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人狼物語 三日月国


84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】

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視点:


【人】 学徒 蝶間

「『月日は 百代の過客にして 行きかふ人もまた旅人なり』」

即ちそう、然もありなん。
ゆるりと指先が紙を捲り、つらつらと口先だけが偉人の言の葉を舞い散らす。

「故合ってだったのでしょう。喜ぶべきか、悲しむべきか」

如何ともし難き、と学徒は説く。

「……或いはつとに、つぶさに決まっていた事なのかもしれませんね」

其れが天命か、作為的か。
つらつら、と。淡々とした学徒の声が空音を揺らす。

「さて、今更乍ら皆々様は今はお変わり様子で。
 ……嗚呼、いえ、他意など御座いません。つづがなく、何事も無く祭事が終われば良いと願う」

「小生は小さき故、細やかな事しか考えません故」
(15) 2021/07/21(Wed) 2:41:55

【人】 学徒 蝶間

「─────。」

「『空鏡、天道に至らず』」

即ち月は、太陽に勝る事は無い。
如何様に舞おうが其れが"最初"に認められる事など無かったのだ。
敢えて其れを凛とした声音で読んだ。
ゆるりと、何事も無く紙を捲る。
(17) 2021/07/21(Wed) 2:53:37

【人】 学徒 蝶間

「『花明かりを坐視せしめば、薄紙を剥がされのたうつのみ』」

まさしく咲き誇るは草鳥頭。
祭事の華やかさとは、まさしくそうであると学徒は読んだ。
のたうつべくして、誰もが素知らぬ薄紙(くるしみ)と宣わり、自らの手元の薄紙をまた一枚、と捲った。

「……さて、誰も彼も思う所があるようですがね。
 小生は字は読めても、心髄は読み解けない」

むべらるかな。はらりと、一枚また捲る。

「何であれ、祭事が終わるまでに"悔恨"は残さぬように過ごすべきだとは思いますね。
 ……まぁ、其れほどまでに素直な御人が集まっているとは思えませんが」
(67) 2021/07/22(Thu) 19:23:49

【人】 学徒 蝶間

ぺらり、また一枚紙が捲れる。

「何故に思い馳せるかは、小生にはわかりかねる」

「ある者は扇情煽られるか、ある者は強情さ故か。
 祭事の華やかさにうつつを抜かすのも、其れも良しでしょう」

優風が黒糸をかき乱し、また紙は捲れる。

「然れど、故に
"本性"
は隠せない」

「故に、人である」

学徒の吐息は、蚊遣火の紫煙を霧散させる。
(70) 2021/07/22(Thu) 20:40:53

【人】 学徒 蝶間

「また今日も刻が過ぎる。また誰かが選ばれる。
 座視も結構。然るに、本質が単純な事を皆理解しているからだろう」

どれだけ目を反らそうと、否が応でも理解する時が来る。
学徒は其れを知っている。其の言葉は、小火を燻ぶらせる凩也。

「隣人か、友か、或いは小生か。……まぁ、誰が選ばれてもおかしくはない」

僅かに学徒の口角がつり上がった。
(72) 2021/07/22(Thu) 20:47:37

【人】 学徒 蝶間

「────それでは皆様、お為ごかしは程々に。また"明日"」

ぱたん、本は閉じられた。
(73) 2021/07/22(Thu) 20:48:38