22:16:20

人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


到着:闇崎 宵稚

【人】 闇崎 宵稚

― 序 ―

[安物の軽自動車でも、窓を開けていれば
潮の匂いを感じるのは然程難しくない。
茹る暑さは都会よりマシだし、ある程度風に流され
ドライブするには最高の夏と言えよう。

けれど今の俺にとって。
夏なんて、季節なんて、どうでもよかった。
この時期に帰ってきたのは偶然だった。

耿耿と反射する海の光の粒と、
ラジオのノイズが呼応して、パーソナリティは俺の気分とは裏腹に陽気な声で次のナンバーを紹介する。]
(3) 2022/08/15(Mon) 0:44:59

【人】 闇崎 宵稚

『――それでは本日ラストナンバー!
今年の夏のミュージックランキング第一位!』


[ラジオから流れる音楽に興味がないわけではない。
爽快なトランペットとギターがメインのポップス。
歌うのはデビューしたての若手アイドルグループ。
突発的な人気を掻っ攫うには十分なヒットチャート。

青く爽やかな歌声が右耳から左耳へ筒抜ける心地は、
今の俺にとっては寧ろ不快感に近い。
故郷の潮の匂いだけが、感情を誤魔化している。

曲が終わり、パーソナリティがトークに入る。
その言葉を遮るようにして、俺はラジオのスイッチを
切り、以降ただ黙ってハンドルを握っていた。]
(4) 2022/08/15(Mon) 0:45:38

【人】 闇崎 宵稚

「…………」

[途端に静まり返った車内には、
窓から通り抜ける風の音が小さく響いている。
車の速度を少しだけ緩める。

波の音が聴きたかった。
]
(5) 2022/08/15(Mon) 0:47:17

【人】 闇崎 宵稚

「…………」

[すぐ物足りなくなって、速度はさらに遅くなって。
安い駐車場を見つけては、適当に停める。

村の中でも都市部に近いこの海浜公園は、
殆ど入り口・・・で、村の中とは言い難い。
都合のいい観光地――海水浴場だった。

今なら叔父叔母に連絡する事は可能だろうか。
あの人達に会うだけなら。
僅かに、憧れる未来を想像して携帯を取り出す。]


[……でも、
万一、復縁・・でもしていたらどうしようか。
会わせる顔が無いのは自分の方だ。]

(6) 2022/08/15(Mon) 0:50:43

【人】 闇崎 宵稚

「………………いや、」

[そんな事、あるはず無いか。
心の中の否定が声に漏れ、目を伏せる。
携帯を雑にポケットに突っ込んで、
軽く荷物を纏めて車を降りて、愛用のサンダルに履き替えた。

砂浜を歩くなら此方の方が楽で良い。]

*
(7) 2022/08/15(Mon) 0:51:51

【人】 闇崎 宵稚

[少し歩けば、寂れた防波堤が見える。
漁師の船は既に仕事を終えて静かに並んでいた。
普段なら閑古鳥の鳴く干物屋に、珍しく客がいる。

地元の人間じゃないと直ぐに理解出来たのは、
若い真っ白いワンピースの女と、
これまた若く派手な茶髪の男だったから。

あんな奴ら、興味本位か冷やかし以外で
田舎の干物屋なんかに来るものかと、内心呆れた。

旅先の旅館で食べた刺身が美味しくて、つい
干物を土産にと思う気持ちは理解出来なくもないが。

この地元が嫌いというわけではない。
寧ろ、それなりに愛していると自負している。

だからこそ正直に言って、
海鳴はつまらない田舎村だと断言できる。
>>n3 唯一誇れる神社も、鳥居を見れば
それ以外に珍しいものがあるかと言われれば、無い。

つまり、あのカップルの目的といえば
さしずめ浅い縁結びの噂を聞きつけたのだろう。]
(8) 2022/08/15(Mon) 0:53:59

【人】 闇崎 宵稚

[神社に願ってはいけないから。>>2
神社に願う代わりに、『お守り』に願えばいいと。
きちんと一年身につけてお焚き上げに来れば、
その身は守られながらも願いは叶うと。

