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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【人】 翠眼 ヴェルデ

【路地裏】

夜の帳がすっかりと空を覆うころ。
暗い路地裏の片隅で、少年は赤く濁った唾液を吐き捨てる。
どうやら、張り飛ばされた際に口の中を切ったらしい。
やや腫れた頰はじんと熱を帯びている。
ほのかに鉄臭い息をつく。
これぐらいは、よくあることだ。
(17) 2022/08/09(Tue) 2:55:01

夜半。暗い路地裏を、硬く、鈍く、重く、靴底が打つ。
祭りの喧騒の裏側で、葬列が墓場を歩むように、ただ粛々と。

「──掃除屋が死体を作るなんざ」

「世も末だと思いませんか、あんたも」

答えは返らない。
端から答えを求めてもいない。
見下ろす眇目には、生者への情は無い。

「……家族が?へえ、そりゃ知らなかった…」



「で、あんたが浅はかな事仕出かす前に
 顔を思い出せもしなかった程度の家族が、何だって?」

──乾いた銃声が、ひとつ。


「…黙って死ぬ、それしきの事もできない奴ばかりだ」

「どうにもあんただけは、違うらしいがね……」

【人】 翠眼 ヴェルデ

【路地裏】

浮かれた喧騒を避けるようにして、少年は路地裏へと入る。
建物同士の隙間は、昼間であってもすこし、薄暗い。
壁に背を預け、ひとつ息をつく。
ふと、なにかの気配に視線を落とせば、足元に黒い野良猫が一匹。

「……悪いな、何も持ってなくて」

膝を折り、しばらくの間、猫と戯れている。
(62) 2022/08/10(Wed) 18:09:31

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>83 マキアート【街中】
ゴールデンレトリバーのぬいぐるみを前にはしゃぐあなたの背後で、かすかに笑声が落ちる。
振り返るなら、そこには小柄な金髪の少年が立っているだろう。
なんだか微笑ましくってこぼれた声が本人に届いてしまったと気が付けば、少年はすこしばつの悪そうな顔をして。

「……ああ、えっと、ゴメンナサイ。
お兄さんがあんまり楽しそうだったから」

と、謝罪と言い訳を口にしたはずだ。
(86) 2022/08/11(Thu) 13:09:37

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>88 マキアート
どうやら気を悪くさせることはなかったらしい。
あなたが眺めていなければ、少年だって屋台へ目を向けなかったろうし、注目を集めたことには違いない。

「そりゃ随分気前のいいことで」

けれどその言葉を本気にした風はなく。
それでも、すらりとした長身と大きな——相対的にあまり大きくは見えないが、近くで見るとやはりまあまあ大きい——ぬいぐるみの取り合わせには、じっと視線を向けた。
あなたのことは随分と見上げる形になる。

「イヌ、好きなんだね」
「おれはあんまりイヌの種類に詳しくないんだけど、それは何てイヌ?」

とは言え、物怖じする様子もない。
感情表現の豊かな子供ではないようで、辛うじて笑っているのだろうとわかるぐらいに口角を上げ、あなたへ問う。
(94) 2022/08/11(Thu) 19:26:47