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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


???8人が投票した。

???は村人の手により処刑された。

月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?

優しい光が村人たちの姿を映し出す……。人狼に怯える日々は去ったのだ!

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【置】 千早 結

   


 ──世界の境界>>L4──

   
[ここは君の腕の中だろうか、
それとも夢の続きだろうか。
ぼくは微睡む意識の中、ちいさな残滓のかけらにほほえんだ]


  きみは、おとうさんについててあげて
  ここはもうすぐ違う世界になっちゃうから
  

[ドロドロで、影のようになってしまった
かつて「おかあさん」だった形は
小さなかれと共にいけるかはわからないけれど

ひかりの欠片のようなかれが残るには、
ここはあまりに深い深い怨讐たちの存在が
混ざりすぎているから>>0:3]

   
(L0) 2022/08/15(Mon) 10:05:27
公開: 2022/08/15(Mon) 10:10:00

【置】 千早 結



   
  きっと呼んでもらえるよ
  おとうさんが、
  前を向いて歩ける日が来たなら───
   

[だから、おとうさんと、
おとうさんを支えてくれる>>2:145
これから出会う先のたくさんのひとたちを

いつの日かおとうさんが自分自身の闇に飲まれてしまわないよう>>L6

四谷くんと彼の大切な人たちを取り巻く世界が
少しでも
自分の意思とは離れた何物かに
「囚われないよう」見守ってあげてね、と
あたたかな欠片の輪郭を撫でて見送るだろう]
   
   
(L1) 2022/08/15(Mon) 10:06:14
公開: 2022/08/15(Mon) 10:10:00

【置】 千早 結


   

   

   さよなら、まなぶくん


      
さよなら。四谷くん。



   

   
(L2) 2022/08/15(Mon) 10:08:17
公開: 2022/08/15(Mon) 10:10:00

【人】 勢喜 光樹

─異界化が解かれる前─


[嫌な記憶が過った。
憤懣をぶつけるように叩いた窓は、無事な姿のまま。

まるで己を嘲笑うかのようで、猶更に毒が回る。]
(0) 2022/08/15(Mon) 11:34:33

【人】 勢喜 光樹

[……冷静になれ。

目を瞑る。心を落ち着かせる。
傷を負った掌では上手く力が入らなかった。
だから、窓は割れなかった。そう言う事なのだと

憎悪に呑まれてしまえば、四谷を独りにしてしまう。]

………悪かった。

[無駄に不安がらせてしまっただろうか。>>2:154
その様子に気が付き、目を開きお前を見た。
見つめる瞳に、怨恨の色はもうない。]
(1) 2022/08/15(Mon) 11:35:35

【人】 勢喜 光樹

[止血してくれた掌。
傷口は開き切ってはいないものの
じわり。手当の跡に血が滲み出てしまってる。
幸いにも開き切ってはいないものの、
与えられた優しさを無碍にしたくなくて
片方の手で労わるように、拳を包んだ。]

……病院だからな。
頑丈に出来ているんだろう。

他に出口がないか、探すぞ。

[己に言い聞かせるみたいに言葉を発して
窓から離れたなら、お前の手を取って再び歩き出すだろう。]
(2) 2022/08/15(Mon) 11:36:14

【人】 勢喜 光樹

─終焉>>2:L4


[それから、どれくらいの時間
消えたチハヤの行方を追いながら、出口を探しただろう。
その間にも怪異との遭遇はあっただろうか。

何があっても、四谷の手を離すことなく
"一緒に"生き残れたらと思う。

明けない闇に、半ば諦めかけていた

              ───その時、]
(3) 2022/08/15(Mon) 11:36:54

【人】 勢喜 光樹


────!

["光"が、院内を照らす。
その眩さに耐え切れずに、咄嗟に目を瞑った。

次に目を開けた時、院内は────

         朽ちていくだけの、廃墟へ。]
(4) 2022/08/15(Mon) 11:37:38

【人】 勢喜 光樹


………………終わった、のか。

[破ることの敵わなかった窓も、鉄格子も、扉も。
その全てが、本来あるべき姿を取り戻し
今にも崩れてしまいそうな、壊れかけた姿に変わる。

呆然と、その場で立ち尽くしていたなら
ふと上着のポケットに、振動音がした。

それは、チハヤのスマートフォン。
取り出して見えたものは

闇が晴れた、今と同じ
の色───>>2:118
                    そして、]
(5) 2022/08/15(Mon) 11:38:43

【人】 勢喜 光樹

[  四谷 隆史
  "いま、何処にいますか">>2:129

         漸く届いた、メッセージだった。]*
(6) 2022/08/15(Mon) 11:39:15

【人】 四谷 隆史

[そこに貴方がいるのなら
どれだけ怖いことが起きても。過去と向き合って前に進める
――もしもあなたが、闇に飲み込まれそうなら

一緒に生きてくれるといった手をとって
袖引き、貴方の名前を呼ぼう

廻った毒に触れて、己もそれに濡れて
何度でも此方側に引き戻そうとするだろう>>0

貴方がいない世界で生きたくないと思ったことを
心に深く刻んだまま
――それを依存というのなら
そうなのかも、しれないのだけれど
]

 ……セキさん、大丈夫?

[悪かった。という彼の手は
手当したところから薄っすら血を滲ませている
俺のことはいいんだ、けど。

滲んだ血。痛くないのだろうかという思いが強い

――見つめる目は、落ち着いたセキさんだったから
それにはほっとした様子を見せただろうけど>>1]
(7) 2022/08/15(Mon) 17:59:58

【人】 四谷 隆史

[拳を包む所作>>2をする貴方に、
此方もじっと彼を見つめている
そこにいるのを、確かめるみたいに
――そこにいるのを、確認するかのように]

 
 精神科病棟を併設する病院って確か
 脱走を防ぐために殊更強く窓とかを
 頑丈にしてるらしいってニュースで見たことある
 外枠に鉄格子嵌めたりとか。だから

 窓からは難しいの、かも。
 ……は、いっ!

[探そう、という言葉に頷いて。貴方の手を取りまた再び歩むのだ*]
(8) 2022/08/15(Mon) 18:00:12

【人】 四谷 隆史

― 明けぬ夜はなく>>2:L4 ―

[時間の感覚はすでになくなっていた。
チハヤさんの行方を捜し、セキさんと歩いて、あるいて
それでも手掛かりは見つからず。

手掛かりを求め彷徨う間に、別の怪異とも遭遇したかもしれない
それでも、繋いだ手を離すことはなかった。
それが俺の、生きる理由だった。

だからこの手がある限り。
諦めることをしなかった。

     それに、道中一度だけ。
   何かに守られたような感じがあった>>2:150


      ちら、と視界の端に黒が見える
      それは優しくも悲しい漆黒の髪

チハヤさんを連れ去った黒とまでは察せずとも
少しだけ、
加奈
を――喪った彼女を思い出すような]
(9) 2022/08/15(Mon) 18:28:26

【人】 四谷 隆史


セキさん。

[はふ、と疲れと諦念を呼気で吹き飛ばし
貴方に声をかけたその時に。


             ふと、声がした気がして


後ろを、振り返った>>L2]
(10) 2022/08/15(Mon) 18:28:48

【置】 四谷 隆史

―断章:怪異になりきれぬ者と、怪異を愛する者>>L0  ―

[まなぶ は しってる
もうすぐ 夜が あける

でも 多分 おとうさん の おともだちは
きっとまなぶや まなぶの おかあさん と
いっしょに ちかくなるんだ って

おかあさんは この びょういんに
ずっと ずっといるって いってる
いつか おとうさん が しんだら
あのひとに むかえに いってもらえるのだと

うれしそうに わらってた>>2:L6]
(L3) 2022/08/15(Mon) 18:29:20
公開: 2022/08/15(Mon) 18:30:00

【置】 四谷 隆史

 おとうさん の おともだち


[あなたは いいの?
――と、たずねなかった

たぶん ここに のこりたいから のこるのだって
まなぶは わかったの

でも まなぶは おとうさん も おかあさん も
どっちも いたいいたい さみしい
でも まなぶは

   まなぶは よんでほしい

どっちも いたいいたい でも いちどでも
おとうさん に おなまえ よんでほしい

だから
       おとうさん の ところに

おかえりと いう おとうさん の おともだち>>L1

いちどだけ うなずいて
撫でる手 に ちいさく 纏うた あと
おとうさん の ところに 

みえないの しってるけど また いっしょに いくの]
(L4) 2022/08/15(Mon) 18:29:50
公開: 2022/08/15(Mon) 18:30:00

【置】 四谷 隆史

[いつか よんでもらえるひを しんじて]
(L5) 2022/08/15(Mon) 18:30:25
公開: 2022/08/15(Mon) 18:30:00

【置】 四谷 隆史

  ばいばい  おとうさん の おともだち

  ばいばい  おかあさん


[何時かまた逢う時がくるかもしれない
その時に

まなぶは おとうさん の ことを
いっぱいおはなし できたら いいなと おもうのだ

おとうさん の おともだちと
そのおとなりに いる やさしい おんなのひと
すこしだけ おとうさん が いっしょにいる
おとこのひとのめに にてる ひと

そして世界は別離を迎える*]
(L6) 2022/08/15(Mon) 18:30:59
公開: 2022/08/15(Mon) 18:35:00

【人】 四谷 隆史

[眩しさに目を閉じれば、次の瞬間には
セキさんも、俺も朽ちた廃墟の。病院の中にいた
床もぼろぼろでいかにも抜けそうで
あの埃は多少あれどしっかりした作りであった病棟が
見る影もなくなっている

スマートフォンを取り出し、見つめるセキさんを
俺は眺めていた

生きてる。一緒に、いきてる
それに安堵して。同時に――不安で

元の世界に戻った今
貴方が俺の手を離して去らないか、というのが
生の安堵よりも先に来た。

ああ、俺はやっぱり自分勝手で我儘だった。
ぐ、と自己嫌悪に苛まれていた時にふと、先ほど聞いた声を思い出した

あれはもしかして。]
(11) 2022/08/15(Mon) 18:31:19

【人】 四谷 隆史

 チハヤさん?

[――いや、多分それだけじゃない。
いつも足元にまとわりついていたような感覚は
まだ残っているような気がして。

それが、チハヤさんはもういないんだよ、と
教えてくれているような気がした。

俺は小さくつぶやく。たった3つの文字の言葉

あの日呼べなかった分も込めてその名を呼べば

少しだけ、きゃらきゃら、と

楽しそうな笑い声が聞こえた気が、した*]
(12) 2022/08/15(Mon) 18:31:47

【人】 勢喜 光樹

[明けない夜は、ないのかもしれない。
止まない雨も、きっとないだろう。

この画面に映る、青空のように………。

チハヤを見つけることは、最後まで叶わなかったが
もしかしたら、それで良かったのかもしれない。>>L2

情か気紛れか、それとも───
怪異の合間に見えた、一度だけの"憂い"が>>2:148
チハヤの傍に在るような気がしたから。]
(13) 2022/08/15(Mon) 20:25:51

【人】 勢喜 光樹

[端末に落としていた視線。
それは、隣に居るお前を見つめる。>>11

今こうして、確かに「生きている」
それを実感した時、自然と微笑みが零れた。

「死ねなかった」と思うことは、もう無い。
温かな掌の感触が、気持ちを強くしてくれたから。]
(14) 2022/08/15(Mon) 20:26:23

【人】 勢喜 光樹


……………。

[お前は、"初めて"誰かの名前を呼ぶ。
己はその名に憶えはない。

けれども、>>L3>>L4>>L5>>L6

       
きっと───…"枷"は、解かれたのだと。


あの時の見た笑顔よりも>>2:-24>>>2:-53>2:-62
今のお前は、ずっと………。

        あの
のように、"綺麗"だと思った。]
(15) 2022/08/15(Mon) 20:27:40

【人】 勢喜 光樹


………出よう。

[朽ちて行くのを待つだけの、この廃墟に
留まり続ける理由は、もう無かった。

俺に"生きる理由"を教えてくれた
お前の手は、ずっと離さないまま
共に、外への一歩を踏み出せたなら

きっと、澄んだ声が語り掛けて来るだろう。>>2:L4>>2:L5]
(16) 2022/08/15(Mon) 20:29:21

【人】 四谷 隆史

[廃病院は元の静寂を取り戻し
陽光が露わにしたそれは朽ち果て
入り口付近の破れた蛍光灯が明かりを灯す様子はない

一夜の夢だったのだろうか
――呼ぶ声も、チハヤさんや怪異との邂逅も

否。そんなことはない
手当された掌――セキさんの血の染みたガーゼ
そして隣の貴方の手の温もりが

あの一夜が夢でないことを教えてくれる。]

      
(おとうさん)


[ならきっと。あの声も現実だったのだろう
俺の子供。今なら大事だったのだと漸く言える。]
(17) 2022/08/15(Mon) 21:24:29

【人】 四谷 隆史

[出ようという促しに頷き、廃病院を後にする
繋いだ手はそのままに、獣道をかき分けて

最後にもう一度だけ、振り返って
そして後は前と、それから隣の貴方だけを見つめて

……ところで。俺ははっとした]
(18) 2022/08/15(Mon) 21:24:38

【人】 勢喜 光樹

─生還の後─


[死ぬ為に赴いたはずなのに、
"生きる"と決めて、あの廃病院から出て来た。

今でも、不思議で堪らない。
あの時、お前と逢えていなかったならば
きっと今頃………。

          
初めて、"恐い"と感じた。


だが、隣を歩くお前の姿が。>>17
僅かに感じる掌の痛みと手当の跡が。
そして………温もりが。
夢ではない事を教えてくれる。]
(19) 2022/08/15(Mon) 22:50:25

【人】 勢喜 光樹

[これから、何処へ行こう………?

歩きながら己に帰る場所が無いことを思い出した。
職を失って、寮からも追い出されたんだった。

だが四谷には帰る場所があるのだろう。
ならば家まで送り届けるとして、

          それからは………?

