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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


その日、普段よりも早く店を閉めていた。

【灯台】
夜の帷がいざ上がろうという頃 
灯台の最上階に人影が二つ。
そこで交わされたものを知るのは、
当人たちのみだろう。

三日月島の先端、
岬の灯台、その頂上。


──銃声はよく響き渡った。

 

メモを貼った。

【バー:アマラント】
表通りからは離れた路地の一角 
隠れ家のような入り口。
石の階段を下った先の木の扉。


下げられたプレートには『CLOSED』の文字だけ。
 

 明かりのない店内、カウンターの片隅には、
少し萎びかけた数本の花。

本名:ジェロラモ・ロトロ(Gerolamo Rotolo)
死因:頭部を銃弾で撃ち抜かれたことによる失血 
発見場所:灯台の最上 
遺体の様子:未発見 
      銃による出血の痕跡、
      及びロッシと書かれたネームプレートのみ。



本名:シルヴィオ・モレッティ(Silvio Moretti)
死因:頭部の銃創による脳挫傷、出血死

発見場所・遺体の様子:
人気の少ない路地裏で額から出血している状態で発見される。
アウグスト・グエッラの殺害に使われた手法と酷似しているが、現在は同一犯よりは手口の模倣の可能性が高いと見られている。

メモを貼った。

【人】 プレイスユアベット ヴィオレッタ

>>2 ルチア

素直な感想を零す少女に嬉しそうに目を細める。
わざわざ買いに戻った甲斐があった。

「わたしも雨の日はあまり好きじゃないかな。

 夏らしい暑さは嫌いじゃないし、
 雨の日の買い物は…まぁ、仕方ないにしても。
 髪が、ね。言うこと聞かなくて困るの」

今日は下ろしている髪の、毛先を指で梳く。
(3) 2022/08/14(Sun) 22:51:49

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

>>4 ルチア

「そうね、大変よ。
 いろいろと試してはみたのだけれど、
 中々良いのがなくって」

肩を竦め、零れる溜息。
けれど、隣の表情豊かな少女を見ているからか、
何処か楽しそうにも見える。

「ルチアは伸ばしてみたりしないの?
 今くらいの長さも可愛いと思うけれど」
(6) 2022/08/14(Sun) 23:26:48

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

>>4 ルチア

「そう……」

一瞬の痛ましげな表情と沈黙。
それを振り払うように明るい声色と表情を作って。

「そうね、長いと長いで私みたいに困るもの。
 それにルチアには今の髪型が似合っているし」

ストローに口をつける。
何故かさっきより酸味の増した気がするジュース。
眉を下げて、トーンも少しだけ下がって、言葉を続ける。

「…でも、いつかあなたがそうしたくなったときは、
 我慢はしなくて良いのよ」

ちゃんと理解してくれる人が居るのなら、
自分の言葉は無くても良いと思いつつも。
(9) 2022/08/14(Sun) 23:54:10
本名:ロタール(Lothaire)/孤児のため姓は不明
死因:心臓部を銃弾で撃ち抜かれたことによる失血死
死亡したときの状況:
大通りより一本入った裏路地にて、倒れた状態で発見された。
拳銃で心臓を貫いた弾丸が一つ。この一撃が致命傷となった模様。


メモを貼った。

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

>>10 ルチア

控えめな肯定の言葉。
少し、胸が痛む。
少女から視線を外し、空を仰ぎ見る。
燦燦と輝く太陽を。目を細めて。

 
どうせだったら、この子ルチアさんの心もタオルみたいに
ふかふかに乾かしてくれれば良いのですが


そんな八つ当たりをしながら。

「えぇ。変わりはないわ。
 少しだけ落ち着いたかな?」

良くも悪くも

小さな呟きを付け加えた。
疲れたような声色になってしまったことに、
僅かな苦笑を浮かべた。

今日も観光客や祭りに浮かれた地元の人々で盛況のカジノ。
危惧していたような騒ぎは幸いにも起きていない。
――でも、幾人かの常連が来なくなった。
慣れたことではあるけれど、やはり寂しさは感じる。
(15) 2022/08/15(Mon) 9:20:05

