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人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

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【人】 よいが来ない ミズガネ

それは直感のような、天啓にも似た感覚。
きちんと言葉を機織り説明することは出来ないけれど、それでも確かに断言できる。

──夢が醒めると。

空を仰ぐ。痛いくらいの眩しさが隠されて……。
夜が来る。星の煌めきが散りばめられた緞帳が下りる。
此度の舞台は終わった。

館は、館の時間は、皆の時間は。

前へ。
(11) 2021/10/24(Sun) 18:14:08

【人】 よいが来ない ミズガネ

「ユピテル!」


愛しい女の名を呼ぶ。

「ゲイザー!」


救いたいと願った少女の名を呼ぶ。

駆けて、勢いのまま扉を掴む。
すり抜けない。もう透明じゃない。
煩わしさにほんの少しだけ安堵を抱きながら、男は館を走り始める。
(12) 2021/10/24(Sun) 18:14:27

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>ユピテル

「ユピテル!どこにいる!」

男は館の中を闊歩する。闊歩というより、疾走のほうが正しいかもしれない。
扉を何度も開ける。何度行っても、この手がドアノブをすり抜けることはなかった。
(13) 2021/10/24(Sun) 18:17:01

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>15 >>16 ユピテル

駆けて駆けて、走り回って。
貴方の姿を探し求める。
自分が神隠しに遭った時と逆のよう。

そうして、夜が近づく空の下。庭にいる栗色の豊かな髪が視界に映る。

「ユピテル!」


ろくに鍛えていない体はやっぱりすぐに息が上がって。それでも、走ることはやめられず。

駆け出して、手を伸ばす。その両腕の中に納めようとする。
貴方を捕まえる為に。貴方に触れる為に。
もう見えない存在でも触れられない存在でもない、確かにちゃんといることを証明する為に。

叶うならば、そのまま貴方をかき抱くだろう。
格好つけている暇も余裕も、男にはないのだ。
(19) 2021/10/24(Sun) 21:54:53

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>キエ

貴方が遊覧見学している頃。

「おい探偵」

非常に素っ気ない声が浮遊している貴方にぶつけられた。むすっと唇を引き結び、最初の頃のような神経質そうな雰囲気を隠さずに纏っている。
(23) 2021/10/24(Sun) 22:29:31

【人】 よいが来ない ミズガネ

>>@15 トラヴィス

「トラヴィス」

非常に簡潔に貴方を呼ぶ声が一人分。
つかつかとやって来た男は、何の躊躇いもなく貴方の目の前に着席するだろう。

「竪琴、手入れしてくれたらしいな」

相変わらずの素っ気なさではあるが、棘はない。
(24) 2021/10/24(Sun) 22:32:50

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>25 ユピテル

「それを言うならユピテルのほうだって。冷やしては体に毒だ」

冷え切っていたのは少し前と同じ。
けれど心まで震えるような寒さでは決してないし、何より……寒くても、温めあえる人が目の前にいる。
そう思うと何一つ怖いものなんてなかった。

貴方の耳には、きっととくとくと穏やかにリズムを刻む鼓動が聞こえてくるだろう。三日目に再会した時にはなかった生命の唄。
たまらないとばかりに抱きしめ返す。その背を隠すほどの長い栗色の髪だって、きちんと触れられる。
至る所から自分は戻ってこれたのだという証拠が見つかって、吐き出される息にも熱が籠る。

「夢じゃない。夢は、悪夢は、おしまいだ。
 俺だってずっとずっと触れたくて仕方がなかった。

 …………ユピテル」


好きだ。


苦しいくらいに抱きしめて、もう離れないとばかりに体を重ねて。
これは決して夢なんかではないと教えるように、温もりや自らの鼓動と共に。
そうして紡がれた言葉は、詩人としてはあまりにも飾り気のないものだったけれど……

