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【人】 勢喜 光樹─異界化が解かれる前─ [嫌な記憶が過った。 憤懣をぶつけるように叩いた窓は、無事な姿のまま。 まるで己を嘲笑うかのようで、猶更に毒が回る。] (0) 2022/08/15(Mon) 11:34:33 |
【人】 勢喜 光樹[止血してくれた掌。 傷口は開き切ってはいないものの じわり。手当の跡に血が滲み出てしまってる。 幸いにも開き切ってはいないものの、 与えられた優しさを無碍にしたくなくて 片方の手で労わるように、拳を包んだ。] ……病院だからな。 頑丈に出来ているんだろう。 他に出口がないか、探すぞ。 [己に言い聞かせるみたいに言葉を発して 窓から離れたなら、お前の手を取って再び歩き出すだろう。] (2) 2022/08/15(Mon) 11:36:14 |
【人】 勢喜 光樹────! ["光"が、院内を照らす。 その眩さに耐え切れずに、咄嗟に目を瞑った。 次に目を開けた時、院内は──── 朽ちていくだけの、廃墟へ。] (4) 2022/08/15(Mon) 11:37:38 |
【人】 四谷 隆史[そこに貴方がいるのなら どれだけ怖いことが起きても。過去と向き合って前に進める ――もしもあなたが、闇に飲み込まれそうなら 一緒に生きてくれるといった手をとって 袖引き、貴方の名前を呼ぼう 廻った毒に触れて、己もそれに濡れて 何度でも此方側に引き戻そうとするだろう>>0 貴方がいない世界で生きたくないと思ったことを 心に深く刻んだまま ――それを依存というのなら ]そうなのかも、しれないのだけれど ……セキさん、大丈夫? [悪かった。という彼の手は 手当したところから薄っすら血を滲ませている 俺のことはいいんだ、けど。 滲んだ血。痛くないのだろうかという思いが強い ――見つめる目は、落ち着いたセキさんだったから それにはほっとした様子を見せただろうけど>>1] (7) 2022/08/15(Mon) 17:59:58 |
【人】 四谷 隆史― 明けぬ夜はなく>>2:L4 ― [時間の感覚はすでになくなっていた。 チハヤさんの行方を捜し、セキさんと歩いて、あるいて それでも手掛かりは見つからず。 手掛かりを求め彷徨う間に、別の怪異とも遭遇したかもしれない それでも、繋いだ手を離すことはなかった。 それが俺の、生きる理由だった。 だからこの手がある限り。 諦めることをしなかった。 それに、道中一度だけ。 何かに守られたような感じがあった>>2:150 ちら、と視界の端に黒が見える それは優しくも悲しい漆黒の髪 チハヤさんを連れ去った黒とまでは察せずとも 少しだけ、 加奈 を――喪った彼女を思い出すような] (9) 2022/08/15(Mon) 18:28:26 |
【置】 四谷 隆史 おとうさん の おともだち [あなたは いいの? ――と、たずねなかった たぶん ここに のこりたいから のこるのだって まなぶは わかったの でも まなぶは おとうさん も おかあさん も どっちも いたいいたい さみしい でも まなぶは まなぶは よんでほしい どっちも いたいいたい でも いちどでも おとうさん に おなまえ よんでほしい だから おとうさん の ところに おかえりと いう おとうさん の おともだち>>L1に いちどだけ うなずいて 撫でる手 に ちいさく 纏うた あと おとうさん の ところに みえないの しってるけど また いっしょに いくの] (L4) 2022/08/15(Mon) 18:29:50 公開: 2022/08/15(Mon) 18:30:00 |
【置】 四谷 隆史 ばいばい おとうさん の おともだち ばいばい おかあさん [何時かまた逢う時がくるかもしれない その時に まなぶは おとうさん の ことを いっぱいおはなし できたら いいなと おもうのだ おとうさん の おともだちと そのおとなりに いる やさしい おんなのひと すこしだけ おとうさん が いっしょにいる おとこのひとのめに にてる ひと そして世界は別離を迎える*] (L6) 2022/08/15(Mon) 18:30:59 公開: 2022/08/15(Mon) 18:35:00 |
【人】 四谷 隆史[眩しさに目を閉じれば、次の瞬間には セキさんも、俺も朽ちた廃墟の。病院の中にいた 床もぼろぼろでいかにも抜けそうで あの埃は多少あれどしっかりした作りであった病棟が 見る影もなくなっている スマートフォンを取り出し、見つめるセキさんを 俺は眺めていた 生きてる。一緒に、いきてる それに安堵して。同時に――不安で 元の世界に戻った今 貴方が俺の手を離して去らないか、というのが 生の安堵よりも先に来た。 ああ、俺はやっぱり自分勝手で我儘だった。 ぐ、と自己嫌悪に苛まれていた時にふと、先ほど聞いた声を思い出した あれはもしかして。] (11) 2022/08/15(Mon) 18:31:19 |
【人】 四谷 隆史 チハヤさん? [――いや、多分それだけじゃない。 いつも足元にまとわりついていたような感覚は まだ残っているような気がして。 それが、チハヤさんはもういないんだよ、と 教えてくれているような気がした。 俺は小さくつぶやく。たった3つの文字の言葉 あの日呼べなかった分も込めてその名を呼べば 少しだけ、きゃらきゃら、と 楽しそうな笑い声が聞こえた気が、した*] (12) 2022/08/15(Mon) 18:31:47 |
【人】 四谷 隆史[廃病院は元の静寂を取り戻し 陽光が露わにしたそれは朽ち果て 入り口付近の破れた蛍光灯が明かりを灯す様子はない 一夜の夢だったのだろうか ――呼ぶ声も、チハヤさんや怪異との邂逅も 否。そんなことはない 手当された掌――セキさんの血の染みたガーゼ そして隣の貴方の手の温もりが あの一夜が夢でないことを教えてくれる。] (おとうさん) [ならきっと。あの声も現実だったのだろう 俺の子供。今なら大事だったのだと漸く言える。] (17) 2022/08/15(Mon) 21:24:29 |
【人】 四谷 隆史[出ようという促しに頷き、廃病院を後にする 繋いだ手はそのままに、獣道をかき分けて 最後にもう一度だけ、振り返って そして後は前と、それから隣の貴方だけを見つめて ……ところで。俺ははっとした] (18) 2022/08/15(Mon) 21:24:38 |
【人】 四谷 隆史― 後日:きょうのよつやくん ― ……へへ。 [にこにこしながらスマホを見ている浪人生 否、本命から合格通知を貰った、四月からは大学生は 浪人仲間から彼女か?彼女なのか?という問いかけを 見事にスルーしながらそれを眺めていたのであった 夏の終わりに志望校を変える。しかも少しランクが上のものに。 という愚挙をしでかしながらも根性で合格をもぎ取ったことに 予備校は大喜びであったとか。閑話休題] 光樹、ほめてくれるかな。 よく頑張ったなって、頭なでてくれたり、したり ……なんて、へへっ。 [などと内心で浮かれていた所 ……いやまって。 そうしてまで近くにくるの?引くとか言われたら 俺は生きていけない…… 光樹にそんなこと思われたらもう死ぬしかない。 ということで顔を合わせて開口一番] (22) 2022/08/15(Mon) 23:29:19 |
【人】 四谷 隆史 決して邪魔は……邪魔はしないから。 その、近所のアパートに住んでもいいですか…… [いきなり何だといわれるかもしれないが 合格通知を見せて、かくかくしかじか ……せめて顔を見たいです、もっと見たいのです と涙目で願う様子は 客観的に見てまさに捨てないでと縋るメンヘラ状態である あの廃病院の一件を経て 俺の彼への依存は、天元突破していた *] (23) 2022/08/15(Mon) 23:29:51 |
【人】 千早 結──目が覚めてから── [窓の外からひぐらしの声が聴こえる。 どれくらい眠ってしまったのだろう。 目覚めた時にも、 きみはぼくの腕の中に居てくれただろうか。 夕暮れ刻かは分からないけれど赤く染まる室内には、 どこからか響いてくる歌声が流れていた。 幼い頃、どこかで聴いた古いメロディに似ている] 暦ではもう秋になるのかな 朝が来るのが遅くなったね [窓の外に視線を移せば、 ブラインドの隙間には青青とした空が広がっていた] (24) 2022/08/16(Tue) 0:30:38 |
【人】 千早 結ねぇ、かれんの誕生日っていつ? きみに似合うワンピースを買いたくってさ [ぼくの誕生日は12月24日だから、まだ遠いんだよね、だなんて笑って。室内の暖房が少し強いので服を着替えるついでにエアコンを弄った。 テレビを点けるとお昼の番組が流れていたか。 サングラスの主演者が翌日のゲストに電話をかけている]* (25) 2022/08/16(Tue) 0:38:49 |
【人】 勢喜 光樹─後日、我儘の一つ─ [隆史が浪人生として受験勉強に励んでいる間は、 己は再び職を転々としつつも、労働する毎日を送っていた。 犯罪者にとって、逃亡者にとって 働ける場所は限られているし、 短期間でクビになるのはザラ。 その度に住居も変わって、転々として…。 と相変わらずな状況ではあるものの もうそれで、めげる事は無くなった。 隆史という"存在"が居てくれる。 それだけで、俺の生きる気力にも糧にもなるから。] (26) 2022/08/16(Tue) 1:50:11 |
【人】 勢喜 光樹………隆史が、そう言ってくれるのは嬉しい。 けど、今住んでいるアパートは、職場の寮なんだ。 例えば、近くにお前が引っ越して来たとしても クビになったら、そこに俺は居られなくなる。 つまり……… 近くなれても、また離れてしまう……かも。 [と、ここまで説明するものの 伝わっているだろうか、と。 落ち込ませていないだろうかと、不安げに見る。 説明下手な己を、内心で恨んだ。*] (29) 2022/08/16(Tue) 1:52:35 |
【人】 四谷 隆史― 後日:たかしくんはこんらんしている ― [もしも、貴方が職を転々としていることや する理由――犯した罪のことを知っていたら 其れでも距離をとることは絶対になかったろうけれど 志望大学は変化していた可能性はあるかもしれない 例えば、フィールドワークや留学先が多くて 貴方について何処にでもいけるような、大学に そんなこんなで、今日は久しぶりの光樹と逢える日 俺は合格通知を握りしめ、もっと近くにいられるかなと 期待とか不安とかごっちゃまぜの状態で 彼と顔を合わせたのだが。] (30) 2022/08/16(Tue) 8:55:39 |
【人】 四谷 隆史 ……。 [だめですか?だめなのですか?? 沈黙が痛い。我儘すぎたのか。 やはり俺は死ぬしかないかもしれない。 などという内申の葛藤をよそに、光樹の呆れた笑みを見て ひとまずはす、と肩の荷が下りた。良かった嫌われてない 合格を祝われ、ありがとうございましゅ!と ちょっと噛んでしまったのは許して欲しい。 だって嬉しかったのだから。でも] ひぎゃっ。 [まさかの寮、会社の寮暮らし。 つまりは近くになってもまた離れる可能性がある 俺はショックで机の上にぼたっと合格通知を落としてしまった。 なんということであろうか。 こんなことなら俺は短期留学とかできる大学に 行けばよかった……!と 現在光樹中心に世界が回っているよつやくんは、 志望を変えてしまう位には、ガーン!となっていた] (31) 2022/08/16(Tue) 8:55:59 |
【人】 四谷 隆史[因みに俺は4月から東京藝術大学の1年になる予定である 無論作品を作る、という学部には逆立ちしても入れないので 芸術学科、芸術学専行である チハヤさんのスマホ一面の青。 油彩で彩られたそれは今でも頭の中に色鮮やかに残っている あれから、戻ってこなかった貴方が 何故あの絵を待ち受けにしていたのだろう、というのが 芸術に興味を持ったきっかけで 自分が作品を作れずとも、それに携わってみたいと 思ったのが進路変更のきっかけであった さて、それは兎も角――] (32) 2022/08/16(Tue) 8:57:02 |
【人】 四谷 隆史[あうあうあう。という表現が似合うほど 俺はショックを受けている最中であった そしてショックのあまり] じゃあ一緒に住んじゃダメですか……? 一緒にいたいです……光樹さんと。 [そしたらそこから俺も光樹も職場や大学に通えるし 料理やお掃除だってできますよ! などと提案する位には 俺の頭はとってもパニック状態であったのだとか*] (33) 2022/08/16(Tue) 8:57:20 |
【人】 勢喜 光樹一緒に、住む………? [慌てふためきながら、縋るような目で そんな突拍子もないことを言うものだから 己は目を丸くし、続く提案の言葉を静かに聴く。] ………お前と、暮らしてみるのも 良いかもしれない、な。 [満更でもなさそうに、微笑んだ。 隆史と、ずっと一緒に居られる。 隆史と、離れずに済む。 それが叶ったなら、どれだけ心地良いのだろう。] (36) 2022/08/16(Tue) 13:15:48 |
【人】 勢喜 光樹[だがその夢を描き零れた微笑は、 すぐに消えていった。 決して、肯定される事のない罪。 穢れた者は、闇の世界にしか生きられない。 光ある未来を進もうとしている お前の足を、阻害してしまうことを恐れて。] ………だが。 平穏には、暮らせないかもしれない。 [話すなら今、なのだろうか。 こんな目出度い時に、話すこともないのでは。 そう己の中で、葛藤が生じるものの 黙っていれば、変な誤解を生んで 余計に落ち込ませてしまうかもしれない。 それは避けたかった。だから、] (37) 2022/08/16(Tue) 13:30:25 |
【人】 勢喜 光樹お前と、一緒に暮らしてみたい その気持ちに、嘘はない。 [己の気持ちを言葉にする お前にちゃんと伝わっていることを願いながら] けれど……… 俺は、綺麗な人間なんかじゃない。 胸を張って生きられるような、立場にもない。 お前の光ある、新しい生活に 影を落としてしまう。 そういう可能性が……ある。 [その事情を、理由を明かすかどうか。 苦悩する表情で、お前を見据えた。]* (38) 2022/08/16(Tue) 13:37:02 |
【人】 四谷 隆史 一緒に暮らしてみたいって、思ってくれるなら 問題ないですね! [きぱっと、一言。] 平穏であろうがなかろうが 光樹がどんな過去があったとしても。 廃病院で、俺と一緒に生きて出ようとしてくれた 貴方だから、一緒にいたい。 [影が落ちそうならそれを祓う方法を考えるし 祓えないなら、逃げてしまえばいい 綺麗だというのなら俺なんて恋人と子を殺したも同然だ 進む先に光なんてもともとないのに。 と、小さく笑って 苦悩する貴方に手を伸ばす 教えてほしい、貴方のことを。どんな貴方でも知りたい。] (41) 2022/08/16(Tue) 17:57:37 |
【人】 空虚 タチバナ[彼は私をかれん≠ニ呼ぶ。 その響きはいつだって名前以上の意味を持たない。 だから何度だって呼んでほしくなって、 いつも聞こえないフリをしようか悩んでしまう。 けれど二度と呼ばれなくなるのが怖くて 結局はすぐに返事をしまうのだった。なぁに?] え……。 [彼は服を着替えながら何てことないように尋ねた。 今度はすぐに返事ができず、 エアコンを操作する背中をじっと見てしまった。] (45) 2022/08/16(Tue) 20:24:44 |
【人】 空虚 タチバナわたしの、たんじょうび……。 [私が生まれた日。ケーキとプレゼントを貰える日。 プレートの上には「おめでとう」と書かれていた。 ずっと昔に忘れてしまった、一年に一回ある日。 プレゼントが楽しみだったのはいつまでだろう。 生まれた日が生まれてしまった日に変わったのは いつからだっただろうか。 その日がなければ、誰も不幸にしなかったのに。 その日がなければ、私が…… 頭の痛みが蘇るようで、慌てて結の背に駆け寄った。 そう遠くない距離すらゼロにして、 外で鳴くひぐらしのようにくっつく。] (46) 2022/08/16(Tue) 20:25:12 |
【人】 空虚 タチバナ[きっと、彼にとって深い意味はないのだろう。 些細なことなのか、当たり前のことなのか。 もし彼が不思議そうな顔をするのなら、 少しずつ話をするつもりだ。 まだ、怖いけれど。ずっと怖ろしいけれど。 過去の私の欠片と彼の手で生まれた私の話を。 準備も何もできない今を望んだ自身に 彼はどんな反応を見せただろうか。 そんな彼におずおずと欲しい物があると告げる。] (49) 2022/08/16(Tue) 20:26:49 |
【人】 空虚 タチバナ[時を離したばかりの結なら 今日≠ェまだ分かるのではと思ったと告げる。 現実とはく離したこの場所で、 いつまで正しい時間を認識できるだろうとも。] 結のこと、いっぱい覚えていたいの。 [結の誕生日。クリスマスイブ。 その日がまだ先であることは彼の言葉から理解した。 いつ死んだかも何年経ったかも覚えていないのは、 眠ることもなく特別な一日もなく、 一人きり空虚に過ごしてきたからだろう。 だからこそ一日だって忘却に奪わせるつもりはない。 全部ほしい。すべてを知りたい。 彼に向ける執着は彼の持つ探求心に少し似ていた。] (50) 2022/08/16(Tue) 20:28:49 |
【人】 空虚 タチバナ[手を繋いで、闇を絡めて、縛って。 それでいて様子を伺う視線を見せる矛盾した行動。 彼は私の願いを許してくれただろうか。 もし願いが叶うのなら、今日は二人でペンを取ろう。 テーブルに広げて、狭ければ床でもいい。 子どもみたいに膝をついて、顔を見合わせて。 私も話したんだから、と結の話も聞こうとする。 彼にとって人生が希薄だったことは知っているから 無理やり思い出を絞り出させることはしない。 しかし彼の病状を聞くことくらいはできただろうか。 与えられた余命についても。 もし内緒にしたければ心に秘めていてもいい。 そうでなくともカレンダーは空白塗れだ。 それは歪な二人が永遠で埋めていく余白にすぎない。]* (52) 2022/08/16(Tue) 20:30:49 |
【人】 勢喜 光樹[近くに居たい。一緒に住みたい。 己になんの後ろめたさもなかったならば、 強く頷けただろうし、躊躇う事だってなかった。 それは、遠慮とは違う。 前へ進もうとしているお前を阻みたくなかった。 己が要因で、蔭りが生じてしまう事に抵抗があった。 自責の念に駆られながら、苦しんで、涙して。 弱くて、優しい。その姿と心を知っているから…。 これからは、光の下で生きて欲しい。 だがその願いはきっと、己のエゴなのかもしれない。] (53) 2022/08/16(Tue) 21:18:57 |
【人】 勢喜 光樹………隆史。 [きっぱりと言い放った>>41 お前の言葉が、苦悩していた己の心を 吹きすさんで行くような心地。 自ずと、笑みが零れる。 続く言葉が、想いが。 もう、あんなに躊躇っていた己が 馬鹿らしく感じる程に、眩しいと思った。] ありがとう。 お前は………強くなったな。 [少しずつ、隆史の中で何かが変わっていっている。 泣いてばかりいた、あの時のお前とはもう違う。 そのひたむきで真っ直ぐな気持ちが。 伸ばされた、掌が。 不安も恐れも、何もかもが払拭されていくようで 伸ばされた手に、そっと。己の掌を重ねる。 その想いが同じである事を、示すように。] (54) 2022/08/16(Tue) 21:19:41 |
【人】 勢喜 光樹………一緒に、暮らそう。 [お前の我儘は、己にとっての切望。 もう、躊躇わない。] 聞いて欲しい。 俺の………全てを。 [過去と告白。 その全てを、お前にだけは話しておきたいから。 己の傍に居れば、平和には暮らせないだろう。 知ってしまえば、後戻りは出来ないだろう。 それでも、俺は ──── もう、決めたから。] (55) 2022/08/16(Tue) 21:29:02 |
【人】 四谷 隆史 強くなったってわけじゃないと思います、よ? ……もう後悔するようなことはしたくないだけっす。 [俺にとっての一番は、貴方だから。 世間体?噂?不確定な未来? そんなもので貴方を手放してなるものか とことん利己的な独占欲と執着を腹の中に飼いながら その笑顔が向けられるのはこれからはずっと俺だけであればいい ねぇ光樹。もしも光の下が暮らしやすいのだとしても 君がいないと意味がないんだ。 貴方がいない世界なら、前なんてUターンして 喜んで過去に向かって走っていこう 泣いてばかりの己なら貴方が慮って躊躇ってしまうのなら 強くなりたい。俺が手を伸ばして 今度は躊躇いごと貴方を掴んでみせるのだ] (56) 2022/08/16(Tue) 22:07:13 |
【人】 四谷 隆史[重なった手をぎゅ、と握って慈しむ 過去の貴方を抱きしめられたらよかったのに その時傷ついていた、貴方ごと 今の貴方を抱きしめたい衝動に駆られた] とりあえず警察が捕まえにきたら 消火器でぶん殴りましょう! [それでどこまでも一緒に逃げましょうね。 と、言う己は、貴方を手放す気は一生ないんだよと 強い決意を言葉にせずに、貴方との未来を語る] (57) 2022/08/16(Tue) 22:09:15 |
【人】 千早 結[軽く身支度を整えながら部屋のものを扱いながら、きみとぼくのコーヒーを淹れよう。 コーヒーが苦手なようなら温かいお茶か紅茶が選べるようにどれがいい?と備え付けのティーパックを見せるだろう。 >>44まるで季節も天候も時間ですらもてんでばらばらな不思議な世界だけれど、きみと過ごす新しい世界なのだと思えば心が躍る。 ここで長く過ごしてきたきみにとっては、はじめのうちだけだと笑われるかもしれないけれど。そう考えていると、きみの生まれた日はいつなのだろうとふと口にしていた>>25 エアコンを調整しコーヒーを淹れるまでのぼくの行動を、じっと見つめているきみの瞳がきょとんと瞬くのがまた愛らしい>>45] (60) 2022/08/16(Tue) 22:57:50 |
【人】 千早 結深い意味はないんだけれど なにかを楽しみにしたり、 きみにしてあげたいものを考えたり 一緒にすごす日々にひとつひとつ 大切な思い出を作って行きたくて・・・わ、 ごめ、・・・? [他意のない思いつきだったので、きみがしばらく何かを考えている仕草に言葉を付け足していたら>>46 いやなことを思い出したのか、苦しい気持ちを思い出させてしまったのか。ぴたりときみが背にくっつくものだから、驚きよりも謝辞の言葉が漏れたのだけれど] え───、うん ? [今日。そう呟いたきみの一言目には、タイミングが良かったなって少し驚いて 今日がいい。そう呟いたきみの二言目に、 きみの言葉の意味を理解する。 過去を思い出させてしまった事を謝ろうかと僅かに逡巡したものの、過ぎ去った傷に許しを求めるのはちがう気がした それに・・・] (61) 2022/08/16(Tue) 22:58:16 |
【人】 千早 結ふふ・・・うん、ぼくもそう思う え〜どうしよう、プレゼント! [聡いきみには、「偶然だね」なんて惚けてもぼくの考えなんてすぐに見透かされてしまうだろうから。今日「がいい」と口にした意味に、ぼくもそう思うのだと同意を返した。 だってきみの未練や恨み、執着や怒りや生を諦めた理由、それらの全てが、ぼくのものになったのだから。 きみがいまこの世界に生まれた今日を>>-122 二人の記念日第1号にしたいと思った] [きみを縛る過去のことをいまは聞くことはしない。なにより未だきみを怯えさせる枷の深さに仄暗い嫉妬心が沸くから。 きみと笑って、共に怒って、分かち合って話せる日がくる事を今は願うくらい(でも、もしかしたら、ぼくの性格上、きみの家族に腹いせの呪いを送ってしまうかもしれないけれど>>0:40)」 (62) 2022/08/16(Tue) 22:58:45 |
【人】 千早 結これを飲んだら購買に行ってみよう コピー機もたしかあるはず [湯気のたつカップを二つテーブルに置く きみには味がないものかもしれないけれど 繰り返すうちにきっと二人のルーティンになると思って。 ここに来た日は、確か8月の盆前だったが 正直に言えば日にちや時間に執着はないのだ ないのだけれど] おはようを言って、二人でカレンダーを捲ろう ここに時間はないみたいだから ぼくたちの「刻」を二人で進めよう [>>2:114この世界を作り出す恩讐の力には抗えないけれど、 外の明かりや季節ではなく 時を刻む針にでもなく 闇に囚われ暗闇を彷徨うのではなく 「確か」なものは ぼくたち自身の中にあればいいのだと笑って]* (64) 2022/08/16(Tue) 23:14:31 |
【人】 千早 結──別の世界の話── いまでも・・・ どこかに居るような気はするんです [夏のある日を境に消えた、とある大学生の行方不明者届けが受理された後の話。年間大凡8万人の失踪届が受理される国の茶飯事である。 GPSの痕跡はとある廃病院が最後になっており、重なる過去の事件同様捜索隊が入ったのだが失踪者本人は元より、端末の他消息、彼の痕跡すら発見する事は叶わなかった。 地元では有名な心霊スポットとして実しやかながらには知られている。母親が言うには元々変わり者な一面もあった為そのような場所に赴く事に否定は無いという。 また付近の公道に駐車されていた原動機付自転車の発見から廃病院または付近での失踪の可能性が高いと判断されただろう] (67) 2022/08/17(Wed) 3:14:54 |
【人】 千早 結病気の事も、なにも言わなかった・・・ あまり本心を口にしない子だったと、思います そうさせていたのは、私かもしれません・・・ 私も好きに生きてきてしまいましたから あの子を責める気持ちも・・・ 問い詰めるつもりも・・・ありません・・・ ただ、 ただ、どこかで、自分の気持ちに素直に、 いきて・・・、いる事を願っています・・・ [失踪前最後に面識のあった研究室の同級や、画廊のオーナーからの供述により、病の告知による自殺または失踪を動機とされた。今も莫大な行方不明者リストの中に眠っている]** (68) 2022/08/17(Wed) 3:16:32 |
【人】 空虚 タチバナ[いつもと変わらない彼の前向きな言葉。 いつもと同じ、他愛のない穏やかな構想。 少しずつ、彼とのいつもが増えていくのが分かる。 でも、今はそういうことじゃなくて。 急に背中へくっつかれて驚く声が降る>>61。 その後に聞こえたのは同意の言葉だった>>62。 顔を上げると、いつも通りの彼がいた。 ただ、気のせいかもしれないけれど、 瞳に欲望が小さな炎のようにちらついた気がした。 彼の欲はすべて私のもので、だから、炎も私の。 気のせいだとしてもそれがどうにも嬉しくて、 死んでようやく"生まれた"今日に浮足立って、 素直に願いを口にできたんだと思う>>L7。]* (73) 2022/08/17(Wed) 6:03:26 |
【人】 空虚 タチバナ何だか子どもに戻ったみたい。 [色鉛筆なんて大きくなってから触った記憶がない。 あの子たちもこういう物を喜ぶのだろうか、なんて。 すっかり結に影響された思考が ままごとをした幼い子を思い出させた>>1:87。] んー……あれ? え、わぁ。 結って線引くの上手だね。 [真っ白なコピー用紙にガイド線なんて存在しない。 定規があればそちらも拝借していただろうが、 なかった時はケースや他の物を利用するしかない。 どちらだったとしても、 結はきっと器用に線を引いたのではないだろうか。] 少なくとも……私よりは。 [彼の引いた線に比べ、線が歪んでいるのは確かだ。 ほんの少しだけ悔しそうにしながらも、 二人で刻≠描く作業は一瞬、 この地とこの身に宿る業さえも忘れさせてくれた。] (75) 2022/08/17(Wed) 6:04:39 |
【人】 空虚 タチバナ[時間の歪んだ世界において、ひとつ提案をした。 眠らない夜は一日を終えなくていいし、 置きたくない朝はまだ訪れなくていい。 甘やかすようで、すべてを彼に与える重さに 結はどんな反応をしただろう。 ふたつめは彼からの提案だったか。 私にとっては味のしない飲み物だが匂いは分かる。 インスタントの粉がお湯に溶け、 湯気を立てる様は決して嫌いではなかった。 彼が自分のために用意してくれるなら尚更。 断る理由なんて何もなくて、素直に同意を示した。] (76) 2022/08/17(Wed) 6:05:56 |
【人】 空虚 タチバナ[最後の議題は今日を何日とするか≠セった。 結も当然自身もここに入ってからの時間は曖昧だ。] じゃあ……うーん、17ね。 今日≠ヘ8月17日。 [適当な選択だったのはどう見ても分かっただろう。 一列七マスの枠の中、中心の辺りに数字を書く。 日にちや時間に執着はなかった。 死んでどれだけ経つなんて数えたこともなかったし、 誕生日だって祝う人がいなければ呪いの日だ。 ――でも、理由ができれば話は別。] (77) 2022/08/17(Wed) 6:06:57 |
【人】 空虚 タチバナ[数枚奥のコピー用紙を引っ張り出して花丸を描く。 それから「むすぶの誕生日」と続けた。 クリスマスの気配はどこにもない。 重要なのは今日≠ェ今日≠ナあることで、 ちょっと先に絶対忘れたくない日があること。 あなたが私に与えてくれたように、 私もあなたの”生”に祝福を与えたいのだ。] …………ダメ? [たった一日≠サこらで本質が変わるはずもなく、 不安そうに彼へ尋ねる。 答えを待つのも怖かったのか、 返答から逃げるように立ち上がった。] あっ、…… あー、そうだ、そうだ。 シーツ片づけなきゃ。ね。 (78) 2022/08/17(Wed) 6:09:47 |
【置】 空虚 タチバナむすぶ、見て。ほら。 ワンピース……みたいじゃない? [真っ白なシーツを纏ってくるりと回って見せた。] (L10) 2022/08/17(Wed) 6:11:22 公開: 2022/08/17(Wed) 6:15:00 |
【人】 空虚 タチバナ[腰に巻いてしまえば、 彼の言っていた服に見えないことは……ない。 腰からだからスカートなんだけど。 全身を包めるシーツが余りに余って 足どころか床まですっぽり覆っているけれど。 それでも白いパジャマと合わせれば、 辛うじて形は成り立つはずだ。] あの……ね。 その、むすぶは……ワンピース、好きなの? [果たして不安確認の逃げ道がこれで良かったのか。 全然良くないけどもう後戻りはできない。] (80) 2022/08/17(Wed) 6:14:57 |
【人】 四谷 隆史きっと倒れ伏してしまうからそのすきに逃走だ! [彼の笑みが見られるなら、それこそ他は ”どうでもいい”のだから ――向けられたものを幸せとともに噛みしめて 貴方とともに描く明日を想像しながら 繋いだ手を、ぎゅっと握りしめる。 温かな鎖を、共に絡めるように**] (83) 2022/08/17(Wed) 7:30:25 |
【人】 千早 結「自分の意思」で決めるということは、 誰のせいにもしないという事、だと思う それでもぼくがだらしなかったら、 かれんの意思で、ぼくを叱って [もちろんコーヒーが飲みたくない日は、 べつのものを作ったりしようよと提案し。 無理はせず、けれど互いを尊重し合い、 二人で話し合っていこう、と小指を立ててみた] (87) 2022/08/17(Wed) 19:45:08 |
【人】 千早 結───8月17日から始まるカレンダー── [一年分の枠が出来たら>>78 数枚先の用紙を抜いて何かを書いている。 「特別な日」なのだと訴える相貌は、大きな主張を大切そうに書き込んだ>>-174] ・・・先に書くの、 [今は忘れていなくても、「その日」がいつだったのか曖昧になる日もくるかもしれない。忘れたことすら忘れてしまう。永い刻を過ごすという意味をきみが教えてくれたのだ。 それと同時に、永い刻に身を委ね自らの刻を手放していたきみが、ぼくのことを慮ってくれる事に胸が満ちていく気分で。言葉は感嘆に飲まれてしまい続きを止めたことで、きみを不安にさせてしまったのかもしれない>>78] (88) 2022/08/17(Wed) 19:45:57 |
【人】 千早 結かれんは天才でしょ! そしてかわいい、だいす─── ワンピース大好き・・・ [ううんん、と言葉尻を隠すように頸へ流れるきみの黒系に顔を埋める。潜めたはずのことばを思わず口走りそうになり、その行き先をワンピースへと昇華した>>2:-95>>2:*48 密着をしていてはぼくを満たしてくれるきみのXXを受け取ることが出来ない。両腕で肩を抱き向き合うようにしてきみの姿をじっくりとみる] ・・・うん、似合う・・・、 [白いロングスカートのようにふわりと揺れる華やかさは、きみの涼やかな相貌と艶やかな黒系を際立たせていて眩しさすら感じる。 「患者」としてのきみが、「ひとりの女の子」として生まれ変わるような気がした。ぼくへと踏み出してくれる一つ一つの変化を取りこぼしたくなくって再び抱きしめた]* (90) 2022/08/17(Wed) 19:46:59 |
【置】 千早 結[この時、じつはさらにいい事を思いついたのだが きみをびっくりさせたくって言葉にはしていない。 一枚布を数本の安全ピンで仕立てるトーガのことを。 布の波地や陰影を知るデッサンを行う際 トルソーに着せるために何度も作ったドレスのことを]* (L11) 2022/08/17(Wed) 19:54:05 公開: 2022/08/17(Wed) 19:50:00 |
【人】 千早 結[その後、 枠と日付、そして互いの「大切な日」を書き記して。 絵も描こうと二人で色鉛筆を持ち、季節の花や風景や、好きな(好きだった)ものを書き加えて行っただろう。 きみはぼくの絵を褒めてくれもしたけれど、動物だけはなぜか壊滅的な出来栄えになる事がバレてしまう。 お互いの知らないことで笑い合い、 満たしあう日々はまだまだ溢れるほど続くのだろう]* (91) 2022/08/17(Wed) 20:05:20 |
【人】 四谷 隆史― 後日:よつやくんはふとらせたい ― [光樹と暮らし始めてから暫くして。 はじめは頭ハッピーお花畑になっていた俺であるが 気づいてしまったことがある。 それは、光樹の食事への無頓着さであった。 朝も昼も夜も携帯ゼリー食でいいやといった程の様子>>-184。 しかもよくよく見れば俺より細身に見える。 これはいけない。 俺は彼の食生活を変えなければならないと強く決意した。 ということで、携帯の料理サイトのレシピや テレビ番組や新聞に掲載されているレシピを 1冊のスクラップ帳に纏め、毎食手料理を作るようになったのである 反応の良かったものを繰り返し作って食べてもらうために! だがしかし。 ……美味しいと食べてくれてはいるが どうもどれを食べてもそうな気がしてならない 俺は頭を抱えている。] (92) 2022/08/17(Wed) 20:07:59 |
【人】 四谷 隆史 まなぶぅ……お前どう思う……? [返事がないのはわかっているが、 部屋の隅に備えた簡易の仏壇と位牌に語り掛ける大学生。 傍から見るととてもシュールな光景であった。 朝は出汁は日高の昆布を使った味噌汁等素材にこだわった和食 昼は手作りの弁当 夜は肉や魚をバランスよく……と主婦さながらの献立を考えてはいるのだけれど どうも光樹の食事の好みが掴みづらいのである これは本人に直接聞くしかない……! 息子(の位牌)に独り相談した結果、結論に至った俺は 仕事から帰ってきた光樹に夕食を用意しつつ 聞いてみたのであった。] (93) 2022/08/17(Wed) 20:08:21 |
【人】 四谷 隆史 光樹って、どんな料理が好きなんだ? どうも……何食べても同じような感じがしてなぁ。 できれば好きなもの、おなか一杯食べてほしいなぁって。 [などと、エプロンとお玉を装備しながら わくわくどきどきしながら尋ねるのであった。*] (94) 2022/08/17(Wed) 20:08:38 |
【人】 勢喜 光樹─後日、手料理─ [少し前までは、想像も出来なかった。 今こうして生きている事も。 ……お前との、生活も。 少し前までは、在り得なかった。 ……子供の頃には無かった 決して、夢見る事の無かった、温かな暮らし。 それは充分過ぎる程、満ち足りた日々。 目が覚める時も、眠る時も。 己の傍には、必ずお前が居てくれる。 その"幸福"が、これからも在って欲しいと願う。] (95) 2022/08/17(Wed) 22:29:31 |
【人】 勢喜 光樹でも……… お前の料理は、"優しい味"がする。 それだけは……分かっている。 [好き嫌い、得意苦手。 辛い甘い。しょっぱい苦い。 ………そう言う事、などではなく。] (98) 2022/08/17(Wed) 22:42:41 |
【人】 空虚 タチバナ[彼の名前がちはや むすぶ≠ニいうこと。 私の名前がたちばな かれん≠セということ。 相手を呼べる音があれば、他にはもう何もいらない。 手先が器用なことだって、彼を蝕む病だって、 もっと彼が馴染めば気にならなくなる。 だってそれが、それだけが日常なんだから。 彼が景色に新鮮さを抱くのと同じように、>>60 次第に日常に馴染んでいくのだろう。] ……あれ。 [そういえば、最後に頭痛がしたのはいつだろう。 彼と強く触れ合う間だけ止まっていた痛みが いつの間にか見当たらないことに気づいた。 線を引く手を止め、前のめりだった身体を倒す。 背後に体重を預けて顔を上げると、 彼の顔がさかさまに見えた。] (103) 2022/08/17(Wed) 23:00:10 |
【人】 空虚 タチバナ誰のせいにもしない……うん。分かった。 じゃあ私も――わた し、も ……っ、ぅ、あ ……――私にも、そうしてね。 私が結をいっぱい困らせたら……叱って。 [彼に寄りかかったまま一日≠フ話をする。 一つ目の提案に彼は好意的だった。>>86 その上でもっと柔軟な考えを与えてくれる。 過去の私にとって叱責≠ヘ恐怖の象徴だった。 しかし今の私に過去はなく、 手に取ったのは結と共にする永遠だけだ。 だから、お願いする時に少し声に詰まったけれど。 彼を見つめる瞳に恐怖は微塵も滲まなかった。 そのせいで彼を𠮟る気が全くないことが 表情から伝わったとしても、許して欲しい。] (105) 2022/08/17(Wed) 23:06:16 |
【人】 空虚 タチバナ[朝≠フ役目を終えたカップが 真っ白な底を晒してふたつ、寄り添っている。 明日≠ヘ何色が満ちるのだろう。 同じかもしれないし、違う色かもしれない。 明日のことは明日にならなきゃ分からない。 それでいいんだ。 彼の提案に頷いて、 差し出された小指に己のそれを優しく絡めた。]* (106) 2022/08/17(Wed) 23:06:59 |
【人】 空虚 タチバナ― 8月17日 ― [白を纏った身体は今、彼の腕の中にある。>>89 彼の返事も待たずに離れ(と言っても数歩程度だ)、 腰に回したシーツは床まで広がって 咄嗟に踏ん張ろうとした足先を掬った。 結果、一瞬だけ全体重を預けることになってしまい、 あわあわと彼の胸へ飛び込んだ。 どうやら私の夢が届けた幻ではないらしい。 再び天才との評価を受けて>>90 気恥ずかしさを孕んだ表情を隠すように 額を彼の左胸へと押しつける。] そ、そんなの当然でしょ……だって、 [ワンピース大好き。結はワンピースが好き。 明日≠烽ワたシーツ探しに行こうかな、なんて 逸る気持ちを抑えつつ顔を上げて、] (107) 2022/08/17(Wed) 23:07:40 |
【人】 空虚 タチバナ[その後、互いの「大切な日」を書き記した。 割れた窓ガラスが散乱していた。 私にはあと一つしかなくて、最初の紙を選ぶ。 ベッドはなぜか抉られてスプリングを晒している。 名づけの意味なんていらない。苗字も不要だ。 複数人の足音、指示を飛ばす籠った声。 彼の呼んでくれる響きだけがあればいいから、 元より成果が得られると思ってなかったのだろう。 「かれんの誕生日」と綴った。 「いません」と報告する声は淡々としている。 (109) 2022/08/17(Wed) 23:15:08 |
【人】 勢喜 光樹─記憶─ [居間はいつも散らかっていた。 空になった酒瓶とアルミ缶。 空になった煙草の箱と吸い殻。 空になった弁当箱と、カップ麺の器。 食べ掛けの乾き物と、飲みかけの携帯ゼリー。 台所はいつも汚れていた。 埃の被った炊飯器とオーブントースター。 油に塗れた電子レンジとガスコンロ。 黒ずんだ冷蔵庫と、黴臭い流し台。] (113) 2022/08/18(Thu) 1:44:19 |
【人】 勢喜 光樹[俺に部屋なんてなかった。 寝る場所はいつも、この汚い居間か台所。 両親にはあった。 穢れたベッドのシーツ上。毎晩、事に及んでいる。 己の存在など無いかのように振舞う日もあれば、 己をゴミを見るような目で視認し、罵る日もあった。] (114) 2022/08/18(Thu) 1:45:07 |
【人】 勢喜 光樹[分からなかった。 何故こんな所に居なければならないのか。 何故両親は俺を縛るのか。 少しでも反抗しようとすれば ガムテープで口を塞がれた。 少しでも抵抗しようとすれば 麻紐で身体中を括り付けられた。 少しでも歯向かおうとすれば 結束バンドで手足を絡げられた。 身動きの取れなくなった己は、 この汚い場所で、寝転がされるだけ。] (115) 2022/08/18(Thu) 1:46:08 |
