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人狼物語 三日月国


140 【身内】魔法使いの弟子と失われた叡智

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視点:


到着:魔法使いの弟子 オペラ

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[閉め切られた部屋の窓を開くと、
やわらかな風が春の香りを運んでくる。
埃っぽい空気の代わりに、
私はそれを、思い切り吸い込んだ。

机の上の資料は、きっと大丈夫だと思うけど
風で飛んでしまわないよう、
重しを乗せておきましょう。
ついでに覗いたカップの中身は、三分の一ほど。
もうすっかり冷めてしまっているから、
新しいものに入れ替えようと手を伸ばす。

ここまで一切無反応。

カップも机も、この部屋も
全部私のものじゃないのに。

元々無口な人だけれど、
作業に没頭すると寝食まで忘れてしまうのが
私の師、その人だった。]
 
(1) 2022/03/26(Sat) 1:51:21

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

 あ…手紙が届きましたよ、師匠せんせい


[湯気を立てるカップを、いつもの定位置に戻して。
ふと吹き抜けた風の軌跡を目で追えば、
魔法の掛けられた手紙が一通>>n0
机上に着地していた。]


 師匠……師匠。


[三回呼んでも駄目な場合、
完全に聞き流されている、というのは経験則。
師いわく、無視をしているわけではないらしい…が。

確かに私は、声の大きな方じゃないけれど。
環境音と一緒にされるほどでも、
ないと思うんだけどな……。]

 
(2) 2022/03/26(Sat) 1:51:26

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[ふう、と吐き出す溜息も
慣れてしまえば無遠慮に、かつ短くなった。

こういう時、何と言えば返事があるかも
私はもう、知っている。]


 …ヴィスマルト、お、じ、さ、ま。

 
(3) 2022/03/26(Sat) 1:51:31

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[…ほらね? と、いうわけなのです。
一音ずつ区切ったのは、少し意地悪が過ぎたかな。]



 呼びましたよ、三度も。

 それよりアガーテ様のお手紙です。
 早く読んだ方がいいのでは?


[見覚えのある虹の封蝋を指してそう言うと、
カップを運んできたお盆を抱えて、一歩下がった。
こんなやり取りでもなければ、私はきちんと
叔父様のことを師匠≠ニ呼んでいる。

…実の叔父なのだから、そう呼んだって
ちっともおかしくないはずだけど。
微妙なお年頃なのかしら。
それとも、別の理由なのかしら。


ここでの暮らしには、すっかり慣れたつもり。
でも、そこまで突っ込んだ話ができるほどには、
この関係に、いまだ馴染めていなかった。]**

 
(5) 2022/03/26(Sat) 1:53:08
魔法使いの弟子 オペラは、メモを貼った。
(a0) 2022/03/26(Sat) 1:54:29

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[はい、と頷いてご所望の品を渡す。>>46
自分で取った方が早いのに、と思っても
それは口にしないまま。

こちらが馴染めないのと同じように、
あちらも距離感を掴みかねているような。
そんな雰囲気は、ずっと感じていた。

私もあまり、社交的な方ではないと思っていたけど
あの人ほどではないのかもしれないと。
そんな気付きを得たのは、ここに来てからのこと。

だからといって、
踏み込むわけでもないのだけれど。]
 
(51) 2022/03/27(Sun) 6:00:29

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[どう見ても、通いの家政婦だけじゃ
手の足りていない家。>>47

行き届かない家事を手伝っては、
魔法使いの弟子って何だろう…と考えた。
でもまあ、最初はみんな、雑用から始めるものかな。
私もそのくらいが丁度いいんだろう。今はそう思う。

そうしているうちに慣れるもの、だから。

気まずい静寂も、いつの間にか解けて。
今はただ、そこに横たわっているだけ。]
 
(52) 2022/03/27(Sun) 6:00:34

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[名門、シュバルツシルトの娘として生まれた。
黒い盾の紋章を背負う一人として。

両親の才能を受け継ぎ、
魔眼という天賦の力まで与えられ。

祝福を受け生まれてきたのだと言われれば、
幼い私は、期待に応えたいと願った。


今は。

誇っていたのか。驕っていたのか。
何も、わからない。]
 
(53) 2022/03/27(Sun) 6:00:44

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

   [静寂は、嫌いではない。]

 
(54) 2022/03/27(Sun) 6:00:53

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

   
[……ない、けれど。]


 
(56) 2022/03/27(Sun) 6:01:02

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

 ……アガーテ様はなんと?
 また、家の方で何かありましたか…?


