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人狼物語 三日月国


109 毒房のその先で

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【恋】 貴戸 高志

しとしとと言葉が降り注ぐ。
くたりと力が抜けた体に、静かに紡がれる貴方の言葉が心地よく巡っていく。

「…………ずっと考えていた。

 眩しいほどにまっすぐで、温かなお前にきちんと同じほどの気持ちを返すことができているのかと。
 俺ばかりが支えられているんじゃないのかと。

 ……日に日に、弱くなっていくばかりじゃないかと不安で仕方がなかった」

仮面の下から転がり落ちた感情が、唇からも溢れて宙へと溶けていく。

(?2) 2021/11/24(Wed) 17:11:52
貴戸 高志は、首に枷を嵌め続けた人生だった。
(a1) 2021/11/24(Wed) 17:12:02

貴戸 高志は、敷かれたレールを歩く為の見えない血色の首輪を付けていた。
(a2) 2021/11/24(Wed) 17:12:12

貴戸 高志は、偽りの自由を得る為に異能を抑える黒色の首輪を付けていた。
(a3) 2021/11/24(Wed) 17:12:22

貴戸 高志は、箱庭を出てもなお、自分から首輪を嵌めようとした。好きな人の為に強くなくてはいけないと。
(a4) 2021/11/24(Wed) 17:12:34

貴戸 高志は、漸く、その首を縛ることをやめるだろう。自ら巻いた首輪は、恋人の白い刃が切り裂いてくれた。
(a5) 2021/11/24(Wed) 17:12:59

【恋】 貴戸 高志

「"人の上に立つ者は強くあれ"。
 昔から貴戸の人間に言われ続けていたことだ。恵まれて生まれた者であるのなら、恵まれずに生まれた者の為にも強くならなければならないと。

 …………ああ、でも。弱くて、いいんだな。
 俺はお前たち……暁と、リョウの上に立つのではなくて、隣に並んで歩くのだから」

泣きそうに、眉を下げて微笑んだ。
藤色の少年の頬に触れる貴方の両手に、無色透明な温かな雫がぽつぽつと降りてくるだろう。

「……出来ないことは出来ないと言っていい、か」

額に甘やかな口付けを受けながら思案する。

「…………きっともう、俺はお前無しでは、色鮮やかな世界で生きることは出来ないよ」

(?3) 2021/11/24(Wed) 17:13:19

【恋】 貴戸 高志

顔を寄せる。
震える唇で、もう一度貴方に口付けを落としていく。

額、鼻、頬、そして唇。
それから…………叶うならば、左手を取って、その薬指にも。

「暁。離れない。離れたくないよ。
 死が二人を別つまで、傍にいる」

飾り気のない言葉を送り、少しだけ体を揺らす。
貴方の内側に熱を埋めたままだった。

「だから……もっと、お前を愛させてくれ。
 これだけじゃ、全然足りない。

 お前の全てが欲しいよ、暁」
(?4) 2021/11/24(Wed) 17:14:28