【人】 勢喜 光樹[何かしたい。 そんな欲求すら抱く事を赦されない。 何故、俺は生まれて来た? 何故、俺は生きている? 何故、そんな目で見る? 何故、そうやって貶す? 何故、俺は…………… 何故………………何故………………] (116) 2022/08/18(Thu) 1:47:47 |
【人】 千早 結──夢の世── かれん、もういいよ、目を開けて [壁にかけられたカレンダーの日付は、 0年12月24日を示している。 この夏の出会いを始まりとしてきみと創り上げた羅針盤は、どこかの世界の西暦を捨てぼくたちの紀元を記していた。 今日はぼくの誕生日だ。 昨夜から二人で仕込んだ手料理が並ぶテーブルには、調理場から借りてきたパスタ鍋がワインクーラーの顔をしてステンレスぶりを発揮している。もちろんここにはアルコールはない。シャンパンに見立てた炭酸ジュースのペットボトルが誇らしげに氷の中で揺れている(ラベルは剥がした)] (119) 2022/08/18(Thu) 9:57:15 |
【置】 千早 結[開け放った窓の外からあたたかな日差しが差し込んでいる。 遠くから聞こえるひぐらしの声や、 子供たちの笑い声、 懐かしい曲を綴る歌声も。 雲ひとつない突き抜けるような真っ青な空には、透き通った白い三日月が浮かんでいる。 ぼくたちの暦の上では冬なのだけれど、 季節は目を離すと春にも冬にも変化したりもしただろうか。 それすら楽しんだりして] (L12) 2022/08/18(Thu) 10:05:40 公開: 2022/08/18(Thu) 10:00:00 |
【人】 千早 結長くなっちゃったね、 ずっと立っていて辛くなかった? [ドレッサーに簡易裁縫セットを置き仮縫の糸を引き抜き布音を鳴らす。至近で鋏や針を使うときみを怖がらせてしまいそうな気がして、支度を終えるまではと目を瞑ってもらっていた。 リネンにドレープを施し君の体に合うよう巻き付け留縫を終えた白いドレスは、きみの白肌をより輝かせているようだ。この時ばかりは胸の虚ろも照れて隠れてしまっただろうか。 括らずに三つ編みをしてからゆるくピンでまとめたアップの黒髪には、レースのカーテン生地で作ったコサージュを飾った。 完全に自分好みの「形」を押しつけてしまってはいないだろうか。目を開けたきみの反応を待つ。すこしどきまぎとしている] (120) 2022/08/18(Thu) 10:15:57 |
【置】 千早 結[僕はといえば購買で手に入れた白いシャツと、 皺の寄らなくなった黒いスラックスという 傍目にみればウエイターのような姿なのだけれど] ・・・どうかな、いや、ごめん、 先に言っちゃう。ものすごくきれいだ [やっぱり堪えきれなくなって、 ぼくはふにゃりと破顔してしまった]* (L13) 2022/08/18(Thu) 10:18:38 公開: 2022/08/18(Thu) 10:20:00 |
【人】 空虚 タチバナ[「おはよう」と挨拶を交わし、朝が来る。 結がふたつのカップに飲み物を入れてくれる。 最初は三つだった選択肢も、 備えつけだけでなく、購買の物がいくつか増えた。 コーヒーのことが多かったけれど、 空が暗く暑い夏は冷たいオレンジジュースにしたり、 入道雲の広がる乾いた秋は紅茶を選んでみたり、 眠れない長い夜の後にはホットミルクを準備したり、 眠らない夜を求めた日はただの水を交わしたり。 最初の頃はずっと同じ物を望んだけれど、 味に鈍い私でも炭酸が楽しめると分かってからは、 ごく稀にこちらから誘うこともあった。 別々になんてしませんとも。やです。 だって彼の感じたことのすべてが欲しいんだもの。 だからと言って彼に無理強いすることはしない。 一方が支配するのではなく、互いが望むまま、 話し合うことができるのだから>>87。] (122) 2022/08/18(Thu) 21:12:07 |
【置】 空虚 タチバナ[締め切った窓の外で雪が降っている。 遠くから聞こえるうぐいすの声、 子どもたちの笑い声、 聞き馴染んだ曲を奏でる歌声も。 重い雲の隙間からは柔らかな陽光が降り注ぎ、 霞んだ星空を覗かせていた。 季節が混じって歪んで、時間が戻って捩じられて。 私たちの願いが二人の世界を描いていく。] (L14) 2022/08/18(Thu) 21:14:13 公開: 2022/08/18(Thu) 21:15:00 |
【人】 空虚 タチバナ[日記を書き終われば、暖房をつけて一緒に眠った。 睡眠が必要なのは彼だけだったけれど、 冷たくて、寝返りの邪魔もしてしまうけれど、 それでも私は彼の傍を離れない。 彼の寝息と一緒に心音を確かめるのが好きだった。 時折解け、また抱きしめてくれる腕が欲しかった。 眠らない情熱的な夜も、眠る静かな夜も、 彼のすべてが私に与えられる幸福を享受した。 実際そうなのか私が抱く夢なのか分からないけれど、 彼の鼓動は日に日に弱くなっていくようだった。 時折私の肌へ彼の体温が移るような気もした。] (125) 2022/08/18(Thu) 21:15:13 |
【人】 空虚 タチバナ[少しずつ、私の死が彼にのしかかっていく。 代わりに彼の抱えた病は鳴りを潜めていたはずだ。 現世から解放された時間は正しいものではないし、 私以外が彼を蝕むのを許すはずがないからだ。 具合が悪そうな様子はないはずだから、 彼の身体が弱っているという訳ではないと思う。 本当は私も眠ってしまい、夢を見ているだけかも。] (127) 2022/08/18(Thu) 21:16:19 |
【人】 空虚 タチバナ[手先の器用な彼は料理も上手にできるようだった。 あるいは、半年間の成果かもしれない。 味見のできない私は彼の隣でお手伝いをする。 彼ほどではないけれど、多少は成長したと思う。 その結果の料理が皿に乗り、湯気を立てている。 ワインクーラー代わりのパスタ鍋は少々大きく、 ラベルを剥がしたペットボトルの白い頭だけが覗き、 プラスチックの身体を悠々と氷の海に 半分浸していることが容易に想像ついた。] ……今日、結の誕生日だよ? [何よりも違うのは私自身だろう。 景色からもっと近い場所へ視線を戻すと、 主役より着飾った自分の姿が見えた。 普段パジャマの袖で隠れている白い腕は露わに。 反対に胸元は彼が与えた白で覆われている。 腕を持ち上げて頭を触れば、 三つ編みの凹凸が指の腹を擽った。] (130) 2022/08/18(Thu) 21:19:27 |
【人】 千早 結──別の世界の話── [とある地方の美術館で、とある画家の個展が開かれていた。チケットやポスターに書かれている肩書きは現代アーティスト、ジャンルはインスタレーションとなっている。数ヶ月をかけてさまざまな地域の美術館で開催されている近年注目を浴び始めた日本新鋭アーティストの一人だった。 >>32芸術大学やデザイン専門学校短期大学の学生たちも多く足を運んでいただろうか。毎度会場にアーティスト本人が赴くことのない規模の個展なのだが、この年の開催は少し変わっていたという。 それは会場のあるひと区画にだけ、彼女の作品ではない無名の抽象画家の作品が飾られている事だった。作品の展示名も作者名すらない油絵が数点、そして特に目を引く中央に飾られた一点は「未完成」のままであった。 余談だがどの美術雑誌のインタビューに於いても、この作品類については個展の主催者ならびにアーティスト本人ですら、ノーコメントを貫いたという] (134) 2022/08/18(Thu) 21:29:39 |
【人】 四谷 隆史― 後日:とあるひのふたり ― [1年に一度、俺は光樹に我儘を1つ言っている 傍に居たいとか、ぎゅっとしてとか そういったものを含めればいつも我儘だろうけれど、 そこは目こぼしして欲しい 1年に一度。貴方と出会った日 その日は俺の生まれなかった子供の、命日 その日に行くお墓参りに、大事な貴方に ついてきてほしいのだと、願う 本日はその予定に1つ、追加で美術館に寄ることを 願うのには少し貴方に驚かれたかもしれない どうしても見てほしいものがあったんだ。 って、言って 美術館に持っていくには不釣り合いの 造花とお水の入ったペットボトル それらを持って2人でやってきた個展>>134 見てほしいものは、その作者のものではなく 一区画にある、中央の絵である] (136) 2022/08/18(Thu) 22:00:22 |