[手紙に目を通して、わずかに眉を顰めた師匠に
つい、横から声をかけてしまう。

『家のことはそっちでやって頂戴』などと言うが、
今も一族の頂点に君臨しているのは、あの方だと。
それが私達の共通認識だったから。

交流がある、というほどではないけれど
私もお世話になっている。
この片眼に魔法をかけてくださったのも、
あの方だと聞いた。おかげで、本物と遜色なく動く。
だから、仮面をつけているのは……
]

 
(57) 2022/03/27(Sun) 6:01:10

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[手紙は、考えていた用件とは違ったようで。
それに安心していたら、]


 えっ…二人分ですか。


[師匠の声に驚いて。
思わず、聞き返してしまった。

短い旅の支度なら、何度か手伝ったことがある。
けれど、いつも師匠一人分だった。
それに文句を言ったこともないし、
連れて行ってくれと頼んだこともない。
……ないのだけれど。

遠出なんて、いつぶりだろう。

外を出歩くのは苦手なままだ。

だけど私は18で。隠者になるには早すぎる。


ちらりと、開けたままの窓を見た。
春の陽気は穏やかだ。]
 
(61) 2022/03/27(Sun) 6:01:45

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[それに、私は。
家事手伝いについてはともかく、
師匠が教えてくれることに、
不満を持った覚えはなかった。
自ら望んで、ここに来たのだし。

蒼鉛のように――蒼鉛とは、他の魔術師が
師匠を指して呼ぶ言葉だ――冴えない仕事は、
お前がやるべきことじゃないと。
そう言う人もいるけれど。

薬を作ったり。道具を作ったり。
作業台の上での静かな仕事は、
私にとって、好ましいものだった。]
 
(62) 2022/03/27(Sun) 6:01:54

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[師匠は私の叔父様で。
当然、私の事情も知っていて。
それでも、慰めのために外に連れ出そうとか
そんなことは、今までなかったのだから。

連れて行くというのは、つまり、
弟子として同行させるということ。

しかも、難しいお仕事に、だ。

つまりそれって――

弟子として、少しは当てにしてくれている、
っていうことなのかな。]
 
(63) 2022/03/27(Sun) 6:02:05

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[久しく味わっていなかった高揚感を覚えた。

もちろん、そうでなくとも、
弟子としてNOと言う選択肢はないのだけど。]


 わかりました。出発はいつですか?
 行き先は? 手持ちの路銀は足りてます?

 ミュラーさんへは連絡しておきますね。
 あとお休みするのは、牛乳の配達と、それから…


[ミュラーさんとは、通いの家政婦さんのことだ。
家政について、私に仕込んだのは
師匠ではなくミュラーさんの方。

師匠は、私の勢いにすっかり押されている。]
 
(64) 2022/03/27(Sun) 6:02:12

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

   [
い色を
た。
]

 
(95) 2022/03/28(Mon) 6:42:00

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

   
[ あの日。]


 
(96) 2022/03/28(Mon) 6:42:05

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[色のない空から降りしきる雨。
誇りではなく、喪に服すための黒。
手向けられた花々も。

奪われた目がらんどうの窩にはもう、何一つ映らなかったけど。
残された眼が映す色は、うるさいほど鮮やかだった。

片割れを欠いた魔眼の力が、制御できなくて。
不安定になったのは、心のせいだったかもしれない。
過敏反応で勝手に知覚してしまう、見えざるもの。


叔父の抱える白い花に、ほんのわずか。
移り香のように残った、紅。]
 
(97) 2022/03/28(Mon) 6:42:10

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[
炎。 血。

       それから、愛。
                生命の色。





            
紅い
 と一言、呟いた。]

 
(98) 2022/03/28(Mon) 6:42:14

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 

 紅玉の魔女…


[その名は聞いたことがあった。
確か、師匠を尋ねてきたアガーテ様の世間話で。

ううん、他にも聞いたことがあったかしら…
たとえば、高名な魔術師として。
あるいは、古城に住む魔法使いの話。

師匠の家は静かなものだけれど、
私の家はそうじゃなかったから。
魔術界のことなら、色々な噂が飛び交っていた。
でも、それらが、
紅玉の名で結び付くほどのものだったかは…さて。


何にせよ、もし教えを受けられる機会があるなら…

受けたいと思うかは、どうだろう。
師匠の言い分を聞くなら、
本当に信頼できる方なんだろうけど。
怖い方かしら……
]

 
(105) 2022/03/28(Mon) 6:43:09

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[出発前に、そんなことを考えていたせいか。
旅の緊張もあったと思うけど。


辿り着いた目的地で、いざその人に会うとなったら
私は緊張で固まってしまって。]


 し、師匠…お迎えは、
 本当にここでいいんですか。

 思い違いで、お待たせしては
 失礼に……



[なんて、お顔を見る前からオロオロしている始末。]
 
(106) 2022/03/28(Mon) 6:43:18

【人】 魔法使いの弟子 オペラ

 
[あれから。

ぽっかり空いた眼窩には、新しい眼を埋め込んで。
顔の傷だって、すっかり癒えて。


今はもう、いたずらに
てしまうことはないけれど、
それでも紅玉の名を冠するその人に会えば。
それに相応しい色を、肉眼でも認めたなら。



    
私は知らず、同じ
言葉
を漏らすのだろう。]

 
(107) 2022/03/28(Mon) 6:43:22
魔法使いの弟子 オペラは、メモを貼った。
(a4) 2022/03/28(Mon) 23:00:36