何より純粋で、何よりまっすぐな貴方への愛だった。
(28) 2021/10/24(Sun) 23:51:41

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@17 トラヴィス

竪琴を受け取って、まずは両手でまじまじとその全体を眺めた。神経質そうな男の瞳がほんの少しだけ緩む。
それから、一度、二度。試しに唄わせて、何の問題もないことを確認する。薄い唇もまた緩んでやわらかに弧を描いた。

安堵した様子も束の間、対価を求められるような視線を受けてばつが悪そうにふいと顔を逸らした。

「………………コトハ。コトハ・ミズガネ。それが俺の名前。
 でも気安く呼ぶなよ、教えただけだ」

竪琴の弦を張り替え、調律まで行った貴方に対する報酬だ。
逃げるように視線を差し出されたカップに移し、一口飲んで唇を湿らせる。

一息ついたところで貴方の仕草に気付く。
こちらの音を待つ姿勢。
ああ、そうして自分の歌を待ってくれる人を見たのはいつぶりだろうか。才能のない吟遊詩人だったから、殆ど縁がなかったものだ。


「い……今、ここで、聞くのか?
 いや…………いい、けど……いやよくないかもしれないが、う………………」

じめじめとした様子が漏れ出る。視線があっちこっちに泳いでうろうろ。それもそのはず、最後に歌を歌った時さえも思い出せないくらい逃げ続けていたのだから。
(29) 2021/10/25(Mon) 0:10:31

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@22 トラヴィス

「悪い狼?冗談。
 俺は可憐な赤ずきんでもか弱い山羊でもない。虐められるものか」

ぴしゃりと言ったのはもはや反射のようなものだったが、揺れる貴方の人差し指一つでまたすぐにその勢いも萎びていく。

ただでさえ才能がなく自己嫌悪の激しい人間だったのに、埃被る程の遠い記憶になってしまった吟遊詩人として再び人の前に出ることの緊張が更に男を追い詰める。
それは貴方が距離を詰めて頬を撫でた際もろくに反応できなかったほど。

「…………は?え?」

なんて言ったのか。
踊る?自分とは違い、才能溢れるこの役者が?
自分の音色に合わせて?

吐きそうだった。恐れ多いなんて言葉では到底足りない。
ああ、でも。もう後に引けない。

「…………っ」

深呼吸を一つ。
外側だけ触れていた竪琴の弦を……爪弾く。

ええいままよ。

(32) 2021/10/25(Mon) 1:58:21

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

「さあさあ皆様、御立会い!」


これより歌うは、そんな勇ましい掛け声と共に舞台へ上がる一人の男の物語。


そんな歌い始めと共に、竪琴も本来の役割を果たしだす。

その仮面の下に数多の色を秘めた、長年動きを止めていた螺子巻き人形のような男。
生と死。舞台人と観客。壇上と見学席。
あらゆる境界の上に立つ役者が、螺子を巻かれ息を吹き返し輝き踊り出し空間ごと彩っていく。

魔法使いのようなその男を、吟遊詩人は高らかに歌って伝えていく。

途中声は震え、時折竪琴は調子外れな音が出る。言ってしまえばまだまだ荒削りの未熟な出来だった。

……それでも、吟遊詩人は最後まで歌い切るだろう。
途中で折れることは、しなかった。
(33) 2021/10/25(Mon) 1:59:27

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>30 ユピテル

ベッドの中で花を愛でる意味合いで「好き」と言ったことは何度もある。
けれど、こんなにも苦しくなるような、たまらなく愛おしくなるような響きを持つ「好き」は初めてだ。

幸せなんて考えたことがなかった。
だって自分は己に纏わりつく現実から逃げることばかりを考えていたのだから。

W沢山幸せにしたい。W

貴方の言葉が心にぽたりと落ちて、音もなく沁み込んでいく。


……ああ、自分も幸せになっていいんだ。


「…………ユピテル。それはこちらの台詞でもある。俺だってこれから沢山お前を幸せにしたい。誰かの為に沢山頑張って来たお前が、俺の為に寄り添ってくれたお前が、もう苦しいなんて言わなくていいくらいに」

もう一度、貴方の耳元で唇を震わせる。


──好きだ、好きなんだユピテル。

(34) 2021/10/25(Mon) 2:18:13

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>30 ユピテル

「確かにもう一人で震え凍えることもないから大丈夫だな。

 言われてみれば夜空を見たのは本当に久しぶりだ。目に焼き付けるまで見ておこうか。もしかするとまた暫く見れなくなるかもしれないから」

少し冷たい手を握って寄り添うように腰掛ける。
貴方の手が冷たくても平気だ。貴方のお陰で寒さなんてすっかり溶けてしまった。だから、これからちゃんと貴方を温めることが出来る。触れられず苦しい思いをすることだってもう無いのだ。
(35) 2021/10/25(Mon) 2:20:38

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

>>@25 トラヴィス

まるでそれは舞踏会でエスコートされているかの如く。

導かれながら踊り、歌を紡いで舞台を巡る。
いつしか緊張は二重奏によって飲み込まれ姿形もなくなってしまった。

昔は楽しいだなんて思ったことがなかった。理想を追い求めて、けれど現実に打ちのめされ。余裕なんて早くから無くしていた。

余計な言葉なんて要らない。
舞台に必要なのは、舞台を彩る詩だけでいい。
言葉じゃ分からない煌めきが、貴方という人間の魅力が、透明な想いがひしと伝わってくる。

舞台の中心──0番に彼。
その隣の1番に、自分。
観客の視線が、感情が、全てが私達に浴びせられて、これ程の高揚感を覚えたのは吟遊詩人ミズガネの人生では初めてだった。


…………
……

(36) 2021/10/25(Mon) 3:26:07

【人】 吟遊詩人 ミズガネ

>>@26

……
…………

隣の役者同様、詩人もまた同じように疲れ切っていた。
喉はからから、足もふらふら。
それでも……こんなにも達成感を得られたのは初めてだ。

頭がくわんと揺られる。帽子を取られた。
何をするんだと抗議する暇もなく頭を下げたのを見て、吟遊詩人もまた濡羽色の髪を勢いよく乱して頭を下げた。

「……ああ、ふふ。ふふふ……」

礼をする男はかすかに笑う。自然と溢れでたものだ。

二人で紡いだ即興演奏。
男はその透明な輝きを、確かに心に焼き付けていた。
(37) 2021/10/25(Mon) 3:26:46
ミズガネは、広間で高らかに声をあげる。「有難う御座いました!」
(a0) 2021/10/25(Mon) 3:27:24

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>38 ユピテル

自分だけなら、緊張に潰されていただろう。
貴方だけなら、罪悪感で息が出来なくなっていたかもしれない。

でも二人なら。
二人なら、緊張だって罪悪感だって分け合える。分け合えたものを溶かすことができる。

「ああ……そうだな。二人でゆっくり、休もうか」

冗談めかした、けれど本気の想いにはにかんで答えた。
沢山失敗しても、沢山間違えても、止めてくれる人が隣にいるならきっと大丈夫な筈だ。そうだろう、ユピテル。

「……俺は、館にいたいと思っていた」

続けて投げられた問いにはそう返した。
けれど、似た話をしたかつてとは違い男の顔にはもう罪悪感などなく、逃げるように視線を逸らすこともない。

「俺の現実逃避の為じゃなくて、周りの人の為に。
 ここには透明な、他の人には姿が見えない者がいる。また神隠しが起きてしまえば今まで見えていた者がもう一度見えなくなってしまうことだってあるだろう。少し前の俺のように。

