後輩に
言われたことがきっかけで
やっと知ることのできた感情。
あのとき彼女が知り得たことと、
その先の未来を己は知らない。

いつだか、ひとりの後輩と
自分たちは全く難儀な恋に
身を置いているな、と話したことがある。
あのとき彼女が選んだ答えを
己は聞かなかったし、今も知らない。

きっとこれからも知ることはないだろう。]

 
(@89) 2020/12/02(Wed) 20:52:12

【見】   矢川 誠壱




   すみませーん、


[ 呼びかけたカウンターの奥。
出てくる影はあっただろうか。

最近オープンしたというおはぎやさん。
思い出す。思い出してくださいね、と
言われたからじゃない。
忘れたこともなかったのだから。

だが、そこに見えた姿が
思い出した人と重なったなら、
少し驚いて、それから笑うだろう。

「ひさしぶり」
「最近どう?」
「あれからどうなった?」
「相変わらず難儀だよな」
「俺はさ、」

何一つ口にすることはない。]
 
(@90) 2020/12/02(Wed) 20:52:30

【見】   矢川 誠壱




   このきな粉のやつ、ふたつと
   こっちのあんこのやつも、ふたつで


[ そういって指した左手の薬指に
光る銀色のシンプルな輪っか。

語るつもりはない。
彼女には彼女の日々があって
俺には俺の日々があって

それはきっとどんな形であれ、
かけがえないもののはずだから。

比べることはない。
ここにいる彼女はきっと、幸せなのだろうから。

会計をするとき、首筋に光る
年季の入ったネックレスが目に入った。

目尻を下げて微笑み、お釣りを受け取る。]

 
(@91) 2020/12/02(Wed) 20:53:02

【見】   矢川 誠壱




    またきます


[ とひとこと残して、店を出る。
歩く足取りは軽かった。

自宅のドアを開く。
なかから聞こえた「おかえり」は
もう聞き慣れたものだけれど、
何度聞いたって嬉しいし、愛しい。]


    ただいま、おはぎ買ってきたよ


[ コーヒーを淹れて、おはぎを皿に出す。
春の陽気差し込む窓辺には、
小さな折り鶴と、雪の結晶が肩を並べて
穏やかな休日の昼を微睡んでいた。]**

 
(@92) 2020/12/02(Wed) 20:53:14

【見】 会社員 矢川 誠壱

  ──少し先の話



[ 教師になると言われた時は、
正直目が点になってしまった。
たしかに教員免許を取れる課程ではあるが…]


   雨宮が、先生…?


[ 頭をぐるりと巡らせて、想像する。
真面目な顔をして挨拶して、授業して
不真面目な生徒を叱って、諭して、嗜めて?

ほんとに?理科室でコーヒー淹れるわ
授業はサボるわ、タバコは吸うわ、の
あの雨宮が?]


    ふ、っく、くくく……


[ 眉根を寄せて、噴き出した。
そのまま静かに顔を伏せて肩を震わせる。
我慢できなくて笑っていたら怒られた。]

 
(@93) 2020/12/02(Wed) 22:11:19

【見】 会社員 矢川 誠壱




   いやだって、ふりようのお前がさ。
   要が聞いても笑うぞ、絶対。


[ そういってWふりよう仲間Wの
友人の名前を出せば、余計に笑えた。
ひとしきり笑ってしまった後、
ふう、と息を吐いて、微笑みかける。]



   でもまあ、雨宮は、向いてるよ。

   優しいし、人のいいとこ引き出したり
   伸ばしたり、上手いなあって思うし。

   あと、親身になってくれるし、
   …慕われる、先生になるよ、お前は。


[ そういって、くるり、視線を動かして
「でも」と落として、少し迷う。
続けるべきか、カッコ悪いしな、
でもまあ、今更かなあ、なんて。
んー…と詰まった後、またそちらを見つめ。]
(@94) 2020/12/02(Wed) 22:11:48

【見】 会社員 矢川 誠壱



   女子高生に囲まれて、きゃーきゃー
   言われてる未来が見える気がする。

   …それだけ、ちょっと癪だなって。


[ 羨ましいとかじゃない。
なんか、ムカつくなって。
いつだか、彼が己にいった言葉が
ふと過ぎったから、両手のひらで口元に
蓋をして、目を逸らす。
ふう、と息を吐くと、
「こんな気持ちだったの?」と
籠った声で小さく呟いた。
聞こえたかどうかは分からない。

ふ、と頬を緩めて、両手を下ろす。]

 
(@95) 2020/12/02(Wed) 22:12:08

【見】 会社員 矢川 誠壱



   牽制、しなきゃだな


[ と笑った。
どういう意味?と聞かれても
「なんでもない」と答えるだろう。

そうして、彼の着任のその日の朝。
呼び止めて、渡すのだ。
ちゃんとつけといてよ?と笑って、
こっそり買っておいた
銀色に輝く輪っかを。]**

 
(@96) 2020/12/02(Wed) 22:12:34
 




情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:人


トップページに戻る


←↓■□フィルタ

注目:矢川 誠壱 解除する

生存者 (8)

シオン
5回 残----pt

 

近藤 絵理香
37回 残----pt


雨宮 健斗
72回 残----pt

K.O(死)

ちあ
9回 残----pt

次は夜

日下部 汐里
45回 残----pt

寝ます

五反田 健吾
33回 残----pt

おつおつ

もも?
1回 残----pt

 

玄森ユウリ
0回 残----pt

 

犠牲者 (1)

椿宮 のばら(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

柊 真理絵(3d)
6回 残----pt

一応管理用ダミー

突然死者 (0)

舞台 (3)

しおり
11回 残----pt

お昼頃覗けるかと

赤羽 神一
7回 残----pt

どきどき

矢川 誠壱
79回 残----pt

君と共に

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















(0.17 CPUs)
運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
人狼議事 by ななころび
トップバナー画像 by naomyplum
人狼物語画像 by Momoko Takatori
Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
メトロポリス / バビロン / ギルガメッシュ / Valhalla by すむろ水
ひなだん by hinaki
壱番街 / 壱番高校 by 壱猫[onecat]
外道大戦 by mtmt
都道府県キャラセット by kairi(企画代表)
繋<つなたま>魂 / 班帝家の一族 / H)SOCIUS(A by めいあ
もふぁんたじぃ / もふぉれすと by ほのゆる
Cathedral / 学園Cathedral / Grand Cathedral / 学園Grand Cathedral by Izuya
夜月町 by 夜月けい
南区 / 古今東西 by 南
IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
GNL / GNL+ by guiter-man
ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
ワンダーズ言戯団 by pike
宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
rhizome by CH3COOH
曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
StarGazer / LittleStar by CONBE
御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
Fragment of Jewels by 粉海月
花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
xxxx組 by サイコ瓦
おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa