11:38:32

人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a6) 2023/03/05(Sun) 7:37:42

【人】 厨房担当 ゲイザー

― 某日 ―

[速崎璥はその日、アパートの自室から、スマートフォン越しに話をしていた。]


 ……ごめん。飛行機夜の便で取っちゃった。
 なるたけお店出ておきたいから、うん。
 夜の早退は店長に連絡してきたとこ。
(26) 2023/03/05(Sun) 7:41:47

【人】 厨房担当 ゲイザー


 うん、店長にもさ、お昼だけでもいいし、
 残ってる有給使ってもいいとは言われたけど。
 ……無理はしないよ、大丈夫、大丈夫。

 XXXXインビジネスホテルに泊まる。もう取ってる。
 そっち着くの大分遅くになるし、
 夜中にピンポン待ちとか疲れるでしょ。
 ……うん。うん。ちゃんとうち実家には寄ってく。

 じゃ、またね、おかーさん。
 
(27) 2023/03/05(Sun) 7:48:59

【人】 厨房担当 ゲイザー

[速崎璥にとって3月とは、自分の誕生月であり。
 ついこの前には、「ツユリん」の誕生月>>1:569であるとも知り。
 また、自分の今の居場所のひとつである『Madam March Hare』の名にも冠された月であり。

 そして、母方の祖父>>1:62の命月でもある。]


 フォーマルフォーマル、っと。


[実家の母に電話したこの日の前日の出勤時に、御堂には、件の日>>0>>1の通し勤務は夜の途中で早退する旨を伝えている。
 速崎は2年前の3月にも忌引で休んだ日があったから、法事の件は御堂も既に予想していたかもしれない。

 飛行機の行き先は、実家のある地方の、小さな空港。
 到着した夜の次の日に、祖父の三回忌が執り行われる。]
(28) 2023/03/05(Sun) 8:26:26

【人】 厨房担当 ゲイザー



[もう2年。たった、2年。
 あれだけ輝かしい思い出を教えてくれた祖父の死に、
 けれどもう、涙は流れない。**]

 
(29) 2023/03/05(Sun) 8:27:23
厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a7) 2023/03/05(Sun) 8:34:00

【人】 厨房担当 ゲイザー

― 今日の夜の開店に至るまで ―

[今日も午前に『うさぎ』に出勤してきた速崎は、いつもの鞄の他に黒いスーツケースを一つ携えてきた。
 いつも通りの調子で出勤しつつも、店長や他のスタッフと顔を合わせた際には、今夜の早退の旨を改めて伝えておく。

 着替えの際、ロッカーにスーツケースを入れてみたが、扉が上手く閉まらない。
 無理やり閉めれば扉がクラッシュするのが目に見えていたので、スーツケースをしまうのは諦めた。
 このスーツケースは後で、バックヤード側のスタッフ通用口の近くに置かれることになるのだが]


 …………うん??


[ロッカーの底に落ちていた置き手紙>>1:648に気づいたのは、この時だった。
 速崎は私服のまま、それが何なのかを、拾い上げて確かめる。]
(43) 2023/03/05(Sun) 10:53:22

【人】 厨房担当 ゲイザー



    ――――…ま、


[短い文面ながらも、「真白」からのそれ>>1:649は、以前自分が置いていったメモへの返答だと判った。
 件のメモは、後片付けを請け負ってくれた大咲>>1:646の退店前に差し入れたものだったけれど。
 この手紙があの夜から今日までのいつ、このロッカーに届けられたものなのかは分からない。]


( ほったらかしに、しちゃってた、かな )


[元はといえば自分が、気付いて貰えるかも定かでない置き手紙をしてしまっていた訳だったが。
 軽く頭を抱えながらも、改めて、綴られた文字に目を落とす。]
(45) 2023/03/05(Sun) 10:53:37

【人】 厨房担当 ゲイザー



  うん。  ……うん。


[ひとりごちるのは、こんな、相槌めいた声だけ。
 置き手紙はいつもの鞄の中に仕舞いこみ。
 今日も、いつも通りの白いカッターシャツの袖に腕を通す。]
(46) 2023/03/05(Sun) 10:53:54

