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【人】 灯守り 冬至私は あなたのことが嫌いではありません だからもし、自分ではどうする事もできず このままどこにも行けないというなら 私は このままむぎの所に行って 年寄りよろしくお節介を焼こうと思います (33) 2022/01/27(Thu) 20:19:47 |
【人】 灯守り 冬至――でも。 もし、真澄にとってむぎとのことが ずっと胸につかえた儘であるほどに大切なら 自分で 一歩を踏み出してほしいとも思います ……。 あなたの言う通り 彼女は既に小満の蛍 全てがあなたの望む結末になるかと言われれば それはきっととても難しい。 けれど 結果を変えるためでなく 何が起きるかわからないこれからのために その、絡まった糸をほどくことは 真澄にとって みっともないことでしょうか? (34) 2022/01/27(Thu) 20:21:36 |
【人】 灯守り 冬至[ 少女は視線を移す。 棚に飾る写真達を目に留めて ] 言うほど簡単なことではないけど その上で、私は わがままを言ってみようと思います …――どうか、あなたの心を大切にして下さい 想い続けた心を 明日への枷に 苦いままのものにしないでほしい 口にしなければ伝わらない気持ちを 届くうちにどうか――… 伝えてほしいと願います [ 端末の瞳が捉える彼女は 其処に居ただろうか * ] (35) 2022/01/27(Thu) 20:21:49 |
【人】 灯守り 冬至[ ――知っている ] [ 知らなければよかったこと 知らなければ幸せだったこと 知らぬからこそ保たれるものがあると ] [ 良かれとした選択の先 致命的な観測がある事も知っている ] (99) 2022/01/29(Sat) 11:18:28 |
【人】 灯守り 冬至[ 良くも悪くも淡白な問いかけ一つ 彼女から返るものはあったか 無かったか 何れにせよ、端末は口から紙を取り出して ] ――今日は良い月が出る予定です この後、温泉に来ませんか? 特別なひとときへご招待致しますよ たまにはのんびり 羽を休めにきて下さい。 露天風呂はいいものです 言葉などなく いくらでも時を過ごせますから [ "雪見温泉 ご招待券" 白紙に墨文字――手書き感溢れる長方形を二枚差し出した ] (101) 2022/01/29(Sat) 11:18:46 |
【人】 灯守り 冬至[ 丁度そこらへんに居た小満に ] あ。 小満 あなたパンプキンパイがお好きでしたね この後家に寄って行って下さい 絶品のパンプキンパイをご馳走します [ 予定は未定なれど。己の蛍は優秀であるが故に * ] (102) 2022/01/29(Sat) 11:19:30 |
【人】 灯守り 冬至[ そうして、ぴょんと小雪の肩にとびのって ] むぎ! むぎ、――ここです! [ ぴょんぴょんとはね むぎを呼ぶ。 たとえ其の足が動かずとも 此の距離が埋まるのは自然の流れ ] (118) 2022/01/29(Sat) 15:02:23 |
【人】 灯守り 冬至[ むぎと相対するまでの間に 小雪の頭の上にちょこんと座して ] こんにちは、むぎ。 突然呼びつけてしまいすみません 今、真澄と話していたらあなたの話題が出ましてね なんでも むぎに渡したいものがあるそうで [ むぎには見え辛い その角度で。 その髪を撫ぜていよう。彼女が声をあげるまでは そっと ] ―― ね、真澄。 [ 年寄りのお節介は 此処までだ * ] (119) 2022/01/29(Sat) 15:02:46 |
【人】 灯守り 冬至[ こたつに蜜柑 パイを片手に柚子菓子作り 其の内に珈琲でも飲みながら あたたかな部屋で ほかほかの二人を迎え入れる。 ――まだ誰も知らない これからのお話 ] * (134) 2022/01/29(Sat) 17:22:24 |
【人】 灯守り 冬至――冬から春へ [ 嘗て 冬至域は雪と共に生きていた 雪の無い日は無く 冬には家を呑み込まんと堆く聳えた 雪に覆われ 雪に阻まれ 雪に囲われ 雪の内に数多の大切なものが失われた 民は、雪を疎んでいた ] (298) 2022/01/30(Sun) 23:20:51 |
【人】 灯守り 冬至[ 凍え行く民の心に 二人の若者が立ち上がる 雪に覆われ 阻まれ 囲われ 数多の大切なものが失われる雪の内 雪の姫は数多の灯に寄り添った 民の陽となり、民はその灯に希望を見る 希望に降りかかる闇を 傍らの剣士が悉く斬り払う 彼女達は 民達の陽となった ] (299) 2022/01/30(Sun) 23:20:56 |
【人】 灯守り 冬至[ 或る年の春のこと 常に雪と共に在る冬至域から 掛け値無く、一切の雪が消えた 夢でも見ていたかのように 夢から覚めたかのように 冬至域に 春の大地が広がった ] (300) 2022/01/30(Sun) 23:21:01 |
【人】 灯守り 冬至[ 其れは毎年訪れた 前触れはなく 理由などわからず けれど、必ず一度 雪が消えた。 民は其れを 神の恵みと称した ] (301) 2022/01/30(Sun) 23:21:06 |
【人】 灯守り 冬至[ 天は常夜 世の闇を満たす常夜の天 ] [ 地に満ちる白雪 遍く罪過を覆いたり ] [ 見渡す限りに遮るものの無い 薄暗がりの織りなす地平線 ] [ 昇る陽の無い世界に 少女は立つ ] (303) 2022/01/30(Sun) 23:21:27 |
【人】 灯守り 冬至* 空の盃 * 渦巻く暗澹 澱む罅 降り来たる暗夜 遠き彼方に明星 * 蜻蛉 蠍 狼 烏 蝿 驢馬 梟 澱み塗れた此の闇夜 * 災禍の夜 罪過の夜 呵責の夜を寄る辺無き夜を 満たせ此の夜へ盃一杯 こんこんと * (305) 2022/01/30(Sun) 23:21:44 |
【人】 灯守り 冬至* 古今今昔 去就の星夜 去来せし月夜 * 栄枯興亡 彼我の晴雨 貴賤 功罪 清濁の万象 * 遍く果てに利害無き吉凶を * 苦楽も悲喜も裏表 天地因果の死生は輪廻也 * * (306) 2022/01/30(Sun) 23:21:52 |
【人】 灯守り 冬至* 満たし零るは瑕疵の星 其の息吹に堕つるは誰が翳星 * 星やこんこん 雪やこん * * 満ちて 散りて * * ――――翳よ明け * (307) 2022/01/30(Sun) 23:21:58 |
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