そんな『迷信』から売り出されたのは、ここ最近。

――少なくとも、俺が高校の時にはまだなかった。
身近な所で、地元の都市化を感じてしまう。

そもそも『言い伝え』自体、現代に於いて
信仰深いオカルトマニアが知っているくらいの話だ。
かくいう俺も、さほど信じてはいなかった。]
(9) 2022/08/15(Mon) 0:54:53

【人】 闇崎 宵稚

[…あのカップルが、この辺を歩くのに、お守りと
干物購入だけで用事を済ませるとは思えない。

緩慢な動きで空を見上げる。
害とすら思える陽光に目を細め、項垂れる電線に
明かりのない紅白の提灯が道に連なっている。

それをみて、ようやく合点がいった。]
(10) 2022/08/15(Mon) 0:55:18

【人】 闇崎 宵稚

(観光客が、歩く時期……)


(……そう、か)



[ 祭りが、近かった。 ]

[ 祭りの時期すら、頭から抜け落ちていた。 ]
(11) 2022/08/15(Mon) 0:55:58

【人】 闇崎 宵稚

[視線を降ろして、
波に目を向ける。音に耳を傾ける。]


[潮の音。]
 [波の音。]
  [
海の音
。]
(12) 2022/08/15(Mon) 0:57:05

【人】 闇崎 宵稚

 ………、……。

[元気でやってるのかな。

海を凝望しそんな思考に行き着く。
叔父叔母より、両親より、顔が見たいと望むのが、
アイツ・・・になることは、もはや自然とさえ思えた。

ポケットにしまっていた携帯を取り出して、
メッセージの電話帳を下へ、下へとスクロールする。

もはや思い出せない人物達の間に、
鮮明に思い出せる人物の名前を見つけては。
不格好に文字を入力、しようとして。



……何を、今更と。
再び躊躇ってしまうけれど。]
(13) 2022/08/15(Mon) 1:00:19

【人】 闇崎 宵稚

(……大丈夫)

(大丈夫、だよな?)



[あんなに話した筈の幼馴染に、親友に、
妙に緊張する意味が、自分の中で噛み砕けずにいて。


――否、客観的に見ればそれも当然といえば当然だ。
このメッセージどころか、高校卒業以来、
それこそ縁が切れたかの如く顔を会わせていなかった。



唐突に声をかける不安だけで心境を上塗りし、
勢い任せに数件メッセージを送っていた。]
(14) 2022/08/15(Mon) 1:03:45

【人】 闇崎 宵稚

 

『 海音、久しぶり 』

『 俺。闇崎宵稚。 』

『 送れてるってことは、連絡先変わってない? 』


 
(15) 2022/08/15(Mon) 1:05:36

【人】 闇崎 宵稚

[…なんて当たり障りない言葉なんだろうか。
俺が著名人なら詐欺を疑われてもいいレベルだ。

しかも、言葉が続かず。
──反応も怖くて。

それ以上送る事ができなくなっていた。

こんなに俺は言葉のでない奴だったっけか。
学生時代は、もう少しまともに振る舞えてたと。
……そうであったと、自負していたのだけれど、

その記憶すら、曖昧になっている気がした。]
(16) 2022/08/15(Mon) 1:06:52

【人】 闇崎 宵稚

(……返事が、なかったら、)

(それは、それで。…・・いいか)

[今日一日、空虚を抱いて過ごすつもりだった。
予定通りに、事が進むだけだ。
何もなかった、メッセージなんて送ってなかった。


ただただ、旅路の果てに故郷に戻ってきただけ。


自身の胸中を騙して、過ごせれば良い。]
(17) 2022/08/15(Mon) 1:07:31

【人】 闇崎 宵稚

 
[数度、自分に思い聞かせて、車に戻る。
もう少しだけ、村の見知った方に近づくべく、

再び無音のまま、緩やかな速度で走り始めた。]**

 
(18) 2022/08/15(Mon) 1:08:49
闇崎 宵稚は、メモを貼った。
(a0) 2022/08/15(Mon) 1:11:32

【人】 闇崎 宵稚

― 回想 ―

["アイツ"の知る俺は、
俺の思った通りの存在だっただろうか。>>16
比較的物静かだったけれど、無口なわけではなくて。]

 かいと。おうた、歌お?
 きょーはね、これ、これがいい!

[……そんな風に無邪気に手を取った事もあったけど、
さすがに、今は見る影もない。
両親がまだまともで、
普通で、在り来りといえば、そうなのだが。
成長するにつれ、様々なものに目を向け始めて、


やがて『歌が好き』であることは──自分でも、忘れてしまって。
素直さと一緒に影を潜めていって。]
(19) 2022/08/15(Mon) 8:30:23

【人】 闇崎 宵稚



 ……海音、運動部と文化部、どっち入る?
 …俺、決められなくて。……海音と、一緒がいい。

[小学生や中学生の時、
自我が弱くなって度々そんな風に問うて、
もしかしたら困らせていたかもしれない。

心の内を比較的明かせたのは、両親と"アイツ"だった。
なんとか、アイツの背中を追って人並みの成長をした。

在り来りに歪が生じたのは、高校の時だった。]

 
(20) 2022/08/15(Mon) 8:31:07

【人】 闇崎 宵稚

 ……軽音同好会…

[高校一年、部員募集の広告で埋まった掲示板をじっとみる。
聞けばソコは先輩達が引退して、部員数が足りなくなり、
顧問も寿退社で離れたとかで、軽音部というには静かだった。

けれど、先輩たちの残した楽器たちだけが、
倉庫にひっそり残っていて。

先生や残っていた人間に、触ってもいいかと訪ねて。
ホコリを被っていたひとつにふれた。
学生が扱ったに相応しい安っぽいアコースティックギター。

弦の爪弾き方も、譜面の読み方も知らなかったけれど、
幼少期に感じた高揚感が体の奥底から湧き上がって、

テストの成績も運動能力も少し衰えたけど、
関係なく、音楽というものに没頭した。]

(21) 2022/08/15(Mon) 8:32:06

【人】 闇崎 宵稚

[俺は好きなものを『音楽』と言えるようになって。
元々友として慕っていた"アイツ"に、共有したかった。]

 なあ海音、あの…笑わないで、聞いて、くれるか。
 ……曲、作ったんだ。作ってみたんだ。

 歌って……みても、いい?

[ほんの少し前向きになって。
アイツの目を昔より見れるようになって。
気持ちを、歌に乗せるという手段を思いついてからは、
できた稚拙な曲を、聞かせた、聞いてもらった。

たくさん、たくさん。
どの曲だって、一番に聞かせたのは、お前だけなんだ。


ヘタと思われてもよかった。でも、上手いと言わせるまで、
何度だって曲を作り直して、披露した。]
(22) 2022/08/15(Mon) 8:32:48

【人】 闇崎 宵稚




[ …その頃には。
 他に聞かせるべき相手がいなくなっていたのだ。 

 客観的に、依存と思われることもあったかもしれない。] 



 
(23) 2022/08/15(Mon) 8:35:14

【人】 闇崎 宵稚

["アイツ"は、どんな目で俺を見ていたんだろう。

後ろからついてくるばかりの俺の事を
『変わった』と思ったのだろうか。
『昔の姿に戻った』と思っていたのだろうか。

──それとも、気が触れたとでも思われていたのか。


 当時の俺には、わからなかった。

 俺の言葉の何が琴線に触れてしまったんだろう。
 …卒業式の日、どうして、アイツは──]