【人】 厨房担当 ゲイザー

[大咲もその場にいると判っていながら、店長に試作品の件ではっきりと「否」を告げたこと>>1:647
 その後特にいざこざが起きたりしなかったことの一因に、「既に大咲自身が店長に宣言していたから」というのがあったとは、速崎は知らない。

 そしてあの夜、店に帰ってきた神田があの「うさぎ」の写真>>1:600>>1:658を大咲に渡したことも、それが何に繋がった>>1:671のかもまた、知らない。

 それでも。]


( 私の、あんな言葉で、
  あの子が、完全に折れた訳じゃなかった。 )


  ( 準備して、待ってるよ、マシロ。 )


[たとえその「勇気が出た時」が、今日でなかったとしても――]
(49) 2023/03/05(Sun) 10:54:10

【人】 厨房担当 ゲイザー


[――否。
 間違いなく、今夜>>36こそがその時、だった。

 昼間の速崎はまだ、そのことを知らない――*]

 
(51) 2023/03/05(Sun) 10:55:31

【人】 厨房担当 ゲイザー

― 夜営業前:速崎さん、お呼び出しです ―


 おは―――… 〜〜〜〜??

[これから『うさぎ』裏で素手喧嘩ステゴロが始まる――なんてことは決してない明るく澄んだ響きで告げられる、にっこにこの大咲からのお呼び出し>>36
 まさに開口一番だった故に――懐かしい呼称が出てきたこともあって――速崎は一瞬戸惑うも、「ツラ貸して」にそのまま従う形でその用件>>37を聞いた。]


 ……あー、うん。


[ちょっと間の抜けた調子の返事になってしまったのは、お呼び出しの時の勢いとはまるで違う声色で言われたから、というのもあったけれど。
 「なんだ、そのことか」、という納得も過ったから。]
(54) 2023/03/05(Sun) 11:31:07

【人】 厨房担当 ゲイザー


 うん、判った。
 勿論、私も一緒に作る。作ろっか。


[頬を緩めて、落ち着いた声でまずそう是を返してから]


 マシロの手紙、読んだよ。
 勇気、思ったより早く出せたね。良かった。


[初期の大咲からのあだ名だった「けいちゃん」で呼ばれた速崎は、少しおどけた調子の「マシロん」のあだ名をここでは口に出さなかった。
 大咲が写真>>37を取り出した時、速崎はふとそれを覗き込もうと首を傾けたが、果たして覗き見ることは叶ったか。]
(55) 2023/03/05(Sun) 11:32:00

【人】 厨房担当 ゲイザー

[ともあれ、速崎は落ち着いた笑みと共に問う。]


 でさ、何のクッキーにする?


[店長の今日のオススメ食材>>2は確認していたが、こちらから特に何か挙げることはせず。
 一歩でも覚悟を決めた同僚の>>38、その覚悟の先の意志>>40に乗るだけだ。*]
(58) 2023/03/05(Sun) 11:33:06

【人】 厨房担当 ゲイザー

― 夜開店時 ―


 ハヅキん、いらっしゃいませ〜!
 お好きな席選んで、
 今日もゆっくりしちゃってくださいねー。


[葉月>>25がドアを潜り抜けた時に、オープンキッチンからいつも通りの元気な挨拶を――。
 なのだが、今日の常連さん方には、念のために一言添えることにする。]


 実は今日、XX時に早上がりしないとなんで……。
 裏で作業とかも入ってるんで、
 今日はあんまりこっちでお話できないかもです。すみません。


[あの日も「君と話せて楽しい」>>1:553>>1:554と伝えてくれたその人に、笑顔のまま、眉を下げた。]
(67) 2023/03/05(Sun) 11:55:22

【人】 厨房担当 ゲイザー



 その代わりー…じゃないですけど、
 時間の限り美味しいものは精一杯作りますんで、
 なんでも言っちゃってくださいね〜。
 ちなみに今日のブッラータチーズは、オススメの中でも
 特に店長オススメなやつですよん。


[本日のごきげんな店長>>1の姿とハミングとを、脳裏に過らせつつ]


 ……ところでなんですけど。
 ハヅキん、なんかちょっと雰囲気変わりました?