 透明な存在になって生まれた痛みは少なからず理解できる。そういう者の痛みに少しでも何かしてやりたいと思ったんだ。
 実際に何が出来るかはまだ分からないけれど」

(39) 2021/10/25(Mon) 3:52:22

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>38 ユピテル

……ただ、それは一人で生きるならの話。

「ユピテルはどうなんだ?お前にとって元の世界は、神は、大切な存在だろう?
 ……もしお前が元の世界に戻るなら──

 ──俺も、おまえの世界に行く」

苦楽を分かち合う約束をしたのだ。愛し合うと決めたのだ。

置いていく選択肢など、初めから無い。
(40) 2021/10/25(Mon) 3:53:11

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>42 >>43 ユピテル

「全て投げ出して何がなんでも逃げる、なんてことをしなくてもよくなったからな。一人じゃこうはならなかった」

貴方の予想通り男は目を逸らすことなく貴方を見つめていた。
……勿論、激しく動揺したところまで。

「俺は何の才能もないしすぐ折れて努力も続かないどうしようもない人間だから、馴染むには途方もない時間がかかるかもしれない。
 でも、お前がいるなら頑張ってみせる。何度転んでも、何度失敗しても、お前がそれを許してくれるなら」

きっときっと、どこまでもいける。

「ユピテル。言っただろう。
 『自分がこうしたい』と思ったことをしてくれと。俺はどんな選択をしても、お前を応援しているから、と。
 その言葉を違えるつもりはない。今だってそうだ。

 俺はお前と一緒にいられるのなら、そこがどこであっても構わないんだ」

己は格好つけで、臆病で、すぐに弱音を吐くような小心者だけど。
自分が好きだと、愛でたいと、愛したいと……そう決めたものは、守りたいのだ。

それはただの『好き』ではなく『愛したい』という感情を抱いた男なりの決意の表れだ。
(49) 2021/10/25(Mon) 15:54:16

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>44 キエ

「…………知ってる。結局自分からあいつに話しかけて詳しい事を聞いたから、お前に依頼をする必要なかったな。
 それにしてもお前、俺が自分で答えを見つけたからよかったものの、知らなかったとしてもそんなそっけなさすぎる結論だけ渡して報酬を貰おうとして他のか?そうだとしたら許し難いな。
 …………思うんだがお前、せっかく口が回るのに肝心なところで言葉が足らなかったりいらないところで遠回しな物言いすぎて誤解を生みがちじゃないか?お前人に嫌われやすいタイプだろう」

ねちねちねちねち。自分の身に降りかかった災難が去ったからと元の面倒臭さまで戻ってきた。嫌なやつだ。

「……報酬を素直に支払いたくないのが本音だが。契約した以上は仕方がない。
 …………が、何?胃もたれ?お前、伝承にある夢魔のようなものか。それはそれとして本当に勝手すぎるが。俺としてはちょっと胸がすく思いだな」

お大事に、と放たれた言葉は労いの言葉にしては棘が少し含まれていた。本当に嫌なやつだ。
(50) 2021/10/25(Mon) 16:18:33

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@27 トラヴィス

投げられた帽子をなんとか受け取って被り直す。
軽く身だしなみを整えながら貴方を見守り、そうして放たれた第一声を受け取る。

「ゔ」


ダメ出しに言葉が詰まった。
それから流れ出る言葉の数々。自己評価が最悪の男にとってはよく刺さりたいへん痛かったものではあるものの。それは貶す為ではなく、次に繋げる為のものだと理解できた。

悪い気は、しなかった。
詩を褒められれば、尚更。
男はもう一度帽子に触れて、深く被り直して瞳を隠した。照れ隠しだ。

「………………いつか、竪琴に見合うような人間になってみせるさ」

引き上げられ、煌めく世界を知ることができたから。
貴方のお陰で吟遊詩人としての心が、息を吹き返したのだから。

道のりは決して短いとは言えないけれど。
支えにして歩く為の杖を貴方からしっかりと受け取ったのだ。時間はかかっても、きっと頑張っていける。

「……こちらこそ、応えてくれたこと感謝する。
 …………トラヴィス・ハートランド」

その真名を口にする。
雲の上の存在のような貴方と、一瞬だけでも対等になれた気がして、男はもう一度心が震えるのを感じた。

「…………もし、また歌を聴かせることが出来たなら。今度はもっと良いものを出せるようにするから。
 …………またいつか、もう一度こうして共に歌って踊ってくれないだろうか」
(51) 2021/10/25(Mon) 16:42:27

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>52 キエ

「俺は謎を明かせと頼んだのに返ってきた答えが『君の自業自得』だったらそりゃ不満の一つも出るだろうさ。謎についての真相が何一つ説明されていない。

 ……お前、それは責任全て俺たちにあるってことか?確かにきちんと聞こうとしなかった俺も悪かったが、何も言わないで面倒な事が起きたとしてもそれはお前にも……。

 ……は?何?
子供?産後?