 **
(24) 2022/08/15(Mon) 8:36:43

【人】 闇崎 宵稚

― 壱 ―

[覚えのあった駐車場といえば、
観光客が停めがちな有料の場所ばかり。

…ここにどれほど滞在するつもりかも、
よく、決めていなかったから。
とりあえず通学路付近に並んでいた、
畑の傍に路駐させた。──昔見た大人の真似をして。

車を降りて、付近を見渡す。
潮の香りは土だらけのここでも鼻孔を擽る。

音は、音は──、運んでくれなかった。>>35
癖の様にイヤホンをするようになっていた。
耳に入れる『音』を、選ぶようになっていた。
五年の月日でついた、お前も俺も知らない癖。
]
(44) 2022/08/15(Mon) 14:08:54

【人】 闇崎 宵稚

[流れるのはサブスクリプションで聞けるR&B。
女性の落ち着いたボーカルは、景色に全く合わない。

畑道にも提灯が並んでいて。
村全体でお祭りを感じる雰囲気になっていた。
商店街の方に迎えば、もっと活気づいて、
前夜祭セールみたいなものがやっていたりした。

今もそうなのだろうか。
シャッター街化していなければいいのだけれど。
歩く道なりの景色自体はさほど変わってなくて、
五年もすれば一件くらい建っていそうかと期待した
コンビニすらもないものだから。

思い出が色褪せないのと同時に――、
鮮明に、思い出されていく。

暑さによる蜃気楼か、潮風に運ばれたのか。
はしゃぐ子供が鬼ごっこをしている気がした。
逃げ回る子供は、"アイツ"に似ていて――
]
(45) 2022/08/15(Mon) 14:09:40

【人】 闇崎 宵稚

[幻覚から目を覚まされるような、
『ポコ』と、ある種聞き慣れた通知音。
不意に肩を叩かれるような心地に肩を跳ねさせる。

イヤホンをしているとコレが少し厄介だ。

…そして現代人らしく、何も考えずに通知を見る。
先程、自分が何をしたのかも曖昧のまま。

もう少し、考えて見るべきだった。
その宛名に
ヒュ、
と息が詰まる。

喉元に詰まるのは期待、ではなく、恐怖だった。

明確に、『何』を言われるのか、怖かったのだ。]
(46) 2022/08/15(Mon) 14:10:15

【人】 闇崎 宵稚

[畑の電柱にもたれかかり、震える親指で操作する。



揺れる瞳孔で、文面を読んでいる間の俺は、
果たして、うまく呼吸が出来ていただろうか。
汗を拭うのも忘れ、画面に一雫滴ったあと。

その内容に。恐怖の中に、安堵が混ざる。
それと同時に湧いたのは、僅かな疑心だった。]
(47) 2022/08/15(Mon) 14:10:35

【人】 闇崎 宵稚

 ……。

[ 呼吸を整えてから、もう一度読む。
文面からでも、"アイツ"だってすぐわかる。
文字を通して、声が聞こえるような気さえする。
それが安堵。

いつも通りの、アイツがそこにいるような気がする。
それが、僅かな疑心。

でも、そんな疑心が払拭されるほどには。
いつも通りのお前の文字こえが、酷く、優しく聞こえる。

続いた言葉こえが、
『あの日』>>24の事が、無かった事には、
させてはくれなかった、やっぱり、現実だった。

ジク、と言葉こえが胸を突き刺す。>>39]
(48) 2022/08/15(Mon) 14:10:57

【人】 闇崎 宵稚

 ………かい、と、


[曰く、あの時から変わっていないという気持ちが、
その言葉に、乗っているというのなら…。

グルグル、ジクジクと、疑心が痛みに変わる。
顔が見えないお前が怖くて堪らないのに、
縋る相手も、もはや、お前しかいなかった。

つい、震える声に、お前の名前が乗る。]
(49) 2022/08/15(Mon) 14:11:23

【人】 闇崎 宵稚

[その後のメッセージは、開きっぱなしで。
すぐにでも相手には既読が見えた事だろう。>>40

アイツがこんなにもいつも通りなのに。
俺は、俺の『いつも』が、思い出せなかった。]
(50) 2022/08/15(Mon) 14:11:36

【人】 闇崎 宵稚

『久しぶり』


[連絡先、俺の事なんか気にしなくても、
変わることだって、あるだろうに。
──卑屈っぽさを、殺して。
]


