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【人】 [『 力 』 フォルス[ シンのことが大切だ タナトスのことが大切だ ヴェルトのことだって大切だ でも そこに俺は居なくていいと どうしたって思ってしまう。 なのに 最後の一歩を 容易く振り払えるはずの手を 繋ぎ止めるものを振り払えないのは ―――… 振り払いたくないと 心が軋むから ] (532) 2022/12/25(Sun) 23:49:32 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― ただの歌うたいにはなれない者の見る夢 ―― [チェレスタの部屋には楽器が数多くある。 しかしそのすべては今は音を立てずに眠っている。 ベッド傍のチェストには小さなハーモニカと一匹だけの羊のぬいぐるみ。 それらと寄り添うように置かれている硝子のオルゴール。 ある青年が戻ってくるまでの預かりものであるそれが、>>443 今は静かに音を奏でている。 あとは、筆記具の動いている音だけがある。 便箋に向けてそれなりに綺麗な字を綴っているのは部屋の主であるチェレスタだ。 ……手紙を書いている。一座の者へ宛てて。 彼らは、やはり、思った通り、滅びかけた世界を見て回りながら、 悲しみを少しでも忘れ去れるような、楽しい舞台を提供しているらしい。 彼らがまた、洋館の最寄りの街に戻ってきた時、 これを託すべく手を動かしている。 その一部がこれだ] (533) 2022/12/25(Sun) 23:49:33 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 何も言えなくて ごめん 心の中呟いて ヴェルトと シンと タナトスと ただ、四人だけが居るそこで 世界が止まらずに 進んでいく ] * (534) 2022/12/25(Sun) 23:49:35 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ良い旅になるだろうな。 [ベルと二人になった後に小さく言う。 彼女の左手をとった。 手をさしのべて、待つことはもうしない。 その薬指にスッとシンプルな指輪をはめる。 手の甲に口付けた。] 一生大事にする。 [ここではここまで。 今日の旅程を頭の中で確認する。 箱庭の夜はどんなものなのだろう。 クロたちも夜を迎えているだろうか? 解らないけれど。 箱庭ではないこの世界は、 今日も日が巡っていく。 夜が待ち遠しく感じた。*] (535) 2022/12/25(Sun) 23:49:53 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ『 書き残そうと思います。 あの日、箱庭の神が現れてからの証持ちの物語を。 私だけでない、他の証持ちからも少しずつ話を聞いて。 もちろん完璧な物語とは言えません。 すでにこの世界を去り、箱庭に行ってしまった者もいます。 でも、22人が揃って、色んなことと向き合ったからこそ、 世界が滅びなかったこと。 そのことをどうしても世界に残しておきたい。 そうして、できた物語は貴方達に託します。 』 (536) 2022/12/25(Sun) 23:50:02 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ『 物語を、歌劇、いやちょっと違う、民謡? そんな感じにするのはあなた達の方が詳しいと思いますから。 そうして歌として、私たちの物語を、 語り継いでくれると、嬉しいです。 …私やあなた達、今代の証持ちの皆が生きている頃には、 何も伝わらないかもしれないけれど。 いつかきっと、大丈夫な時が来るって今は信じられるから。 いつかの未来で、歌ができたのなら、 真っ先に私に教えてほしく思います 』 ** (537) 2022/12/25(Sun) 23:51:43 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ わたしの中に在った、綺麗なだけではない 苦くも醜くもあるわたしだけの想い。 それはわたしだけのものなのだと、大事にすべきだと そう諭してくれたひとがいた。 打ち明けるかどうかは一晩中悩んだ。 悩んで、悩んで、悩み続けて 窓の向こう、夜明けの空を眺めたときに思ったんだ。 わたしは、わたしの── やりたいことをしよう、って ] …………わたし、 アリアちゃんには、幸せでいて欲しいんだ すこしでも永く、生きて欲しい [ 言わなきゃ。ちゃんと。 離れなきゃ。 ずっと隣で見つめてきたつもりでいた青と緑を 正面から、真っ直ぐに見据えて ] わからない、まま ただ守られ続けるのは…… …………もう いや、なの (538) 2022/12/25(Sun) 23:53:05 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── またねの挨拶より ── [ 今日この一日の終わりに、 その背中を呼び止めることが出来たなら。 ] お疲れ様、ナハト。 あのね、疲れてるところ悪いんだけど、 ちょっと夜更かししない? [ 最初の頃>>0:644に比べて 一人で上手に焼けるようになったマドレーヌと ティーセットを置いたトレイを見せて誘ってみようか。 話したいことは沢山ある。 でも、何もない静かな時間も好き。 途中で居眠りしてくれてもいいよ? そうしたらそっと撫でて子守唄を歌うね。 なんとかしてこの夜を繋ぎ止めたい、なんて。 今日は我儘を言ってもいいよね? * ] (539) 2022/12/25(Sun) 23:53:37 |
【人】 XIV『節制』 シトラ見て、きたいと 思う 自分の目と、足で。 ……だからね、 [ 一番大切にしてきた親友をそっと抱きしめた。 何種類もの薬草の混ざった、大好きなにおいがする。 最後までずっと傍に居てほしい。 そう願っていたのはわたしだったし 今でも、その想いは変わらない。 でも、あなたが誰より大切だから あなたは、あなたのしたいことをして欲しいな。 フォルスさんのお店を手伝うのも、いいと思う。 あなたの本当の望みを妨げようとするのがわたしなら そんなわたしも、わたしは許せないから ] (540) 2022/12/25(Sun) 23:53:45 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 背中へと回していた腕を緩めて、そっと身を引いた。 革靴の紐を、ぎゅっと縛り直した。 フォルスさんから貰ったノートにペン ずっと続けてきた日記帳、 クロさんからもらった白いひつじと わたしと世界を繋げ続けてくれた毛糸玉。 宝物を詰めた布鞄を 肩から下げて、わたしだけの足で ] だいすきだよ [ シャルレーヌさんがくれた「楽しみにしてる」を>>365 カルクさんがくれた「頑張ろうね」を>>442 チェレスタさんから教わった大丈夫を>>359 ユグさんがくれる「いってらっしゃい」を>>471お守りにして 最初の一歩の勇気をくれたのは、あなた。 洋館の扉を一歩外へと踏み出したら もう、振り返りはしない ]* (542) 2022/12/25(Sun) 23:54:06 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 「わかった、そっちに行く」と返して>>299 ひとつ息を吐いて、ゆるゆると動き出す。 廊下を渡って食堂のある棟へ。 客足が落ち着いたといえど近付くだけで漂う 心弾むようなチョコレートの甘い香り。 ] ごめん、待たせたね。 ちょっと、… 色々、思うところあって [ 本当のことは、まだ口から出てきてくれなかった。 封殺することに慣れすぎて、 それがもう癖になってしまっているらしかった。 ] …… でも、いつか話すよ。 [ いつか、話せる時が来るんだろうか。 彼女の背が大きくなるのはきっと 私が想像するよりずっと早いから、 どうしても躊躇ってしまうこの思いは 本当は全部、私自身の問題にすぎなくて。 ] (543) 2022/12/25(Sun) 23:55:17 |
【人】 IX『隠者』 アリアこの感じだと―― チョコレート屋さんは盛況だったのかな お話はできた? [ 随分と中身が減った様子の大鍋をちらと見遣る 椅子に座って一息つけば、手ずから作ってくれた ホットチョコレートが目の前に出されるかな。 かつて薬草園で同じ言葉を掛けた時は、 そこにクロがいたけれど―― 今はその口から語られる、 ホットチョコレートを訪った人々との話を 彼女の得たたくさんの、 掛け替えのないやりとりの一端を聞いて ] (544) 2022/12/25(Sun) 23:55:27 |
【人】 IX『隠者』 アリア…… シトラはすごいな たくさん悩んで、考えて、 …… ちゃんと前に進んでる [ 少し、所在なく笑みを浮かべた。 ] (545) 2022/12/25(Sun) 23:55:38 |
【人】 IX『隠者』 アリア…… どう説明すればいいかな うまく言葉にならないんだけど 私はあまり、 自分を出来た人間だとは思ってないんだよね。 本当は、シトラにそこまで思ってもらえるほど あそこまで言ってもらえるほど、 私は大した人間ではないと思っていて、 もちろん本当に嬉しくて、 嬉しいんだけど、本当は、 シトラがそう言ってくれることに、ずっと頼ってた。 (546) 2022/12/25(Sun) 23:55:50 |
【人】 IX『隠者』 アリア…… きっと、これから世界は変わっていく 私達もさ、違う人間だから その中で、一番良いと思う道が、 重ならなくなる瞬間が訪れるかもしれない。 いつか言えるようになりたいけど、 私は弱くて、自分自身に向き合えなくて 言えないことばかりで、本当に申し訳なくて、 身勝手だなって自分でも思ってて だけど、 シトラには幸せでいてほしい。 少しでも永く、生きてほしい。 …… そう思う気持ちは、本物なんだ どうか、それだけは信じていてほしい。 (547) 2022/12/25(Sun) 23:56:05 |
【人】 XI『正義』 マドカわっ……!? [神様の返事を待っていたら、 真横からの衝撃。>>354 反射的に受け止めて、そのまま二人で転がる。 泣きじゃくる君の体を抱きしめて、 僕は目を瞬いた。 どうしてここに?って、 聞く前だったか、後だったか。 君はきっと世界を選ぶ……って、 漠然と思っていたものだから、 尋ねるのは少し怖かった。 けれど、君が、僕もここに居ることにした……って。 そう言うものだから。] (550) 2022/12/25(Sun) 23:57:31 |
