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【人】 愛智 哲弥[ 俺が三つ食べて、彼女が一つ食べて、 残ったのは、二つ。 もう一度、隣に座りなおせば] 最後の二つ、半分こしようか [ 今度は、俺の方から言い出してみる。 俺の方が多く食べてるって? 残りの数を分けているってことで許して欲しい。 一つ持ち上げて、口に放り込めば、 すっかり冷めてしまったけれど ] (92) 2023/02/19(Sun) 23:11:07 |
【人】 愛智 哲弥この後、何処に行こうか 俺ね、色々行きたいって思ってたんだ ヨーヨー釣りとか、かたぬきとか、 射的とか…… あと、食べ物も他にもね [ 指折り数えて並べ立てると、 なんだか、はしゃぎすぎかなと、 少し恥ずかしくなって、 照れ隠しに、くすりと笑って―― ] (94) 2023/02/19(Sun) 23:11:10 |
【人】 愛智 哲弥[ 手を繋いで笑う君が、 ありがとうと言った声が、 なぜだか、同じ声が重なって聞こえた気がした。 それはきっと、気のせいではないよね。] (100) 2023/02/20(Mon) 17:58:32 |
【人】 愛智 哲弥[ 冷えてしまったたこ焼き。 君が眠ってしまったときは、美味しくなかった。 だけど、同じものを食べているはずなのに 今は、美味しく感じていて、 君も同じように思ってくれたのが嬉しかった。] (101) 2023/02/20(Mon) 17:58:33 |
【人】 愛智 哲弥[ あとで、と言ったけれど、 すぐに開けたいと言われれば、 照れくさそうに、一つ頷き返した。 気に入ってくれたらいいけれど、 何を渡したら喜んでくれるか分からなくて、 色々調べて、君に似合うと思ったものを選んだ。 花言葉も一緒に調べたのは、 なんとなく、自分の気持ちを 上手く言葉にできない気がしたから] そうなんだ じゃあ、それにして本当に良かった [ ピンクが好きと、 撫でられた桃の花は、少しだけ嬉しそうに きらり、と煌めく。 知っているかな。 ]桃の花は、弥生の季節に咲き始めるって。 (102) 2023/02/20(Mon) 17:58:37 |
【人】 愛智 哲弥え…… うん、つけてみて [ つけてもいいか、と聞かれれば、 そんなに喜んで貰えて、嬉しくて、 はにかみながら、頷いて。 彼女の髪に飾られる様子を見守っていた。] (103) 2023/02/20(Mon) 17:58:38 |
【人】 愛智 哲弥あ、えっと…… 似合ってるよ うん、想像してたより、ずっと [ はっ、と気づいて、 言おうと思った言葉の方を言い直した。 顔がまた、薄っすらと赤くなってしまったから 照れているのは、一目瞭然だったと思う。] (104) 2023/02/20(Mon) 17:58:42 |
【人】 愛智 哲弥ちょっと捨ててくるね [ 食べ終わった入れ物などを袋にいれて、 お祭り用に用意された、少し離れた場所にある くずかごを指さしてから、歩いて少しだけ離れる。 見える範囲の場所だから、大丈夫だよね。 ふと、もう一人の君が、倒れる直前。 彼女のスマホに何かが届いた様子だったこと それは覚えているのだけど。 それは俺から言うことじゃない。 何が届いているかは見ていないから分からないし、 見る気もなかったから、画面は暗いまま。 彼女の鞄の中にしまってある。**] (105) 2023/02/20(Mon) 17:58:43 |
【人】 愛智 哲弥[ 桃の花が咲いたように 同じように頬を色付かせて、 そういうお揃いというのは、悪くない。 ふふ、と照れ半分、嬉しさ半分で 小さく笑みを零すと、軽い足取りで歩き出した。 少し離れた場所にかしゃん、と 軽い金属音を響かせて包んだものを投げ込む。 振り返ってみれば、彼女と話す結城君の姿が見える。] (170) 2023/02/22(Wed) 19:00:56 |
