水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。 (a13) 2022/08/13(Sat) 21:25:21 |
【人】 勢喜 光樹[己は愚かだった。四谷に可哀相なことをした。 己は浅はかだった。四谷に気の毒なことをした。 "罪悪感"とは、こう言う事なのかもしれない] 四谷…………、悪かった。 [きっとこんな言葉じゃ、駄目なのだろう。 だがそれ以上の言葉が思いつかなくて。 お前の涙も。心も。言葉も………見つからない。 赦して欲しい訳じゃない。 ただお前に、そんな顔をさせてしまったことが 酷く心を搔き乱して仕方がなかった。 掌に出来た傷よりも、"痛い"と思った。] (57) 2022/08/13(Sat) 21:43:10 |
【人】 勢喜 光樹[生きる意味や理由とは。 最初から絶対に在るべきものではなく もしかしたら、これから出逢う誰かと 作っていくものなのかもしれない。] ………もう、そんな顔はさせないから。 [今度は両腕で、お前を抱き寄せよう。 生きていることを、強く感じて貰えるように。 俺が、お前と言う"光"を、手放さないように。 強く、強く────*] (59) 2022/08/13(Sat) 22:23:38 |
【人】 四谷 隆史セキさんが、謝ること、ない、けど でも、でも。 痛かった。セキさんが死ぬ、かもって 怖かった、怖かったよ…… [我儘な理由なのはわかっている 覚悟をもってこの廃病院に訪れたのだって それでも] (今度は、間違えてしまってはいけない) [――手繰り寄せたいのだ。 利己的であっても。あなたを喪う恐怖の方が ずっと。ずっと怖くて、痛い] (61) 2022/08/13(Sat) 22:28:39 |
【人】 四谷 隆史[抱き寄せられ、腕の中。 なら、セキさんの脈打つ鼓動は聞こえるだろうか ――よかった、生きてる。 どくどくって、言ってる。 それに安堵してやっぱり泣いてしまうのだから 俺の涙腺は多分水道のパッキンが壊れたみたいになっている それでも、よかったぁ、と安心して 漸く頬に血色が戻ってくる 貴方がこれから出会う誰かとも きっと縁が結ばれていく その中には俺より強く生きる理由を貴方に 与える人はいるかもしれないけど それでも最初に結んだこの縁を。生きてほしいと願った自分を 忘れないでいてほしいな、と思ってる できれば手放さないでほしいなぁとも。 それくらいには俺は、 我儘なのであった*] (62) 2022/08/13(Sat) 22:33:54 |
【人】 空虚 タチバナ[痛くて、苦しくて、どうにかなりそうだった。 生者を死へ誘う程の強く暗い感情が、 今日ばかりは自分すら傷つけるように荒れ狂う。 生者の目を多く見てしまったから? 注いだ痛みを他人事だと思えなかったから? それとも異界化の影響だろうか。 彼女の口にした救いは、生者だけに与えられるのか。 いや、一度両手に抱えてしまったからだろうか。 少しでも、欲しいと思ってしまった命を。] (63) 2022/08/13(Sat) 22:35:25 |
【人】 空虚 タチバナ……どうして、ここにいるの。 [耐えきれない感覚によろめき、蹲っていたせいか、 結>>43が近づいていることに気づかなかった。 髪の隙間から瞳を覗かせ、ずろりと相手を見る。 尋ねた声は背中と同じく、か細く震えていた。 彼に肩を支えられるまま手を引かれ、立ち上がる。 得た質量を支えきれず、 彼へよりかかるように身体が傾いだ。] ぁ……、 [あたたかい。 死んだ者にはないぬくもりが触れた場所から広がる。 決して熱が移る訳ではないけれど、 己を苛んでいた痛みが和らいだ気がして 身を離そうとした意思も忘れ、身を任せる。 彼は、寄り添うことを許してくれるだろうか。 拒まれない限りはそのままの体勢で、 彼の言葉と心音に耳を傾けるつもりだ。] (64) 2022/08/13(Sat) 22:35:48 |