『そうなんだ』
『祭りでも見に来てるのか』


[本当に居ると思ってたのだろうか。
俺は、たまたまこっちにいただけなのに。
──疑念を、潰して。
]


『どうだろう、でも、何かっていうより。
 海見てたら、海音の事思い出した』


[同じことをしてたのだろうか。
もう少し奥地の方か、港のほうか。
──近くにいたなんて、思いもよらずに。
]
(51) 2022/08/15(Mon) 14:14:18

【人】 闇崎 宵稚

 
 
[先程のメッセージより、数分。
迷った挙げ句の最後の返信をした。]
 
 
(52) 2022/08/15(Mon) 14:15:52

【人】 闇崎 宵稚

『勘違いっていうか、勘がすごいな』
『いるんだよ、村。』




『海鳴商店街』

『の、パン屋。お前があんパン好きだったとこ』

『の、向かい。いるから。』
(53) 2022/08/15(Mon) 14:16:15

【人】 闇崎 宵稚

[なんだかまともな長文にならなくて。
辿々しく吃音を交えたようなメッセージになった。

高校時代、高校生らしく、
よく買い食いをしていたようなお前と、
足繁く通っていた場所は幾つかあった。

……高校の時は、俺に金がなくて。
かの正義の使者に顔を強請るかのように、
パンの一欠片をワケてもらったりもした気がする。

そこなら、多分、アイツも覚えてるだろうし。
待ち合わせには、ちょうどいいかと思い。

そこまで送って、ドッと襲ってくる疲労感。
深く息をついて、汗を拭う。

……のんびりしてる間に、
アイツのほうが先に着いてたらどうしようもない。

路駐した車をそのままに、
足を商店街へと向けて、歩を進めていく。]
(54) 2022/08/15(Mon) 14:16:35

【人】 闇崎 宵稚


 

『…待ってる。』

 [その文面は、送れないまま、一度連絡は途切れた。]**


 
(55) 2022/08/15(Mon) 14:17:17

【人】 闇崎 宵稚

 何度も歩いた道。蜃気楼が絶え間なく揺らめく。

― 回想 ― 

[通った幼稚園。まだ存在していた。
両親が背にいて、手を繋ぎながら帰る二人>>59 を、
優しく見守っている眼差しがそこにはあった。
当時の俺には、隣の海音しか見えていなかったと思う。]

[小学校と中学校。 今は夏休み中だろう。静かだった。
手を繋ぐ事自体は減ったとしても、
挫けそうになる俺の手を何度も取ってくれた。>>61

小学生の後半くらいから伸び始めた身長の事もあって、
「バスケなら出来るかな」と。何もない自分に期待して。
ツートップ…に、なれたのかは、今でもよくわからない。
でも、海音とパスをするときだけは、失敗したくないと、
必死に壁打ちしたり、慣れない筋トレを繰り返した。

『誰かと居る』姿を眺めていたのは、此方だって一緒だ。
ただ、俺はそれが『普通』だと思っていた。
アイツは頼りになるし、リーダーシップもあるし。
中学の頃は部長になろうとも誘われてたのを知っている。

それでも、関係を断たず、接してくれる事が嬉しかった。
俺自身が海音の周りにいる人間の一部だと思っていた。]
(84) 2022/08/16(Tue) 6:46:59

【人】 闇崎 宵稚

 怖くないよ。
 海音なら、やってくれるだろ?

 海音がなんとかしてくれるなら、
 俺も……、なんとかする、よ。

[粋がりになんて、見えなかった。>>62
其処にあるのは信頼だけだった。

たまの失敗があったとしても、それが人間だし。
『完璧』にあこがれていたわけじゃあない。
二人でなにかすることが楽しいと感じていた。
確かに、言い出せなかったけど、笑えては居たはずなんだ。]

[いつのまにか消えていた『宵稚』呼びが、
特別ではないことの体言化だと思いこんでいた。>>63]
(85) 2022/08/16(Tue) 6:47:33

【人】 闇崎 宵稚

 ……そうなのか?
 
