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人狼物語 三日月国


141 【誰歓RP】bAroQueチップで遊ぶ村【花見】

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視点:


【人】 九朗

[子供たちの神楽が舞い終わり、社務所の一室で姪たちの着替えが終わるのを待つ間。
この時間帯は神楽を舞う少女たちの家族しか和室に入れないので、九朗はその入り口から室内を見渡し。
すっかり母親が板についた妹をちょいちょいと手招いた。

どうしたの?とやって来た妹の手を取り、先に座って待っていた一二三の隣に連れて行って並んで座る。
なんだ?と首をかしげる一二三の前で手に持っていた紙袋の中身をひとつ取り出し、大切なものを持つように触れた妹の指へ。]


 あぁ、よかった。
 ちゃんと入りましたね。


[妹の手、中指できらりと輝く大きな宝石。
それは祭りの出店でたまに見かける子供用のおもちゃの指輪だった。
しかも九朗が買ったのは、宝石の部分が色鮮やかな飴でできている女の子の夢が詰まったような指輪だ。>>2:14]
(3) 2022/04/16(Sat) 0:43:15

【人】 九朗

[あら、懐かしい。と表情を明るくする妹に、指輪のはまる右手を覗き込んだ一二三も同じような顔をする。]


 でしょう?
 偶然見かけたので…


[言いながら九朗は妹の中指に指輪を嵌めた手を再び紙袋へ戻し、鮮やかなオレンジ色の指輪を取り出して妹の人差し指へ嵌める。

中指に赤色。
人差し指にオレンジ色。
薬指に緑色を嵌めて、親指に黄色の飴がついた指輪を嵌める。
さらに水色のダイヤモンドリングキャンディーを取り出したところで、されるがままだった妹がちょっと待ってと九朗の手を止めた。]
(4) 2022/04/16(Sat) 0:44:12

【人】 九朗


 どうしたんです?


[きょとんとする九朗に、一二三も妹も呆れた顔をする。
ひとつやふたつなら兎も角、なんで五つもリングキャンディーが出てくるのかと交互に言い合えば。
五色目の指輪を妹の小指に嵌めながら、九朗もまた不思議そうな顔をする。]


 正しくは五つじゃなくて、五色ですよ。


[ほら、と言って、九朗はまだ中身の残っている袋の中身をふたりに見せた。
袋の中には妹の右手に嵌まる五色のリングキャンディーと同じものがもうワンセット。

まさかそれも全部指に嵌めるつもりかと問えば、えぇ、と九朗が肯定する。]
(5) 2022/04/16(Sat) 0:45:06

【人】 九朗


 昔言っていたでしょう?
 両手の指にリングキャンディを付けてみたいって。


[まじめな顔で昔の記憶を懐かしむ九朗に、一二三は腹を抱え、妹は結婚指輪以外の指輪が嵌まっていない左手を自分の胸元へ引き寄せて眦を吊り上げる。

一体いつの頃の話をしてるのよ!と。

言われてみれば、確かに妹が小さなころの話だったかもしれない。
あの時は九朗と一二三、ふたりの小遣いを合わせても妹の指に嵌めてやれるリングキャンディはひとつかふたつだった。

だから約束したのだ。
来年の祭りにはもっと小遣いを貯めておくから、と。
その約束をふと思い出したから、九朗は五色のリングキャンディーをふたつずつ買ってきたのだ。**]
(6) 2022/04/16(Sat) 0:45:19

【人】 九朗

[祭りの最終日。
神社で購入した飾り紐を白い兎の縫いぐるみの首に巻いて、蝶々結びにした後、一二三と二人で持ち主の子供へ返した。
少女は大変い喜んで、以前よりスムーズに動くようになった縫いぐるみを大事に抱え、兄に手を引かれ、お礼を言って頭を下げる家族とともに去っていった。]


 お金はともかく、
 お礼の品も断ってよかったんですか?