ねちねちが止まる。なんて言った?
帽子の下の目が見開かれる。

「お前身重の女性だったのか!?馬鹿早く言えそんなことは!
 産後ってお前休まなきゃ駄目だろうが!ふざけるなよお前なんでこんなところにいる!早く休め!!」

女性を大切にしたい男、今度は叱るような勢いで貴方に食ってかかっている。
こちらは本気で心配しているのだが、貴方にとっては煩わしい以外の何者でもないだろう。
(63) 2021/10/26(Tue) 15:55:48

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@31 トラヴィス

三流詩人と自分を呼んで笑う貴方に何も返せなかった。それでも、ただ傷つくだけではなく、悔しさが滲むのは心が息を吹き返した証拠だ。その感情はバネになる。前へ進む為の原動力になる。

ただ……。

「嫌て」


素直に断られたことに眉根を寄せる。

(64) 2021/10/26(Tue) 16:47:58

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@32 トラヴィス

貴方の話を聞き、貴方の意図を拾い上げる。
無色透明の宙の舞台を踊って舞い降りた蒼のマントを受け止めながら。

ああ、この役者はある種到着したい場所に到着したんだな、と理解する。
どこか寂しさを感じながらも、マントを抱きしめて美しい別れを告げる……本来そうするべきなのだろう。それがきっと綺麗な筋書きだ。

でも、自分は性格に言えば役者じゃない。
台本通りに動いてやれない、三流詩人だ。

「煩い馬鹿。一流だからって文句のつけようがない格好よさ見せつけやがって」


あろうことか蒼のマントを投げつけた。返品だ。

(65) 2021/10/26(Tue) 16:48:14

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@31 >>@32 トラヴィス

「悪いがお前のシナリオには乗ってやれない。俺はまだこの館にいる。
 ただ……停滞だと?ハッ、館にいる理由がそれだけだと思うか?

 悪いが俺は前に進みたい、自分にやれる事をしたいと思うからこの館に暫くいることにした。
 無色透明な存在たちに何かしてやれることがないか動きたいんだよ。お前からすれば出しゃばっていると感じてもな」

自分と同じ痛みを感じる者を放っておくなど出来ないのだ。

「だから、お前の言う事をきくのはもう少し先だ。
二度と見たくない俺の顔を思わず見てしまうくらいの、お前の視線を奪えるような詩人になってやる。覚えてろ」
(66) 2021/10/26(Tue) 16:48:50

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>58 ユピテル

貴方の言葉に、少しだけ「うっ」と言葉を詰まらせた。詩人として活動を再開して真っ先に詩を聞かせてやれなかったことを、申し訳ないと思いつつ。
そんなにも求めてくれているという事実に、密かに嬉しさを滲ませる。

「ああ。俺の世界も見せたい。それに俺の詩も聞いてほしい。
 ……俺の隣で、俺が成長する様を見届けてほしい」

微笑んだ際、ほんの少し恥ずかしそうに眉を下げるのは未だに自信が無い証拠だ。
けれどきっと、いずれ堂々と背を伸ばして歌い上げる姿を見せる時が来るだろう。

その過程を見届けることができるのは、きっとユピテルただ一人だ。
隣という特等席に座る事を許したのは、貴方なのだから。

(67) 2021/10/26(Tue) 17:10:10

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>59 >>60 ユピテル

貴方の決断をしっかりと受け止める。
最初こそ世界と別れを告げる選択に、愛する存在と離れる選択に申し訳なさを感じたけれど。自分が貴方の世界へ行くと話した時ももしかしたらきっと同じ感情を貴方に抱かせたかもしれない。