【人】 四谷 隆史 ……これ、返そうかなって思って。 [同じ”チハヤ”なのか、別のチハヤなのかはわからないけど 若しかしたらあの日探した”チハヤ”さんに関りのある人かもしれないから アーティストにか、それとも個展の開催者にか。 あの日拾ったスマートフォンを渡そうと思って。 その時に世話になったお礼と それからとある廃墟にて途中ではぐれてしまって未だ――…… といったことを話せたらな、と思う できなければ、関係者の方にこれをと、預けようとするだろう。] (137) 2022/08/18(Thu) 22:00:38 |
【人】 四谷 隆史[それがもし、できたなら。 俺は君の指に己の指を絡めて 行こっか、って微笑むのだ ――今日は我が子の命日であり そして世界で一番大事なあなたに、出会った日**] (138) 2022/08/18(Thu) 22:00:54 |
【人】 千早 結[少しずつ、ぼく生がきみの虚を埋めていく 代わりにきみの抱えた過去はその存在を失って行くだろう 死を選んだ行為がやむ得ないものであったとして、それがきみの中の正しい行いであったとしても。それでもきみを縛った過去そのものはゆるすつもりもない。ぼくはきみの虚を埋めて過去を消す きみの伸ばす掌が死を誘う希望なのだとしても。ぼくの心臓はきみの虚を消し去るまでは止まることはない>>127 ぼくの遠ざかる心音はきみの死に近づいていくバージンロードのようなものなのだ 生と死が二人を分かつなんて誰が決めた? 生と死こそがぼくらを繋げる絆になるのだ>>128] (139) 2022/08/18(Thu) 23:12:42 |
【置】 千早 結ありがとう、かれん 生まれて、そしてきみに会えて、よかった ぼくとずっと、ずっと一緒にいてください (L16) 2022/08/18(Thu) 23:18:58 公開: 2022/08/18(Thu) 23:20:00 |
【人】 千早 結[購買にあった雑誌などを見て二人で作った食事が並ぶテーブルへ、君の手を引きエスコートをする。 向き合う形で席に着き、スパークリングの赤ワイン風炭酸飲料 (中身はファン○グレープ) を注ぐグラスを渡すふりをしてきみが差し出す手をとれば 乾杯の前に少し静止して。ぼくはポケットから取り出した箱もない質素なリングをきみの指に滑らせるだろう] (142) 2022/08/18(Thu) 23:24:12 |
【置】 千早 結不恰好でごめんね、 きみの誕生日に間に合わなくって・・・ その、鋳金とかは出来なくて ほんと、おもちゃみたいだけど─── [まち針を曲げてリングを模した。縫い糸にビーズを通し、花のようなリングトップをあしらった やめる時も、すこやかなる時も、生と死を超えても、永遠を誓い合うためのもの]* (L17) 2022/08/18(Thu) 23:28:13 公開: 2022/08/18(Thu) 23:25:00 |
【人】 XX タチバナ― 0年12月24日 ― [死に近づこうとも決して消えることのない命>>139が ゆらめき、瞬き、微笑む。 ふと何かに気づいた様子で目の前の彼を見上げた。] また……伸びたね。 [物も、場所も、私も。 ここに在るものはすべて解放されているのに、 彼の心音だけが未だ正しい時を刻んでいる。 己の目覚めだけが「刻」を示す中で、 彼は狂うことなく、順応すらしてみせて 今、ここに在り続けていた。 彼が元来持っていた思考>>86が この地に会っていたからなのか、 吞み込まれたことで少しずつ変異したのか。 彼が傍にいれば理由なんて何でもいいけれど、 私の存在が意味になればいいと思う。] (148) 2022/08/19(Fri) 0:25:15 |
【人】 XX タチバナもちょっと切っておけばよかった? [過去は影になった。 彼にとっての己の価値を見誤ることはないし、 彼の好意も素直に受け止められる。照れるけど。 だから彼へ伸ばした手が拒まれることはありえない。 躊躇も怯えもなく前髪に振れ、毛先を揺らす。 少しずつ、結が私を埋め尽くしていく。 欠片の誇張もなく、彼だけのものになっていく。] (149) 2022/08/19(Fri) 0:25:27 |
【人】 XX タチバナ[しっとりと肌を滑る空気が彼の声>>141で霧散した。 注いだ黒は材質まで再現することはできず、 重さも感じさせないまま上着の形で停滞している。] ふふ……あは、 主役はお姫さまだったの? [珍しくくすくすと声を漏らしながら笑ってから、 彼に心からの祝福を贈り、願いを受ける>>L16。] いるんだよ。 ずっと、一緒にいるの。 [彼の差し出してくれた手を取りながら返事をする。 XXの言葉というには陰湿で、 誓いよりも呪いに近い響きを有していた。 この場に似つかわしくない温度を持って、 彼がくれた白を纏い、光の下、花のように笑う。]* (150) 2022/08/19(Fri) 0:26:04 |
【人】 XX タチバナ[花が咲いたのはどの指だっただろう。 彼が触れたことのない場所などないに等しいから いずれの指であってもサイズはぴったりだろう。] ……。 [一瞬、言葉を忘れた。 初めて会った時のように何も返せなかった。 ただまじまじと手元を見つめ、 驚いた表情を隠さずに彼の方を向き直す。] …………いつ、作ったの? [最初に出たのはそんな気の利かない言葉だった。 実際、彼の傍を離れることはほどんどない。 それなのに気づかなかった。隠されていた。 彼に関して知らないことがあった。 不満が炭酸の泡のように、ふつりと浮いて弾ける。 けれど、それは心地よい刺激だった。 足りないことがもどかしくて、新しい彼がXXしくて、 何より彼が与えてくれたものすべてが嬉しかった。] (152) 2022/08/19(Fri) 0:26:48 |
【人】 XX タチバナううん……っ、ううん、 いいの。 これがいいの。これしかやだ。 [おもちゃみたいなんて言う彼に慌てて首を振った。 指輪を嵌めた手を抱きしめ、胸元に仕舞う。 押し当てた手の甲が布の向こうにある穴を感じた。] ……うれしい。すごくうれしい。 ありがとう結。ずっと大切にする。 [この穴に広がる感情を、 どうやったら言葉で伝えきれるだろう。 口から出た言葉はありきたりな物ばかりで、 音の不自由さにもどかしさを覚える。 うっとりと手元を見つめた。 細い何かを曲げて作ったのだろうか。 それなのに指先に何かが引っかかる感じはなく、 丁寧に作られたであろうことは予想できた。 彼から与えられた物が私に傷をつけても、 それもまた悦びでしかないのだけれど。 今は何よりももどかしさが勝って、 指輪を贈ってくれた彼の手を捕えようとする。] (153) 2022/08/19(Fri) 0:27:16 |
【置】 XX タチバナ[――"結"ばれたのだと思った。 生と死を超えて、刻さえも制して、 あなたとわたしが永遠である証だと信じられた。] (L18) 2022/08/19(Fri) 0:27:58 公開: 2022/08/19(Fri) 0:30:00 |
【人】 XX タチバナ……わたしは、何をあげられる? [邪気を感じさせない穏やかな声で尋ねる。] 私には、私しかないの。 でも私はもう全部結のものだから……。 [そう、プレゼント。誕生日には必要な物。 随分と遠ざかっていたせいで思いつかなかった。 相手の目を盗んで準備する器用さもなく、 彼を捕らえた手も反対の手も空っぽだ。 だって、元々全部あげてるし。 だって、結が寝ている時も離れたくないし。 そんな言い訳が頭の中を巡る。] 教えて、結。 [だから、今、ここで。彼の願いを求めた。]* (154) 2022/08/19(Fri) 0:28:10 |
【人】 千早 結わ・・・よかった・・・ぁ、 作ったのはね、髪飾りを縫ってて、 ほら、何度か途中トイレに行った時 へへ、隠しててごめんねぇ [一瞬、ふつふつと漏れるきみの「本音」が先に出たことによりあまりのかわいさに唇が下弦月のように歪みそうになる。本能的にここで笑ってはいけないと自制を取り留めた >>152 離れている時間がどこにあったのか。 それはコサージュを作りながらいくつかのまち針を袖につけていた時。鋏はきみの目に触れないようにしたくて、席を立つ時には机に置くか背側のポケットに差し込んでいた。ビーズや糸も同じ要領で。 二人の生活の中、僅かな間だけ離れ離れになる場所と言えばトイレくらいだっただろう。一緒に入りたいと言われれば断る事はなかったと思うけれど、ようをたす時だけは彼女なりに気を遣ってくれていたのかもしれない。 それでも少し長居をする時は、お腹の調子がわるいのかなぁ、などと時間を引き伸ばしていた事は素直に謝った。 それ以上にぼくはきみの素直な感情が愛しくって、笑みの残りをへらりと隠せず漏らしてしまった] (155) 2022/08/19(Fri) 1:43:09 |