[九朗が隣の一二三に尋ねると、「ただのお節介だしな」と、春の日のように朗らかな顔をしている。
だが金品もお礼の品も受け取らなかった一二三の手には、兄から渡された木彫りの犬があった。
こういうものは気持ちでいいんだと言っているし、一二三本人が納得しているのだからそれでいいのだろう。]
(24) 2022/04/16(Sat) 18:36:42

【人】 九朗

[帰りに何か買って行くか。
そういえば貰い物のいいお酒があるんですが…。
じゃあつまみになる物買って帰らないとな。

そんなことを話しながら歩いていれば、前方から走る男の姿が見えた。>>15]


 おっと…


[あやうくぶつかり掛けたところを一二三に引かれ難を逃れたが。
走る男をさらに追って走る人を見かけて、九朗と一二三は意味ありげに視線を交わす。

そして追う方がふたりの前を通り過ぎる直前。
一二三はついと足先を伸ばして追う方の足に軽くひっかけた。]
(25) 2022/04/16(Sat) 18:37:04

【人】 九朗

[なにをしやがる、気をつけろと相手はドスを効かせてくるが、ひっかけた足がよほど痛かったのだろう。
今度は一二三の襟首に掴みかかりそうな様相だったが、九朗の肩に片腕乗せて持たれながら、悪ぃなと謝る一二三の足を見てギリリと奥歯を嚙み締めた。

根っからの悪人ではないのか。
それとも一二三の足元を見て思うところがあったのか。
盛大に舌打ちした後で気を付けろと吐き捨てて、逃げた男を追って再び走り去ってしまった。]


 ………一二三。


[間近にある顔をじとりと見れば、一二三は借りていた肩から距離を取って「なんだよ」と笑う。
それに溜息を吐いたのは九朗の方だ。]
(26) 2022/04/16(Sat) 18:37:24

【人】 九朗


 杖があるのに、なんでわざわざ足を使うんですか。


[一二三の足元へ九朗が視線を落とせば、やはり一二三はからりと笑う。
お前の作ったものが、あれくらいで壊れるわけないだろ?と。
むしろ壊れる心配なら杖か相手の足にしてやれと続ける一二三に。]


 壊れたって修理はしませんよ。


[九朗はいつもと立場が逆になっている気がしながら、つまみにできる総菜を売っている店の方へ足を向けた。*]
(27) 2022/04/16(Sat) 18:37:42

【人】 九朗

[「いつの話をしているの」>>6と威嚇する猫のようになる妹を、まぁまぁと軽くなだめて、微笑んで。
妹の左手にも手を伸ばし、右手と対になるよう紅色のリングキャンディを中指に嵌めようとする。
それを見た妹はダメよと九朗の手を振り払い、残りのリングキャンディが入った紙袋を掴むとパッと席を立った。
その素早い動きを、左右に座っていた男二人はただ目で追うだけ。
しいて言えば兄の方は、妹の挙動をまさしく猫のようだと思い。
同時に、澤邑のご隠居が抱えた子猫は可愛かったなとか、撫でさせて貰えばよかったなとか。
そんなことをとりとめとなく考えているうちに、三神家から嫁いだ末の妹は九朗の手が届かぬところまで距離を取っていた。

左手は結婚指輪があるから、これ以上は要らないわ。
残った指輪は神楽を舞った子たちに、優しい伯父さんからお土産だと言って渡してくるわと。

そんなことを言う妹は、それでも右手の五指を彩るリングキャンディを嫌がりはせず。
子供の頃の約束を今になって思い出した兄に、娘のような顔で「ありがとう」と言った。]
(34) 2022/04/16(Sat) 23:06:23

【人】 九朗


 どういたしまして。


[そう言って見送った九朗の手には、行き場を無くした紅色の飴。
一二三がどうするんだと横から問うので、要ります?と尋ね返す九朗。
それに一二三は「いらんいらん」と、猫の子を追い払うようにしっしと手をやるものだから、その手を掴んで無理やり押し付けた。

とはいえ元は子供用の玩具。
大人とはいえ妹の指には何事もなく収まったが、節くれだった一二三の指では第二関節よりも手前で止まってしまった。

なにをしやがると怖い顔で唸る一二三に飴を突き返される前にと、九朗の方もひらりとその場から席を立ち。]


 ほら。
 早く兎の縫いぐるみに似合う色紐を買いに行きましょう。


[祭りに来た本来の目的を、ようやく口にしたのだった。*]
(35) 2022/04/16(Sat) 23:06:34

【人】 九朗


 嗚呼、今年もいい桜でしたね。


[縁側で日本酒の満ちた猪口を傾けながら、九朗は夜の桜と浮かぶ月を見上げて酒気を含んだ吐息をほぅ…と吐いた。

その隣ではいい感じに酔いのまわった一二三が、ふたつの脚で軽く胡坐をかいていた。
嗚呼、いい桜だったと相槌を打てば、一二三の猪口にふわりと花弁が着地する。
それを粋だなんだと笑みを浮かべて、喉をそらしてぐいと煽った。]**
(36) 2022/04/16(Sat) 23:59:59