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人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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視点:


【人】 世良健人

周囲は騒然としていた。
動物たちに悪気も害もなくとも、人間はそうはわからない。
パニックを起こした生徒が刺激したり自治的に対処しようとして殴りかかったり、
或いはそんなつもりはなくても毒を吐く動物だったり、
そんな渦中から逃げ出そうとしてただ単純に転んだり、階段から落ちたり。

「一年坊! 場所だけ教えてくれ。順次向かう、動かさなくていい」

保健室に自力でいけない生徒たちをまわって、傷を塞いでまわった。
幸いに命に関わるような大怪我の生徒はいないらしかった。
それでも、痛い痛いと叫ぶまだ未熟な子どもたちの苦痛を全部取り去ることは出来ない。
迷走神経反射によるショックで、先生を呼ばざるを得ない生徒もいた。

「……くそ。こんなん、何もしてやれないのと……」


応急処置的に手を尽くした生徒は、友達だったり生徒会や風紀の一年生、
サッカー部員なんかに肩を貸してもらってじゅんぐりに保健室に運んでもらった。
きっと午後に差し掛かるまでには、騒動の残滓もひそやかなものになるのだろう。けど。
(70) 2021/10/30(Sat) 14:20:05
世良健人は、さながら野戦病院のようだと思った。
(a50) 2021/10/30(Sat) 14:23:35

【人】 世良健人

「悪い、熊。助かる。
 外傷がなくてもパニックになってるやつはいるだろうから……」

檻の中の猛獣どころか、紐に繋がれた大型犬だって恐怖を覚えるものなのだ。
動物と触れ合う機会のほとんどない街で過ごす子どもたちが、
突然になんの拘束もない動物と正面切って向かい合うのがどんなことになるのか。
それは、想像に難くない。

「なんだって急に、今まで無かったことが起きんだよ。
 大事な時期なのに……これに掛けてるやつらも、いるのに」

それが裏で動く薬のせいだということは知らない、いや、眉唾だと思っていた。
けれども、"そう"ではないのだろうか。拳を固く握りしめる。
(78) 2021/10/30(Sat) 14:41:54

【人】 遅れて来た 世良健人

動物達は丁寧に接されればおとなしいように見えた。
つまりけしかけられたわけじゃない。彼らにとっても突然のことだったんじゃないか。
優しく安全な場所へと運ばれていく動物たちを見ると、そんな風に感じる。

「まあ、まだ朝の内だし平気。午後は談話室で寝よっかな。
 ……なんかさ、やっぱり最近変だよな。騒ぎがあるのはたまにあったけど」

ひとりまたひとりと日常に戻っていく。友人や知己が無事なら、不安は軽減される。
傷を治した生徒たちをこちらも送っていきながら、周りを見てみる。
大騒ぎということはないけれど、みな落ち着かない怯えを抱えているようだった。

「最近変わった話なんて、……椿屋の噂と、体育祭くらい」
(81) 2021/10/30(Sat) 16:09:42