[音楽が好き、と聞いた時。
幼少期、一緒に歌を歌っていた事はすっかり忘れていた。

(『一緒に居た』事が主体だったからだろうか)
今も、一緒に出来るなら素直に嬉しくはあったのだ。]

 同好会だと、予算出ないから、部になるほうがいいけど
 俺達も一年生だし。顧問も見つけなきゃだし。
 先輩たちに音譜の読み方から、教えてもらわないと…。

 …あるものでできれば、人数は気にしないさ。
 でも、いいのかよ?…バスケ、続けなくて。

[部長に誘われた位なのだから、きちんと続けてれば、
インターハイとか、体育大学とか、目指せる事はあったただろう。
宵稚はどうなんだ、といわれれば。首を横に振った。
背が高いだけで少しばかり鈍いのは直らなかった。

世話焼き・・・・のお前の事だから、
俺の事を見張ってくれてるのかと思ったけれど、
音楽やってて楽しそうなお前を見ている間は、
『本当に好きなんだな、音楽・・が。』と、感じたのだ。]
(86) 2022/08/16(Tue) 6:48:49

【人】 闇崎 宵稚

[別に、勉強がてんでダメって訳ではなかったから、
勉強しろと言われれば、じゃあ一緒にやろうと言えていたし。

付き合ってくれているものと思いこんでいる節があったから。
外に出れば、たまにはコートにいってみるかって、
バスケだって遊び程度に続けていたはずだ。


 ……ああ、そう、そうだった。
 祭りだって、何度だって訪れていたはずだろう?


俺も時期が近くなれば、バイト代を溜め込んで
焼きそばとか、焼き鳥とか、たこ焼きとか食べて。
…甘いものは海音が半分くれれば食べていた位だった。

大きな花火とかはこの祭りにはなかったから。
神事の雅楽と舞を見に行って。波の音と笙の音に浸った。
大鳥居の下、海に揺蕩う灯籠を静かに眺めた。]
(87) 2022/08/16(Tue) 6:50:03

【人】 闇崎 宵稚

 
 
[ …ただ、唯一無二の、親友・・だと、思っていたんだ。 ]


 
 
(88) 2022/08/16(Tue) 6:52:38

【人】 闇崎 宵稚

 ────────、……。

[卒業式の、後。

学校で一番大きい桜は、まだ満開ではなかった。

きっとお前の人生の中で、
膨らんでいた感情の蕾が花開いた時だって、
俺は、言葉にされても気づくことができなかった。

友達として、改まって言われたのだと思ったんだ。>>70]


[ だから、返そうと思った。

  俺も、好きだよって。
  海音が友達でいてくれて良かったって。
  向こう言っても連絡くれよ、…って。

その言葉のすべての前に。
詰められた距離と、続けられた言葉。おと

不意をつくような、視界いっぱいの、海音の表情。>>71



 ぜんぶ、全部、……海音の唇に、奪われた。 
]
(89) 2022/08/16(Tue) 6:54:11

【人】 闇崎 宵稚

   あ、

[顔を青ざめさせながら、走り去る後ろ姿に、
つられるように、腕を伸ばしたけど、

足が、それ以上踏み込むことは、無かった。]


 …………かい と、


[言われた言葉のすべてを、思い返して。
音を刻んで、触れた熱の名残に、引きずられて、
下唇をきゅ、と甘噛し、自身の指先でなぞる。

からかったのではないと確信が出来る。
お前から聞いた初めての音に、
俺の心臓が慣れないリズムを奏でる。

不快ではなかった。
むしろ、胸の奥から、暖かくなるような。

でも、これは、海音の伝えてくれたものと、
同じ気持ち、なんだろうか?]
(90) 2022/08/16(Tue) 6:55:45

【人】 闇崎 宵稚


 …………、……

 返事、しなきゃ、


[その音の答えを知るためにも。
俺の気持ちが、どこに行き着くのかも。わからなかった。

それでも、それでも会って、話をしないことにはと。
考えられていた。


 それなのに。]
(91) 2022/08/16(Tue) 6:56:04

【人】 闇崎 宵稚

 