今まで誰かに思ったことがないような
"寂しさ"のようなものを感じて、

寥寥たる表情で、お前を見つめる。
そうしたら、自然と視線が交わっただろうか。>>18]
(20) 2022/08/15(Mon) 22:51:36

【人】 四谷 隆史

[生還した時のことは今でも覚えている
――隣の貴方が生きてることへの安堵
交わった視線には、もうあの時見た
死への渇望の目はなかった

それがたまらなく、嬉しかった>>20

でも。不安もあった
これから貴方はどうするのだろう。
もう逢えないなんて嫌だ。絶対に嫌だ
自分が我儘で、屑なのは承知しているけれど
それでも手放したくない縁があった。

だから、不安を推し隠しながら――願った>>-66]
(21) 2022/08/15(Mon) 23:27:35

【人】 四谷 隆史

― 後日:きょうのよつやくん ―

 ……へへ。

[にこにこしながらスマホを見ている浪人生
否、本命から合格通知を貰った、四月からは大学生は
浪人仲間から彼女か?彼女なのか?という問いかけを
見事にスルーしながらそれを眺めていたのであった

夏の終わりに志望校を変える。しかも少しランクが上のものに。
という愚挙をしでかしながらも根性で合格をもぎ取ったことに
予備校は大喜びであったとか。閑話休題]

 光樹、ほめてくれるかな。
 よく頑張ったなって、頭なでてくれたり、したり
 ……なんて、へへっ。

[などと内心で浮かれていた所


……いやまって。

そうしてまで近くにくるの?引くとか言われたら
俺は生きていけない……
光樹にそんなこと思われたらもう死ぬしかない。

ということで顔を合わせて開口一番]
(22) 2022/08/15(Mon) 23:29:19

【人】 四谷 隆史

 決して邪魔は……邪魔はしないから。
 その、近所のアパートに住んでもいいですか……

[いきなり何だといわれるかもしれないが
合格通知を見せて、かくかくしかじか
……せめて顔を見たいです、もっと見たいのです
と涙目で願う様子は

客観的に見てまさに捨てないでと縋るメンヘラ状態である
あの廃病院の一件を経て


俺の彼への依存は、天元突破していた
*]
(23) 2022/08/15(Mon) 23:29:51

【人】 千早 結



 ──目が覚めてから──


   
[窓の外からひぐらしの声が聴こえる。


どれくらい眠ってしまったのだろう。
目覚めた時にも、
きみはぼくの腕の中に居てくれただろうか。

夕暮れ刻かは分からないけれど赤く染まる室内には、
どこからか響いてくる歌声が流れていた。

幼い頃、どこかで聴いた古いメロディに似ている]

   
  暦ではもう秋になるのかな
  朝が来るのが遅くなったね
   
   
[窓の外に視線を移せば、
ブラインドの隙間には青青とした空が広がっていた]
   
   
(24) 2022/08/16(Tue) 0:30:38

【人】 千早 結



  
  ねぇ、かれんの誕生日っていつ?
  きみに似合うワンピースを買いたくってさ
   

[ぼくの誕生日は12月24日だから、まだ遠いんだよね、だなんて笑って。室内の暖房が少し強いので服を着替えるついでにエアコンを弄った。

テレビを点けるとお昼の番組が流れていたか。
サングラスの主演者が翌日のゲストに電話をかけている]*


   
(25) 2022/08/16(Tue) 0:38:49

【人】 勢喜 光樹

─後日、我儘願いの一つ─


[隆史が浪人生として受験勉強に励んでいる間は、
己は再び職を転々としつつも、労働する毎日を送っていた。

犯罪者にとって、逃亡者にとって
働ける場所は限られているし、
短期間でクビになるのはザラ。

その度に住居も変わって、転々として…。
と相変わらずな状況ではあるものの
もうそれで、めげる事は無くなった。

隆史という"存在"が居てくれる。
それだけで、俺の生きる気力にも糧にもなるから。]
(26) 2022/08/16(Tue) 1:50:11

【人】 勢喜 光樹

[だが、その事実や……己の罪を
未だに話せないままでいる。

話すことで、隆史に距離を置かれることが恐かった。
話すことで、隆史の受験勉強を邪魔したくなかったから。

今日は久しく顔を合わせる日だったろうか。>>22
合格通知を貰っていると良いのだけれど。
そうであれば、めでたい話だから
また何時かの日まで───

己のことは、話さないでおいた方が良いかも、な。]
(27) 2022/08/16(Tue) 1:50:55

【人】 勢喜 光樹


………………。

[こっちの気も知らないで……本当に、お前は。
恨み言の一つでも言ってやりたくなるような
顔を合わせていきなり、開いた口から出た
唐突な我儘(お願い)には>>23
一瞬の沈黙の後、くすり。呆れた笑みを零す。]

………まぁ、一先ず。
合格したんだな。おめでとう。

けど、俺の近くは…………

[その我儘は嬉しくもあったし、応えたくもあったが
事情的に、難しいと思った。

まだ何も話せていないから、知らないだろうし
そう行って来るのは、仕方ない面もあるけれど

どうすれば落ち込ませずに済むだろう?
紡ぐ言葉を考えながら、口にしていく。]
(28) 2022/08/16(Tue) 1:51:43

【人】 勢喜 光樹


………隆史が、そう言ってくれるのは嬉しい。
けど、今住んでいるアパートは、職場の寮なんだ。

例えば、近くにお前が引っ越して来たとしても
クビになったら、そこに俺は居られなくなる。

つまり………
近くなれても、また離れてしまう……かも。

[と、ここまで説明するものの
伝わっているだろうか、と。
落ち込ませていないだろうかと、不安げに見る。

説明下手な己を、内心で恨んだ。*]
(29) 2022/08/16(Tue) 1:52:35

【人】 四谷 隆史

― 後日:たかしくんはこんらんしている ―

[もしも、貴方が職を転々としていることや
する理由――犯した罪のことを知っていたら
其れでも距離をとることは絶対になかったろうけれど
志望大学は変化していた可能性はあるかもしれない

例えば、フィールドワークや留学先が多くて
貴方について何処にでもいけるような、大学に


そんなこんなで、今日は久しぶりの光樹と逢える日
俺は合格通知を握りしめ、もっと近くにいられるかなと
期待とか不安とかごっちゃまぜの状態で
彼と顔を合わせたのだが。]
(30) 2022/08/16(Tue) 8:55:39

【人】 四谷 隆史

 ……。

[だめですか?だめなのですか??
沈黙が痛い。我儘すぎたのか。
やはり俺は死ぬしかないかもしれない。

などという内申の葛藤をよそに、光樹の呆れた笑みを見て
ひとまずはす、と肩の荷が下りた。良かった嫌われてない
合格を祝われ、ありがとうございましゅ!と
ちょっと噛んでしまったのは許して欲しい。
だって嬉しかったのだから。でも]


 ひぎゃっ。

[まさかの寮、会社の寮暮らし。
つまりは近くになってもまた離れる可能性がある


俺はショックで机の上にぼたっと合格通知を落としてしまった。
なんということであろうか。

こんなことなら俺は短期留学とかできる大学に
行けばよかった……!と
現在光樹中心に世界が回っているよつやくんは、
志望を変えてしまう位には、ガーン!となっていた]
(31) 2022/08/16(Tue) 8:55:59

【人】 四谷 隆史

[因みに俺は4月から東京藝術大学の1年になる予定である
無論作品を作る、という学部には逆立ちしても入れないので
芸術学科、芸術学専行である

チハヤさんのスマホ一面の青。
油彩で彩られたそれは今でも頭の中に色鮮やかに残っている

あれから、戻ってこなかった貴方が
何故あの絵を待ち受けにしていたのだろう、というのが
芸術に興味を持ったきっかけで
自分が作品を作れずとも、それに携わってみたいと
思ったのが進路変更のきっかけであった

さて、それは兎も角――]
(32) 2022/08/16(Tue) 8:57:02

【人】 四谷 隆史

[あうあうあう。という表現が似合うほど
俺はショックを受けている最中であった

そしてショックのあまり]

 じゃあ一緒に住んじゃダメですか……?
 一緒にいたいです……光樹さんと。

[そしたらそこから俺も光樹も職場や大学に通えるし
料理やお掃除だってできますよ!
などと提案する位には

俺の頭はとってもパニック状態であったのだとか*]
(33) 2022/08/16(Tue) 8:57:20

【人】 勢喜 光樹

[隆史が進路変更を考えたのは
何を思っての事なのか。>>32
それを聞かせて貰った事はあっただろうか。

少なくとも、あの廃病院での出来事が
隆史の中で何か好い方向へと変わったのかもしれない。

廃病院を脱したその後、一度別れる間際に
お前に手渡した、チハヤのスマートフォン。
そこに映る青空が、きっかけの一つになれていると良い。

故に、隆史が自分で考えて決めた
その気持ちを、阻んでしまう事は、避けたくもあった。]
(34) 2022/08/16(Tue) 13:13:00

【人】 勢喜 光樹

[合格を祝う言葉を述べれば、隆史は露骨にも
嬉しそうな表情を浮かべていただろうか。>>31

「頑張ったな」と言葉にするのではなく
そういう気持ちを込めて、彼の頭を優しく撫でる。
毎日見ていた訳ではないが、「東京藝術大学」からの
合格通知が、お前の努力の証だとも思うから。]

………すまない。

[衝撃を受けたような反応と、机上に落ちた合格通知。
落ち込ませてしまったことを、少し申し訳なく思う。
済まなそうに、謝罪はしてみるものの
ではどうすれば良いのか、という考えは己には至らず
次の言葉を探していた……時だった。]
(35) 2022/08/16(Tue) 13:15:00

【人】 勢喜 光樹


一緒に、住む………?

[慌てふためきながら、縋るような目で
そんな突拍子もないことを言うものだから
己は目を丸くし、続く提案の言葉を静かに聴く。]

………お前と、暮らしてみるのも
良いかもしれない、な。

[満更でもなさそうに、微笑んだ。

隆史と、ずっと一緒に居られる。
隆史と、離れずに済む。

それが叶ったなら、どれだけ心地良いのだろう。]
(36) 2022/08/16(Tue) 13:15:48

【人】 勢喜 光樹

[だがその夢を描き零れた微笑は、
すぐに消えていった。

決して、肯定される事のない罪。
穢れた者は、闇の世界にしか生きられない。
光ある未来を進もうとしている
お前の足を、阻害してしまうことを恐れて。]

………だが。
平穏には、暮らせないかもしれない。

[話すなら今、なのだろうか。
こんな目出度い時に、話すこともないのでは。
そう己の中で、葛藤が生じるものの

黙っていれば、変な誤解を生んで
余計に落ち込ませてしまうかもしれない。
それは避けたかった。だから、]
(37) 2022/08/16(Tue) 13:30:25

【人】 勢喜 光樹


お前と、一緒に暮らしてみたい
その気持ちに、嘘はない。

[己の気持ちを言葉にする
お前にちゃんと伝わっていることを願いながら]

けれど………
俺は、綺麗な人間なんかじゃない。
胸を張って生きられるような、立場にもない。

お前の光ある、新しい生活に
影を落としてしまう。

そういう可能性が……ある。

[その事情を、理由を明かすかどうか。
苦悩する表情で、お前を見据えた。]*
(38) 2022/08/16(Tue) 13:37:02

【人】 四谷 隆史

[急な進路変更の本当の理由を話したのは、
後にも先にも、光樹だけであった>>34

自身の罪も、己の利己的な感情だって
晒したのは貴方だけ
拒絶を恐れながらも、それを吐露し
自身に辛いことがあったのを抱えて
一時は死のうとしていた貴方

貴方と手を重ねるまでは他者の手を握ることを恐れていた
何時か其れが失われてしまうかもしれないという
後ろめたさもあったのかもしれない
今でもそれは変わらないが、それを諦念で見送ることは
できそうにはないのは確かであった

一緒に生きてここを出よう、と言ってくれた貴方を
喪うコトだけが今は、怖かった]
(39) 2022/08/16(Tue) 17:56:48

【人】 四谷 隆史

[喜びと落胆のジェットコースター。
俺の情緒は今まさに遊園地状態である>>35

褒められて嬉しいが、まさかの職員寮生活
それでもなるべく傍にと考えた末の結果が
あのお願いなのではあるのだが……

少なくとも嫌がられてはいない>>36
それは理解できる
でも、それでも躊躇う様子が見られるのは>>37
貴方の最初、死のうとしていた切っ掛けと
関係があるのかもしれない。

笑みを掻き消し、
平穏に暮らせぬかもと告げる貴方に
俺は>>38]
(40) 2022/08/16(Tue) 17:57:14

【人】 四谷 隆史

 一緒に暮らしてみたいって、思ってくれるなら
 問題ないですね!

[きぱっと、一言。]

 平穏であろうがなかろうが
 光樹がどんな過去があったとしても。

 廃病院で、俺と一緒に生きて出ようとしてくれた
 貴方だから、一緒にいたい。
 
[影が落ちそうならそれを祓う方法を考えるし
祓えないなら、逃げてしまえばいい

綺麗だというのなら俺なんて恋人と子を殺したも同然だ
進む先に光なんてもともとないのに。
と、小さく笑って

苦悩する貴方に手を伸ばす
教えてほしい、貴方のことを。どんな貴方でも知りたい。]
(41) 2022/08/16(Tue) 17:57:37

【人】 空虚 タチバナ

 
[最初から、

   誘い込んだのは私で、>>1:40
     飛び込んだのはあなただった。>>2:43

  この地の主は私たちじゃない。
  いくら未来を語ろうとも、闇から逃れることなど
  決して出来やしないのだ。>>2:L4

 現実を離れた私たちの自由は鳥籠の中だけにある。]

 
(42) 2022/08/16(Tue) 20:19:14

【人】 空虚 タチバナ

― 彼が目覚めてから ―


[もし彼がすぐに力尽きてしまったなら
 身を清める手伝いくらいはしたかもしれないが、
 そうでもなければ今度こそ抜け出すこともない。

 眠る必要もないこの身で、
 彼の与えてくれる不自由を享受していた。
 どこか遠くで夜が明けるのを待っていた。>>24

  ……起きた?

[時間も音も何の意味も持たなかった。
 彼の心音だけを数え、身じろぎに顔を上げる。
 今がいつなんて分からないけど、
 彼が目を覚ましたのだから挨拶に迷うことはない。]
(43) 2022/08/16(Tue) 20:24:06

【人】 空虚 タチバナ


  おはよ。

[目覚めた彼が窓の外を見る。
 ブラインドの隙間から覗く青色と部屋を染める赤色。
 噛み合わない世界の色が歪な時間を表すようだ。

 彼の胸元から離した耳には彼女の歌が響く。
 顔を近づける必要のない大きさのテレビは
 特別室の名に恥じず、自由に見られるようだった。
 購買で入手したテレビカード>>2:82
 テーブルの上で暇をしている。
 画面に黒いサングラスをかけた人物が映ると
 愛を歌う声も拍手と笑い声に混じっていった。>>25
(44) 2022/08/16(Tue) 20:24:22

【人】 空虚 タチバナ

[彼は私をかれん≠ニ呼ぶ。
 その響きはいつだって名前以上の意味を持たない。
 だから何度だって呼んでほしくなって、
 いつも聞こえないフリをしようか悩んでしまう。
 けれど二度と呼ばれなくなるのが怖くて
 結局はすぐに返事をしまうのだった。なぁに?]

