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人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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「…………はあ」

ため息が止まらない。

「……俺は本当は、こんな事を言うつもりじゃなかったのに。
…………俺は先輩に、お礼をいう用事があったのに」

迷彩と闇谷が廊下で重なりあっているのを見た日。
真意がどうであれ、普川の言葉によって背中を押されて行動することができたのだ。律儀で生真面目な少年はその件に関してあとできちんとお礼を言おうと考えていた。

それなのに、今こうして飛び出した言葉はなんだ?感謝とはまるきり違う棘を含んでいる言葉ではないか。

「…………はあ」

ため息が止まらない。
的外れな言葉を耳にしながら、自身も食堂へ向かった。

貴戸 高志へ感謝の意味を込めて頷いた。 

>>【食堂】



がたん!

音を立てて立ち上がる。

「───ッごめん、」


咄嗟にそう、口から出た。
苦しい記憶を開かせて、
あまつさえ言葉にさせてしまうなんて。

そこまでさせるつもりじゃなかった。
なんて言葉は、ここ以外だって通用しない。
知りたがって貴方の傷に触れた。

悪い、と呟いて再度椅子を引く、座る。

「……同じな訳ないだろ、
 違うよ、違うんだ、リョウ……。
 お前は望まれて産まれてきたんだ、
 そんなことあってたまるかよ……!」

ここには居ない男の言い分も、理解できなくはない。
それでも情のせいか、目の前の少年の事ばかりが大切に思えてしまって
本当に、探偵失格だ、と瞳を細めた。

箸を取り落としそうになって、置いた。

>>【食堂】 

立ち上がった貴方に、少年は目を丸くした。
大したことを話したつもりなど、微塵もなかったから。

死ねと言われたことが悲しかったわけじゃない。
自分の夢を、生きる理由を、
ちっぽけなものだと扱われたことが悲しかった。


貴方の感傷が、理解できない。

「やっぱりそうだよね?
 ここで死んだら、同じじゃないもん」

故に。
的外れな言葉を、そうと気付かず平然と返した。

「でもさ、でもさ。望まれて産まれただけじゃ、」

ほんの数年で見える世界と常識は一変した。
無学な少年でも、大人達が何を言わんとしているかは察しがつく。

「────生きるのを許された、ってことにはならないよ」


これは曲論だらけの少年が学んだ、数少ない正論だ。

少年の言葉の何処かを拾い上げて食事をつつく箸を一瞬ぴたりと止めた。

何事もなかったかのように食事を進める。ふと家族の事を思い出したが、もう関わりのない話だ。

>>【食堂】



口を一文字に結ぶ。
具材が沈殿していく味噌汁の色が、薄くなっていく。

貴方はいつだって変わらず、理解してくれない。
けれどそれで構わない、理解し合うだけが『友人』ではない。

だから。

生きるのに許可なんて、いらない。

 誰の許可が必要で、
 誰にダメだと言われて死ぬんだ。
 もっと好きに生きて、良いんだよ……」

好き勝手に、言葉をかける。

「リョウは、
 誰かに許されないから死ぬのか?」

貴方からそんな言葉が出た事が悲しいと、
そんな想いだけは、知って欲しいから。

「だったら俺は、
 お前が死ぬのを許したくない。」

             
正論なんて、くそくらえ。

闇谷の話の途中で箸を滑らせて落とした。

箸を拾い上げて席を立つ。少しだけ、胸が苦しくなった。

箸ごと手を冷水に浸しながら考え続ける。