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

>>16 ルチア

「ありがとう、ルチア。
 あなたも、ね?」

 
ビアンカあの人男といる時仕事以外、
いつもそんな感じの気がしますけれど

との勝手な印象は思うに留めて。

素直に受け取って、素直に少女を案じる。

氷が溶けて少し薄くなったオレンジジュースを吸い上げ
空になった容器は、買い物袋へ放り込む。
腰で石壁を押して、その反動で寄りかかっていた壁から離れる。

「その話を聞いたら
 ルチアのカプチーノが恋しくなってきたかも。
 今度、お店に寄るわね」

休憩はおしまいのようだ。
引き留めなければ、次の言葉は”またね”だろう。
(18) 2022/08/15(Mon) 10:37:40

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

>>19 ルチア

「楽しみにしているわ。
 可愛らしい店員さんCameriera?」

付け加えられた一言に、
この少女らしさを見つけてつい笑みが零れる。

「Chao、ルチア。またね」

微笑みには笑みを返し、見送る。
その背が人込みに紛れた後、手元の買い物袋に目を落とす。
ワイン瓶が日を浴びて温くなっている。

「…つい、のんびりしすぎました」

嘆息を零して、帰路を急いだ。
(20) 2022/08/15(Mon) 11:38:04
メモを貼った。

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

【どこかのバー】

バー:アマラントいきつけのプレートは『CLOSED』のまま。
やむなく訪れた別のバー。

慣れない店、聞き返された注文、落ち着かない心。
ひとつひとつは小さな棘でも、重なれば…つい溜息が零れる。

 
度数が高いですよ?など聞かれなくても分かっています。
敢えて選んでいるのですから。


マスター・ロッシなら強いお酒を飲むようになったお酒の趣味を変えた時も、
何も言わずいつもの――いつもより少しだけ穏やかだった気もするけれど――意味ありげな笑みを浮かべて
注文通りの品を出してくれたのに。

ここに来た理由を思い出して、また溜息をひとつ。
無言でグラスを持ち上げてから、ひとくち。

故人を偲んで捧げた杯は、少し苦かった。
(37) 2022/08/16(Tue) 11:49:04

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

【どこかのバー】

>>41 マキアート

苦い酒に下がっていた眉が、聞き覚えのある声に持ちあがる。

「先輩…Buona serataこんばんは

肩にかけていた髪をひと撫でして、応じる。
本人も気付いていない、驚いた時のクセのひとつだ。

「そうですね…落ち着かない夜が多いです」

最初は顔だけ、その後は体を半分ほどあなたに向けて。
心細さと少しの安堵、同じものを感じているような表情に
無意識に強張っていた体の力が抜ける。
掛けていたストールが肩を滑った。

「でも、先輩に声をかけていただけたので、
 少しは”良い夜”になりそうです。

 私でよろしければ、少しお付き合いください」

淡い緑のストールを掛け直して、隣の席を手で示した。
(42) 2022/08/16(Tue) 17:36:14

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

【どこかのバー】

>>44 マキアート

「アマラントへ?」

また、髪に触れる。
閉まっている筈の、つい先ほどまで追想していた
馴染みの店の名が出て来たことに驚いて。

「私もまだあのお店が、好きです。
 穏やかな時間を過ごせましたし、思い出もありますから」

カクテルグラスを持ち、軽く揺らす。
映りこんだ、今はまだ見慣れない照明が乱れて酒に溶ける。

手の中のグラスを傾けて、吐息をひとつ。

「……もう閉まってると分かっていても、それを見たくなくて。
 私は逃げるように此処に来てしまいました。

 先輩は……すごいですね」

先輩は前を向くために、ここを訪れたらしい。
後ろ向きな考えの自分が少し恥ずかしい。
それを、吐露した。
(50) 2022/08/16(Tue) 19:30:27

