00:52:59

人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 蜉蝣 アベラルド

【街中】

「眩し」

低い声でぽつりと漏れた太陽への文句は、
こんな人通りじゃ誰の耳にも届かなかったかもしれない。
建物の隙間の暗い方から出てきた男は、一度立ち止まってぐるりと辺りを見回してからのたのたと歩き始めた。
よく磨かれた靴を鳴らして、一つ気の抜けた欠伸をする。
報告面倒臭えとか、眠いなあとか、そんなことをぶつくさと言いながら腕時計を見て。

「……ジェラテリアにでも寄るか」

暑いし、時間あるし、とやはり独り言ちながらふらりと足取りは脇道に逸れていった。
暢気なものだ、とは自覚している。
(2) 2022/08/08(Mon) 22:06:18
アベラルドは、通りすがりに自分の横を飛んで行く風船の紐を掴んだ。追ってきた少女に差し出し、背を見送る。 【街中】
(a1) 2022/08/08(Mon) 22:13:00


夜半。暗い路地裏を、硬く、鈍く、重く、靴底が打つ。
祭りの喧騒の裏側で、葬列が墓場を歩むように、ただ粛々と。

「──掃除屋が死体を作るなんざ」

「世も末だと思いませんか、あんたも」

答えは返らない。
端から答えを求めてもいない。
見下ろす眇目には、生者への情は無い。

「……家族が?へえ、そりゃ知らなかった…」



「で、あんたが浅はかな事仕出かす前に
 顔を思い出せもしなかった程度の家族が、何だって?」

──乾いた銃声が、ひとつ。