[ 以降、アイツと話す事が、無くなってしまった ]


**

(92) 2022/08/16(Tue) 6:56:28

【人】 闇崎 宵稚

― 弐 ― 

[海鳴商店街。想像していたほど
シャッター街になっていないのは意外だった。>>45

コロッケを買いに通った精肉店の店主が、
進学した筈の元同級生に変わってたりとか、
そういう意外な時間の経ち方を、感じたりもした。

……声を掛けられたくなかったから、
できるだけ顔を伏せて大通りを避ける。
パン屋の向かいは文房具店だったはずだ。
店を継ぐような人間も居なかったと思う。


小学校、中学校、高校と。
いくらでも探した近道――裏道や小道には、
今見れば小さな飲み屋の並びが目についた。]
(112) 2022/08/16(Tue) 21:30:33

【人】 闇崎 宵稚

[そんな店もあったんだな、という感じだった。
子供の頃は全く気にはしなかったけど。
この田舎町の名物といえば、海産物だし。

よくよく思い出せば昔からあるような店だし、
潰れないあたり、需要があるのだろう。

まだ暖簾がある所は少ないけれど、
きっと夜に訪れれば、違って見えるのだろう。

提灯は、店のものと祭りのもので混在していた]
(113) 2022/08/16(Tue) 21:30:46

【人】 闇崎 宵稚

[海音といつ会うかわからないから。
イヤホンを外して歩いていれば、
昼から空けているスナックから、
ラジオの音が漏れ聞こえている。]

『―― リクエストの一曲行ってみましょう!
新曲でありながら昔懐かしいと話題の ――』


[先程俺が聞いていた番組と同じパーソナリティ。
時間的に、ランキングが終わって、
トークがひとつ挟まって、…というところか。]
(114) 2022/08/16(Tue) 21:31:58

【人】 闇崎 宵稚

[少し昔のシンセが使われたJ-POPに、
レゲエが混ざった恋の歌。

リリックとか、韻の踏み方は学んで来なかった。
――けれど、口が開き、声に漏れたのは、

女性が務めるボーカルパートではなくて。
ラップの部分に被せるように、
その曲に在りもしない歌詞を付けて、
ひっそりと、歌っていた。]


 ―――♬、♪、……♫ 



[その曲を知っている人がいれば、
替え歌ですか、と尋ねられる程には、
全く別のフレーズを続ける。

それは、昔、歌った歌に似ていながら、>>68
誰も、誰も知らない、恋の歌。
]
(115) 2022/08/16(Tue) 21:34:24

【人】 闇崎 宵稚




 ッ、  ?


[猫の鳴き声がするはずの背後から、
知らない『おと』が聞こえた気がして、バッ、と振り返る。

路地裏の影が差し込んでおり、
大通りよりかは涼しくはあるのだけれど、

その『おと』は、驚きの前に、先んじて寒気を齎すような。
透き通っている用に思えて、地響きの様な『おと』だった。]
(117) 2022/08/16(Tue) 21:35:09

【人】 闇崎 宵稚


……?……。

[幻聴にしては、生々しかった。
諭されるような言葉に、覚えがあったから。

――振り返っても、
そこに人一人、居なかった。

幻聴として、飲み込むしか、無かった。]*
(118) 2022/08/16(Tue) 21:35:24

【人】 闇崎 宵稚

[拭えない不安を抱えたまま、
路地裏を抜けて、陽光に当たる。

パン屋は二件程隣にあって、
顔を覗かせれば、
其処に、もうお前は居た。]