【人】 空虚 タチバナ[彼の提案はそう長くなかった。 けれど私より雄弁で、私よりずっとまっすぐだった。 人の言葉をなぞる悪戯にはじとりと視線を向けたが、 おぞましさよりも拗ねたような色が宿る。 最初からこちらを怖れもしなかった彼にとっては、 何の牽制にもならないだろう。] なんで……、 [また彼に理由を尋ねようとして、口を噤んだ。 「あなたには他にも幸せがあるのに」なんて、 傲慢にも過ぎる言葉だったからだ。 私の地獄が世間にとって甘えであるように、 私の思う彼の幸せも、彼には空虚なんだろう。 それを贅沢だとは思わない。 正しい選択ではないのかもしれないけれど、 正しさが幸福を保証しないことは ずっと前から分かっていたのだから。] (65) 2022/08/13(Sat) 22:36:10 |
【人】 空虚 タチバナ[彼が私の名前を呼ぶ。 そう長く離れていた訳でもないのに、 頭の中で繰り返していた声>>32よりも鮮明な響きが 澱んだ何かを流してくれるようだった。 髪の先に縋っていた闇>>21がほどけていく。] ……結、むすぶ、 むすぶ? [存在を確かめるように空いている方の手を伸ばす。 色に浸る時よりもぎこちない、頬を撫でる仕草。 寄りかかっていた身体を少しだけ起こして、 彼の目が見える位置に顔を上げる。] ……ぁ、…… っ、 わたし で、 …………わたしで、 いい ……の? [もし心臓が残っていたら、 鼓動の激しさに破裂していたかもしれない。 無価値の真実を植えつけられた女には、 求めた者が自分を欲してくれるなんて未来が 訪れるとはどうしても信じられなかった。 緊張に口の中が渇いて、何度も生唾を飲み込む。 今にも「そんな訳ない」と返って来やしないかと いいや彼に限ってそんなはずはないと、 正反対の感情に心がバラバラになる。] (66) 2022/08/13(Sat) 22:37:02 |
【人】 空虚 タチバナ[でも、私を知りたいと言ってくれた。 手を離そうとしたのに、また見つけてくれた。 期待するのは怖くて、信じるのは恐ろしくて、 喪ってしまうのはきっと耐えられない。 言葉で返事をするより先に、 闇の拘束を解いた身体が彼に抱き着こうと跳ねる。] (67) 2022/08/13(Sat) 22:37:15 |
【置】 空虚 タチバナ― 夜の夢 ― ずっと、……ずっと一緒にいて、 結で私をいっぱいにして。全部がいい。 私の全部も……あげるから、 結が痛くないように、ちょっとずつ、ぜんぶ。 そうして――最期は、 私が大切に殺してあげる。 (L3) 2022/08/13(Sat) 22:37:57 公開: 2022/08/13(Sat) 22:40:00 |
【人】 空虚 タチバナ― 選択の先/院内廊下→ ― ……出たいの? [廃病院に似合わないデートという単語に面食らう。 それから彼の外を望むような様子に、 じとりとした視線を向けた。] ダメ。結は私の傍を離れちゃダメ。 [繋いだ手を引き寄せ、 引き連れた闇が紐のように細く伸び、 二人の腕の周囲にぐるぐると巻きついた。 まだ恐る恐るといった域を出ないが、 これまでよりずっと露骨に彼への執着を示す。] (69) 2022/08/13(Sat) 22:39:52 |
【人】 空虚 タチバナ……少なくとも今は絶対に出られないよ。 外とは別世界だから。 [結局は正直に答えてしまうのだけど。 彼がお腹が空いたというのなら、 購買部や食堂の話をするつもり。] あ……料理、したこと ない。 [監視で母の時間を奪う手伝いは許されていなかった。 だからきっと上手にできない。 代わりに食器はすごく綺麗に洗うはずだ。 まるで生きた人間みたいに手が荒れてしまったら ハンドクリームを塗ってくれたら嬉しい。 もしかしたら、愚かだと切り捨てた過去の夢が、 未来へ形を変えて蘇ることもあるかもしれない。] (70) 2022/08/13(Sat) 22:40:35 |
【人】 空虚 タチバナ何……食べたい? 食べ物の味、もう忘れちゃった。 [結に手を引かれるまま病棟の廊下を歩く。 引きずる闇こそ離れたが、 黒い髪に紛れて細い闇が揺らめいている。 むしろ彼の片腕は解こうとしない限り捕らえたまま。 さながら捕食でもされているような有様だろう。 他の獲物にちょっかいを出す怪異は多くないはず。 けれどもし彼に手を出そうとするのなら、 威嚇くらいはするかもしれません。ね。]* (71) 2022/08/13(Sat) 22:41:27 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ―― →分娩室 コンクリの壁に、彼女の悲鳴が反響する。 