20:32:32

人狼物語 三日月国


43 【完全RP】音の鳴る瞬間の相手は【R15】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

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【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―宿『グランソ・シュトランド』―



[ 全く眠れない夜を過ごし、
  朝日が顔を出すと同時に、
  機械仕掛けのように身を起こす。


  第三王子リジィの計らいで与えられた、
  最上階のスイートルーム。
  しかし今やずぼらな男6人の所業によって
  たった一日で散らかり放題だ。 ]
(12) 2020/09/24(Thu) 2:25:52

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ 投げかけられたあの言葉は >>1:303
  昨夜から今この瞬間まで、
  何千とループした事だろう。

  思い詰めれば思い詰める程に
  際限なく湧き上がる黒い澱は、
  一日明けてさらに淀みを増して
  底なし沼のように全身を覆うようだ。 ]


    ――あいつは知っている。


[ そう、確信した。
  どうせカネと人を使って探らせたのだろう。]
 
(13) 2020/09/24(Thu) 2:26:13

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ 音楽を、電子六弦を――武器を、手にして。

  自分は強くなった、あらゆるしがらみを
  取り払って本当の自分を生きるのだと。

  そう信じていたのは、
  いつの頃までだったか。 ]
(14) 2020/09/24(Thu) 2:27:25

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ バルコニーに出て、煙草を吸う。
  流石にこの時間の人出は少ないようだ。

  吹き抜けを挟んだ斜め下方に、宿のロビーが
  見えた。

  ちょうどあの柱の辺りだっただろうか…
  そこに立って待っていた楽器工房の彼女を、
  ふと思い出した。 ]
(15) 2020/09/24(Thu) 2:27:52

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―回想・昨夜 宿のロビーにて―



[ 夢遊病者のような足取りで宿に戻り、
  待っている彼女の姿を見かけると、>>11
  なぜか分からないが、安堵を覚えた。 ]


  待たせたか?わざわざすまない。


[ 受け取ったブロンズのバネ。>>1:184
  中々しっかりした作りで、
  これなら大丈夫そうだと一人頷く。
  

  バネには小さな文字でサインが刻まれていた。
  自国か…もしくは近隣国のどこかに
  遠征した時に見た
  楽器に記されたサインに、
  どこか似ているような気がして、


  もし…彼女に時間があるのなら、
  どこで仕入れたものか、
  何をきっかけに知ったのか、
  聞いてみたい。そう思った。 ]*
(16) 2020/09/24(Thu) 2:33:51
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a4) 2020/09/24(Thu) 2:41:40

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―『グランソ・シュトランド』最上階―



[ ディミトリエがバルコニーに入ってきた。


  昨日の出順変更要請、ならびに
  会場変更に伴う各種手続きや打ち合わせは
  すべて彼が捌いてくれていた。
 
  そこでの決定事項を、現在
  各メンバーに報告して回ってるらしい。


  曰く、本日の出順は夜。
  他に夜時間を指定した出演者はいないらしく、
  意図せずとも、自分らが
  コンペの最後を飾ることになったようだ。>>6]
(40) 2020/09/24(Thu) 11:25:45

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ また宮廷楽長の指示で、
  50名のスタッフ陣にも
  通行証等の手配が完了しており。>>1:309

  さらに"休憩"と称し、30分の転換時間を
  設けてくれるという。>>4>>5 ]


  『転換のゴタツキが一つの懸念だったからな。
   俺達からはなにも言わなかったのに
   さすが、気が利く人たちだな。』


[ そう言ってディミトリエは明るく笑った。]
(41) 2020/09/24(Thu) 11:26:41

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

  『転換時間はもう少し延長も出来るようだが>>6
   このままで大丈夫だよな?』


[ あぁ。と曖昧な返事だけ返す。

  大丈夫か、酷い顔色だぞ、と
  改まった顔で問われたが。 

  その間ずっと、
  煙草を吸う手を止める事はなかった。]*
(42) 2020/09/24(Thu) 11:27:22
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a9) 2020/09/24(Thu) 11:31:24

鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a10) 2020/09/24(Thu) 11:36:08

鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a21) 2020/09/25(Fri) 1:23:45

鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a22) 2020/09/25(Fri) 1:31:36

鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a30) 2020/09/25(Fri) 13:47:01

鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a36) 2020/09/25(Fri) 17:20:01

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―1日目夜・宿のロビーにて―



 『待ってない。』


[ 外連味のない、一言。>>84
  
  彼女が大して待たなかったのは
  本当なのだろう、と妙に納得する。


  初めて会った時から、
  彼女は、あまり多くを語らない人物に
  見えていた。

  だがその一方で、鋭い五感で思慮深く
  外界を捉えているようにも。 ]
(136) 2020/09/25(Fri) 20:38:33

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ …なぜ今、
  彼女の話を聞きたいと思ったのだろう。
  
  あの時、会場から…世の中全体から>>303
  一人取り残された感覚が
  ずっと尾を引いていて。
  誰かの手でつなぎ止められていたい、
  そう思ったのかも知れない。]
(137) 2020/09/25(Fri) 20:39:53

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ ロビーの端のソファに腰を落ち着け、
  彼女の思い出話に耳を傾ける。>>84 


  途中、彼女の手がポケットに伸びる
  瞬間があり。>>86
  身に覚えのあるその動きに、
  あぁ、と破顔して。]


   一緒に吸おうか。


[ そう言って、自ら煙草を取り出すことも
  あっただろうか。]
(138) 2020/09/25(Fri) 20:40:09

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ …第三王子リジィがあの工房に来た。>>84
  …それがきっかけで彼女は、
   電子六弦の部品を仕入れていた。
  
  その店に自分が転がり込み、
  すんでの所で危機を脱することができた。


  まるで自分がこの音楽祭に出るまでの道筋に、
  つねにリジィがいて、
  歩むべき場所に、マイルストーンを
  ぽんと置いているようだ。]
(139) 2020/09/25(Fri) 20:40:34

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ しかし…。 ]


 ――『コンペで弾くの?』>>86


 ………。


[ 何気なく発せられた言葉に、不覚にも
  重たげに沈黙してしまう。 ]
(140) 2020/09/25(Fri) 20:42:05

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―記憶の深みへ―


[ リジィが置いてくれたマイルストーン。>>139
  それを蹴散らすかのような存在を
  思い出す。>>1:301
  恐らくリジィとは血縁関係に
  あるであろう男。


  …いつかディミトリエが言っていたか。
  自分らを招聘した第三王子は
  多少、素行不良のきらいがありつつも
  新しい物を吸収するその柔軟性から
  民からの信頼厚く、
 
  対して実兄である第二王子は頑迷かつ狭量、
  "古き良き"伝統に満ちた国家体制を懐古し
  それを目指すべく動いているため

  先進的な第三王子とは
  恐ろしい程にそりが合わず、
  そのうえ彼に人望が集まっている状況に
  嫉妬して、事ある毎にこすい画策をして
  邪魔をしていると。 ]
(141) 2020/09/25(Fri) 20:44:01

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 聞いた話を総合するに。
  
  恐らく第二王子レイズは、
  リジィから趣味を奪っても>>0:102
  彼が折れないどころか、
  その界隈の人間と交流を始めたり>>0:103

  そのうえl彼にとって"伝統"を体現する
  場であるはずの音楽祭に
  俺ら6人を勝手に呼んで、
  さぞ怒り狂った事だろう。

  当然、招聘を阻止すべく動き、


  ――その過程で、俺という都合のいい材料が
    転がってたというわけだ。 >>1:303
(142) 2020/09/25(Fri) 20:44:45

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ ゴシップ記事に書かれた、>>1:302
  扇情的な文句。]