  え……。

[彼は服を着替えながら何てことないように尋ねた。
 今度はすぐに返事ができず、
 エアコンを操作する背中をじっと見てしまった。]
(45) 2022/08/16(Tue) 20:24:44

【人】 空虚 タチバナ


  わたしの、たんじょうび……。

[私が生まれた日。ケーキとプレゼントを貰える日。
 プレートの上には「おめでとう」と書かれていた。
 ずっと昔に忘れてしまった、一年に一回ある日。

 プレゼントが楽しみだったのはいつまでだろう。
 生まれた日が生まれてしまった日に変わったのは
 いつからだっただろうか。

 その日がなければ、誰も不幸にしなかったのに。
 その日がなければ、私が……

 頭の痛みが蘇るようで、慌てて結の背に駆け寄った。
 そう遠くない距離すらゼロにして、
 外で鳴くひぐらしのようにくっつく。]
(46) 2022/08/16(Tue) 20:25:12

【人】 空虚 タチバナ


  …………今日。

[言葉を発したのは無意識に近かった。
 しかし音にしてみると思ったよりしっくり馴染む。]

  今日が、いい。

[誰も望んでくれなかった。
 もしかしたら誰かはいたのかもしれないけれど、
 私にとっては何の意味もなかった。

 いつだって苦しくて、何もかもが空虚で。

 空っぽの自分と口にした人の顔が浮かぶ。>>1:28
 そんなことしなくとも目の前にあったけれども。]
(47) 2022/08/16(Tue) 20:25:34

【人】 空虚 タチバナ

[世界中で毎日たくさんの人が生まれ、死んでいく。

 誰かが死んだというニュース>>2:9は見るけれど
 名前すら覚えられずに過ぎていくし、
 誰かが生まれたなんてニュースに至っては
 特別に選ばれた人しか報道されることはない。

 身近な誰かにとってはその人の生も死も
 意味のあるものなのかもしれないけれど、
 ここにはそんな人、誰もいないから。>>2:*25

 誰かがどこで"死んだ"とか>>2:102
 私がいつ生まれたとか、そういうことは、
 その人にとって大切な者だけが知っていればいい。]
(48) 2022/08/16(Tue) 20:26:19

【人】 空虚 タチバナ

[きっと、彼にとって深い意味はないのだろう。
 些細なことなのか、当たり前のことなのか。
 もし彼が不思議そうな顔をするのなら、
 少しずつ話をするつもりだ。

 まだ、怖いけれど。ずっと怖ろしいけれど。
 過去の私の欠片と彼の手で生まれた私の話を。

 準備も何もできない今を望んだ自身に
 彼はどんな反応を見せただろうか。
 そんな彼におずおずと欲しい物があると告げる。]
(49) 2022/08/16(Tue) 20:26:49

【置】 空虚 タチバナ

 

  ――あのね。
  カレンダーが欲しいの。


[真っ白な紙を買おう。
 ボールペンくらいなら購買にだってあるはずだ。

 彼の扱っていた色>>2:118には到底叶わないけれど、
 自分たちの手でたった一つの時間が欲しい――と。]
 
(L7) 2022/08/16(Tue) 20:28:20
公開: 2022/08/16(Tue) 20:30:00

【人】 空虚 タチバナ

[時を離したばかりの結なら
 今日≠ェまだ分かるのではと思ったと告げる。
 現実とはく離したこの場所で、
 いつまで正しい時間を認識できるだろうとも。]

  結のこと、いっぱい覚えていたいの。

[結の誕生日。クリスマスイブ。
 その日がまだ先であることは彼の言葉から理解した。

 いつ死んだかも何年経ったかも覚えていないのは、
 眠ることもなく特別な一日もなく、
 一人きり空虚に過ごしてきたからだろう。

 だからこそ一日だって忘却に奪わせるつもりはない。
 全部ほしい。すべてを知りたい。
 彼に向ける執着は彼の持つ探求心に少し似ていた。]
(50) 2022/08/16(Tue) 20:28:49

【人】 空虚 タチバナ

 
[私たちはきっと、
     空虚を隔てた鏡の向こうにいる。>>1:*45
 
(51) 2022/08/16(Tue) 20:29:17

【人】 空虚 タチバナ

[手を繋いで、闇を絡めて、縛って。
 それでいて様子を伺う視線を見せる矛盾した行動。
 彼は私の願いを許してくれただろうか。

 もし願いが叶うのなら、今日は二人でペンを取ろう。
 テーブルに広げて、狭ければ床でもいい。
 子どもみたいに膝をついて、顔を見合わせて。

 私も話したんだから、と結の話も聞こうとする。
 彼にとって人生が希薄だったことは知っているから
 無理やり思い出を絞り出させることはしない。

 しかし彼の病状を聞くことくらいはできただろうか。
 与えられた余命についても。
 もし内緒にしたければ心に秘めていてもいい。

 そうでなくともカレンダーは空白塗れだ。
 それは歪な二人が永遠で埋めていく余白にすぎない。]*
(52) 2022/08/16(Tue) 20:30:49

【人】 勢喜 光樹

[近くに居たい。一緒に住みたい。

己になんの後ろめたさもなかったならば、
強く頷けただろうし、躊躇う事だってなかった。

それは、遠慮とは違う。
前へ進もうとしているお前を阻みたくなかった。
己が要因で、蔭りが生じてしまう事に抵抗があった。

自責の念に駆られながら、苦しんで、涙して。
弱くて、優しい。その姿と心を知っているから…。

これからは、光の下で生きて欲しい。
だがその願いはきっと、己のエゴなのかもしれない。]
(53) 2022/08/16(Tue) 21:18:57

【人】 勢喜 光樹


………隆史。

[きっぱりと言い放った>>41
お前の言葉が、苦悩していた己の心を
吹きすさんで行くような心地。
自ずと、笑みが零れる。

続く言葉が、想いが。
もう、あんなに躊躇っていた己が
馬鹿らしく感じる程に、眩しいと思った。]

ありがとう。
お前は………強くなったな。

[少しずつ、隆史の中で何かが変わっていっている。
泣いてばかりいた、あの時のお前とはもう違う。

そのひたむきで真っ直ぐな気持ちが。
伸ばされた、掌が。
不安も恐れも、何もかもが払拭されていくようで

伸ばされた手に、そっと。己の掌を重ねる。
その想いが同じである事を、示すように。]
(54) 2022/08/16(Tue) 21:19:41

【人】 勢喜 光樹


………一緒に、暮らそう。

[お前の我儘願いは、己にとっての切望願い

              もう、躊躇わない。]

聞いて欲しい。
俺の………全てを。

[過去告白懺悔
その全てを、お前にだけは話しておきたいから。

己の傍に居れば、平和には暮らせないだろう。
知ってしまえば、後戻りは出来ないだろう。

それでも、俺は

          ──── もう、決めたから。]
(55) 2022/08/16(Tue) 21:29:02

【人】 四谷 隆史

 強くなったってわけじゃないと思います、よ?
 ……もう後悔するようなことはしたくないだけっす。

[俺にとっての一番は、貴方だから。
世間体?噂?不確定な未来?
そんなもので貴方を手放してなるものか
とことん利己的な独占欲と執着を腹の中に飼いながら
その笑顔が向けられるのはこれからはずっと俺だけであればいい

ねぇ光樹。もしも光の下が暮らしやすいのだとしても
君がいないと意味がないんだ。
貴方がいない世界なら、前なんてUターンして
喜んで過去に向かって走っていこう

泣いてばかりの己なら貴方が慮って躊躇ってしまうのなら
強くなりたい。俺が手を伸ばして
今度は躊躇いごと貴方を掴んでみせるのだ]
(56) 2022/08/16(Tue) 22:07:13

【人】 四谷 隆史

[重なった手をぎゅ、と握って慈しむ

過去の貴方を抱きしめられたらよかったのに
その時傷ついていた、貴方ごと
今の貴方を抱きしめたい衝動に駆られた]

 とりあえず警察が捕まえにきたら
 消火器でぶん殴りましょう!

[それでどこまでも一緒に逃げましょうね。

と、言う己は、貴方を手放す気は一生ないんだよと
強い決意を言葉にせずに、貴方との未来を語る]
(57) 2022/08/16(Tue) 22:09:15

【人】 千早 結

   

  ん。ふふ、おはよぉ
  ・・・あ、ごめん!そのまま寝ちゃって・・・
   
   
[繋がった身体を解いた所までは覚えていたのだけれど、きみを抱きしめたま昏倒していた事を振り返り慌てて身を起こした。

互いに一糸纏わぬ姿ではあったけれど不思議と掌や下半身に感じるはずの粘ついた不快感がないという事は───>>43

ぼくは配慮の行き届いた優しさに胸が温かくなる気持ちと共に、気恥ずかしさやバツの悪さの混じった顔できみの唇に少しだけ横目を向けていたかもしれない]
   
(58) 2022/08/16(Tue) 22:57:34

【人】 千早 結

   

  ん。ふふ、おはよぉ
  ・・・あ、ごめん!そのまま寝ちゃって・・・
   
   
[繋がった身体を解いた所までは覚えていたのだけれど、きみを抱きしめたま昏倒していた事を振り返り慌てて身を起こした。

互いに一糸纏わぬ姿ではあったけれど不思議と掌や下半身に感じるはずの粘ついた不快感がないという事は───>>43

ぼくは配慮の行き届いた優しさに胸が温かくなる気持ちと共に、気恥ずかしさやバツの悪さの混じった顔できみの唇に少しだけ横目を向けていたかもしれない]
   
(59) 2022/08/16(Tue) 22:57:35

【人】 千早 結


   

[軽く身支度を整えながら部屋のものを扱いながら、きみとぼくのコーヒーを淹れよう。
コーヒーが苦手なようなら温かいお茶か紅茶が選べるようにどれがいい?と備え付けのティーパックを見せるだろう。

>>44まるで季節も天候も時間ですらもてんでばらばらな不思議な世界だけれど、きみと過ごす新しい世界なのだと思えば心が躍る。

ここで長く過ごしてきたきみにとっては、はじめのうちだけだと笑われるかもしれないけれど。そう考えていると、きみの生まれた日はいつなのだろうとふと口にしていた>>25

エアコンを調整しコーヒーを淹れるまでのぼくの行動を、じっと見つめているきみの瞳がきょとんと瞬くのがまた愛らしい>>45]
   
(60) 2022/08/16(Tue) 22:57:50

【人】 千早 結



 深い意味はないんだけれど
 なにかを楽しみにしたり、
 きみにしてあげたいものを考えたり
 一緒にすごす日々にひとつひとつ
 大切な思い出を作って行きたくて・・・わ、
 ごめ、・・・?
   

[他意のない思いつきだったので、きみがしばらく何かを考えている仕草に言葉を付け足していたら>>46

いやなことを思い出したのか、苦しい気持ちを思い出させてしまったのか。ぴたりときみが背にくっつくものだから、驚きよりも謝辞の言葉が漏れたのだけれど]


  え───、うん  ?
   
   
[今日。そう呟いたきみの一言目には、タイミングが良かったなって少し驚いて

今日がいい。そう呟いたきみの二言目に、
きみの言葉の意味を理解する。

過去を思い出させてしまった事を謝ろうかと僅かに逡巡したものの、過ぎ去った傷に許しを求めるのはちがう気がした

それに・・・]
(61) 2022/08/16(Tue) 22:58:16

【人】 千早 結


   

  ふふ・・・うん、ぼくもそう思う
  え〜どうしよう、プレゼント!
   

[聡いきみには、「偶然だね」なんて惚けてもぼくの考えなんてすぐに見透かされてしまうだろうから。今日「がいい」と口にした意味に、ぼくもそう思うのだと同意を返した。

だってきみの未練や恨み、執着や怒りやを諦めた理由、それらの全てかこが、ぼくのものになったのだから。

きみがいまこの世界に生まれた今日を>>-122
二人の記念日第1号にしたいと思った]

[きみを縛る過去のことをいまは聞くことはしない。なにより未だきみを怯えさせる枷の深さに仄暗い嫉妬心が沸くから。

きみと笑って、共に怒って、分かち合って話せる日がくる事を今は願うくらい(でも、もしかしたら、ぼくの性格上、きみの家族に腹いせの呪いを送ってしまうかもしれないけれど>>0:40)」
   
(62) 2022/08/16(Tue) 22:58:45

【置】 千早 結



  ───・・・


[きみがのぞむプレゼントは、
ぼくの考えなど及ばないもので

きみが、二人の思い出になる「未来」のことを考えてくれている事にくしゃりと笑顔が溢れた>>L7]

   
(L8) 2022/08/16(Tue) 23:00:17
公開: 2022/08/16(Tue) 23:00:00

【人】 千早 結

   
  
 カレンダー!その考えは思いつかなかった
 わ〜いいね、一緒に作ろう
 購買に色鉛筆やマーカーがおいてあったよ
 紙はコピー機から拝借しよう


[小児病棟の子供達への差し入れ用だろうか。望む子供のための物品も見かけたと伝える>>50

この世界でも興味を示す子達がいそうだなとも思いながら>>0:-18]

  
(63) 2022/08/16(Tue) 23:02:46

【人】 千早 結




   これを飲んだら購買に行ってみよう
   コピー機もたしかあるはず
   
   
[湯気のたつカップを二つテーブルに置く
きみには味がないものかもしれないけれど
繰り返すうちにきっと二人のルーティンになると思って。
   

ここに来た日は、確か8月の盆前だったが
正直に言えば日にちや時間に執着はないのだ
ないのだけれど]


  おはようを言って、二人でカレンダーを捲ろう
  ここに時間はないみたいだから
  ぼくたちの「刻」を二人で進めよう
   
   
[>>2:114この世界を作り出す恩讐の力には抗えないけれど、

外の明かりや季節ではなく
時を刻む針にでもなく
闇に囚われ暗闇を彷徨うのではなく

「確か」なものは
ぼくたち自身の中にあればいいのだと笑って]*
(64) 2022/08/16(Tue) 23:14:31

【人】 勢喜 光樹

[過ちを後悔し、嘆いて終わりではなく
もう「二度と」繰り返さないように。
失わないようにと、手を差し伸べられている。]

