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【人】 悪役にすらなれない レグナ鳥居を潜って、ぱち、と瞬き。 何処からともなく響くクラッカーと紙吹雪に、 流石に驚いた様にそれらをぼんやりと見ている。 けれども、感情はそれに追い付く所ではなく。 その神仙様を殺した相手に何を言っているんだか、と思いながら、 ぼうっと話を聞いていたら。 「……ん。えっ、は?ちょっと待て、二人?仮想空間??」 ついでの様に知らされたそれに、ぼんやりとしていた意識が段々とはっきりしていく。 ばっと背負ったマオの方を見るのと、 マオが跳ねる様に飛びあがって、何処かへと逃げだしたのは恐らくほぼ同時だ。 当然知らせなかった事に怒りが差したが、ころころと笑われ猫じゃらしを渡されて。 「〜〜〜〜っ、 俺は、ほんっ、きで、……、……!!」と、今更覚悟の恥ずかしさやら、それでも殺した事実はそこにある事やらが込みあがって来て。 とにかく、猫じゃらしを手に持ったまま。 適当に狐面をあしらって、マオの逃げた方向を追う。 (3) 2023/09/11(Mon) 22:41:53 |
レグナは、マオを追いかける。最中、01.ぼんやりと提灯の明かりを追っていると、人ごみに飲まれてしまう。君の背中が、遠ざかっていく。vil (a0) 2023/09/11(Mon) 22:43:55 |
レグナは、邪魔だと人混みを掻き分ける様にして、逃げた背を探す。探す。 (a1) 2023/09/11(Mon) 22:44:27 |
【人】 唯の青年 レグナ――それから、どれだけ時間が経っただろうか。 少しかもしれないし、夜空に大きな花火が打ちあがるまで、時間がかかってしまったかもしれない。 どちらにせよ、レグナは。それでもあなたを探す事を諦めなかっただろう。 「マオ」 あなたが高い木の上に登っているのを、見つけたのなら、そう声を掛ける。 「……、なあ。俺は、」 「あんたさえ、許すのなら。仲直りが、したい」 「花火をするのだって、諦めてない」 「…………。ごめんな、あんなに怒っちまって。 苦しい思いも、させて」 だから、これは自分の身勝手だけれど。 ……それでも、と。 (6) 2023/09/12(Tue) 19:27:29 |
レグナは、マオに手を伸ばす。降りられなくなったのなら、受け止めるから。 (a3) 2023/09/12(Tue) 19:27:49 |
【人】 唯の青年 レグナぽたぽたと、"雨"が降るのを感じる。 "雨"のしずくが、自らの頬に落ち、濡れる。 「……、それでも。あのまま終わりなんて、俺は嫌だ。 だから……俺は、あんたに生きててくれて、あれが現実で無くて、良かったと思うよ」 「だって、死んでしまったら。それで終わりだ。 ……生きてさえいれば、いくらだってやり直せるだろ?」 苦笑交じりにそう告げる。 失った経験なんて無い筈なのに、そんな言葉がするりと出たのだ。 「あんな風に、言っちまったけどさ。 俺は、本当は。……しもべで、居たい」 「本当に困る事はあるけど、それは俺をマオに渡すって解釈された責任だ」 「……だから、降りておいで。マオ。」 そういって、両手を伸ばす。 ▼ (9) 2023/09/13(Wed) 0:37:14 |
【人】 唯の青年 レグナが。突如響いた ドォン! と大きな音と共に。猫みたいな悲鳴が上から来たかと思うと、マオが木から落ちている!!! 「!????!?!?」 レグナは股間の上にドォン!!! (10) 2023/09/13(Wed) 0:40:44 |
レグナは、 「い"ッッッ、―――――!!!!!!」 (a5) 2023/09/13(Wed) 0:42:37 |
レグナは、数分間は痛みに悶絶している事だろう。 (a6) 2023/09/13(Wed) 0:42:50 |
【人】 唯の青年 レグナ……暫く痛みに蹲っていたが、それはともかくとして。 縋る様に顔を埋め、普段とは段違いにしおらしく、か弱く、震える声が聞こえれば。 ゆっくり宥める様に、ぽんぽんと頭を優しく叩く。 「…………。」 「心から嫌ってたら、あんたのものになるのを断ってるし、 いくら我儘言ったって此処までしてやる道理はないし、 あの言葉に、怒ったりしない」 いくら自分がお人好しだろうと、嫌いな相手の面倒を好き好んでみるものか。 嫌いな相手を殺した所で、あんなにも深い疵になったりなんてするものか。 ▼ (15) 2023/09/13(Wed) 18:59:46 |
【人】 唯の青年 レグナあなたが顔を上げて。そこから、赤い目元が見えれば。 やれやれと呆れた様な、安心した様な、普段と似た声を零して。その目元を拭い。 抱きつかれれば。ゆっくりとその身を抱きしめ返す。 すっかり冷え切った体温に、自身の温度を伝える様に。 「……うん」 我儘で、自分勝手で、酷いことをさせて、困らせる様な。 そんなあなたから紡がれる謝罪を、懇願を、願いを。確かに聞き取って。一言一言に頷いて、背を撫でる。 塗れた若草色が、此方を見ている。 あの時だって、視線を交わしてはいたけれど。 ようやく、心から目を合わせてくれた、そんな気がした。 綺麗な色に染まった火花が音と共に夜空に咲く。 大きな音と光が空間を支配する。 ▼ (16) 2023/09/13(Wed) 19:00:27 |
レグナは、それでも、確かに、聞き逃さなかった。 (a9) 2023/09/13(Wed) 19:00:38 |
レグナは、レグナにとっては、あなたは、ただひとりの、 (a10) 2023/09/13(Wed) 19:01:44 |
【人】 唯の青年 レグナ水の入ったバケツを片手に、もう片手には蝋燭を。 その状態でぐいぐいと背を押されながら、社の方にやってくる。 「わかった、わかったから、花火は逃げないって」 山積みの手持ち花火に対し、出所を聞いたならば相変わらずだな、と。少しだけ呆れた調子。 村の人たちには礼を言っておかないとな、と思いつつ。 「っと、この辺でいいかな」 いい感じの場所に来れば、早速蝋燭を立てて火を付け。バケツを近くに置いて。 準備を始める事だろう。 (18) 2023/09/15(Fri) 19:46:50 |
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