00:09:22

人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 小夜啼鳥 ビアンカ

【街中】

女がひとり、さんざんに人々の靴底で削り取られた石畳を
さらに踏みつけて歩いていく。

大きく広がったフレアスカートは
ストッキングに包まれた女の細い足にときたまぐるりと絡みつき、
浜の真砂のようにさらさらと解けてまた広がる。

手に持ったままの傘で顔の上半分を覆い隠すようにして、
喧しいファンファーレの雨を払いのけた。

「これだから、マフィアは嫌い」


傘の天蓋は、女の視界を覆い隠す。
内で呟かれた、そんな言葉も閉じ込めて。
(8) 2022/08/08(Mon) 22:56:13

夜半。暗い路地裏を、硬く、鈍く、重く、靴底が打つ。
祭りの喧騒の裏側で、葬列が墓場を歩むように、ただ粛々と。

「──掃除屋が死体を作るなんざ」

「世も末だと思いませんか、あんたも」

答えは返らない。
端から答えを求めてもいない。
見下ろす眇目には、生者への情は無い。

「……家族が?へえ、そりゃ知らなかった…」



「で、あんたが浅はかな事仕出かす前に
 顔を思い出せもしなかった程度の家族が、何だって?」

──乾いた銃声が、ひとつ。