生ぬるいだけだった空気が、振動を肌に伝える。 見せなければ良かった、と思う。 ――胸の中にある大事な何かが、掻き出されるような感覚。 『私』ですら、そう感じるのだから。 『イモウトはまだ生きている』。 彼女の小さな希望は、たった今消えた。 残ったのは、魂の抜けた『イモウトだった物』だけ。 それが現実。 (72) 2022/08/13(Sat) 22:43:37 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ「――これは、夢だよ。 朝になって、おねぇちゃんの目が覚めたら、『イモウト』と一緒にこの病院から帰るんだ。 『僕達』の事も、ここで見た事も、全部忘れて、二人で帰るんだ。」 希望の潰えてしまった現実なら。 そんな地獄のような現実なら、甘い夢のような地獄に堕としてしまおう。 「『アタシたち』が、おねぇちゃんの目が覚めるまで一緒に居てあげる。 だから、泣かないで。」 影の中から、無数の小さな手が沸き立つ。 ――けれど、『俺達』は彼女を慰めるように、ただ彼女の肩に、頭に、手を乗せる事しかできない。 「―〜~※―Ж――♪」 誰かが、調子はずれな歌を口ずさむ。 かつて、カナおねぇさんから教えられた曲>>0:115。 『大好きな人を思って歌うのだ』と、おねぇさんは言っていた。 (73) 2022/08/13(Sat) 22:44:34 |
【人】 水子たちの霊 ヒルコ「ねぇ、『私達』に言って。 このどうしようもない夢を、終わらせたい、って。」 彼女がそう言ってくれれば、『僕』は躊躇いなく彼女を甘やかな地獄に突き堕とせるから。 何も感じる事のない悪霊のように、彼女の心を壊すことが出来るから。 (74) 2022/08/13(Sat) 22:44:54 |
空虚 タチバナは、メモを貼った。 (a14) 2022/08/13(Sat) 22:46:23 |
水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。 (a15) 2022/08/13(Sat) 22:47:13 |
勢喜 光樹は、メモを貼った。 (a16) 2022/08/13(Sat) 22:50:08 |
【人】 陶酔 カナ[恋人は一人だったのに、何故沢山の生者を求めるのか? その矛盾は怨霊となり果てた本性故か。 一人よりも複数人の方が“当たり”を引く可能性があるからなのか。] (76) 2022/08/13(Sat) 22:51:52 |
陶酔 カナは、メモを貼った。 (a17) 2022/08/13(Sat) 22:55:50 |
水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。 (a18) 2022/08/13(Sat) 23:02:50 |
四谷 隆史は、メモを貼った。 (a19) 2022/08/13(Sat) 23:20:46 |
【人】 千早 結[奪うではなく与えるという。 与えられる事にも怯えていた彼女が。 ────▓▓して欲しいと ぼくに求める。 その意味をきちんとぼくたちは知っている。 満たす、という言葉の意味を] (80) 2022/08/14(Sun) 0:07:53 |
【人】 千早 結──→特別個室病棟── 君と服を選んだり、 星を眺めて歩いたり 色々な所にも行ってみたいなって…! [>>69腕に絡む影の枷に盛大に噴き出しながら 一人でじゃないよと苦笑した。 彼女の些細な仕草一つ一つが殊の外心を満たして行くものだから、2年を待たずしてぼくの余命が持つのだろうかと不安にもなる] じゃあ、購買に立ち寄ろう チンして食べられそうなものとか 簡単に作れそうなものだとパスタかな かれんは、何パスタが好き? [ゆらゆらとうすら漂う闇に捕らえられながら、お金はいるのかとか、テレビカードはいるのだろうかなどと場違いな思考を張り巡らせている。 異次元という世界で死に向かって生きると言う選択を、もう少しだけ生きていたかった君と二人で過ごすために]** (82) 2022/08/14(Sun) 0:10:22 |
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