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マウロは、通りすがりに。ツィオに何も言わず、メモを一つ押し付けていった。 (a0) 2022/08/23(Tue) 21:32:37 |
ストレガは、海色の瞳が波のように揺らめく。 (a1) 2022/08/23(Tue) 22:00:09 |
ストレガは、瞳から海が零れている。寄せては返す、波のように。 (a2) 2022/08/23(Tue) 22:09:26 |
マウロは、少しだけ胸が苦しくなった気がするけれど。きっとまだ傷口が疼いているだけなのだ。 (a3) 2022/08/23(Tue) 22:10:25 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 彷徨う。 彷徨い歩く。 ふらふらと、彷徨いあるく。私はまるで亡霊だ。 だから、それを好んで声をかけてくる連中は。 さながら、悪霊祓い(エクソシスト)だろうか。 むっつを2で割って、みっつ。簡単な計算。 「𝕻𝖆𝖉𝖗𝖊 𝖓𝖔𝖘𝖙𝖗𝖔 𝖈𝖍𝖊 𝖘𝖊𝖎 𝖓𝖊𝖎 𝕮𝖎𝖊𝖑𝖎,𝖘𝖎𝖆 𝖘𝖆𝖓𝖙𝖎𝖋𝖎𝖈𝖆𝖙𝖔 𝖎𝖑 𝕿𝖚𝖔 𝕹𝖔𝖒𝖊,」 お祈りをしなければ。 ああ、主よ。天に"まします"我らの神よ。 そう亡霊が祈るなら、きっと連れて行ってくれるはず。 彼らがその"みつかい"なのでしょう? 「───! !? !!」 野太い声が、ごぼごぼと、水に溺れる音に変わる。 ああ、いや。その前に花火のような音がみっつ、聴こえていたかな。 ぱたり、ぱたりと。重なり合って"おねむ"になって。 まるで子供みたいに。それでは牧師様にはなれないね。 「𝖈𝖔𝖒𝖊 𝖓𝖔𝖎 𝖑𝖎 𝖗𝖎𝖒𝖊𝖙𝖙𝖎𝖆𝖒𝖔 𝖆𝖎 𝖓𝖔𝖘𝖙𝖗𝖎 𝖉𝖊𝖇𝖎𝖙𝖔𝖗𝖎,」 お祈りをしなければ。そうでなければ。 あの人はどこにいるだろう?ねえ神様。あの人はどこにいる? (0) 2022/08/23(Tue) 22:31:03 |
ツィオは、俺たちは、似た者同士すぎたな、と笑う。 (a4) 2022/08/23(Tue) 23:42:23 |
ツィオは、幸せに なりたかった。 (a5) 2022/08/23(Tue) 23:43:46 |
マウロは、「それもそうだ」と笑った。 (a6) 2022/08/23(Tue) 23:53:28 |
リカルドは、ふらつく頭を抑えながら、どこかにある闇医者の元を、抜け出した。 (a7) 2022/08/24(Wed) 0:02:14 |
ストレガは、路地の店には向かわない。 (a8) 2022/08/24(Wed) 2:44:25 |
ストレガは、あの店に向かうのは、清算をしてからと決めている。 (a9) 2022/08/24(Wed) 2:46:47 |
ストレガは、だから、もう少しだけ待っててよ、Piccolinato (a10) 2022/08/24(Wed) 2:48:09 |
ストレガは、呟く傍ら、掌に隠れるような、小型拳銃を手にして街へ消えた。 (a11) 2022/08/24(Wed) 2:49:00 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】 「………っ、は」 闇医者から出たものの、その身一つだった自分に運転する車はない。もっとも、この頭の状態で運転するなど自殺行為であろうが。 朦朧とする頭と、ふらつく足取りで、一歩、一歩と歩みを進める。 大通りにさえ出てしまえば、タクシーも捕まるだろう。 はやく、アジトに戻らねばと。 その一心でただ、歩いている。 (2) 2022/08/24(Wed) 2:50:24 |
【人】 ガット・リベロ ルチア>>2 リカルド 【路地裏】 「𝔄𝔳𝔢 𝔐𝔞𝔯𝔦𝔞, 𝔭𝔦𝔢𝔫𝔞 𝔡𝔦 𝔤𝔯𝔞𝔷𝔦𝔞,𝔦𝔩 𝔖𝔦𝔤𝔫𝔬𝔯𝔢 𝔢̀ 𝔠𝔬𝔫 𝔱𝔢.」 ずるり、ずるりと。彷徨い歩く。 あなたが大通りに出る前に、暗澹たる闇で歩を進めるなら。 それが、ふらりと視界に映る。 泥の如き眼が、そちらを映す。 ──関わるべきでは無いものだと、すぐにわかるだろう。 (3) 2022/08/24(Wed) 7:47:24 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】>>3 ルチア 怪我の影響による重い一歩を懸命に前に、前に出しながら大通りを目指す。 もうしばらく歩けばたどり着く、そんな時に。 自分とはまた違う一歩を進める音を聞いた。 「…………?」 警戒し周囲を見回すと、そこには見覚えのある少女。 アルバとの対立が激しくなった頃に、一度こっそり抗争の場から逃したことのある子供の姿だ。 その後も見かけた時は、明るい顔をしていたはずなのに。 いつも一人で本を読んでいたヴェルデとは違い、あなたの側には油断ならぬ男が控えていたから関わるまいと遠ざけていたが。 ――そういえば、あの男の死亡報告があがっているのだったな。 そう思い出せば、貴方の方へと歩の方向を変えた。 「……君、このような所でどうした。危ないだろう」 気がつけば、声をかけていた。 (4) 2022/08/24(Wed) 8:29:49 |
【人】 ガット・リベロ ルチア>>4 リカルド 「……A……」 ずるり、足を向けた先で。 それが何か語りかけてくる。 ……これまでと少しだけ違う感覚を得た。 わずかに懐かしい感覚を得た。 「……あ…なた。わたしを 知っている人?」 危うそうにふらついていた少女が、 ぴたりと全ての動きを止めた。 (5) 2022/08/24(Wed) 9:52:28 |
【人】 ガット・リベロ ルチア (7) 2022/08/24(Wed) 12:51:08 |
ルチアは、リカルドに銃口を向けた。 (a12) 2022/08/24(Wed) 12:52:11 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【路地裏】>>7 ルチア 「―――…………」 その言葉に。 「そうか……」 その眼差しに。 「君も、壊れてしまったのか」 あの男がとても大事な存在であったのを理解した。 俺は、あの男の死の真相は知らないが、自分で死ぬような目をした男ではないことくらいは知っている。 そして、もう一人。 同じように狂ってしまっていた男のことを、俺は知っている。 あのようなことになる可能性を、俺はどうしても許せない。 この年端も行かぬ少女に、させてはいけない。 「……おいで。 今度は俺が、君を独りにしないと約束しよう」 そうして男はまた、懲りずに手を伸ばした。 (9) 2022/08/24(Wed) 13:05:30 |
【置】 ノッテの魔女 ストレガ――下手人は、至極あっさりと見つかった。 それは一仕事終えた安堵からか、或いは 底冷えする魔女の号令に部下が奮起したからか。 ともあれ。彼らは、見つかった。 見つかってしまった。その報告を聞けば 魔女はきゅうっと口の端を吊り上げて、笑う。 「ああ」 「いまいく」 左手には暗殺用の小型拳銃を一丁。 それはいつだか、整備したあの銃と同じ型。 同じ改造を施したもの。 右手には最も扱い慣れた物が詰まった工具箱。 仕事の時に使う物の内、幾らか錆が浮いた古いもの。 ごつ、ごつ、と。あの子の軽い足音に比べれば、 ずっとずっとうるさくて、重い音。 やがてそれは辿り着き、訝しむ者を前にして、 微笑みながら呟いた。 「Chi semina vento raccoglie tempesta.」 嵐が、吹き荒れた。 (L0) 2022/08/24(Wed) 14:26:59 公開: 2022/08/24(Wed) 14:25:00 |
ストレガは、生け捕りの代償に、右の頬と耳が少し欠けた。 (a13) 2022/08/24(Wed) 14:31:33 |
ストレガは、それを引きずって、塒へと帰っていく。 (a14) 2022/08/24(Wed) 14:33:48 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】>>9 リカルド 「──あなたは、ちがう」 この声を聴いたことがある。 『おいで』と呼ばれ、『あちらへ』と促された。 あの人と同じ、優しさを持っていた。 同じ、同じ。そうだよ。同じなんだ。 「ああ。ああ。ああ──」 (11) 2022/08/24(Wed) 18:52:43 |
【人】 ガット・リベロ ルチア (12) 2022/08/24(Wed) 18:55:06 |
ストレガは、時計塔の歯車を撫でた。それは、別れの挨拶のよう。 (a15) 2022/08/24(Wed) 19:06:16 |
ストレガは、釘打ち機をしまうと、「Addio.」と呟いて時計塔を出た。 (a16) 2022/08/24(Wed) 19:20:53 |
【人】 ノッテの魔女 ストレガ「あーあ」 「……。あいつ、怒るかな。 ……いや、絶対こうだな」 「『興味ないわ。』」 「はは。」 ごつ、ごつ。 時計塔から足音が離れていく。 旅行鞄を二つに、リュックサックをひとつ。 女だてらに銃器を散々振り回したから、 これくらいは持ててしまうのが恐ろしい。 それからふっと、思い出したように。 寂れた時計塔を見上げる。 天辺には、鳴る事のない大鐘が釣られていて、 時計塔の中の歯車が動いていれば、 きっと時を報せる鐘の音を、島中に響かせたのだろう。 「――なあ。中を修繕しといて、なんだけどさ。 悪い、あたいの友達の為に……」 「空のずっと向こうまで届く、盛大な花火をあげてくれ。 それから、あんたのデッカい音をさ、響かせてくれ。 あたい、グラスハープとか当分弾けないから、 それまでの代わりとしてさ」 キン、と、銀色から欠けたリングが落ちる。 頬と耳が欠けた魔女は、時計塔に瞑目して、背を向けて。 銀のスイッチを、押し込んだ。 (13) 2022/08/24(Wed) 19:29:30 |
【人】 高らかに、あなたの元へ届け ストレガ「Buona notte.Sogni belli.」 「レヴィア」 寂れた時計塔が、基部から爆発した。 いくつも、幾重にも仕掛けられた爆弾が、 連鎖的に爆発を起こす。 背中に熱と風を感じながら、魔女は去っていく。 最後に、天辺の大鐘の真下が、特大の爆発を起こして。 カラァーーーーン、カラァーーーーン…… 大きな鐘が、何十年かぶりに、その音を天へと響かせた。 (14) 2022/08/24(Wed) 19:34:22 |
ストレガは、ため息をひとつ。猫を迎えに、あの店へ向かった。 (a17) 2022/08/24(Wed) 19:35:42 |
【置】 A88A― ヴィオレッタ【Pollo Nero】 「……。」 半時間ほど前から、一人の女がグラスを傾けている。 来店から暫くはキャストがついたが、 最初の注文以外は喋ることもなく、 話しかけてもにっこり微笑むだけ。 数人が入れ替わったのち匙を投げられ、 独りでワインを飲み続けている。 煙草を吸うでもなく、スマホを触るわけでもなく、 ただグラスの赤いワインを 減らしては注いで。注いでは減らして。 そして時折、ぼんやりと店内を見回すだけ。 喪服のような黒いドレスは何処か場違いで。 微笑を湛えているのに昏さを感じる顔は不気味で。 時折漏らす吐息は人を近寄らせない雰囲気は重くて。 店の片隅で居ないものとして、扱われていた。 そして、その扱いに女は満足していた。 [1/2] (L1) 2022/08/24(Wed) 20:51:13 公開: 2022/08/24(Wed) 21:00:00 |
【置】 A88A― ヴィオレッタ更に少しの時間が経つと、 ボトルで頼んだBiancaVignaが空になる。 その最後の一杯。それを軽く掲げた。 「…… あなたの方が、酔えましたよ―― 」呟いた名が喧噪に溶けると、グラスを置いて店員を呼ぶ。 訝し気に、でもそれを精一杯隠した店員に、会計を告げる。 店内の幾人かのほっとした雰囲気を感じながらも何も言わず、 素直に支払い女はバーを後にした。 この不気味な客の去った後には、空のボトルと 注がれたままのワイングラスだけが残されていた。 [2/2] (L2) 2022/08/24(Wed) 20:53:40 公開: 2022/08/24(Wed) 21:00:00 |
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