それが、"強さ"なんだと
俺は………そう、思う。

[
例えその腹の内に、思惑独占欲望執着が孕んでいるのだとしても

己は悦んで、お前を抱き留めよう。

この温かな掌も、そしてその笑顔も>>-152
ずっと己の為だけに在れとさえ、希う。]
(65) 2022/08/17(Wed) 0:07:47

【人】 勢喜 光樹


それは………痛そうだな。
まぁ、どうでも良いか。

[その言葉の頼もしさが愉快でもあり、嬉しくもあり。
くすりと零れた微笑みを、お前だけに向ける。

全てを明かした後でさえ、
お前は己を拒むことも、自首を促す事もなく。

何が何でも、己との"明日"を描こうとする。>>57
その真っ直ぐな心と決意が、掌に込められていた。

それは、己を余計に掴んで離さず、
己もまた………
「死ぬまで」離さない。と誓うように

           繋ぐ掌へ、"想い"を籠めた。]*
(66) 2022/08/17(Wed) 0:12:21

【人】 千早 結



 ──別の世界の話──


 いまでも・・・
 どこかに居るような気はするんです

   
[夏のある日を境に消えた、とある大学生の行方不明者届けが受理された後の話。年間大凡8万人の失踪届が受理される国の茶飯事である。

GPSの痕跡はとある廃病院が最後になっており、重なる過去の事件同様捜索隊が入ったのだが失踪者本人は元より、端末の他消息、彼の痕跡すら発見する事は叶わなかった。

地元では有名な心霊スポットとして実しやかながらには知られている。母親が言うには元々変わり者な一面もあった為そのような場所に赴く事に否定は無いという。

また付近の公道に駐車されていた原動機付自転車の発見から廃病院または付近での失踪の可能性が高いと判断されただろう]
   
(67) 2022/08/17(Wed) 3:14:54

【人】 千早 結

   
   

 病気の事も、なにも言わなかった・・・
 あまり本心を口にしない子だったと、思います
 そうさせていたのは、私かもしれません・・・


 私も好きに生きてきてしまいましたから
 あの子を責める気持ちも・・・
 問い詰めるつもりも・・・ありません・・・

 ただ、

 ただ、どこかで、自分の気持ちに素直に、
 いきて・・・、いる事を願っています・・・
   
   

[失踪前最後に面識のあった研究室の同級や、画廊のオーナーからの供述により、病の告知による自殺または失踪を動機とされた。今も莫大な行方不明者リストの中に眠っている]**

   
(68) 2022/08/17(Wed) 3:16:32

【人】 空虚 タチバナ

― 特別個室病棟 ―


[目覚めた彼は自身の状態を確認し、
 様々な感情の混じった表情を浮かべていた。>>59
 寝起きの声もふわふわしているように聞こえる。

 普段と少し違う反応に新しい彼を暴いた気がして、
 彼の複雑な心情とは裏腹にほのかに心が躍る。

 これまでより幼くて、ちょっとかわいい。
 自身にもまた新しい感情が芽生えるのを感じながら
 横目でこちらを見る彼に近づき、頬に唇を寄せた。]

  ……からだ、きつくない?

[この場で彼だけが、未だ正しい時を生きている。]
(69) 2022/08/17(Wed) 6:01:34

【人】 空虚 タチバナ

― 彼が目覚めるまでのこと ―


[欲に塗れた身体を清め、彼の姿を見下ろした。
 ぐっすり眠っているのか起きる気配はない。

 気にすべきは彼のことだけで、
 自分やソファの心配は必要なかった。
 この地を包む強い思いがそうさせるのか、>>2:114
 現世とは違いあるべき過去の姿へと戻っていく。
 この身も既に時間から解放されたモノだ。>>1:*56

 本来なら切り離された存在。交わってはならない命。
 誰よりも近く寄りそうことで、彼も徐々に
 自分たちと近い存在へと成り果てるかもしれない。]
(70) 2022/08/17(Wed) 6:01:56

【人】 空虚 タチバナ


  ……なんてね。よっ。いしょ。

[そんな葛藤は彼が迎えに来てくれた時に
 既に振り切っていますので。むしろ歓迎ですので。
 空いた彼の腕の中にいそいそと潜る。

 冷たい肌が触れたせいか、
 彼の身体が反射的に跳ねるのを感じた。

 冷え切った生者の身体とは違い、
 この肌が熱を滲ませることはない。
 せめて彼が芯から冷え切らないようにと
 暖房の温度だけはしっかり上げておいたし、>>25
 ベッドからシーツを引っ張って来て
 彼の肩を覆うようにかけた。

 自分だけでも服を切ればよかった?
 ……だって、肌が触れ合うのきもちいんだもん。]*
(71) 2022/08/17(Wed) 6:02:47

【人】 空虚 タチバナ

― おはようと告げた朝=@―


[朝≠フ準備をする彼の手が二つのカップを取る。
 多くの味を忘れてしまっていたから、
 ただ、「結と同じものがいい」と答えた。

 結はいつも生者じぶんと同じような扱いをするから
 毎回新鮮な気持ちになる。
 次第に慣れるのかもしれないし、
 彼の方が死を理解して馴染んでいくのかもしれない。

 すべてに新鮮な反応を見せる彼を見守っていると、
 予想外の言葉が飛び出したのだった>>25。]
(72) 2022/08/17(Wed) 6:03:09

【人】 空虚 タチバナ

[いつもと変わらない彼の前向きな言葉。
 いつもと同じ、他愛のない穏やかな構想。
 少しずつ、彼とのいつもが増えていくのが分かる。

 でも、今はそういうことじゃなくて。
 急に背中へくっつかれて驚く声が降る>>61
 その後に聞こえたのは同意の言葉だった>>62
 顔を上げると、いつも通りの彼がいた。

 ただ、気のせいかもしれないけれど、
 瞳に欲望が小さな炎のようにちらついた気がした。
 彼の欲はすべて私のもので、だから、炎も私の。
 気のせいだとしてもそれがどうにも嬉しくて、
 死んでようやく"生まれた"今日に浮足立って、
 素直に願いを口にできたんだと思う>>L7。]*
(73) 2022/08/17(Wed) 6:03:26

【人】 空虚 タチバナ

― はじまりの日 ―


[くしゃりと笑った結>>L8の提案は早かった。
 具体的な案なんてなかったのに、
 瞬く間にすべきことが纏められていく。

 彼の言う通り購買には何種類かの筆記具があったし、
 近くのコピー機には真っ白な紙が残っていた。>>63

 必要な物を入手し、
 途中にちょっと寄り道して戻ってきた部屋には、
 空になったカップがふたつ並んでいる>>64。]
(74) 2022/08/17(Wed) 6:03:53

【人】 空虚 タチバナ

 
  何だか子どもに戻ったみたい。

[色鉛筆なんて大きくなってから触った記憶がない。
 あの子たちもこういう物を喜ぶのだろうか、なんて。
 すっかり結に影響された思考が
 ままごとをした幼い子を思い出させた>>1:87。]

  んー……あれ? え、わぁ。
  結って線引くの上手だね。

[真っ白なコピー用紙にガイド線なんて存在しない。
 定規があればそちらも拝借していただろうが、
 なかった時はケースや他の物を利用するしかない。

 どちらだったとしても、
 結はきっと器用に線を引いたのではないだろうか。]

  少なくとも……私よりは。

[彼の引いた線に比べ、線が歪んでいるのは確かだ。
 ほんの少しだけ悔しそうにしながらも、
 二人で刻≠描く作業は一瞬、
 この地とこの身に宿る業さえも忘れさせてくれた。]
(75) 2022/08/17(Wed) 6:04:39

【置】 空虚 タチバナ

 
[そのいち。
 結が目覚めて「おはよう」と言葉を交わした瞬間を
 一日のはじまりとする。

 そのに。
 起きたら一緒にカップ一杯のコーヒーを飲む>>64。]
 
(L9) 2022/08/17(Wed) 6:05:11
公開: 2022/08/17(Wed) 6:10:00

【人】 空虚 タチバナ

[時間の歪んだ世界において、ひとつ提案をした。
 眠らない夜は一日を終えなくていいし、
 置きたくない朝はまだ訪れなくていい。

 甘やかすようで、すべてを彼に与える重さに
 結はどんな反応をしただろう。

 ふたつめは彼からの提案だったか。
 私にとっては味のしない飲み物だが匂いは分かる。
 インスタントの粉がお湯に溶け、
 湯気を立てる様は決して嫌いではなかった。
 彼が自分のために用意してくれるなら尚更。

 断る理由なんて何もなくて、素直に同意を示した。]
(76) 2022/08/17(Wed) 6:05:56

【人】 空虚 タチバナ

[最後の議題は今日を何日とするか≠セった。
 結も当然自身もここに入ってからの時間は曖昧だ。]

  じゃあ……うーん、17ね。
  今日≠ヘ8月17日。

[適当な選択だったのはどう見ても分かっただろう。
 一列七マスの枠の中、中心の辺りに数字を書く。

 日にちや時間に執着はなかった。
 死んでどれだけ経つなんて数えたこともなかったし、
 誕生日だって祝う人がいなければ呪いの日だ。

 ――でも、理由ができれば話は別。]
(77) 2022/08/17(Wed) 6:06:57

【人】 空虚 タチバナ

[数枚奥のコピー用紙を引っ張り出して花丸を描く。
 それから「むすぶの誕生日」と続けた。
 クリスマスの気配はどこにもない。

 重要なのは今日≠ェ今日≠ナあることで、
 ちょっと先に絶対忘れたくない日があること。

 あなたが私に与えてくれたように、
 私もあなたの”生”に祝福を与えたいのだ。]

  …………ダメ?

[たった一日≠サこらで本質が変わるはずもなく、
 不安そうに彼へ尋ねる。
 答えを待つのも怖かったのか、
 返答から逃げるように立ち上がった。]

  あっ、…… あー、そうだ、そうだ。
  シーツ片づけなきゃ。ね。
(78) 2022/08/17(Wed) 6:09:47

【人】 空虚 タチバナ

[購買へ向かった際の寄り道>>74の成果である、
 近くのリネン室にあったシーツへ手を伸ばす。

 いくら時の歪んだ世界だとしても
 昨夜の惨状を見る限りあって困らないという判断だ。

 拭けるし、包まれるし、敷き替えてもいいし。
 それから、]
(79) 2022/08/17(Wed) 6:10:24

【置】 空虚 タチバナ


  むすぶ、見て。ほら。
  ワンピース……みたいじゃない?

[真っ白なシーツを纏ってくるりと回って見せた。]
(L10) 2022/08/17(Wed) 6:11:22
公開: 2022/08/17(Wed) 6:15:00

【人】 空虚 タチバナ

[腰に巻いてしまえば、
 彼の言っていた服に見えないことは……ない。

 腰からだからスカートなんだけど。
 全身を包めるシーツが余りに余って
 足どころか床まですっぽり覆っているけれど。

 それでも白いパジャマと合わせれば、
 辛うじて形は成り立つはずだ。]

  あの……ね。
  その、むすぶは……ワンピース、好きなの?

[果たして不安確認の逃げ道がこれで良かったのか。
 全然良くないけどもう後戻りはできない。]
(80) 2022/08/17(Wed) 6:14:57

【人】 空虚 タチバナ

[だって、
 もしそうなら、彼の好きなものが着たい。
 そしてもっともっと夢中になって欲しい。

 彼を夢見た時から>>2:L3
 理由も目的もこれから"生まれる"感情も、
 その全てみらいがあなたのものなのだから。

 周囲の景色みたいにいつか慣れてしまったら>>72
 私、怨霊なの。重くて面倒くさい女なの。
 執着と不安が混じった炎が、瞳の中で死と踊る。]*
(81) 2022/08/17(Wed) 6:15:37

【人】 四谷 隆史

[もしも光樹がいう”それ”が強さだというのなら
それを教えてくれたのは、君だった>>65

――君が俺を変えたのだ。
抱き留める腕が、眼差しが。

君が願う通りに、己の全ては君の為だけにある。
君のいない世界など意味がない

君のいる世界が、俺の生きる、世界なのだから。]
(82) 2022/08/17(Wed) 7:29:32

【人】 四谷 隆史

きっと倒れ伏してしまうからそのすきに逃走だ!

[彼の笑みが見られるなら、それこそ他は
”どうでもいい”のだから

――向けられたものを幸せとともに噛みしめて
貴方とともに描く明日を想像しながら
繋いだ手を、ぎゅっと握りしめる。

温かな鎖を、共に絡めるように**]
(83) 2022/08/17(Wed) 7:30:25

【人】 千早 結



 ──はじまりの日──

   
[特別個室の来客用テーブルは用紙や色鉛筆を広げるには充分な広さだった。作業に不必要になりそうな椅子は避け、二人で並び作業過程を話し合う。

子供の頃に───>>75
そう口にして、無垢な瞳を手元へ向けるきみに自然と口元が緩んでしまった。

元より多彩なかんばせではないのだけれど、凛とした表情に時折り宿る自然な綻びは小さな蕾が僅かに花開くようで愛らしい。

きみの自然な透明感は、笑顔で以って優しさを繕うぼくの保身を溶かしてくれる]
   
(84) 2022/08/17(Wed) 19:44:08

【人】 千早 結


   

 手慣れ・・・だと思うよ、
 あと思い切り?
 かれんの慎重さも必要になる所があるから
 ・・・ホッチキスとか、
   

[過去のことなので話す事もないのだけれど、血筋もあるため手先は器用な方ではある。とは言えコピー用紙のわずかな段差をガイド線にしている手前時折脱線もしているのだが。

こわごわとゆっくり線を引くきみの仕草は、出会った当初を思い返すと、綻んだ口元が歪にゆがんでしまっていたかもしれない。笑いを堪えている顔とも言う。

悔しさをこぼすきみが拗ねてしまうのなら、
あやすように背後から手を添えて共に線を刻んで行くだろう>>75]

   
(85) 2022/08/17(Wed) 19:44:21

【人】 千早 結


   

 ・・・なるほど・・・?最高じゃない?
 