【人】 愛智 哲弥[ 彼が去る足音に、再び目を開けば、] …… 桧垣さん [ そっと名前を呼ぶ。 いつも通りの音の並びを、 いつもより温度の高い響きで。] (174) 2023/02/22(Wed) 19:01:06 |
【人】 愛智 哲弥話…… できた? [ 顔を覗き込みながら、問いかけて 彼女の表情をじぃとみる。 ちゃんとできた様子を感じ取れれば、 うん、と一つ頷き返して、 また、手を差し出す。] 行こうか [ 手を重ねて、ぬくもりを重ねて、 失った夏の暑さを感じながら、 祭りの喧騒へと歩き出そうと、足を踏みだす] (175) 2023/02/22(Wed) 19:01:08 |
【人】 愛智 哲弥やよいちゃん、って呼んでもいい? [ 振り返って、微笑んで、 託した彼女と同じ音で、君を呼んだ。 許してくれるなら、 また一つ、夢が叶ったと、 待ち合わせの時と同じように 至極、 幸せ そうに微笑んだ。**] (177) 2023/02/22(Wed) 19:01:11 |
【人】 愛智 哲弥[ 春に出逢って、初めて 恋 を知った。君を想うと、胸を打つ鼓動が早くなる。 君のことを、自然と目で追ってしまう。 君の傍を通ると、周囲の温度が 数度上がった錯覚をする。 春の陽気が、夏の日差しに感じるほどに 君という存在が俺に影響を与えてくる。] (192) 2023/02/22(Wed) 21:43:05 |
【人】 愛智 哲弥[ 化学的にあり得ない。 論理的に証明もできない。 それでも、確かに生まれた感情は、 一葉、二葉、君が注いだ笑顔で芽吹き、 三葉、四葉、君が育てた愛情で花開く。 嬉しさも、悲しみも、 楽しさも、苦しみも、 愛しさも、妬ましさも、 君たち、ふたりが引き出してくれたもの。] (193) 2023/02/22(Wed) 21:43:07 |
【人】 愛智 哲弥[ ―― そして、 初めて迎えた夏の祭りのこと。 俺は、大きな選択をした。 大切な人を、好きな人を失わないために、 選んだ未来に後悔がないわけじゃない。 それでも、隣で手を繋いで歩いてくれる。 愛しい君がいてくれるから、前を向けた。 ] (194) 2023/02/22(Wed) 21:43:09 |
【人】 愛智 哲弥[ あれから少し変わったこと。 君を"やよいちゃん"と、 特別な呼び名で呼ぶようになった。 最初は慣れなくて、 呼ぶたびに頬が熱くなってしまったけど、 愛しそうに呼ぶ音は、夏の暑さに負けない温度で。 君も"哲弥くん"と、 特別な呼び名で呼んでくれるようになって、 愛しい響きに、春の温かさを感じた。] (195) 2023/02/22(Wed) 21:43:11 |
【人】 愛智 哲弥[ ―― それから、 ふたりで食べる食事の楽しさと嬉しさを知って、 父と一緒に夕飯を食べるようになった。 妹のようにはできないけど、 たまにぽつり、ぽつり、と淡々と、 それでも時々、嬉しそうに話しをすると、 父も、ほんの少し嬉しそうに頷いてくれて、 家族らしいやり取りができるようになったんだ。] (196) 2023/02/22(Wed) 21:43:13 |
【人】 愛智 哲弥[ 茜色に染まる秋の景色を、 寄り添い歩くと心の中も色付いて。 白色に染まる冬の景色を、 手を握って温もりを分け合って。 桃色に染まる春の景色で、 始まりの出逢いに思いを寄せて。 青色に染まる夏の景色に、 失ったものと約束を胸に刻んで。 ] (198) 2023/02/22(Wed) 21:43:16 |
【人】 愛智 哲弥[ ―― そして、 幾度目かの季節が巡ったあとのこと ] 俺とこれからもずっと、 傍にいてくれませんか? [ 開いた箱の中の指輪には、 二つの宝石が、 水色 と桃色 に輝いていた。**] (201) 2023/02/22(Wed) 21:43:27 |
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