[明確にどこかイメチェンした、という風ではない気もしたものの>>25
 なんとはなしの印象を、ふっと口から零していた。**]
(68) 2023/03/05(Sun) 11:58:06
厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a14) 2023/03/05(Sun) 12:05:45

【人】 厨房担当 ゲイザー

― 現在:厨房 ―

[大咲に袖を引かれ、厨房へと連れられて>>75から。
 覗き込んだ先、大咲の手の内の写真に写っていたのは、紛れもなくあの時の試作品のクッキー>>76
 クッキーに描かれたうさぎの顔が、写真越しに真っすぐに微笑みかけてくる。]


 撮ってたん、だ。


[「誰が」という主語のない呟きを零しながら、まるであたかも、うさぎにつられたように笑う。
 実際、これが「貰った」写真であると聞くのは、もう少し後のこと>>77。]
(128) 2023/03/05(Sun) 14:42:02

【人】 厨房担当 ゲイザー

[大咲がクッキーの材料を用意しながら、零していく小さな呟き。
 それに「うん、うん」と相槌を打ちながら、速崎も厨房内の準備に取り掛かっていたのだが――。
 速崎の手は、「あの時のけいちゃんは正解だった」>>77と聞いた時に、一度止まった。]


   …………。


[この沈黙は、自分が意見するまでもなく大咲が既に同じことを店長に伝えていた、と知ったからでもあり。
 また、大咲のお菓子を喜んでくれた人、「お店のお孫さん」のこと、あのうさぎの写真を撮ってくれた人がちゃんといた、と知れたからでもあったのだが。]
(129) 2023/03/05(Sun) 14:42:17

【人】 厨房担当 ゲイザー


 ―――…、うん、そうだね。
 作った後悔のほうが、断然いい。
 だから、そのもう一回の「最初の一歩」、
 マシロの隣でさ、私も、一緒に踏み出すよ。


[大咲が言葉を終えた後、大分間を置いてからになったが、速崎は再び声を返して笑う。
 「もうあのことは気にしない」と直接言いこそしなかったが、気にしない、という意からの言葉。]
(130) 2023/03/05(Sun) 14:42:33

【人】 厨房担当 ゲイザー

[さて、その「最初の一歩」の計画>>78を告げるにんまりとした笑みに、穏やかだった速崎の表情に少しばかり高揚が滲む。
 はしゃぎすぎないよう、努めて声量は落としながらも]


 ブッラータ挟んだワッフルクッキーにいちごとか、 
 美味しくない訳ないじゃん!
 プラスでコーヒー味のアイスボックスクッキー、
 うん、いいと思う。やろやろ!


[そうと決まれば早速、オススメ食材からブッラータといちごを、バックヤードから製菓用のコーヒー粉を持ち出して。
 大咲と自分の名が記されたブラックボードへの追加メニューを目に留めながら、いざ二種のクッキー制作へ!

 さて、この二種のクッキーは、葉月からのオーダー内容>>98とも合致することになるのだが、その話はもう少し後にして――。]
(131) 2023/03/05(Sun) 14:43:14

【人】 厨房担当 ゲイザー

[ワッフルクッキー用のバターを常温に戻し、柔らかくしてから砂糖を加えて、ふわっふわに混ぜ合わせて――。
 そんな作業を進める合間に、速崎は小声で(調理中なのだから、唾が飛ぶような大声は飛ばせない)呟きを落とす。]


 あのさ、マシロ。
 なんかさ、私もちょっとマシロに救われた。
 自分が言ったこと、ちゃんと「正解だった」って
 教えて貰えることって、あんまりないから。
 
(133) 2023/03/05(Sun) 14:43:44

【人】 厨房担当 ゲイザー


 私、もともと「言いすぎる」ところあるんだ。
 言いすぎるどころか、言いっぱなし、とか。
 それで縁がバッサリ切れたこともあったし……
 そういうのは、子供とか学生ならともかく、
 社会人としてダメってのは解ってる。


[ふわっふわになったバターホイップに卵を割り入れ、少々のバニラエッセンスを。]