【人】 XI『正義』 マドカ……ッ! [君を抱きしめた腕に、更に力が籠ってしまう。 僕はどうしても、『平等』を棄てられなかった。 だから僕は、年下の子供たちには、 極力分け隔てなく接してきたつもりだった。 裾を引かれれば文字を教えたし、 強請られればパンケーキを焼いた。 けれど……本当は。きっと。 “ 君 ” が誰よりも特別で、大切だった。] (551) 2022/12/25(Sun) 23:57:42 |
【人】 XI『正義』 マドカクロ……クロ。 僕も、君に、逢いたかった……! [迎えに行ったあの日、君は僕の腕の中で泣いた。 あの日から?いいや、多分もっと前から。 君が、きっと君こそが、 僕にとってのたからものだった。 魂の記憶が消えてしまっても、きっと………] そうだね、クロ。 三人一緒に眠ろうか。 [君はきっと暖かい。 僕も神様も、君の存在にきっと救われるだろう。 僕は幸せな夢を見る……] (552) 2022/12/25(Sun) 23:57:56 |
【人】 XI『正義』 マドカ――――ある日、箱庭に神様が在りました。 神様は寂しがり屋でした。 神様の傍には、二人の子どもが在りました。 二人の持つ『証』の意味は、 今はまだわかりません。 物語は、これから始まるのです——————** (553) 2022/12/25(Sun) 23:58:18 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク―― *** ―― [――時は過ぎて。 世界崩壊の後は、まだ痛々しく各地に残っている。 『神』は新しい箱庭に去ったが、 残された『証持ち』を政府は未だ保護している。 世界が壊れかけたのは『証持ち』のせいだと、 暴動が起きかけたこともあった。 だが、同じとして。 『証持ち』のお陰で助かったのだという者たちも顕れた。 意見は二つに分かれ、 まだ『証持ち』を災いと恐れる者たちと、 救済者だと新たに『証持ち』を奉ろうとする者も居る。] (554) 2022/12/25(Sun) 23:58:27 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[『証持ち』たちはそれぞれの道を征く。 時に連絡を取り合うものの居ただろう。 永遠に、会うことが出来ないものも。 変わらず洋館で暮らすものも、店を起こすもの。 それぞれ、それぞれ。 大小あれど、あの日に何かが変わり、 何らかの変化があったことは、それぞれの胸の内に。] (556) 2022/12/25(Sun) 23:58:57 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[――とある街。 崩れた瓦礫がまだ残る街路の端、 開けた公園の中央に、広場があった。 広場には人が集まり始め、 広場の後ろには大きな中継機が設置されている。 目を閉じて、気持ちを落ち着かせるように。 深呼吸を一つ、胸を上下させる。 掌に収まる集音機を握りしめて、 顔を上げて、足を踏み出せば。 そこは、観客で溢れた会場の上。] (557) 2022/12/25(Sun) 23:59:13 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク 『みんな〜〜っ!! 今日はヒナギクスーパーステージに 集まってくれてありがとうっ!! 街はまだまだ復興で大変だけれど、 これから一緒に世界の疵を直していこうねっ! 今日は、私が……っ、……』 (558) 2022/12/25(Sun) 23:59:34 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[ステージの上で集音器で話していれば、 不意に何かが飛んできた。 咄嗟に顔を逸らしたけれど、 ガツンッ、と眦に当たった硬いものが骨に響いて。 ぬるりとしたものが頬を伝った。] 『証持ちが何を言っている……!』 『お前らのせいでこうなったのに……!』 [切れた傷を空いた片手で覆って、 頬を伝ったものを、手の甲で拭う。 掌が赤く染まる。 慌てて駆けつけた政府の人たちが、 怒鳴りつけた人間を押さえつける。 世界に疵が出来てから、 こういうことは一度や二度じゃない。] (560) 2022/12/25(Sun) 23:59:48 |
【人】 XVU『星』 エト[エトの言葉が届いてくれたのか 或いは『太陽』の子から想い等が伝わったのか>>281 『塔』の君は、願いを語ってくれました。>>303>>304 辛い目、が何を指すのか エトは世界の事を伝え聞いた範囲でしか知りませんが 今回の件から想像出来る事は…あります。>>403 『塔』の君も、近しい想定が浮かんだのかもしれません。 二人が親しい仲であるのは分かります でも、何を経てその仲に至ったかは分かりません ですが、その関係の力添えが出来ればと思いました。 羨望のような感情も何故か感じましたが それ以上に、『太陽』の子への感謝の心がありました。 なのでエトも、彼の願いの助けになりたいのです。] (561) 2022/12/25(Sun) 23:59:52 |
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