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人狼物語 三日月国


103 【身内RP】森奥の工房【R18】

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視点:


【人】 ツァカリ

 
[工房から離れたあとは
 森の外で待っていた女衆と合流して
 近くの町に寄り土産などを買うと、
 里に向けて移動しながらの遊牧を続けた。

 その間、乳搾りを覚えた。

 本来なら女の仕事である。
 やらせてくれと頼むと色めき立った彼女らだが
 一人で世話になる時のためだと知らせると、
 ひと月以上里を不在にすることについて
 目に見えて落ち込んでしまい、少々参った。

 未婚の男女にとって遊牧の旅は
 互いの中から伴侶を決めるためのものでもある。
 男は十五、女は十二には結婚をする。
 子を産める女の子は宝物だから、
 早めに男がついて大切にするのだ。

 だけど自分にはこれまで特別に
 そうしたいと思える相手はいなかった。
 どの娘も大切だ。男だって。ともすれば、一族以外も。
 等しく大事にしなければならないと
 半ば使命感のように感じていた。]
 
(0) 2021/11/16(Tue) 20:18:57

【人】 ツァカリ

 
[一週間ほどかけて里に帰れば、
 長老に挨拶して、
 冬支度の指示を出し、
 自らも作業をしながら過ごした。

 必要なだけの家畜を潰し、
 肉を捌いて、倉庫に吊るす。
 天然の冷凍庫で独りでに凍って、
 春になれば乾燥した風で干し肉に変わる。
 新鮮な肉も良いが、独特の旨味が出て良い。

 残りの家畜は小屋に入れる。
 寒さに身を寄せ合い、
 自然に繁殖を行うようになる。
 装具士殿が家畜を受け取らなかったから、
 冬が解けたら沢山の仔が産まれるだろう。]
 
(1) 2021/11/16(Tue) 20:19:57

【人】 ツァカリ

 
[そうしながら、
 包帯の交換は毎晩欠かさず行った。

 汗をかいてもすぐ乾いてしまう気候ゆえ
 替えるのは専ら夜、風呂の後だった。

 次々新しいのを使っても良いとのことだったが>>4:14
 物を大事にする民族柄、新品は一つのみ下ろして
 最初に巻いていたのと交互に洗濯して使った。

 洗っても温かさ>>3:10は続くようで
 そこに彼が居続けてくれているような気がした。]
 
(2) 2021/11/16(Tue) 20:24:02

【人】 ツァカリ

 
[だから、整形中の腕を意識するたびに思い出した。

 傷口に触れられたときの、
 身体の奥が騒ぐような心地と。

 優しく撫でられたときの、
 内側から暖かくなるような心地を。

 構われるのは元来好まないのだが、
 そのうちに、教えを乞う以外でも
 彼にならされても良い……、
 して欲しい、ような気がしてきた。

 そして自分も、彼に触れてみたい。
 許されることだろうか……?]
 
(3) 2021/11/16(Tue) 20:27:57

【人】 ツァカリ

 
[────この想いは、
 職人と依頼主という枠組みの内側には
 到底納められないものだ。

 そのことに気がついたのは、
 出発の何日前のことであったか。]
 
(4) 2021/11/16(Tue) 20:28:39

【人】 ツァカリ

 
[直ぐにでも馬を走らせて
 逢いに行きたくなったが……、

 他の者の為の仕事をしている彼の
 迷惑になりたくないという思いが
 自分を里に留まらせた。

 それはもう、先日の去り際のように
 他者の幸福を願う純粋な理由だけではなくて

 彼の心を得たいから
 気分を害しうることをしたくないという
 打算めいたものがあった。

 ────自分にもこんなに世俗的な欲が
 あったのだと戸惑う。
 だけど矢張り、……悪い気分ではなかった。]
 
(5) 2021/11/16(Tue) 20:29:58

【人】 ツァカリ

 
[ただ……、
 失った腕に感じる痛みが酷くなったのも
 ちょうど、同時期であったか。*]
 
(6) 2021/11/16(Tue) 20:30:05

【人】 ツァカリ

 
[────…二週間後。
 森奥の工房を再び訪れた。
 数頭の家畜を連れて。
 数が少ないから統率のための歌は無しだ。
 動物たちはとても従順で
 ついていくべき長から目を離すことなく
 ぴたりと後ろを走ってきていた。
 夜明け前に出発し
 中途、三度ほど家畜の足を休ませたが
 あとはずっと移動だ。

 それでも到着した頃には、
 日は随分と傾いてしまっていた。]
 
(13) 2021/11/20(Sat) 11:16:58

【人】 ツァカリ

 
[馬からヒラリと降りる。
 装具士殿の姿を見つけられれば、
 微笑み、悠然と歩み寄るだろう。]


  ダアト殿。元気にしていたか?

  なあ、これを見てくれ
  帰り際に貴殿が着ていて
  とても格好が良かったから
  そこの町で買ったのだ
  見た目以上に温かいのだな

  俺にも似合うだろうか?


[挨拶もそこそこに、
 片腕を広げ、衣装を見せつけようとする。

 黒い外套だ。
 キラキラと目が輝いているのは、
 慣れぬ服にはしゃいでいるのではない。
 全く同じものとはいかず細部は違うだろうが
 目の前の彼と大体、揃いだからだ。*]
 
(14) 2021/11/20(Sat) 11:17:04