   
[元よりやりたい事必要な事を優先し、優先度の低い物事は効率的に後回しにしていた人間だった。
   
修学過程を期間内にクリアした者にとって無意味なレビューを繰り返す夏休みの宿題が及ぼす費用対効果の悪さ、という作文を提出するほど

社会、世論、マジョリティマイノリティ、一般的、当たり前、という言葉で一括りにする「枷」を嫌う人間なのだと伝える>>76]

   
(86) 2022/08/17(Wed) 19:44:44

【人】 千早 結


   
   
 「自分の意思」で決めるということは、
  誰のせいにもしないという事、だと思う
  それでもぼくがだらしなかったら、
  かれんの意思で、ぼくを叱って
   

[もちろんコーヒーが飲みたくない日は、
べつのものを作ったりしようよと提案し。

無理はせず、けれど互いを尊重し合い、
二人で話し合っていこう、と小指を立ててみた]

   
(87) 2022/08/17(Wed) 19:45:08

【人】 千早 結


   
───8月17日から始まるカレンダー──
   
   
[一年分の枠が出来たら>>78
数枚先の用紙を抜いて何かを書いている。
「特別な日」なのだと訴える相貌は、大きな主張を大切そうに書き込んだ>>-174]
   
   
 ・・・先に書くの、
   
   
[今は忘れていなくても、「その日」がいつだったのか曖昧になる日もくるかもしれない。忘れたことすら忘れてしまう。永い刻を過ごすという意味をきみが教えてくれたのだ。

それと同時に、永い刻に身を委ね自らの刻を手放していたきみが、ぼくのことを慮ってくれる事に胸が満ちていく気分で。言葉は感嘆に飲まれてしまい続きを止めたことで、きみを不安にさせてしまったのかもしれない>>78]
   
(88) 2022/08/17(Wed) 19:45:57

【人】 千早 結

   


  いや、天才だなって
   
   
[普段はゆるやかな面持ちだと言われるぼくだけれどこの時は真面目な顔で、シーツを取りに向かうきみに向かい信頼と尊敬の念を手向けた。
   
ぼくの言葉を受け取ってくれたからだろうか、
不安そうなきみの面持ちは気恥ずかしさを孕むものへと変わるように見えて>>L10

未だ言葉の意味が飲み込めないようなら、
ふわりと白い花弁を散らすような仕草のきみを抱きしめよう>>80]
   
(89) 2022/08/17(Wed) 19:46:28

【人】 千早 結

   
   

 かれんは天才でしょ!
 そしてかわいい、だいす───
 ワンピース大好き・・・
   
   
[ううんん、と言葉尻を隠すように頸へ流れるきみの黒系に顔を埋める。潜めたはずのことばを思わず口走りそうになり、その行き先をワンピースへと昇華した>>2:-95>>2:*48

密着をしていてはぼくを満たしてくれるきみのXXを受け取ることが出来ない。両腕で肩を抱き向き合うようにしてきみの姿をじっくりとみる]


 ・・・うん、似合う・・・、
   
   
[白いロングスカートのようにふわりと揺れる華やかさは、きみの涼やかな相貌と艶やかな黒系を際立たせていて眩しさすら感じる。

「患者」としてのきみが、「ひとりの女の子」として生まれ変わるような気がした。ぼくへと踏み出してくれる一つ一つの変化を取りこぼしたくなくって再び抱きしめた]*
   
   
(90) 2022/08/17(Wed) 19:46:59

【置】 千早 結



   
[この時、じつはさらにいい事を思いついたのだが
きみをびっくりさせたくって言葉にはしていない。
   
一枚布を数本の安全ピンで仕立てるトーガのことを。
   
布の波地や陰影を知るデッサンを行う際
トルソーに着せるために何度も作ったドレスのことを]*
   
   
(L11) 2022/08/17(Wed) 19:54:05
公開: 2022/08/17(Wed) 19:50:00

【人】 千早 結



   
[その後、
枠と日付、そして互いの「大切な日」を書き記して。

絵も描こうと二人で色鉛筆を持ち、季節の花や風景や、好きな(好きだった)ものを書き加えて行っただろう。

きみはぼくの絵を褒めてくれもしたけれど、動物だけはなぜか壊滅的な出来栄えになる事がバレてしまう。
   
お互いの知らないことで笑い合い、
満たしあう日々はまだまだ溢れるほど続くのだろう]*
   
(91) 2022/08/17(Wed) 20:05:20

【人】 四谷 隆史

― 後日:よつやくんはふとらせたい ―

[光樹と暮らし始めてから暫くして。
はじめは頭ハッピーお花畑になっていた俺であるが
気づいてしまったことがある。

それは、光樹の食事への無頓着さであった。
朝も昼も夜も携帯ゼリー食でいいやといった程の様子>>-184
しかもよくよく見れば俺より細身に見える。
これはいけない。
俺は彼の食生活を変えなければならないと強く決意した。

ということで、携帯の料理サイトのレシピや
テレビ番組や新聞に掲載されているレシピを
1冊のスクラップ帳に纏め、毎食手料理を作るようになったのである
反応の良かったものを繰り返し作って食べてもらうために!

だがしかし。

……美味しいと食べてくれてはいるが
どうもどれを食べてもそうな気がしてならない
俺は頭を抱えている。]
(92) 2022/08/17(Wed) 20:07:59

【人】 四谷 隆史

 まなぶぅ……お前どう思う……?

[返事がないのはわかっているが、
部屋の隅に備えた簡易の仏壇と位牌に語り掛ける大学生。
傍から見るととてもシュールな光景であった。

朝は出汁は日高の昆布を使った味噌汁等素材にこだわった和食
昼は手作りの弁当
夜は肉や魚をバランスよく……と主婦さながらの献立を考えてはいるのだけれど
どうも光樹の食事の好みが掴みづらいのである

これは本人に直接聞くしかない……!
息子(の位牌)に独り相談した結果、結論に至った俺は
仕事から帰ってきた光樹に夕食を用意しつつ
聞いてみたのであった。]
(93) 2022/08/17(Wed) 20:08:21

【人】 四谷 隆史

 光樹って、どんな料理が好きなんだ?
 どうも……何食べても同じような感じがしてなぁ。

 できれば好きなもの、おなか一杯食べてほしいなぁって。

[などと、エプロンとお玉を装備しながら
わくわくどきどきしながら尋ねるのであった。*]
(94) 2022/08/17(Wed) 20:08:38

【人】 勢喜 光樹

─後日、手料理─


[少し前までは、想像も出来なかった。
今こうして生きている事も。
……お前隆史との、生活も。

少し前までは、在り得なかった。
……子供の頃には無かった
決して、夢見る事の無かった、温かな暮らし。
それは充分過ぎる程、満ち足りた日々。

目が覚める時も、眠る時も。
己の傍には、必ずお前が居てくれる。

その"幸福"が、これからも在って欲しいと願う。]
(95) 2022/08/17(Wed) 22:29:31

【人】 勢喜 光樹

[一緒に暮らして暫くした、ある日の事だった。
"好物"について、問われたのだった。>>94]

好きな……料理………?

お前の作ったものなら、なんでも。
好きだと思っている、けれど………

[きっと、そう言う事ではないのだろう。
だから考えてはみたものの……。

隆史の手料理以外、何も思いつかなくて。
困ったような表情でお前を見つめる。]
(96) 2022/08/17(Wed) 22:30:32

【人】 勢喜 光樹


ごめん………。
考えてみたが、よく分からなかった。

[俺はお前以外の、手料理を知らない。
誰もが持っている「お袋の味」の想い出もない。

子供の頃は、カップ麺かコンビニ弁当。
あとは、酒を飲み時につまむ乾き物の余り。
そういうものしか、与えられなかったし
飢えを凌ごうと思えば
携帯食でもなんでも、幾らでも手段はあったし。>>92

そこに好みや関心を抱いた事は、
一度もなかった事に、問われて初めて気付いた。]
(97) 2022/08/17(Wed) 22:31:51

【人】 勢喜 光樹


でも………

お前の料理は、"優しい味"がする。
それだけは……分かっている。

[好き嫌い、得意苦手。
辛い甘い。しょっぱい苦い。
………そう言う事、などではなく。]
(98) 2022/08/17(Wed) 22:42:41

【人】 四谷 隆史

[お玉とエプロン装備でふんす!となりながら
俺は君の好み……の、料理が知りたい。
そう光樹に問うてみたのだけれど……>>96]

 そ、それは嬉しい。

[けど、そうじゃない。そうじゃないんだ。
俺としては一番君が美味しい!と
食べてもらえる料理を作りたいのだ!

と内心おもっていたところ。
困ったような表情をするので、あっあっ
迷惑かけてしまったんだろうか、と今度は此方が慌ててしまう]
(99) 2022/08/17(Wed) 22:55:27

【人】 四谷 隆史

[困った顔で……よくわからない、という貴方は
本当に、わからなさそうな顔をしてた

まるで途方に暮れた子供のように>>97

――彼の家庭環境については共に暮らす中で
その断片でも察することはあったろう。
彼が犯した罪を知るなら、なお。そうならきっと
察することも出来たとは、思う

だから。ねぇ。光樹。
俺は、この言葉に>>98
嬉しくて、ちょっぴり泣きそうになったのであった]
(100) 2022/08/17(Wed) 22:55:42

【人】 空虚 タチバナ

― 「刻」を描いた日 ―


[広いテーブルに来客用の茶菓子ではなく、
 真っ白な紙と色とりどりのペンが並ぶ。>>84
 別の紙を用いた器用さを披露した結の手にかかれば、
 よろよろとした私の線も滑らかに紙上を踊った。

 手先が器用なことを知った。>>85
 重ねられた手が私よりも大きく固いことに気づいた。

 「手慣れ」だと言う彼に経験を尋ねようとしたが、
 すぐに思い留まって手元に集中する。
 悔しさも忘れて、「もっとやって」なんて。
 作業効率は落ちてしまうけれど、
 最初からそんなことを考慮する気は欠片もない。]
(101) 2022/08/17(Wed) 22:59:39

【人】 空虚 タチバナ


[過去は必要なかった。
 私たちだけが、私たちの未来を決められる。]
 
(102) 2022/08/17(Wed) 22:59:49

【人】 空虚 タチバナ

[彼の名前がちはや むすぶ≠ニいうこと。
 私の名前がたちばな かれん≠セということ。

 相手を呼べる音があれば、他にはもう何もいらない。
 手先が器用なことだって、彼を蝕む病だって、
 もっと彼が馴染めば気にならなくなる。

 だってそれが、それだけが日常なんだから。

 彼が景色に新鮮さを抱くのと同じように、>>60
 次第に日常に馴染んでいくのだろう。]

  ……あれ。

[そういえば、最後に頭痛がしたのはいつだろう。
 彼と強く触れ合う間だけ止まっていた痛みが
 いつの間にか見当たらないことに気づいた。

 線を引く手を止め、前のめりだった身体を倒す。
 背後に体重を預けて顔を上げると、
 彼の顔がさかさまに見えた。]
(103) 2022/08/17(Wed) 23:00:10

【人】 空虚 タチバナ


  なんか……気分いいな。

[もし、子どもの頃に戻ったとして>>75
 こんな気分になれるはずもない。
 戻りたいとも思わない。必要ない。

 元々印象的な思い出があった訳でもない。
 どうしてだったっけ。どうでもいいや。

 私の死が彼を少しずつ蝕むように、
 彼の考えが私を少しずつ変えていく。
 あなたの手が私を形作ってくれる。]
(104) 2022/08/17(Wed) 23:05:50

【人】 空虚 タチバナ


  誰のせいにもしない……うん。分かった。
  じゃあ私も――わた し、も ……っ、ぅ、あ

  ……――私にも、そうしてね。
  私が結をいっぱい困らせたら……叱って。

[彼に寄りかかったまま一日≠フ話をする。
 一つ目の提案に彼は好意的だった。>>86
 その上でもっと柔軟な考えを与えてくれる。

 過去の私にとって叱責≠ヘ恐怖の象徴だった。
 しかし今の私に過去はなく、
 手に取ったのは結と共にする永遠だけだ。

 だから、お願いする時に少し声に詰まったけれど。
 彼を見つめる瞳に恐怖は微塵も滲まなかった。
 そのせいで彼を𠮟る気が全くないことが
 表情から伝わったとしても、許して欲しい。]
(105) 2022/08/17(Wed) 23:06:16

【人】 空虚 タチバナ

[朝≠フ役目を終えたカップが
 真っ白な底を晒してふたつ、寄り添っている。

 明日≠ヘ何色が満ちるのだろう。
 同じかもしれないし、違う色かもしれない。
 明日のことは明日にならなきゃ分からない。
 それでいいんだ。

 彼の提案に頷いて、
 差し出された小指に己のそれを優しく絡めた。]*
(106) 2022/08/17(Wed) 23:06:59

【人】 空虚 タチバナ

― 8月17日 ―


[白を纏った身体は今、彼の腕の中にある。>>89

 彼の返事も待たずに離れ(と言っても数歩程度だ)、
 腰に回したシーツは床まで広がって
 咄嗟に踏ん張ろうとした足先を掬った。
 結果、一瞬だけ全体重を預けることになってしまい、
 あわあわと彼の胸へ飛び込んだ。

 どうやら私の夢が届けた幻ではないらしい。
 再び天才との評価を受けて>>90
 気恥ずかしさを孕んだ表情を隠すように
 額を彼の左胸へと押しつける。]

  そ、そんなの当然でしょ……だって、

[ワンピース大好き。結はワンピースが好き。
 明日≠烽ワたシーツ探しに行こうかな、なんて
 逸る気持ちを抑えつつ顔を上げて、]
(107) 2022/08/17(Wed) 23:07:40

【人】 空虚 タチバナ

[一番とか特別とか、それも間違いではないけれど、
 二番だって普通だって彼のものだから。
 私の全てが、あなただけのモノだから。

 結の手が肩を掴んで隙間を作り、
 彼の視線が広がる白を見下ろす>>90。]

  ……うれしい。

[もっと見て。もっと夢中になって。
 彼が意味をなくした過去が私をもっと貪欲にする。

 「患者むかち」だった私が、
 「ひとりの女の子あなただけのわたし」に生まれ変わっていく。

 結がまた私を抱き寄せた。
 彼の考え>>L11に気づく様子もなく、
 腕の中でうっとりと目を閉じた。]*
(108) 2022/08/17(Wed) 23:10:35