だから、おあいこなのだ。
気負うよりもその選択をしてくれた事に感謝を伝えるべきだ。

「…………そうか。それがユピテルの選択なんだな。
それなら、俺は肯定する。応援する」

静かに告げて、ほんの少し体を前へ傾ける。
エメラルドグリーンの中には、貴方しか映っていない。

(68) 2021/10/26(Tue) 17:10:26

【人】 貴方と歩む、ただの ミズガネ

「ユピテル。好きだ。
 巫女でも何でもない、WただのユピテルWとしてのお前と、これから共に生きていきたい。

 一人なら怖くて踏み出せなかった透明な未来も、きっと歩み出せる。
 俺はろくでなしだし駄目なところが沢山あるけれど、それでも傷だらけのお前を放っておくなんて出来やしない。

 ユピテル。
 これからもお前を、愛させてほしい」
(69) 2021/10/26(Tue) 17:11:20

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>73 キエ

「出産直後の母親は休む必要あるだろうが!しかも初産なんて!更にはお前自身堪えたって言ってるじゃないかそういう時は大人しく寝ていろ!」


貴方が煩わしそうにしてもお構いなしだ。
性別可変である事を聞いても態度は然程変わらないが、女性の体の時くらいは肉体のみ労る日が来るだろう。肉体のみ。精神はちょっと知ったこっちゃないですね……

「はあ?いやお前がどんな役回りだったとしても俺に関係ないが?
 まあ、それはそれとして出産祝いとか、産後の肉体を労るべきか……あ、おい!お前どこへ行く!まさかまたどこか出かけるんじゃないだろうな!」

案の定男はずっと何かを喋っていたのだった。きっと、しばらく貴方の背中には神経質そうな男の声がぶつけられていたことだろう。

第一子の名前がゲイザーだとか、出産などの話の詳細を聞けばまた態度や話すことが変わってくるだろうが……それはまた別のおはなし。
(78) 2021/10/27(Wed) 3:50:26

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@41 トラヴィス

「悪手だと思わない。これは詩人以前に、人としての問題だ。
 透明な俺は透明な者たちに干渉できる奴らに救われた。今度は俺の番だ。俺は似た思いをする奴らを放っておけない」

誰にも見てもらえない痛みは、不透明な時からよく知っている。それに、──をはじめとした者たちと関わる事を悪手の一言で切り捨てたくなかった。

踏みつけられたマントを憐れむように見下ろす。
きっとこれが、彼との差なのだろう。一流の彼は必要なもの以外をきっぱりと切り捨てることが出来る。自分は目指したいもの以外も捨てることが出来ない。
故に、きっと高みへ至るには彼以上に時間がかかることだろう。

それでも、捨てられなかった。自分は人形になりきれない。
きっとこれは、自分と自分の歩む道を形作るのに必要なものだから。

(83) 2021/10/27(Wed) 15:53:44

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>@42 トラヴィス

「……本当に、素直じゃない奴。
 一流の人間ってのはどいつもこいつも高みから余裕そうにこちらを見下ろしてるのか?腹立たしいな」

そうこぼす男は、それでも楽しそうに口元を笑みの形に歪ませる。

「クレーム、ダメ出し、受けてたってやる。
 だから……これからもよろしくな、先輩トラヴィス?」

とっても素直じゃない言葉に、あえて素直に返した。

悪態をつく先輩役者と、頻繁につまずく吟遊詩人。
きっと暫くはこの館を賑わせることになるのだろうと予感を抱きながら。
(84) 2021/10/27(Wed) 15:54:05

【人】 酔いが醒め、宵が来て ミズガネ

>>79 ユピテル

嫉妬を抱いたと述べる貴方に愛おしさを感じて、思わずくつくつと喉が鳴る。あれだけ多くの者に心を砕いて寄り添った女の、人らしい感情。それを生み出したのが自分だという事実に、小さな優越感と大きな愛しさが浮かんでは心に広がっていく。

貴方が指で男の眉間に触れる頃には、穏やかな笑みへと変わっていることだろう。

(85) 2021/10/27(Wed) 16:27:49