  
――『かの国民的六弦奏者は
    あの集団誘拐・リンチ事件の
      実行犯だった!?』



[ 誰も信じなかった。証拠が無かったから。
  でも俺だけは分かった。


  地位を。名声を。得るたびに。
  執拗に顔を覗かせる。過去。

  このとき、悟った。
  俺のような下衆は、
  外面上はどうあっても
  本当の意味で日の光を浴びることは
  決して無いのだと。]
(143) 2020/09/25(Fri) 20:45:42

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―回想・遠い記憶―

  
―いつだったかは、もう忘れた―


[ 深い霧。鈍色の空。
  触れれば指を切ってしまいそうな、
  冷たく尖った針葉樹林。
  この季節にもなれば、もう霜が降りても
  おかしくないような、
  寒く荒涼とした、高緯度に位置する国。


  その国の、さらに枯れ果てた田舎の教会
   ――教悔堂と呼ばれていた――
  で、俺は幼少期を過ごした。


  教会といっても、コンセールカリヨンの
  それとは大分違う、土着の宗教。

  村とも呼べない限界集落だった俺の故郷は
  きわめて閉鎖的で、
  信仰されていた宗教も、地元の要衝を
  掌握する名士達の手で、長い年月をかけて
  都合の良いモノに作り変えられていたようだ。
  俺らの時代は、その教義が最も
  苛烈を極めていた頃だったらしいと、
  後から新聞で読んだ。

  教悔堂とは名ばかりのそこで行われていた
  所業は、筆舌に尽くしがたい。]
(144) 2020/09/25(Fri) 20:47:40

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 信じられないと思われるだろうが、
  当時の俺は
  奴等の所業を疑うこともなかった。

  少しでも悪事を働けば、
  木彫の偶像を恭しく擁した大人達の手で、
  "罰"が下されることも。

  一定の年齢になると、
  "神"の采配通りに、その子供の格に見合う
  新たな"家"に貰われ、そこから姿を消すことも。

  それらを当然の摂理だと、信じ込み。
  ときには雑用を買って出ることも
  あっただろうか。 ]
(145) 2020/09/25(Fri) 20:48:31

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 逃げようと思ったのも、
  13歳の冬が最初で最後。
  扉を開けて外に出たところで、
  そそり立つ針葉樹林の枯れ木に
  四方を阻まれるばかりで、

  その自然の要塞は、
  逃げるアテどころか、
  そも逃げるという発想さえ
  押さえ込むのに十分すぎるほどだった。]
(146) 2020/09/25(Fri) 20:49:00

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 俺は、別に孤児じゃあない。
  それなのに教悔堂に住んでいたのは、
  父親が、そこと契約していたから。


  父親は、『お前がいた方が"仕事"が捗る』
  と、日曜日になると決まって
  俺を薄汚れたバンに乗せ、田舎道を走った。


  俺はというと、何もしない。
  バンの向かう先で、父親が拐かしてきた
  見知らぬ子供に向かって
  笑顔を貼り付けて笑いかけて、
  乗車をためらうその子らの背中を、
  そっと押すだけ。


  ――『ガキが1人いた方が
     ガキ共は安心するからな』


  歯の溶けた無精髭まみれの口元を
  薄く歪めて笑いながら、
  父親はよくそう言っていた。 ]
(147) 2020/09/25(Fri) 20:49:18

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ "仕事"を終えると、
  父親は僅かばかりの駄賃を俺に与えた。
  そして、俺に金を握らせた後は必ず、
  濁った目を不気味に光らせて
  俺の顔をのぞき込んでこう言う。

    ・・・・・・
   『分かってるな?』


  お前も誘拐に荷担してるぞ。手に握られた
  その"報酬"が最たる証拠だ――と
  その目は語っていた。]
(148) 2020/09/25(Fri) 20:49:30

