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【人】 花で語るは ソニー>>21 ストレガ ちぇ、とつれない様子に唇を尖らせるも、それでめげた様子はない。 ベンチの背もたれに肘をひっかけ、すっかり居直り状態になってしまった。 「残念ながら違う用事。あと、今日は当面の用聞き。 もうじき頼み事ができそうなんだけど、お姉さんの店は人気なもんだからさ。 予約はできやしないだろうけど、いつくらいから開くのかは聞いてもいいでしょ」 休業中、ということなのだからどっちみち今は請け負ってもらえるものじゃないんだろう。 とはいえやたらにしつこくするつもりでもないのか、内約はなるべく簡潔に。 あんまり追い払われ続けたら、その時は素直に踵を返すかもしれない。 「……ああ、そういえば。あのさ。機構じゃなくて細工物の調整って出来るの? アクセサリーとか、そういうやつ」 (22) 2022/08/18(Thu) 20:56:10 |
【人】 花で語るは ソニー>>24 ストレガ 舌打ちにはさも困ってしまったみたいに萎縮してみせるものの、それも少しのうち。 懲りずに相手に声を掛け続けてきた男は、多少の威嚇じゃ慣れたものになってしまっているのかも。 「そう? じゃあ早い内なら祭りが終わった頃にもう一度探すよ。 ああ……まだもう少し使いそうなんだよね。だから、もうじきってこと。 今話したって困っちゃうかもしれないし、その時にお話するかも」 完全に壊れてしまって今、というわけではないらしい。 何を指しているのか不明瞭な頼み事も、さておき休業中の相手に話すべきじゃない。 今は仕事の話ではなく、世間話に留めておく、それだけ。 「ちょっと細工の細かいやつだからさ。指に合わせてサイズ合わすのが大変かなって。 元買った店がなくなっちゃったから困ってて。もうちょい広げときたいんだよなあ。」 替わってついでの用事の方は、もう少し目処が立っているようだった。 ポケットから取り出した、翡翠の嵌った指輪をコロコロと指先で転がす。 (25) 2022/08/19(Fri) 1:08:35 |
ソニーは、貴方が最後に見るものが、 ならよかったのにと願っていた。 (a48) 2022/08/20(Sat) 20:46:54 |
ソニーは、ある一節を思い出していた。『一滴でもおれの魂を救えるだろう、半滴でも、ああ、わがキリスト!』 (a49) 2022/08/20(Sat) 20:47:19 |
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