【人】 空虚 タチバナ

 
[その後、互いの「大切な日」を書き記した。
 割れた窓ガラスが散乱していた。

 私にはあと一つしかなくて、最初の紙を選ぶ。
 ベッドはなぜか抉られてスプリングを晒している。



 名づけの意味なんていらない。苗字も不要だ。
 複数人の足音、指示を飛ばす籠った声。

 彼の呼んでくれる響きだけがあればいいから、
 元より成果が得られると思ってなかったのだろう。

 「かれんの誕生日」と綴った。
 「いません」と報告する声は淡々としている。

 
(109) 2022/08/17(Wed) 23:15:08

【人】 空虚 タチバナ

 
[それから彼が描く絵の美しさを知り、
 毎年多くの失踪者がいる中でも有数のスポットだ。

 かと思えば個性豊かな動物たちに笑って。
 隊員たちは慣れた手つきで捜索を勧めている。

 正直、私はすべて動物側の出来だったけれど。
 とある部屋に入った時、一人が口を開いた。



 いつか思い描いた未来>>2:L1より歪だとしても
 どうしてわざわざこんな所に死にに来るんでしょう。

 幸福な日々が、二人の「刻」を彩っていく。
 足元で踏みつけられた薄汚れた紙が音を立てた。
]*
 
(110) 2022/08/17(Wed) 23:15:29

【人】 勢喜 光樹

[己の歪みきった思考や価値観は、>>-221
傍に居てくれるお前の存在によって、
別な視え方へと変わって行くよう。

仕事の都合で、朝帰りになる事もあったし
作ってくれたお弁当だって、>>93
きっと持っていけない日もあっただろう。

そんな日々が続く事があったとしても、
お前は毎日、手料理を作って
この"家"で俺を待ってくれているから。>>99

この"家庭"では、この温かな食事が
冷え切ってしまう事など、決して無く。]
(111) 2022/08/18(Thu) 1:02:37

【人】 勢喜 光樹

["家族"とは────…もしかしたら、


      隆史お前という"存在"、なのかもしれない。]*
(112) 2022/08/18(Thu) 1:03:27

【人】 勢喜 光樹

─記憶─


[居間はいつも散らかっていた。

空になった酒瓶とアルミ缶。
空になった煙草の箱と吸い殻。
空になった弁当箱と、カップ麺の器。
食べ掛けの乾き物と、飲みかけの携帯ゼリー。

台所はいつも汚れていた。

埃の被った炊飯器とオーブントースター。
油に塗れた電子レンジとガスコンロ。
黒ずんだ冷蔵庫と、黴臭い流し台。]
(113) 2022/08/18(Thu) 1:44:19

【人】 勢喜 光樹

[俺に部屋なんてなかった。
寝る場所はいつも、この汚い居間か台所。

両親アイツらにはあった。
穢れたベッドのシーツ上。毎晩、事に及んでいる。

己の存在など無いかのように振舞う日もあれば、
己をゴミを見るような目で視認し、罵る日もあった。]
(114) 2022/08/18(Thu) 1:45:07

【人】 勢喜 光樹

[分からなかった。

何故こんな所に居なければならないのか。
何故両親アイツらは俺を縛るのか。

少しでも反抗しようとすれば
ガムテープで口を塞がれた。

少しでも抵抗しようとすれば
麻紐で身体中を括り付けられた。

少しでも歯向かおうとすれば
結束バンドで手足を絡げられた。

身動きの取れなくなった己は、
この汚い場所で、寝転がされるだけ。]
(115) 2022/08/18(Thu) 1:46:08

【人】 勢喜 光樹

[何かしたい。

そんな欲求すら抱く事を赦されない。

何故、俺は生まれて来た?
何故、俺は生きている?
何故、そんな目で見る?
何故、そうやって貶す?

何故、俺は……………


   何故………………何故………………]
(116) 2022/08/18(Thu) 1:47:47

【人】 四谷 隆史

[光樹の言葉>>-223を聞いて、
よしやるぞ!とやる気に満ち溢れる己は
光樹を世界の中心として今日も地球は回っている状態であった

今日は魚、じゃあ明日は豚だ。
ちょっと奮発してブランド豚とかでもいいかもしれない
何時か好きの中に、君の特別好き、を見つけたら
そんな未来を想像して緩む口元

君が笑みを零しながら食べる姿を見ると
俺も喜びに胸が満たされるのである]
(117) 2022/08/18(Thu) 7:37:23

【人】 四谷 隆史

[どんなに忙しくても毎日掃除は欠かさず
布団だって週に1回はお外に干して毎日ふかふかにしよう

お弁当や朝食が不要な日があっても
その分次の食事は豪華なものにと張り切って

あなたにとって家が、いつでもあたたかでありますように
あなたにとって、この場所が「帰って」きたくなるような
そんな場所になれるように

ただいまと、声がしたら
待っていた俺がお帰り、と返せるように

君の中を俺で満たし、俺の中は君で満たされる>>*27
それはとても

         幸福、なこと!!*]
(118) 2022/08/18(Thu) 7:42:22

【人】 千早 結

   

 ──うつつの世──

   
 
  かれん、もういいよ、目を開けて
   
   
[壁にかけられたカレンダーの日付は、
0年12月24日を示している。

この夏の出会いを始まりとしてきみと創り上げた羅針盤カレンダーは、どこかの世界の西暦を捨てぼくたちの紀元を記していた。

今日はぼくの誕生日だ。

昨夜から二人で仕込んだ手料理が並ぶテーブルには、調理場から借りてきたパスタ鍋がワインクーラーの顔をしてステンレスぶりを発揮している。もちろんここにはアルコールはない。シャンパンに見立てた炭酸ジュースのペットボトルが誇らしげに氷の中で揺れている(ラベルは剥がした)]
   
   
(119) 2022/08/18(Thu) 9:57:15

【置】 千早 結



   
[開け放った窓の外からあたたかな日差しが差し込んでいる。
遠くから聞こえるひぐらしの声や、
子供たちの笑い声、
懐かしい曲を綴る歌声も。

雲ひとつない突き抜けるような真っ青な空には、透き通った白い三日月が浮かんでいる。

ぼくたちの暦の上では冬なのだけれど、
季節は目を離すと春にも冬にも変化したりもしただろうか。
それすら楽しんだりして]
   
(L12) 2022/08/18(Thu) 10:05:40
公開: 2022/08/18(Thu) 10:00:00

【人】 千早 結

   


  長くなっちゃったね、
  ずっと立っていて辛くなかった?
   
   
[ドレッサーに簡易裁縫セットを置き仮縫の糸を引き抜き布音を鳴らす。至近で鋏や針を使うときみを怖がらせてしまいそうな気がして、支度を終えるまではと目を瞑ってもらっていた。

リネンにドレープを施し君の体に合うよう巻き付け留縫を終えた白いドレスは、きみの白肌をより輝かせているようだ。この時ばかりは胸の虚ろも照れて隠れてしまっただろうか。

括らずに三つ編みをしてからゆるくピンでまとめたアップの黒髪には、レースのカーテン生地で作ったコサージュを飾った。

完全に自分好みの「形」を押しつけてしまってはいないだろうか。目を開けたきみの反応を待つ。すこしどきまぎとしている]
   
(120) 2022/08/18(Thu) 10:15:57

【置】 千早 結

   

[僕はといえば購買で手に入れた白いシャツと、
皺の寄らなくなった黒いスラックスという
傍目にみればウエイターのような姿なのだけれど]



  ・・・どうかな、いや、ごめん、
  先に言っちゃう。ものすごくきれいだ
   
   
[やっぱり堪えきれなくなって、
ぼくはふにゃりと破顔してしまった]*
   
   
(L13) 2022/08/18(Thu) 10:18:38
公開: 2022/08/18(Thu) 10:20:00

【人】 空虚 タチバナ



[一日一日を指折り数えるようになった。]

 
(121) 2022/08/18(Thu) 21:11:42

【人】 空虚 タチバナ

[「おはよう」と挨拶を交わし、朝が来る。
 結がふたつのカップに飲み物を入れてくれる。
 最初は三つだった選択肢も、
 備えつけだけでなく、購買の物がいくつか増えた。

 コーヒーのことが多かったけれど、
 空が暗く暑い夏は冷たいオレンジジュースにしたり、
 入道雲の広がる乾いた秋は紅茶を選んでみたり、
 眠れない長い夜の後にはホットミルクを準備したり、
 眠らない夜を求めた日はただの水を交わしたり。

 最初の頃はずっと同じ物を望んだけれど、
 味に鈍い私でも炭酸が楽しめると分かってからは、
 ごく稀にこちらから誘うこともあった。

 別々になんてしませんとも。やです。
 だって彼の感じたことのすべてが欲しいんだもの。

 だからと言って彼に無理強いすることはしない。
 一方が支配するのではなく、互いが望むまま、
 話し合うことができるのだから>>87。]
(122) 2022/08/18(Thu) 21:12:07

【人】 空虚 タチバナ


[それから先のことは決まっていない。]
 
(123) 2022/08/18(Thu) 21:12:21

【置】 空虚 タチバナ

 
[締め切った窓の外で雪が降っている。
 遠くから聞こえるうぐいすの声、
 子どもたちの笑い声、
 聞き馴染んだ曲を奏でる歌声も。

 重い雲の隙間からは柔らかな陽光が降り注ぎ、
 霞んだ星空を覗かせていた。

 季節が混じって歪んで、時間が戻って捩じられて。
 私たちの願いが二人の世界を描いていく。]
 
(L14) 2022/08/18(Thu) 21:14:13
公開: 2022/08/18(Thu) 21:15:00

【人】 空虚 タチバナ

[夜は、二人で日記を書いた。>>-231

 色素の薄い彼の髪色に似た色の表紙。
 これまでなかったはずだが、
 待ち構えたように購買へ現れたものだ。

 カレンダーの枠には入らないことに早々に気づき、
 探しに出かけた時のことだ。
 そのせいで彼が書き込むことがない限り、
 カレンダーには二つの特別な日だけが残っている。]
(124) 2022/08/18(Thu) 21:14:36

【人】 空虚 タチバナ

[日記を書き終われば、暖房をつけて一緒に眠った。

 睡眠が必要なのは彼だけだったけれど、
 冷たくて、寝返りの邪魔もしてしまうけれど、
 それでも私は彼の傍を離れない。

 彼の寝息と一緒に心音を確かめるのが好きだった。
 時折解け、また抱きしめてくれる腕が欲しかった。
 眠らない情熱的な夜も、眠る静かな夜も、
 彼のすべてが私に与えられる幸福を享受した。

 実際そうなのか私が抱く夢なのか分からないけれど、
 彼の鼓動は日に日に弱くなっていくようだった。
 時折私の肌へ彼の体温が移るような気もした。]
(125) 2022/08/18(Thu) 21:15:13

【人】 空虚 タチバナ

 
[まるで――まるで、
 ひとつの心臓いのちを共有するように。]
 
(126) 2022/08/18(Thu) 21:15:47

【人】 空虚 タチバナ

 
[少しずつ、私の死が彼にのしかかっていく。
 代わりに彼の抱えた病は鳴りを潜めていたはずだ。
 現世から解放された時間は正しいものではないし、
 私以外が彼を蝕むのを許すはずがないからだ。

 具合が悪そうな様子はないはずだから、
 彼の身体が弱っているという訳ではないと思う。
 本当は私も眠ってしまい、夢を見ているだけかも。]
 
(127) 2022/08/18(Thu) 21:16:19

【人】 空虚 タチバナ



[遠ざかる心音と共に一日一日を数えている。]*

 
(128) 2022/08/18(Thu) 21:17:56

【人】 空虚 タチバナ

― 0年12月24日 ―


[彼の声>>119に促されて目を開くと、
 見慣れた背景といつもの彼がいた。]

  ん、大丈夫。ありがと。

[相変わらず彼は私を生者と同じように扱う。
 彼と二人過ごすようになって半年近くが経ち、
 戸惑うよりも受け入れることが日常になった。

 視線を滑らせると、日常と違う箇所が目に入る。]
(129) 2022/08/18(Thu) 21:18:15

【人】 空虚 タチバナ

[手先の器用な彼は料理も上手にできるようだった。
 あるいは、半年間の成果かもしれない。
 味見のできない私は彼の隣でお手伝いをする。
 彼ほどではないけれど、多少は成長したと思う。

 その結果の料理が皿に乗り、湯気を立てている。
 ワインクーラー代わりのパスタ鍋は少々大きく、
 ラベルを剥がしたペットボトルの白い頭だけが覗き、
 プラスチックの身体を悠々と氷の海に
 半分浸していることが容易に想像ついた。]

  ……今日、結の誕生日だよ?

[何よりも違うのは私自身だろう。
 景色からもっと近い場所へ視線を戻すと、
 主役より着飾った自分の姿が見えた。

 普段パジャマの袖で隠れている白い腕は露わに。
 反対に胸元は彼が与えた白で覆われている。
 腕を持ち上げて頭を触れば、
 三つ編みの凹凸が指の腹を擽った。]
(130) 2022/08/18(Thu) 21:19:27

【人】 空虚 タチバナ


  結が好きなやつだ。

[彼に髪を纏めてもらうのは初めてではない。
 限られたこの世界で、
 彼は私の想像を超えて多くの思い出を紡いだ。
 望む物が手に入る世界の性質>>-230が、
 彼の探求心を後押ししたのだろう。

 誰かの髪を切ることも初めてだったし、
 朝、頬ずりをすると
 髭がちくちくすることも初めて知った。

 長く、永くここを彷徨っていたと思う。
 けれど、彼と過ごした半年間の方がずっと濃くて、
 毎日が永遠で、あっという間だった。]
(131) 2022/08/18(Thu) 21:19:49

【人】 空虚 タチバナ

[評価を待つように、彼がこちらを見ている。>>120
 どこか緊張したようにも見えるその姿は、
 出会った頃に似た服装をしていた。>>L13

 それなら、足りないものがある。ね。]

  結。

[何度名前を呼んだだろう。
 分からなくなるくらい、彼だけを望み、求めた。
 纏めて貰った髪を崩さぬよう、闇が滲む。

 彼の白いシャツを包んだ黒は、
 最初に出会った時のように彼に上着を与える。
 あの時はサマーカーディガンだったけれど、
 今日の主役は彼だからぴしっとしたやつで。]
(132) 2022/08/18(Thu) 21:20:05

【置】 XX タチバナ



  お誕生日、おめでとう。

  
(L15) 2022/08/18(Thu) 21:21:46
公開: 2022/08/18(Thu) 21:25:00

【人】 XX タチバナ

[死を孕み、終わりの境界に立つこの場所で、
 ただ一人、彼の生を祝う。]

  生まれて来てくれて……私と 出会ってくれて、
  ありがとう。

  というか、え、と……褒めてくれるのもありがと。
  ……ふふ、照れちゃうね。

[返事を待ちきれなかった彼が笑うから>>L13
 私もXXを湛えた笑みを贈った。]*
(133) 2022/08/18(Thu) 21:22:36

【人】 千早 結

   
   