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ その子供達がどうなったかは分からない。

  13歳の時に、隙を見て
  定期的に日用品を卸す配達業者の
  車両に潜り込み、逃げてから。
  奴等が検挙されたのは1年後のこと。


  長年の隠蔽工作が暴かれ
  首謀者達が逮捕される、その中に、


  『誘拐した子供達の
   
"監督役"
をしていた少年がいる』


  そんな噂が立ったが、
  その実像が明らかになることはなかった。
  俺の父親はとうに死んでいて、関係者も
  父親の素性は何も知らなかったらしい。


  しばらくすると、そんな事件すら
  庶民の関心事が他へ移っていくと同時に
  忘れ去られた。 ]
(149) 2020/09/25(Fri) 20:49:43

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ 全部、全部。
  捨ててきたもののはずだったのに。]


 
(150) 2020/09/25(Fri) 20:50:26

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ …俺の作る曲に、明るい曲は一つもない。
  通常よりも太い弦を張り、
  調弦を下げに下げ、
  極限的に歪ませた音像を用い、
  全てが短調。

  拍のスピードも、鈍重なミドルか
  ブラストビートが炸裂する
  馬鹿みたいに速いやつの、両極端。]
(151) 2020/09/25(Fri) 20:51:02

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 配送便に乗って逃げてきた都市で、
  電子六弦に、今の仲間に、音楽に出会った。
  そのうち、音楽が
  自分から切っても切り離せないものに
  なっていった。


    
その自分の"核"たる音楽に、
  忌むべき記憶は
    あからさまに陰影を与えている。
 ]
(152) 2020/09/25(Fri) 20:51:49

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

  
――時は戻って 1日目夜――
    ――宿のロビーにて――



  ……
  …………。


[ 鮮明な回想録が脳内を駆け巡り。

  暗澹たる事実に、
  今、ようやく気づく。


  真意を隠しながら、
  しかし自分の音楽に絶望しきるなど
  出来るわけがなくて、
  共感など望まない、でも少しでも
  音楽を信じていられるよすがが欲しいと、
  

  横に座る彼女に、>>86
  台詞を選びながら慎重に言葉を紡いだ。]
(153) 2020/09/25(Fri) 20:53:10

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

  …俺も、自分の力ではどうしようもない
  実の親に勝手に決められたことを
  していたことがあった。

  お前と違って、>>85
  そこで得られたことなど何一つないが。

  それでも、
  俺の人生を一番変えたのは、電子六弦だと思う。

  …お前のバネだってそうだ。
  お前がリペアをしていたお陰で
  助けられたんだからな。


[ 自分を信じ込めるように、そう言った。]
(154) 2020/09/25(Fri) 20:53:55

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 日はとうに沈み、
  そろそろ夜の練習が始まる頃合い。

  変な話につきあわせて悪かったな、と
  わざと無愛想に
  突き放す言い方をして、席を立つ。
  心の底に、まだわだかまりを残したまま。 ]


  コンペ、明日の夜に出る。  


[ そう、最後に言い残して。]*
(155) 2020/09/25(Fri) 20:54:52
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a39) 2020/09/25(Fri) 20:58:21

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―朝・『グランソ・シュとランド』最上階―



[ 最上階のバルコニーで
  一人、目を閉じ。嘆息する。


  思い、出した。>>15


  昨夜、楽器工房の彼女と話したことと。
  第二王子が弟への妨害のため
  自分の過去の過ちを掌握していること。>>142>>143
  

  捨てたはずの過去は今も足枷のように絡みつき
  唯一の武器だった音楽にも
  影を落としていること。 >>151>>152 ]
(193) 2020/09/26(Sat) 12:16:53

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

 

[ ――それでも。
  捨てられない、捨てられる筈のない、もの。


  音楽という存在…
  自分の重苦しい楽曲も。
  沈鬱な歌詞も。
  とうに愛憎をも超越し、
  自分の一部になっていたのだと。]
 
(194) 2020/09/26(Sat) 12:17:48