 そりゃ、マシロの目の前で「商品化向かない」って
 言ってからも、マシロが別に私を避けたりとか
 そういうことしないのは解ってた、けど。


[別のボウルには、ふるいにかけた小麦粉とベーキングパウダーを、それに甘味を引き立てる僅かな塩も。]
(136) 2023/03/05(Sun) 14:44:20

【人】 厨房担当 ゲイザー


 自分でもさ、言っていいことと言っちゃいけないこと、
 どこで線引きできるか、自信なかったりはするよ。
 それでも少なくとも、あの日の私が言ったことは、
 マシロの脚を止めちゃったりはしなかった。
 逆に、こうやって、前進できてるし。


[「作れない」は「作りたくない」だった>>76のだと、今の速崎は知っている。
 何が大咲をそうさせたのかには触れない――少なくとも、今触れる必要なんて、ない。]


 だから、なんっていうのかな……。
 ありがと、マシロ。
 うん、今はそれだけで、いっか。


[オーダーのことも、早退時刻のことを鑑みても、またバターの溶け具合の問題でも。
 あまり悠長にお喋りして作業をダレさせることはできない、と。
 ぽつりぽつりと零した呟きを止め、クッキー制作の続きへと。*]
(137) 2023/03/05(Sun) 14:45:05
厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a21) 2023/03/05(Sun) 14:50:39

【人】 厨房担当 ゲイザー

― オープンキッチンから ―

[早上がりの件を伝えれば、葉月>>97からの返事の声色には幾らかの陰りがあるようで。
 話を楽しみにして貰っていたのだから残念なのも当然だ、と速崎は軽く苦笑いした。
 その埋め合わせ、というのは奇妙かもしれないが――。
 甘味まで含めてのオーダー>>98に、明るい笑みと確りとした声を返す。]


 かしこまりました〜!
 そうそう、クッキーは丁度今日、スペシャルなやつ焼くんで
 期待しかしないで待っててくださいねん。


[にやりと笑いながら、速崎はブッラータとサーモンのサラダの準備に入り――]
(144) 2023/03/05(Sun) 15:10:41

【人】 厨房担当 ゲイザー


早速ブッラータ注文入りました〜〜〜!!!

  ……って店長に教えたいけど、うん、色々とダメ。 )


[バックヤードに向けて大声で速報を飛ばすことは流石に控えた。
 お客様側が大声で叫ぶ分には全く問題なかったのだけれど>>117。]
(145) 2023/03/05(Sun) 15:11:10

【人】 厨房担当 ゲイザー


 あ、カンちゃん、いらっしゃ〜い!
 へっへっへブッラータありますぜ……ってわけで、ゆっくりしてってねん。


[些か時間に追われていたこともあり、後から来店してきた神田>>109に気づくのがやや遅れた。
 それでもブッラーーーーーーーーーーーーータ!>>117の興奮や、瑞野>>139の一言はきちんと耳に届いている。
 大咲の筆跡を見ての「来て良かった」>>118までは聞き拾えないまま、サラダの調理へと。]
(147) 2023/03/05(Sun) 15:29:22

【人】 厨房担当 ゲイザー

[白磁の皿の外側に散らすベビーリーフは、ロメインレタスに水菜、仄かに苦いルッコラ。緑の中の彩りに、半球状に切った赤いミニトマトも添えて。
 それから、予め塩締めしていたサーモンの身をスライスして、皿の中央部に並べていく。
 ちょうど、ベビーリーフがサーモンを取り囲む構成だ。
 その後で漸く、今日の主役のブッラータをサーモンの上――皿のいちばんの中央に載せる。

 こうして盛り付けた具材の上に、岩塩を散らし、黒胡椒を塗し。
 さっとオリーブオイルを回し掛けすれば出来上がり
 ――ではなく、もう少しだけ続きがある。

 最後の最後、袋状のブッラータの真ん中にナイフで切り込みを入れれば、切り口から流れ出るのは、濃厚な生クリームとモッツァレラだ。]
(157) 2023/03/05(Sun) 16:06:57

【人】 厨房担当 ゲイザー


 ハヅキん、お待たせしました〜!
 こちらブッラータとサーモンのサラダになります。
 チーズたっぷり絡めながら、食べちゃってくださいね〜。


[カウンターにサラダの皿>>157を差し出しながら、葉月から一つ分空いた席に着く神田をちらっと見遣る。
 オーダー主はあくまで葉月だったが、加熱していないブッラータのサラダを神田とシェアするのなら>>117>>139。]


 それじゃ、ごゆっくりん。


[そう笑いながらさっとカウンターに差し出すのは、取り皿2枚。
 1枚にはクラブが、もう一枚にはダイヤが、皿の縁に細やかに描かれている。*]
(170) 2023/03/05(Sun) 16:18:54
厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a26) 2023/03/05(Sun) 16:25:46

厨房担当 ゲイザーは、メモを貼った。
(a28) 2023/03/05(Sun) 16:29:57

【人】 厨房担当 ゲイザー

[牛のモモブロックをフライパン上で転がしたり休ませたりしている間に、一つ空いていたと思っていたカウンター席に綺麗に華麗に滑り込みしてきたお客様がいらっしゃったことに気づく>>161>>182
 なおこの調理奔走中、神田さんがすってんころりんしていた>>179ことに速崎は全く気付いていなかった。
幸運に違いない。
]


 あ、クリリンいらっしゃいませ〜!
 ……………ローストビーフ要る?


[何故かいきなりこんなことを自分から言い出したのは、丁度それの調理中というのもあった訳だが。
 微妙な何か>>183を察したが故のフォローめいた何か、でもあったのかもしれない。*]
(184) 2023/03/05(Sun) 16:58:39

【人】 厨房担当 ゲイザー

[「要る?」>>184というまでもなく既に告げられていた、栗栖からのオーダー>>162
 その注文はあくまで、丁度栗栖と一緒に店の扉を潜っていた遠藤>>151に向けられたものだ。

 クッキーのこともあって慌ただしかった速崎はそのことにまるで気づいていないが、兎にも角にも、ローストビーフを焼く舞台はフライパンからオーブンへと。*]
(192) 2023/03/05(Sun) 17:09:20

【人】 厨房担当 ゲイザー

[色々と慌ただしい中でも、ローストビーフの準備は進んでいく。

 余分な脂のない綺麗な赤身の牛の、モモ肉のブロック。
 塩を振った状態で冷蔵庫に入れていたそれは、ローストビーフの需要を見越して、少し前から常温に戻している。
 調理を始める頃には、火がちゃんと均等に通る程度の状態に。

 水気を切ったブロックを、薄く油を引いたフライパンで弱火に。表面を思いっきり焼き上げるのではなく、あくまで優しく、やさしく。
 ブロックを転がして底面を変えては、じっくりと加熱して、また転がして、加熱して――全体の色が変わったところで取り出し、コンロの近くで暫くお休み。
 火にかけていない間も、余熱がじんわりとブロックの中に。

 やがてこのモモブロックは、予熱していたオーブンへと移される。また火を入れ、取り出して、金串で火の通り具合を見て――。
 「オーケー」と胸の内呟いてから、暫く粗熱を取るために置いておく。

 ……もう少し早い時間に仕込みをしておけば良かったか、と思いながらも、作業の無い待ち時間は、ローストビーフ用のソースや二種のクッキーの為に。]
(199) 2023/03/05(Sun) 17:25:33

【人】 厨房担当 ゲイザー


 っと、シャミーおかえり〜。


[フードを脱いで声を掛けてきた遠藤>>194の身に、出勤の間に一大事あったことを知らない。それで表から共に来た栗栖に支えられてきたのだ、ともまた気づかないまま。
 ローストビーフの語をここで遠藤から聞けば、まるでいつかの賑やかで豪華な賄いタイムのことまでつい思い出されてしまった、けれども。
 ジェスチャーの後に小声で頼まれたことに、意識ははっと現に戻る。]


 オーケー。
 こっち任せて、ゆっくり支度してきて。



[遠藤に合わせた小声でささやき、うんと頷いてから、意識はカプレーゼ用のトマトへと。
 この時、ローストビーフはただいま休ませ中。]
(209) 2023/03/05(Sun) 17:40:38