 ──別の世界の話──

   
[とある地方の美術館で、とある画家の個展が開かれていた。チケットやポスターに書かれている肩書きは現代アーティスト、ジャンルはインスタレーションとなっている。数ヶ月をかけてさまざまな地域の美術館で開催されている近年注目を浴び始めた日本新鋭アーティストの一人だった。
   
>>32芸術大学やデザイン専門学校短期大学の学生たちも多く足を運んでいただろうか。毎度会場にアーティスト本人が赴くことのない規模の個展なのだが、この年の開催は少し変わっていたという。

それは会場のあるひと区画にだけ、彼女の作品ではない無名の抽象画家の作品が飾られている事だった。作品の展示名も作者名すらない油絵が数点、そして特に目を引く中央に飾られた一点は「未完成」のままであった。

余談だがどの美術雑誌のインタビューに於いても、この作品類については個展の主催者ならびにアーティスト本人ですら、ノーコメントを貫いたという]
   

   
(134) 2022/08/18(Thu) 21:29:39

【人】 千早 結



[直射日光を避けてはいるがそれらは天窓から差し込む自然光の中未完成のまま展示されている。
   

   
  雲ひとつない空とも、海とも言い難い
  青い、青い、一枚の油彩画が>>2:118
   

   

学生達や来客の意見は様々であっただろう。なぜこんな見合わない作品が?誰のもの?何のために?それともこの配置そのものが現代アートの一旦なのか。様々な憶測が飛び交ったかもしれない。
   

美術館の入り口に翻る垂れ幕には
『千早 要』〜未来を歩いていくいのちたちへ〜 
というアーティスト名と展示のコンセプトが翻っていた]*

   
(135) 2022/08/18(Thu) 21:32:22

【人】 四谷 隆史

― 後日:とあるひのふたり ―

[1年に一度、俺は光樹に我儘を1つ言っている
傍に居たいとか、ぎゅっとしてとか
そういったものを含めればいつも我儘だろうけれど、
そこは目こぼしして欲しい

1年に一度。貴方と出会った日
その日は俺の生まれなかった子供の、命日
その日に行くお墓参りに、大事な貴方に
ついてきてほしいのだと、願う

本日はその予定に1つ、追加で美術館に寄ることを
願うのには少し貴方に驚かれたかもしれない

どうしても見てほしいものがあったんだ。
って、言って
美術館に持っていくには不釣り合いの
造花とお水の入ったペットボトル
それらを持って2人でやってきた個展>>134

見てほしいものは、その作者のものではなく
一区画にある、中央の絵である]
(136) 2022/08/18(Thu) 22:00:22

【人】 四谷 隆史

 ……これ、返そうかなって思って。

[同じ”チハヤ”なのか、別のチハヤなのかはわからないけど
若しかしたらあの日探した”チハヤ”さんに関りのある人かもしれないから

アーティストにか、それとも個展の開催者にか。
あの日拾ったスマートフォンを渡そうと思って。

その時に世話になったお礼と
それからとある廃墟にて途中ではぐれてしまって未だ――……
といったことを話せたらな、と思う
できなければ、関係者の方にこれをと、預けようとするだろう。]
(137) 2022/08/18(Thu) 22:00:38

【人】 四谷 隆史

[それがもし、できたなら。
俺は君の指に己の指を絡めて



    行こっか、って微笑むのだ


――今日は我が子の命日であり
そして世界で一番大事なあなたに、出会った日**]
(138) 2022/08/18(Thu) 22:00:54

【人】 千早 結

 

[少しずつ、ぼく生がきみの虚を埋めていく
代わりにきみの抱えた過去はその存在を失って行くだろう

死を選んだ行為がやむ得ないものであったとして、それがきみの中の正しい行いであったとしても。それでもきみを縛った過去そのものはゆるすつもりもない。ぼくはきみの虚を埋めて過去を消す

きみの伸ばす掌が死を誘う希望なのだとしても。ぼくの心臓はきみの虚を消し去るまでは止まることはない>>127


ぼくの遠ざかる心音はきみのいのちに近づいていくバージンロードのようなものなのだ

生と死が二人を分かつなんて誰が決めた?
生と死こそがぼくらを繋げる絆になるのだ>>128]
   
(139) 2022/08/18(Thu) 23:12:42

【人】 千早 結




 ──0年12月24日──
   
   
 もちろん。だからさ、ふふ
 

[>>130困惑したような、それでいてしげしげと自身の姿を確かめるようなきみの仕草に、そしてぼくが特に好む髪型だと気づくきみの言葉に

ぼくは溢れた満面の笑みと共に、すこし含んだ嬉しさの漏れる声音で答えた>>131]


 ぼくの誕生日だからね
 今日のきみのすべてはぼくのもの、ってこと
   
   
(140) 2022/08/18(Thu) 23:13:26

【人】 千早 結



   
  ───わ、え、すごい
  まるでシンデレラじゃん!
   

[>>132いや違う、そうじゃないんだけれど。パーティに着て行く服がないような自分にきみが施した魔法のような仕草に思わず口に出た例えがそれだったのだ。

感動と自分の言った言葉に思わず笑ってしまったあとで、改めて君に向き直り襟をただし、きみが贈ってくれるせいを祝う言葉に破顔した>>L15]

   
(141) 2022/08/18(Thu) 23:14:31

【置】 千早 結




   ありがとう、かれん
   生まれて、そしてきみに会えて、よかった
   ぼくとずっと、ずっと一緒にいてください
   
   
(L16) 2022/08/18(Thu) 23:18:58
公開: 2022/08/18(Thu) 23:20:00

【人】 千早 結


   

[購買にあった雑誌などを見て二人で作った食事が並ぶテーブルへ、君の手を引きエスコートをする。


向き合う形で席に着き、スパークリングの赤ワイン風炭酸飲料
(中身はファン○グレープ)
を注ぐ

グラスを渡すふりをしてきみが差し出す手をとれば
乾杯の前に少し静止して。ぼくはポケットから取り出した箱もない質素なリングをきみの指に滑らせるだろう]

   
(142) 2022/08/18(Thu) 23:24:12

【置】 千早 結




  不恰好でごめんね、
  きみの誕生日に間に合わなくって・・・
  その、鋳金とかは出来なくて
  ほんと、おもちゃみたいだけど───
   


[まち針を曲げてリングを模した。縫い糸にビーズを通し、花のようなリングトップをあしらった

やめる時も、すこやかなる時も、生と死を超えても、永遠を誓い合うためのもの]*

   
(L17) 2022/08/18(Thu) 23:28:13
公開: 2022/08/18(Thu) 23:25:00

【人】 勢喜 光樹

─後日、願いは空に─


[隆史の我儘にはもう慣れていた。>>136
傍に居たいのは己も同じだったし、
温もりが欲しければいくらでも応えた。
どんなに疲れていても、切羽詰まっていても。
いつも己を想い考えてくれているのを知っていたし>>117
帰ればお前が、笑顔で迎えてくれるから。>>118

だが今日は、そういう日常の事とは違う。
お前にとっては特別で、大切な日。

"まなぶ"を想うお前父親にとって
大切な行事である事も知っている。

贖罪を見届ける共に生きよう>>2:-22
そう約束をしたのだから、己が快諾しないはずはなく。]
(143) 2022/08/19(Fri) 0:16:36

【人】 勢喜 光樹


ん………。分かっている。

? 美術館………?

[故にそれは唐突感もあり、想定外でもあった。
頷いた後は目を丸くしながら、小首を傾げる。

だがきっと、何か理由あっての事なのだろう
そう思って深くは問わないまま
隆史と共に、とある美術館の個展へと赴いていた。>>134]
(144) 2022/08/19(Fri) 0:17:47

【人】 勢喜 光樹


………ああ、それは。

[あの廃病院で見つけた端末を>>137
お前に手渡したのが最後だったろうか。>>34
久しく、それを目にした時
あの日の出来事が、一瞬脳裏に蘇る……。

泣いてばかりのお前。死のうとしていた自分。
深い闇。錆びた鉄格子と拘束具。
埃被ったシーツ。血の滲む床。大嫌いな歌。
真っ暗な影と消えゆく人。壊れ朽ちて行く廃墟。


           
そして────…
"
青空
"]
(145) 2022/08/19(Fri) 0:20:16

【人】 勢喜 光樹

[それは、この端末に映っていた"色"と同じ。

────"千早 要">>135

それは、見つけられなかった探し人と同じ名。

彼の下の名前は知らない。
だからこの絵の作者本人かは分からないが。]

………そうだな。
それが、良いと思う。

[お前の「したい事」が、チハヤの元へ届けば良い。

あの時、初めて見た青空に
何の感想も抱けなかったけれど。

今なら、少しだけ分かるような気がした。]
(146) 2022/08/19(Fri) 0:21:42

【人】 勢喜 光樹

[互いの指を絡め合い、そして微笑む。>>138

あの日の出来事を、決して忘れやしないだろう。
そして今日という日が、お前にとっても
己にとってもどんな日であるかを、胸に刻む。


 あの日出来た"
結び付き
"が────

        いつか、あの
へ届く事を、願った。*]
(147) 2022/08/19(Fri) 0:22:15

【人】 XX タチバナ

― 0年12月24日 ―


[死に近づこうとも決して消えることのない命>>139
 ゆらめき、瞬き、微笑む。
 ふと何かに気づいた様子で目の前の彼を見上げた。]

  また……伸びたね。

[物も、場所も、私も。
 ここに在るものはすべて解放されているのに、
 彼の心音だけが未だ正しい時を刻んでいる。

 己の目覚めだけが「刻」を示す中で、
 彼は狂うことなく、順応すらしてみせて
 今、ここに在り続けていた。

 彼が元来持っていた思考>>86
 この地に会っていたからなのか、
 吞み込まれたことで少しずつ変異したのか。

 彼が傍にいれば理由なんて何でもいいけれど、
 私の存在が意味になればいいと思う。]
(148) 2022/08/19(Fri) 0:25:15

【人】 XX タチバナ


  もちょっと切っておけばよかった?

[過去は影になった。
 彼にとっての己の価値を見誤ることはないし、
 彼の好意も素直に受け止められる。照れるけど。

 だから彼へ伸ばした手が拒まれることはありえない。
 躊躇も怯えもなく前髪に振れ、毛先を揺らす。

 少しずつ、結が私を埋め尽くしていく。
 欠片の誇張もなく、彼だけのものになっていく。]
(149) 2022/08/19(Fri) 0:25:27

【人】 XX タチバナ

[しっとりと肌を滑る空気が彼の声>>141で霧散した。
 注いだ黒は材質まで再現することはできず、
 重さも感じさせないまま上着の形で停滞している。]

  ふふ……あは、
  主役はお姫さまだったの?

[珍しくくすくすと声を漏らしながら笑ってから、
 彼に心からの祝福を贈り、願いを受ける>>L16。]

  いるんだよ。
  ずっと、一緒にいるの。

[彼の差し出してくれた手を取りながら返事をする。
 XXの言葉というには陰湿で、
 誓いよりも呪いに近い響きを有していた。

 この場に似つかわしくない温度を持って、
 彼がくれた白を纏い、光の下、花のように笑う。]*
(150) 2022/08/19(Fri) 0:26:04

【人】 XX タチバナ

[エスコートされたのもこんな風に食事をするのも
 "生まれて"初めてのことだった。
 椅子を引かれ、腰かける。
 彼と向かい合ったなら、照れたようにはにかんだ。]

  ちょっと緊張するか……も?

[透明なプラスチックを傾け、赤紫色の液体が流れる。
 丁寧な曲線を描くグラスが浅く満たされていった。
 小さな気泡と仄かに甘い匂いが広がる。

 差し出されたそれを受取ろうと手を伸ばしたが、
 私が得たのは別の物>>L17だった。]
(151) 2022/08/19(Fri) 0:26:16

【人】 XX タチバナ

[花が咲いたのはどの指だっただろう。
 彼が触れたことのない場所などないに等しいから
 いずれの指であってもサイズはぴったりだろう。]

  ……。

[一瞬、言葉を忘れた。
 初めて会った時のように何も返せなかった。
 ただまじまじと手元を見つめ、
 驚いた表情を隠さずに彼の方を向き直す。]

  …………いつ、作ったの?

[最初に出たのはそんな気の利かない言葉だった。
 実際、彼の傍を離れることはほどんどない。

 それなのに気づかなかった。隠されていた。
 彼に関して知らないことがあった。
 不満が炭酸の泡のように、ふつりと浮いて弾ける。

 けれど、それは心地よい刺激だった。
 足りないことがもどかしくて、新しい彼がXXしくて、
 何より彼が与えてくれたものすべてが嬉しかった。]
(152) 2022/08/19(Fri) 0:26:48

【人】 XX タチバナ


  ううん……っ、ううん、 いいの。
  これがいいの。これしかやだ。

[おもちゃみたいなんて言う彼に慌てて首を振った。
 指輪を嵌めた手を抱きしめ、胸元に仕舞う。
 押し当てた手の甲が布の向こうにある穴を感じた。]

  ……うれしい。すごくうれしい。
  ありがとう結。ずっと大切にする。

[このむねに広がる感情を、
 どうやったら言葉で伝えきれるだろう。
 口から出た言葉はありきたりな物ばかりで、
 音の不自由さにもどかしさを覚える。

 うっとりと手元を見つめた。
 細い何かを曲げて作ったのだろうか。
 それなのに指先に何かが引っかかる感じはなく、
 丁寧に作られたであろうことは予想できた。

 彼から与えられた物が私に傷をつけても、
 それもまた悦びでしかないのだけれど。


 今は何よりももどかしさが勝って、
 指輪を贈ってくれた彼の手を捕えようとする。]
(153) 2022/08/19(Fri) 0:27:16

【置】 XX タチバナ



[――"結"ばれたのだと思った。

 生と死を超えて、刻さえも制して、
 あなたとわたしが永遠である証だと信じられた。]

 
(L18) 2022/08/19(Fri) 0:27:58
公開: 2022/08/19(Fri) 0:30:00

【人】 XX タチバナ


  ……わたしは、何をあげられる?

[邪気を感じさせない穏やかな声で尋ねる。]

  私には、私しかないの。
  でも私はもう全部結のものだから……。

[そう、プレゼント。誕生日には必要な物。
 随分と遠ざかっていたせいで思いつかなかった。
 相手の目を盗んで準備する器用さもなく、
 彼を捕らえた手も反対の手も空っぽだ。

 だって、元々全部あげてるし。
 だって、結が寝ている時も離れたくないし。
 そんな言い訳が頭の中を巡る。]

  教えて、結。
 
[だから、今、ここで。彼の願いを求めた。]*
(154) 2022/08/19(Fri) 0:28:10

【人】 千早 結


   
 わ・・・よかった・・・ぁ、
 作ったのはね、髪飾りを縫ってて、
 ほら、何度か途中トイレに行った時
 へへ、隠しててごめんねぇ
   
   
[一瞬、ふつふつと漏れるきみの「本音」が先に出たことによりあまりのかわいさに唇が下弦月のように歪みそうになる。本能的にここで笑ってはいけないと自制を取り留めた >>152

離れている時間がどこにあったのか。
それはコサージュを作りながらいくつかのまち針を袖につけていた時。鋏はきみの目に触れないようにしたくて、席を立つ時には机に置くか背側のポケットに差し込んでいた。ビーズや糸も同じ要領で。

二人の生活の中、僅かな間だけ離れ離れになる場所と言えばトイレくらいだっただろう。一緒に入りたいと言われれば断る事はなかったと思うけれど、ようをたす時だけは彼女なりに気を遣ってくれていたのかもしれない。

それでも少し長居をする時は、お腹の調子がわるいのかなぁ、などと時間を引き伸ばしていた事は素直に謝った。

それ以上にぼくはきみの素直な感情が愛しくって、笑みの残りをへらりと隠せず漏らしてしまった]

   
(155) 2022/08/19(Fri) 1:43:09

【人】 千早 結

   


[きみの左手の薬指に通したシンプルなリング。

プラチナやゴールドでもなければシルバーですらない。なんだか結婚指輪として贈るにはもっと出来の良いものを時間をかけて作る方がいいのかなとも思ったのだが

きみの喜ぶ顔がみたくて、そして誕生日のプレゼントを渡してなかった事に気づいて勢いで作ってしまったのだけれど───

そんなぼくの杞憂すら吹き飛んでしまうくらい、きみは大切な宝物を守る子供のように、無邪気に、素直に世論でくれる>>153
   
いやいやと首を振り、宝物を隠そうとするような仕草がひどくかわいくって、他のものになど変え難いと必死に訴えるような声音が愛しい。


一生懸命に気持ちを返してくれようとするその心に救われるし、うっとりと手元を見つめる熱をたたえた瞳には、ぼくの胸こそ熱くなる]

   
   
(156) 2022/08/19(Fri) 1:44:38

【人】 千早 結



   
[愛しい、愛してる、大好きだ・・・そういった気持ちを心の中で噛み締めぼくの手をとるきみの掌に重ねる。

   
>>*30欲を震わせる熱も、
心を満たす熱も、
何気ない日々の中で感じるあたたかな熱も、
ふつふつと湧き出る自然な不満を孕む熱も、
   

その全てを包み込むようにきみの手を握って、その手の甲に口付けをした]

   
(157) 2022/08/19(Fri) 1:46:00

【人】 千早 結



   いつも貰ってばかりだよ・・・
   
   
[繋いだ掌を、親指の腹ですり、と撫でて
少しの間考えたけれど答えは出てきそうになかった。

>>157教えてと真摯な瞳でねだるきみにグラスを渡し、
少し考えるね、と前置きはしたのだが何もないと言うのもきみの好意を無碍にしそうで悩ましい。


きみの体もこころも、そして互いのいのちすら
ぼくのものできみのもの。これ以上に望むものがあるだろうか。乾杯をしてからもやっぱり思いつくものが浮かばなかったので、結局ぼくは一つのお願いだけをした。

きみは不服な顔をするかもしれないけれど]*
   

   
(158) 2022/08/19(Fri) 1:56:42

【人】 千早 結


   

 ──少し先の話──


[いつかきみと名前の話をしただろうか>>1:140>>1:141

どんな漢字を書くの?という素朴な疑問で始まったから、傷を思い返すものでなければ良かったのだけれど、
  
もし虚を広げてしまうような事になれば、話を聞いてより深く慈しむ事になったかもしれない。でもぼくがあまりきみの過去を訪ねないのにも理由があるんだ。

それを聞いてしまうと純粋にきみの虚が深くなる気がしたから。それに何よりぼくがきみの過去を許せなかったり、嫉妬してしまったりしてものすごく怒ってしまう気もしたから。二人して怨霊化してしまうと過去ばかり見てしまうから]
   
   
(159) 2022/08/19(Fri) 1:58:10

【人】 千早 結

   
   
[きみにはぼくだけを見てほしいから、
ぼくは見ないふりをする。
   
だってそれよりも大切な事があるでしょう?きみの良いところ、きみのかわいいところ、きみの美しいところ、きみの弱いところや強いところ、もっともっと、数えきれない程。

ぼくは過ぎ去ったきみの過去せいのことより、を生きるきみの事が知りたかった。

だからといって、きみを「死んでしまった」思念の残りのように捉えるつもりもない。

だからぼくはきみが眠らなくても、疲れなくても、きみの虚を埋めるためにぼくのいのちを与え続けるんだ。

きみとぼくのすきまを埋めて行くように]
   
   
(160) 2022/08/19(Fri) 1:59:06

【人】 千早 結

   
   
  花、に蓮、かぁ、
  逆さにすると神様の花になるね
  極楽浄土・・・天国を象徴する花とも言われる


[蓮華や睡蓮といった同様の花を挙げたり、蓮には無駄になるところが無いんだよ、などと蘊蓄を話して]

   
  ぼくは特に香りが好きだな
  ほのかに爽やかで優しくって
  でも、蓮の花の香りを確認するのは
  大変なんだ
  実はぼくもロータスフラワーっていう
  フレグランスしか知らないんだけど

   
[何せ深い池、しかも根は泥の中に深く張り、花まで近づき香りを直接確かめるのは大変だと笑って。
そして、隣に座るきみの首筋に鼻先を寄せる]

   
(161) 2022/08/19(Fri) 2:00:19

【人】 千早 結



  ふふ・・・でも、直接香る・・・
  甘くて、優しくて、涼やかで
  花開く時にはふわりと綻ぶんだ
  きみにぴったりの名前だと思う

   
[きみの名前の由来は知らないけれど
ぼくの「花蓮」なのだと知らしめるように
うなじのラインに沿って口付けをした]


     かれん、ずっと、
     ぼくにとっての、天獄でいてね
     ぼくはきみを離さないから
     
(162) 2022/08/19(Fri) 2:01:13

【人】 千早 結

     


[>>150いつ何時もきみが離れる事はない、それを知りつつ何度も確かめる。きっとこの先何度も何度も、それは二人が満ち足りる日が来ても確かめ続けるだろう。ぼくはきみが思うより、ずっとずっと貪欲で強欲だから。ぼくが満ち足りるまではきっと永遠に確かめ続けるのだ。

   
>>158あの日お願いした、
何度聞いても、永遠に、「離れないで」と願う言葉に
「離れないよ」と返してもらうという約束プレゼント
きみは些細なことと納得しなかったかもしれないけれど。
ぼくにとっては儀式めいたものなのだから。
   

因みにぼくの名前の意味は
ばらばらであったものをひとつにする、
という意味なのだけれど、
言葉にする必要はないかもしれない]

   
(163) 2022/08/19(Fri) 2:05:06

【置】 千早 結


   
         [こうしてきみと、
         ひとつになって行くのだから>>L18]*
(L19) 2022/08/19(Fri) 2:06:08
公開: 2022/08/19(Fri) 2:10:00

【置】 千早 結



  
   退院の日なんだよ、きっと
   病院を出たら、二人で暮らす部屋を借りよう


[きみのやわらかな手を握る
それともぼくの手をきみが握っているのだろうか
ベッドに並んで、きみの髪を撫でる

きみの胸の虚は閉じ切っているだろうか
いよいよぼくのからだも動かなくなっている
いや動いてはいるはずなのだが
もうなにも見えないのだ
   
幸せに満ち足りた今は
喜びで溢れる涙が視界を奪うから

衣類をかけるクローゼットの中には
膨大な数のカレンダーが並んでいた]


   こんな時に変な事を言うけれど
   死後の世界なんてぼくはないと思うんだ
   
  
   
(L20) 2022/08/19(Fri) 3:09:27
公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00

【置】 千早 結


   

[きみにもらったたくさんのあい
ぼくの望みを余すことなく叶えてくれた

ああ本当に満ち足りている
深い深い眠りにつくような波にもう抗えそうにない


最後にひとつだけこの世界では叶わぬ願いを
本当に馬鹿げた夢かもしれないけれど、
笑わないで聞いてほしいときみに告げた]


   だから、どうか、
   いつかまた、かこもいまも忘れてしまった
   いつかの世界があるとするなら
   生まれ変わることがあるとするなら

   どうか、また、そばにいて欲しい
   かれん、必ず、きみを見つけるから

   
   
(L21) 2022/08/19(Fri) 3:10:16
公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00

【置】 千早 結



         かれん、愛してる
         大好き、ぼくのかれん
   

[例えきみが、ぼくが、
また出会ういつかの世界で、さきに死んでしまっていても
かならずきみを見つけて迎えに行くよ、と微笑んだ

握った掌は二人の温度で溶けあっていくだろう
満たされている。本当にありがとう、と言葉を残して]

   


       ──*うばたまの夜のまぼろし夢ならば
             昼見し影を何といふらむ*──

   
   
(L22) 2022/08/19(Fri) 3:14:48
公開: 2022/08/19(Fri) 3:55:00

【人】 XX タチバナ

― 
芽吹く
=@―


[ネタバラシをするあなた>>155は、
 ごめんねと言いながら笑みを漏らす。
 ――私に滲んだ不満すら受け止めてくれるように。

 左手の薬指にぴったり嵌った指輪を抱きしめる私を
 あなたは見つめて、すべてを映してくれる。>>156
 ――私が抱いた喜びを慈しむように。

 あなたに伸ばし、捕らえた私の手に、
 あなたはそっと優しい口づけを落とす。>>157
 ――私の孕んだ欲をXXしてくれるように。]
(164) 2022/08/19(Fri) 3:19:35

【人】 XX タチバナ

[僅かな間を除き片時も離れようとしなくても>>155
 彼はほんの少しだって嫌な顔をしなかった。

 自惚れた私はどんどん欲深くなるのに、
 彼はすべてを呑み込み、また口を開ける。

 ――確かに、空っぽだったのだろう。
 彼のこころはとっても広くて、
 ちょっとやそっとのことじゃ足しにもならない。
 そんな気がした。]
(165) 2022/08/19(Fri) 3:19:52

【人】 XX タチバナ





[熱が、芽吹いた。]*
(166) 2022/08/19(Fri) 3:20:26

【人】 XX タチバナ

― 
花開く
=@―


[彼に名前について聞かれた時>>159
 一瞬、漢字を思い出せなかった。
 壁に一年分貼りつけたカレンダーを見てみるけれど、
 数ヶ月前の自分は響きだけを残したらしい>>109。]

  手、かして。

[いつかの彼>>158とは違い、
 人差し指の腹で掌を擦り、文字を書いていく。]

  ……んーと。

[最初は花だった。それは覚えている。
 ちなんだエピソード>>1:140>>1:141でもあれば
 思い出すきっかけになるのかもしれないけれど、
 生憎何かがあった記憶がない・・・・・。]
(167) 2022/08/19(Fri) 3:20:47

【人】 XX タチバナ

[名前の続きを書く時、ふと左手が目に入った。

 あれからずっとつけたままの指輪は、
 次第に体の一部であるかのように馴染んだ。
 その……いっぱい動く時はなくさないよう外すけど、
 指が寂しくてそわそわするくらいだ。

 シンプルなシルバーリング。
 頂点には小さな花が咲いていた>>L17。]

  花に……蓮≠ナ、かれん。
  ……が、いい。

[いつかに似た言い回し。>>47
 彼は黙って受け入れてくれるだろうから>>62
 自ら「くさかんむり」を書いた部分を指で擦る。
 指先にインクなんてつけてないから、
 擦ったところで彼の掌が赤くなるだけだ。]
(168) 2022/08/19(Fri) 3:21:36

【人】 XX タチバナ



  本当はこっち……でも。

  いっぱいじゃなくて、ひとつがいい。
  …………あなただけの花になりたい の。

[だから、私は名前を芽吹かせる。
 あなたの前で蕾を赤く染めていく。]
(169) 2022/08/19(Fri) 3:22:20

【人】 XX タチバナ

[恥ずかしいことを言ってしまった気がしたけれど、
 彼はからかうことも咎めることもなく
 蓮≠ノ関する話をしてくれた。>>161

 深い池の泥の中に根を張る、人には少し遠い花。
 けれど一度手にすれば、多くの意味を持つと言う。]

  ……んっ、 ちょ …っと、 むすぶ、

[蓮の話をしていた彼の唇がうなじに触れた。
 触れるだけじゃなくて辿るように唇が動けば、
 死の甘い匂いが綻ぶように香り立つ。>>162

 彼は、確かめるように願い>>158を口にした。]
(170) 2022/08/19(Fri) 3:22:45

【人】 XX タチバナ

[名前の由来なんて知らない。>>162
 生まれて来た意味すら分からなかった。

 けれど、それなら全部決めてしまえばいい。
 あなたの中に、私はすべてを見出す。

 私は左手の小指を立てて、結に差し出した。
 小さな花が窓から差す光に照らされて、
 星のように煌めく。]
(171) 2022/08/19(Fri) 3:23:40

【人】 XX タチバナ

[これは余談なのだが。

 「私も結に指輪をあげたい」と相談し、
 本人に習いながら指輪作りに励む未来があるはずだ。

 きっと彼の物より歪になってしまうけれど、
 何らかの意思が働いているのか
 彼の指から勝手に離れることのない銀色が
 やがて彼の左手薬指を彩ってくれるだろう。]
(172) 2022/08/19(Fri) 3:23:57

【置】 XX タチバナ




小指ばらばらだったものを絡めて、結んで。

        ―― 花連つぼみは、花蓮になるはなひらく。]*


 
(L23) 2022/08/19(Fri) 3:26:00
公開: 2022/08/19(Fri) 3:25:00

【置】 花 タチバナ

 

  絶対に離れない……でしょ?
  ……わたしも、あなたが好き。

 
(L24) 2022/08/19(Fri) 3:57:11
公開: 2022/08/19(Fri) 4:00:00

【置】 花 タチバナ

 

  ……―― また、ね。


[満ち足りて、巡る。]*
(L25) 2022/08/19(Fri) 3:58:59
公開: 2022/08/19(Fri) 4:00:00