――そのよく通る声は、>>82
本当に、何も、変わってやしなかった。


すぐに、そちらに顔を向ける。]
(119) 2022/08/16(Tue) 21:37:23

【人】 闇崎 宵稚

[…お前が変わっていないのではなく、
俺が変わっていたと思われるかもしれない。

食事は杜撰なものだったけど、
なんだかなんだ続けていたバイトや運動で、
健康な体は保てていたあの頃と違って、

目の下の隈も、取れない眉間のシワも、
切るのも億劫で伸ばした前髪も、
メッシュを入れ忘れて、脱色した部分の後髪も、
ぜんぶ、全部。そのままだった。

人に会うとわかっていれば、
もっとまともな格好をしていたかもしれない。
]
(120) 2022/08/16(Tue) 21:38:26

【人】 闇崎 宵稚


 ………。

[声色とは裏腹に。
ほんの少し空いた距離感に、>>83
僅かな違和を抱いたとはいえ、

大人なんて、そんなものかと飲み下して。]

 …………、…………。
 うん。

 久しぶり、……海音。

[気さくな挨拶の方法すら、呑み込んでしまった。]


 …………、…………。


[お前が様子を伺う時間のぶんだけ、
俺はたっぷり、その時間を浪費させる。

本当に、本当にお前の知る『俺』は、
こんなに無口だっただろうか。
どうしてだか、それすらも思い出せない。


張り巡らされた壁なんて、>>83
気づいてすら、いないかもしれない。
ただ、お前が何か話を振る前に。]
(121) 2022/08/16(Tue) 21:39:04

【人】 闇崎 宵稚


 …………、今、何してるんだ。
 里帰りって、言ってた、けど。

[カチ、と。止まっていた秒針を、
無理くり動かしたのは、俺からだったと思う。]


 
(122) 2022/08/16(Tue) 21:39:34

【人】 闇崎 宵稚



 ……………。
 暑い、し。

 どこか店でも、入らないか。

[俺は、お前の上京後の話も。>>70
酒が飲めるようになったことも知らない。>>75

変わらないお前をみて、誘える場所が、
昔寄った学生に優しい喫茶店しか無かったけど。

『店』とだけ伝えて、
お前は、どこだと捉えてくれるんだろう。]
(123) 2022/08/16(Tue) 21:39:51

【人】 闇崎 宵稚

 
 …俺も、 
 …話は、したかったんだ。

[何を今更、と思われようと。

緊張は、恐怖は、まだ残ってはいたけれど。
久々に出会った友人の姿と声は、
先程の不安も、此処に至るまでの不安も、

少しだけ、和らげてくれていた。]**
 
(124) 2022/08/16(Tue) 21:40:49
 




情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


←↓■□フィルタ

注目:宵稚 解除する

生存者 (3)

宵稚
3回 残----pt

一緒に歌おうか

海音
8回 残----pt

君と繋がる”音”

0回 残----pt

 

犠牲者 (1)

雨童女(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

糸(4d)
0回 残----pt

 

突然死者 (0)

舞台 (0)

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















(0.14 CPUs)
運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
人狼議事 by ななころび
トップバナー画像 by naomyplum
人狼物語画像 by Momoko Takatori
Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
メトロポリス / バビロン / ギルガメッシュ / Valhalla by すむろ水
ひなだん by hinaki
壱番街 / 壱番高校 by 壱猫[onecat]
外道大戦 by mtmt
都道府県キャラセット by kairi(企画代表)
繋<つなたま>魂 / 班帝家の一族 / H)SOCIUS(A by めいあ
もふぁんたじぃ / もふぉれすと by ほのゆる
Cathedral / 学園Cathedral / Grand Cathedral / 学園Grand Cathedral by Izuya
夜月町 by 夜月けい
南区 / 古今東西 by 南
IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
GNL / GNL+ by guiter-man
ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
ワンダーズ言戯団 by pike
宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
rhizome by CH3COOH
曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
StarGazer / LittleStar by CONBE
御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
Fragment of Jewels by 粉海月
花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
xxxx組 by サイコ瓦
おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa