今もそうよね。
普通は専属になりたいと望むものよ。
石鹸もそうよ。
特に私に強いられたと言えば済むもの。
[...は見開いた眼を覗き込み、にんまりと笑みを浮かべた]
貴女なら私が退屈せずに済みそう。
そして此処ではそれ以上の理由なんて意味がないの。
来る日も来る日も変わらぬ日々。
食事も、生活も、何もかも。
カザリはそうは思わない?
今が不服ではない?
[...は視線を逸らさない。
逸らさぬままに身体を一度離した]
ええ、運んでくれる?
貴女の分も一緒にね。
終わったらすぐに採寸したいから。
[部屋にはスピネル家の家紋が描かれた旗が壁に飾られている。
背後の王冠を冠した獅子は今は退屈そうに欠伸をしているかのようだった**]