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

【どこかのバー】

>>53 マキアート

「……ありがとう、ございます」

慰めの言葉に、素直な感謝を述べる。

今の自分をも肯定してくれる、優しい言葉。
強く優しいあなたへの憧れは、一層大きくなる。

その言葉を受け止めた上で、密かな決意をする。
弱さを恥じる気持ちはすぐには捨てられないけれど、
臆病な自分らしく、怯えながらでも前を向こう、と。
――ただ逃げるだけでは、あなたの背を見る事すら、できない。

だから……――

(56) 2022/08/16(Tue) 22:18:54

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

くいっとグラスの酒を呷って。
空元気でも、笑みを浮かべる。
仕事用いつも微笑ポーカーフェイスよりは人懐こい笑みを。

「では……先輩は。
 もしも私がいなくなったら
 悲しんでくれる、ということですか?

 私は先輩にもしものことがあったら……そうですね。
 まず呆然とすると思います。
 それからぼろぼろに泣くと思います。
 仕事もきっと、手につきませんね、きっと」

些か不謹慎な質問を、軽い調子で口にする。

――……既に訪れてしまった不幸を見つめるにはまだ時間が必要。
でも、未だ訪れない……訪れるはずのない"Se"もしも
酒に溶かして飲み込むくらいはできる、はず。

できるように、なりたい。
(57) 2022/08/16(Tue) 22:21:53
【自室】

主を失った部屋には、ほんのりと煙草の残り香。
家具は最低限のもののみが置かれており、殆ど物が置かれていない。

使用感のあるものと言えば、黒のテーブルに置かれた灰皿。
そろそろ捨てるべき量の吸い殻と灰が積まれている。

その脇には、写真立て。
写真には、3人の子どもが写っている。
笑顔の男の子に、少し困ったように笑う男の子、そして、口元をへの字に曲げている男の子。
並んで撮影をした時の、少し古くなった写真だ。

そして、ベッド脇のサイドテーブルに、書きかけの便箋。
何の色のもついていない、シンプルな白のそれに、汚い文字がいくつも並んで、塗りつぶされて。
床には書き損じの便箋がいくつか転がっている。
ちらりと見える内容は、仕事に対するメモ―――あるいは、アドバイス。
結局まとまりきっていなかったのだろう。
この数日で書き上げるつもりだったのかもしれない。

しかし、この部屋に主は戻らない。
この部屋にあるものが、主の手によって何かを為すことはもう二度とないのだ。

 テンゴ
【三日月島:岬】

「……」
「……おっさんなら、男がそんな顔するもんじゃないって言うんだろうな」

そう、思い返すことすら。
酷く心の奥が苦しくなるのだけれど。
確かに、しみったれた自分は酷く格好悪いような気がして。

「そろそろやめようと思ってたところだ、アンタに言われて心が決まった」
「近いうち、何か進展があるといいけどな」

煙草を消して。踵を返しその場を離れようとはするのだけれど。
話したいことがあるのであれば、まだ引き留める事は出来そうだ。

【人】 ヒットオアスタンド ヴィオレッタ

【どこかのバー】

>>69 マキアート

「――……。」

どちらの答えが来ても。
にこやかに返す自信は、あった。

でも、

どちらの答えも。
望みのままに、とくるとは思わなかった。
話題の真意が見破られるのは予想していたけれど。
優しい先輩の情を狙った意地悪な言い様にも
一瞬ですら狼狽えずに、受け止められるとも思っていなかった。

 
先輩、甘やかしすぎです。
……本当に、敵いません


きょとんとして、口元を緩めて。そんなことを、思う。

「先輩には、そうですね……。
 笑っていて、欲しいです。いつもの通りに。

 それで、1ゲームだけ付き合ってください。
 カードでも、ルーレットでも、サイコロでも。
 その後は……先輩の、お好きに。
 叱ってくださっても、笑ってくださっても構いません。
 ……涙をいただいても、構いません。先輩の御心のままに」
(78) 2022/08/17(Wed) 20:30:37