【人】 千早 結[きみの左手の薬指に通したシンプルなリング。 プラチナやゴールドでもなければシルバーですらない。なんだか結婚指輪として贈るにはもっと出来の良いものを時間をかけて作る方がいいのかなとも思ったのだが きみの喜ぶ顔がみたくて、そして誕生日のプレゼントを渡してなかった事に気づいて勢いで作ってしまったのだけれど─── そんなぼくの杞憂すら吹き飛んでしまうくらい、きみは大切な宝物を守る子供のように、無邪気に、素直に世論でくれる>>153 いやいやと首を振り、宝物を隠そうとするような仕草がひどくかわいくって、他のものになど変え難いと必死に訴えるような声音が愛しい。 一生懸命に気持ちを返してくれようとするその心に救われるし、うっとりと手元を見つめる熱をたたえた瞳には、ぼくの胸こそ熱くなる] (156) 2022/08/19(Fri) 1:44:38 |
【人】 千早 結──少し先の話── [いつかきみと名前の話をしただろうか>>1:140>>1:141 どんな漢字を書くの?という素朴な疑問で始まったから、傷を思い返すものでなければ良かったのだけれど、 もし虚を広げてしまうような事になれば、話を聞いてより深く慈しむ事になったかもしれない。でもぼくがあまりきみの過去を訪ねないのにも理由があるんだ。 それを聞いてしまうと純粋にきみの虚が深くなる気がしたから。それに何よりぼくがきみの過去を許せなかったり、嫉妬してしまったりしてものすごく怒ってしまう気もしたから。二人して怨霊化してしまうと過去ばかり見てしまうから] (159) 2022/08/19(Fri) 1:58:10 |
【人】 千早 結[きみにはぼくだけを見てほしいから、 ぼくは見ないふりをする。 だってそれよりも大切な事があるでしょう?きみの良いところ、きみのかわいいところ、きみの美しいところ、きみの弱いところや強いところ、もっともっと、数えきれない程。 ぼくは過ぎ去ったきみの過去のことより、今を生きるきみの事が知りたかった。 だからといって、きみを「死んでしまった」思念の残りのように捉えるつもりもない。 だからぼくはきみが眠らなくても、疲れなくても、きみの虚を埋めるためにぼくの生を与え続けるんだ。 きみとぼくの虚を埋めて行くように] (160) 2022/08/19(Fri) 1:59:06 |
【人】 千早 結花、に蓮、かぁ、 逆さにすると神様の花になるね 極楽浄土・・・天国を象徴する花とも言われる [蓮華や睡蓮といった同様の花を挙げたり、蓮には無駄になるところが無いんだよ、などと蘊蓄を話して] ぼくは特に香りが好きだな ほのかに爽やかで優しくって でも、蓮の花の香りを確認するのは 大変なんだ 実はぼくもロータスフラワーっていう フレグランスしか知らないんだけど [何せ深い池、しかも根は泥の中に深く張り、花まで近づき香りを直接確かめるのは大変だと笑って。 そして、隣に座るきみの首筋に鼻先を寄せる] (161) 2022/08/19(Fri) 2:00:19 |
【人】 千早 結ふふ・・・でも、直接香る・・・ 甘くて、優しくて、涼やかで 花開く時にはふわりと綻ぶんだ きみにぴったりの名前だと思う [きみの名前の由来は知らないけれど ぼくの「花蓮」なのだと知らしめるように うなじのラインに沿って口付けをした] かれん、ずっと、 ぼくにとっての、天獄でいてね ぼくはきみを離さないから (162) 2022/08/19(Fri) 2:01:13 |
【人】 千早 結[>>150いつ何時もきみが離れる事はない、それを知りつつ何度も確かめる。きっとこの先何度も何度も、それは二人が満ち足りる日が来ても確かめ続けるだろう。ぼくはきみが思うより、ずっとずっと貪欲で強欲だから。ぼくが満ち足りるまではきっと永遠に確かめ続けるのだ。 >>158あの日お願いした、 何度聞いても、永遠に、「離れないで」と願う言葉に 「離れないよ」と返してもらうという約束 きみは些細なことと納得しなかったかもしれないけれど。 ぼくにとっては儀式めいたものなのだから。 因みにぼくの名前の意味は ばらばらであったものをひとつにする、 という意味なのだけれど、 言葉にする必要はないかもしれない] (163) 2022/08/19(Fri) 2:05:06 |
【置】 千早 結退院の日なんだよ、きっと 病院を出たら、二人で暮らす部屋を借りよう [きみのやわらかな手を握る それともぼくの手をきみが握っているのだろうか ベッドに並んで、きみの髪を撫でる きみの胸の虚は閉じ切っているだろうか いよいよぼくのからだも動かなくなっている いや動いてはいるはずなのだが もうなにも見えないのだ 幸せに満ち足りた今は 喜びで溢れる涙が視界を奪うから 衣類をかけるクローゼットの中には 膨大な数のカレンダーが並んでいた] こんな時に変な事を言うけれど 死後の世界なんてぼくはないと思うんだ (L20) 2022/08/19(Fri) 3:09:27 公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00 |
【置】 千早 結[きみにもらったたくさんの呪は ぼくの望みを余すことなく叶えてくれた ああ本当に満ち足りている 深い深い眠りにつくような波にもう抗えそうにない 最後にひとつだけこの世界では叶わぬ願いを 本当に馬鹿げた夢かもしれないけれど、 笑わないで聞いてほしいときみに告げた] だから、どうか、 いつかまた、かこもいまも忘れてしまった いつかの世界があるとするなら 生まれ変わることがあるとするなら どうか、また、そばにいて欲しい かれん、必ず、きみを見つけるから (L21) 2022/08/19(Fri) 3:10:16 公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00 |
【置】 千早 結かれん、愛してる 大好き、ぼくのかれん [例えきみが、ぼくが、 また出会ういつかの世界で、さきに死んでしまっていても かならずきみを見つけて迎えに行くよ、と微笑んだ 握った掌は二人の温度で溶けあっていくだろう 満たされている。本当にありがとう、と言葉を残して] ──*うばたまの夜のまぼろし夢ならば 昼見し影を何といふらむ*── (L22) 2022/08/19(Fri) 3:14:48 公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00 |
【人】 XX タチバナ[名前の続きを書く時、ふと左手が目に入った。 あれからずっとつけたままの指輪は、 次第に体の一部であるかのように馴染んだ。 その……いっぱい動く時はなくさないよう外すけど、 指が寂しくてそわそわするくらいだ。 シンプルなシルバーリング。 頂点には小さな花が咲いていた>>L17。] 花に……蓮≠ナ、かれん。 ……が、いい。 [いつかに似た言い回し。>>47 彼は黙って受け入れてくれるだろうから>>62、 自ら「くさかんむり」を書いた部分を指で擦る。 指先にインクなんてつけてないから、 擦ったところで彼の掌が赤くなるだけだ。] (168) 2022/08/19(Fri) 3:21:36 |
【人】 XX タチバナ本当はこっち……でも。 いっぱいじゃなくて、ひとつがいい。 …………あなただけの花になりたい の。 [だから、私は名前を芽吹かせる。 あなたの前で蕾を赤く染めていく。] (169) 2022/08/19(Fri) 3:22:20 |
【人】 XX タチバナ[これは余談なのだが。 「私も結に指輪をあげたい」と相談し、 本人に習いながら指輪作りに励む未来があるはずだ。 きっと彼の物より歪になってしまうけれど、 何らかの意思が働いているのか 彼の指から勝手に離れることのない銀色が やがて彼の左手薬指を彩ってくれるだろう。] (172) 2022/08/19(Fri) 3:23:57 |
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