大守 威優は、メモを貼った。 (a5) 2023/08/10(Thu) 22:33:54 |
【人】 田臥 志麻[引っ越しを終えて一緒に暮らし始めてた後も、 借りたままのマンションは、時々、 荷物を引き取りにいったり掃除にと戻ることもあった。 いずれは弟が使いたいという話も上がっている。 目指している大学からは 少し距離があるんじゃないかと聞いてみたが、 どうやら、兄が暮らしていたという点が 弟いわく気に入っているらしい。 思った以上に懐いているな、と実感しつつ、 使うならば春先までは維持しておくべきだろうが、 その間にも着々と転職への準備は進んでいる。 週末は時間が取れる分、試験勉強に費やしている。 時々威優も家庭教師を引き受けてくれていた。 その話をすれば、弟も是非して欲しいと、 名乗りを上げたが返事は威優に委ねた。 もし彼が引き受けたのなら、 タワーマンションに慄く莉久の姿が見られるだろう。] (72) 2023/08/11(Fri) 2:38:40 |
【人】 田臥 志麻[弟と威優が仲良くなるのは吝かではない。 が、 ただでさえ威優も多忙であるのに 受験生の面倒まで見てくれとは言い難い上に、 その時間を自分に使って欲しい、 ]というわがままは、兄の建前上言えないので。 (73) 2023/08/11(Fri) 2:39:10 |
【人】 田臥 志麻[涙を堪えて挨拶を終えた後、 ワインでほろ酔いになった父の面倒を見ていれば、 威優はキッチンで母と仲良くやっているようだった。 キッチンでの会話はリビングには届くことは なかったが、ハンバーグを褒めていたので その感想などを伝えていたのかも知れない。 酒のほうはうわばみである志麻は、 ワイン一本ではまだ飲み足りない気分で居たが、 手土産を自分たちで空けきってしまうのも どうかと思い、量は控えめにして弟相手に ソーシャルゲームの手伝いをしていた。 『… 玉ねぎと パン粉を増や して入れて……、』途切れ途切れに母親と威優の声が聞こえる。 つれない息子よりも聞き上手な、 娘(?)婿のほうが話が弾むのだろう。] (74) 2023/08/11(Fri) 2:41:23 |
【人】 田臥 志麻[早々に家族の片鱗が垣間見れたような気がして、 思わず目を細める。 彼らが話している食卓の脇には、 いくつかの調味料が並べられていた。 目玉焼きには醤油派の弟と母、塩派の父。 ソース派である志麻の分も、今でも置かれている。**] (75) 2023/08/11(Fri) 2:42:30 |
田臥 志麻は、メモを貼った。 (a6) 2023/08/11(Fri) 2:55:06 |
【人】 大守 威優[挨拶の時に教わったチーズハンバーグのレシピは まだ実践に移せていない。 志麻の誕生日が近いならと思ったが 残念ながら己と同じ4月生まれらしい。 そこまでは待てないので もし時間が取れるならクリスマスだなと 密かに計画を練っている。 その頃にはもう少しレパートリーも増えているだろうし 沢山作ったハンバーグを翌朝に 目玉焼きとパイナップルの輪切りと一緒にロコモコ丼に するのも楽しそうだ。 卵にはケチャップ派の己だが、ソース派の志麻と合わせれば ロコモコ丼にはちょうど良い味付けになると思っている。] (76) 2023/08/11(Fri) 20:06:20 |
【人】 大守 威優[志麻の試験勉強は順調で、地頭の良さが伺える。 番を得たことで身体のバイオリズムが整ったのか ヒート休暇で長らく伏せることもないので 勉強にも身が入るようだ。 家庭教師の話になった時、受験生の弟にも打診された。 それに関しては条件付きでOKを出している。] (77) 2023/08/11(Fri) 20:06:35 |
【人】 大守 威優[一つは、夜遅くは危ないので客間に泊まっていくこと。 必然的に翌日が休みの日だけ家庭教師を請け負うことになる。 もう一つは、己が帰る時間までに1時間、 家政婦から家事を教わること。 志麻が使っていた部屋で一人暮らしをするならば、 一人で暮らせる力が必要となる。 買い物、料理、洗濯、掃除、 彼がもしこの先伴侶を得て、その伴侶が家事が得意な人であっても やらなくて良いということはないだろうし 覚えておいて損はないだろう。 家政婦には新しい仕事として給与を上乗せし、 一緒に料理や掃除をすることを彼の給料として 家庭教師代と相殺することにした。 ――弟から「キス」を代金として貰う訳にはいかないので。] (78) 2023/08/11(Fri) 20:06:46 |
【人】 大守 威優[客間は階が違うし、寝室のある最上階には入れない。 家庭教師の後、寝る前の時間は 兄の方が寂しくないように、たっぷり愛を囁くようにしている。*] (79) 2023/08/11(Fri) 20:07:14 |
【人】 田臥 志麻[試験勉強はそれほど苦ではなかった。 暗記モノであれば学生の頃の勉強法が今でも使える。 仕事以外で机に向き合うことなど、 大学を最後になかったけれど、案外。 そういった作業は好ましい方だと気づいた。 体調が物を言うのであれば、 威優との暮らしが心身ともに安定を齎しているのだろう。 弟の家庭教師を引き受けた威優の条件から、 ときどき弟が訪れるようになった。 月に一度、二度ぐらいの割合で。 威優が居なければこの広い家を持て余してしまうので、 客が来るのは嬉しくもあり、弟の顔も見れる。 実家に戻らずに弟にも飯を食わせることが出来るので 一石二鳥でもあった。] (80) 2023/08/11(Fri) 21:30:27 |
【人】 田臥 志麻[家事を覚えることを条件の一つにした威優のお陰で、 弟は実家でも少しずつ手伝いを始めているらしい。 買い物って意外と頭使うんだね。 という感想に笑いながら、成長していく姿を 見られるのは微笑ましい。 ハザマさんとも仲良くしているらしく、 弟の人懐っこいところは見習うべきかと思う。 四苦八苦しながらも、まだ慣れない家事のいろはを 覚えていく弟の傍らで様子を見守り、 威優が帰ってきたら「おかえり」と迎える。 二人だけで穏やかに睦まじく過ごす夜もいいけれど、 ときにはこんな騒がしい夜も楽しく。] (81) 2023/08/11(Fri) 21:31:09 |
【人】 田臥 志麻[……だけど、弟が寝静まった後。 たっぷりと愛されて散々啼かされた翌日に 朗らかな弟と顔を合わせるのはさすがに恥ずかしい。 フロアが違うとは言え、声が聞こえないかと ひやひやする反面、 その日は妙に盛り上がってしまうからタチが悪い。*] (82) 2023/08/11(Fri) 21:31:42 |
【人】 大守 威優[防音は完璧だし、万が一にも志麻の喘ぎを含めた 情事の気配が弟に知られることはないけれど、 「悪いお兄ちゃんだな」とか 「朝にお兄ちゃんの顔に戻れる?」とか 煽るようなことを言うと 志麻が殊更感じ入るので、今後も止められないだろう。 翌朝寝不足の顔をした兄を見て 弟が何を思っているかは定かではない。*] (83) 2023/08/11(Fri) 22:35:18 |
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